保険医療機関等において本人確認を実施する場合の方法について
Top 最終更新日 2020/07/06

■ 保険医療機関等において本人確認を実施する場合の方法について

地方厚生(支)局医療課長
都道府県民生主管部(局)
国民健康保険主管課(部)長
後期高齢者医療主管課(部)長
都道府県後期高齢者医療広域迪合事枴局長
全国健康保険協会理事長
健康保険組合理事長
殿

保保発0110第1号
保国発0110第1号
保高発0110第1号
保医発0110第1号
令和2年1月10日

厚生労働省保険局保険課長
厚生労働省保険局国民健康保険課長
厚生労働省保険局高齢者医療課長
厚生労働省保険局医療課長

保険医療機関等において本人確認を実施する場合の方法について

 保険医療機関及び保険薬局(以下「保険医療機関等」という。)において本人確認を実施する場合の方法について、下記のとおり示すため、内容を御了知の上、適切に御対応頂きたい。なお、本通知は、保険医療機関等に本人確認を義務付けるものではないことに御留意頂きたい。



第1 基本的な考え方

1 本人確認の必要性について

(1) 医療保険制度の健全運営を維持する観点
医療保険制度は、保険料を納付することで保険給付が受けられる仕組み(被保険者証は適切に保険料を納付している者であることを保険者として明らかにする証)であることから、他人の被保険者証を流用しか受診が行われた場合には、保険料の納付なしで保険給付がなされることとなるため、持続的な保険財政の確保の観点から問題が生じる。また、保険料を適切に納付している被保険者の医療保険制度への信頼感を損なうおそれかおること。

(2) 保険医療機関等を受診する患者の医療安全の観点
過去に被保険者証記載の本人が受診したことがある保険医療機関等において、他人が偽って受診した場合、過去の診療記録を基に医療が提供された結果、身体に異常を来すことなどのおそれがあること。

(3) 犯罪被害を防ぐ観点
他人の被保険者証を流用した受診は、詐欺罪(刑法第246条)等に当たり得ること。

2 対応方針
2020年度のオンライン資格確認の運用開始に伴い、マイナンバーカードのICチップの読み取りによりオンライン資格確認を行う保険医療機関等においては、マイナンバーカードによる本人確認が可能となる。
 一方、各保険医療機関等がオンライン資格確認を導入し患者によるマイナンバーカードの提示が普及するまでの対応として、保険医療機関等が必要と判断する場合には、被保険者証とともに本人確認書類の提示を求めることができること。

第2 保険医療機関等における本人確認の具体的な方法について

 保険医療機関等において、窓口での本人確認の必要性が高いと考える場合は、過去の診療履歴等により本人であることが明らかな事例や本人確認書類の提示が困難な子どもの事例など、一定のケ−スを除いて、外来患者に幅広く本人確認書類の提示を求めることができる。その際、本人確認が恣意的に行われることで患者に混乱が生じることがないよう、以下の点に留意して本人確認を行う。
 なお、上記のような幅広い範囲での本人確認を実施しない保険医療機関等においても、例えば、過去の診療履歴等に照らして血液型や身長が違っているなど、本人であることに合理的な疑いがある場合に、個別に本人確認を行うことは差し支えない。

(1) 保険医療機関等の判断で本人確認を実施する場合には、国籍による差別とならないよう、国籍に応じて本人確認の実施の有無を判断しないこと。

(2) 提示された被保険者証が本人のものでないと判断される場合には、当該被保険者証を用いた保険診療は認められないが、すべての患者が顔写真付きの本人確認書類を所持しているわけではないことに鑑み、本人確認書類が提示されなかったことのみをもって保険診療を否定しないこと。

(3) 本人確認書類(写真付き身分証)については、以下に掲げるものを参考とすること。
(写真付き身分証の例)
運転免許証、運転経歴証明書(平成24年4月1日以降交付のもの)、旅券、個人番号カード(マイナンバーカード)、在留カード、特別永往者証明書、官公庁が顔写真を貼付した書類(身体障害者手帳等)

第3 周知等について

幅広い範囲での本人確認を実施するに当たっては、保険医療機関等において事前に掲示等を行うことにより、患者が保険医療機関等を受診する際に混乱を生じさせないよう十分な期間を設けて周知を行うこと。


■ 保険医療機関等において本人確認を実施する場合の方法についてに関する留意点について

地方厚生(支)局医療課
都道府県民生主管部(局)
国民健康保険主管課(部)
後期高齢者医療主管課(部)
都道府県後期高齢者医療広域連合事務局
全国健康保険協会
健康保険組合
御中

事 務 連 絡

令和2年1月10日
厚生労働省保険局保険課
厚生労働省保険局国民健康保険課
厚生労働省保険局高齢者医療課
厚生労働省保険局医療課

保険医療機関等において本人確認を実施する場合の方法についてに関する留意点について

 健康保険制度の運営につきましては、平素より格別の御高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、「保険医療機関等において本人確認を実施する場合の方法について」[令和2年1月10日]付け保保発0110第1号、保国発0110第1号、保高発0110第1号、保医発0110第1号厚生労働省保険局保険課長、国民健康保険課長、高齢者医療課長、医療課長連名通知)を発出したところですが、本人確認の実施に当たり、別紙のとおりQ&Aを作成しましたのでお送りします。運用に当たって、+分に御留意の上、適切に御対応いただきますようお願い申し上げます。

保険医療機関等において本人確認を実施する場合の方法についてに関するQ&A

総論

Q1 本人確認については、全ての保険医療機関等において実施することが義務付けられているのか。
A 全ての保険医療機関等において実施することを義務付けているものではなく、各保険医療機関等において、窓口での本人確認の必要性に応じて、本人確認を実施するかどうか判断することとなる。

Q2 保険医療機関等において、本人確認を実施すべきか否かの判断基準は何か。
A これまで当該保険医療機関等を利用したことのない患者が多く受診する(患者の入れ替わりが多い)など、本人確認の必要性が高いと考えられる保険医療機関等において、本人確認を実施することが考えられる。一方、顔見知りの患者が多い保険医療機関等では、本人確認の必要性が低いと考えられる。

Q3 保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生労働省令第15号)又は保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生労働省令第16号)との関係はどうなっているのか。
A 保険医療機関は、保険医療機関及び保険医療養担当規則第3条(保険薬局においては保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第3条)の規定により、患者の提出する被保険者証によって療養の給付を受ける資格かおることを確認しなければならないこととされている。
 一方、本人確認書類の提示については、規定が存在しかいため、保険医療機関及び保険薬局において患者の本人確認書類を確認する義務は生じない。

Q4 複数の診療科を有する病院においては、診療科毎に異なる取扱いとなるのか。
A 複数の診療科を有する病院においては、診療科毎ではなく一保険医療機関として本人確認を実施するか否か判断いただきたい。
 なお、診療科毎に異なる取扱いを可能にしてしまうと、総合受付において診療科を確認した上で本人確認の実施を判断するといった事務負担の増加や同一患者が診療科の違いによって本人確認の有無が異なることによる混乱が生じるおそれがあること等といった課題が想定されるため、認められない。

Q5 付添人がいる患者については、付添人の本人確認のみで足りるという運用を行っても良いか。
A 本人確認は、診察を受ける患者について実施すること。

Q6 院外処方を受けた場合、保険薬局でも本人確認を求められるのか。
A 保険医療機関と同様に保険薬局が必要と判断する場合には、被保険者証とともに本人確認書類を求めて差し支えない。

Q7 救急搬送された患者に対しても本人確認を行うのか。
A 救急搬送された場合等緊急性が高い場合においては、後日、被保険者証等により受給資格の確認を行う際に本人確認を行うよう対応いただきたい。

Q8 すでに外国人患者に対してのみ本人確認を行うという運用をしてきた医療機関等においては、本通知を踏まえて運用を変更する必要かおるのか。
A 本人確認を実施すると判断した場合には、国籍による差別とならないよう、外国人だけ本人確認を実施するといった取扱いにならないようご留意いただきたい。

Q9 再診の患者であって、保険医療機関等の職員がいる窓口を介さず(無人受付機で予約票を交付等)に待合室に行く場合はどうするのか。
A 初診時に本人確認を行い、上記のようなケースについては、本人確認を行わない取扱いとすることは差し支えない。
 なお、過去の診療履歴等により本人であることが明らかな場合や本人確認書類の提示が困難な子どもの場合など本人確認を行う必要のない一定のケースについては、事前に定めることにご留意いただきたい。

Q10 幅広い範囲での本人確認を実施しないと判断した保険医療機関等において、必要に応じて、個別に本人確認を行っても良いのか。
A 幅広い範囲での本人確認を実施しないと判断した保険医療機関等においても、例えば、過去の診療履歴等に照らして血液型や身長が違っているなど、本人であることに合理的な疑いがある場合には、個別に本人確認を行うことは差し支えない。

Q11 学生証や社員証など官公庁が発行した写真付き身分証以外の身分証については、本人確認書類に含まれるのか。
A 学生証は本人確認書類に含んで差し支えない。学生証以外の身分証(官公庁発行のもの以外)については、本人確認書類に含まれないものとする。

Q12 いつから施行されるのか。
A 本通知は、これまでも保険医療機関等毎に必要に応じて実施されていた本人確認における留意事項を示したものであり、本通知の発出を以て全国一律での施行となるものではない。なお、新たに本人確認を実施すると判断した各保険医療機関等においては、患者が受診する際に混乱を生じさせないよう十分な周知期間を確保した上で、実施していただきたい。

2 判断基準及び窓口対応等

Q13 本人かどうかの判断基準如何。
A 本人確認書類として写真付き身分証を提示していただき、当該書類の写真が本人かどうか確認するとともに当該書類に記載された氏名(及び生年月日)が被保険者証の情報と一致することで判断することを基本とする。
 なお、提示された写真付き身分証のみで判断が難しい場合には、別の本人確認書類の提示を求めること等を行うことにより、総合的に判断していただきたい。

Q14 本人確認書類の提示を断られるなど提示されなかった場合にはどのような対応を行うのか。
A 本人確認書類が提示されなかった場合には、本人確認を実施している趣旨を説明し、次回の診療時に提示するよう案内いただきたい。ただし、複数回提示されなかった場合には、被保険者証を発行している医療保険者へ連絡するといった対応を行うこと。
 なお、すべての患者が顔写真付きの本人確認書類を所持しているわけではないことに鑑み、本人確認書類が提示されなかったことのみをもって保険診療を否定しないようご留意いただきたい。

Q15 そもそも顔写真付きの本人確認書類がない患者にはどのような対応を行うのか。
A 被保険者証の提示とあわせて国民年金手帳、児童扶養手当証書、特別児童扶養手当証書、住民票の写し、官公庁から発行・発給された書類等の書類の提示を求めるとともに、2つ以上の書類に記載された氏名(及び生年月日が被保険者証の情報と一致することにより本人確認を行っていただきたい。

Q16 被保険者証の氏名が通称名である場合など、本人確認書類の氏名と異なる場合にはどのような対応を行うのか。
A 性同一性障害を有する方については、本人の申出により保険者がやむを得ないと判断しか場合には、被保険者証の表面には通称名を、裏面には本名を記載する等、裹面も含めた被保険者証全体として本名を記載することとなっているため、被保険者証と本人確認書類の氏名が異なる場合には、被保険者証の裏面を確認するようご留意いただきたい。
 また、在留外国人の方については、被保険者証の氏名が通称名のみであるケ−スがあるため、被保険者証と本人確認書類の氏名が異なる場合には、被保険者証に記載された氏名と同一の氏名が記載された本人確認書類を確認することや所持している本人確認書類に記載された生年月日等(氏名以外の項目)が被保険者証の情報と一致するか確認することで本人確認を実施されたい。

Q17 足が不自由等で患者本人が保険医療機関等の窓口に来ることができない場合はどうやって本人確認を行うのか。
A 被保険者証や本人確認書類の提示は付添人が行っても差し支えないが、本人確認は、診察を受ける患者と対面で実施することが基本と考えており、保険医療機関等の職員が患者の所(待合室等)へ行き確認する等の対応をしていただきたい。

Q18 本人確認を実施した際には、診療録等に本人確認を実施した旨の記録を行う必要かおるのか。
A 診療録等へ記録する義務はないが、本人確認を実施した旨又は本人確認ができていない旨を各保険医療機関等で適切に把握できるよう対応いただきたい。

Q19 提示された本人確認書類の写真が本人かどうか疑わしい場合はどのような対応を行うのか。
A 提示された本人確認書類の写真が本人かどうか疑わしい場合は、その旨を患者情報(例:氏名、住所、連絡先(電話番号やメールアドレス))と併せて被保険者証を発行している医療保険者へ連絡するといった対応を行うこと。ただし、提示された被保険者証が本人のものでないと判断される場合には、当該被保険者証を用いた保険診療は認められない。なお、保険医療機関等において写真を見た上で保険診療を認めたものの、結果として、他人による被保険者証の流用であった場合であっても、保険医療機関等の責任にはならない。

Q20 連絡を受けた医療保険者はどのような対応を行うのか。
A 当該日に保険医療機関等を受診したかどうか確認する文書を被保険者に送付することや直接被保険者に連絡する等の方法により、当該日に実際に保険医療機関等を受診したかどうかを確認していただきたい。

Q21 他人の被保険者証を流用した受診が発覚した場合の対応如何。
A 他人の被保険者証を流用し受診した場合には、詐欺罪(刑法第246条)に当たり得るため、警察や保険者に相談すること。
 なお、不正に支払を免れた医療費については、健康保険法第58条等の規定により、医療保険者から他人の被保険者証を流用した受診を行った者に対して返還請求を行うこととなる。

3 周知等

Q22 本人確認を実施する際には、どのように、どれくらい周知すればよいのか。
A 保険医療機関等の受付や待合室の壁など患者の目が届く場所に事前に掲示等を行うことにより、本人確認を実施する趣旨を周知いただきたい(別添参照)。
 また、周知期間については、患者が受診する際に混乱を生じさせないよう十分な期間を設けていただきたい。

Q23 施行までにどのような対応を行うのか。
A 幅広い範囲での本人確認を実施すると判断した場合には、過去の診療履歴等により本人であることが明らかな場合や本人確認書類の提示が困難な子どもの場合など本人確認を行う必要のない一定のケ−スを事前に定めること。
 なお、本人確認の実施に向けては、患者が受診する際に混乱を生じさせないよう十分な期間を設けて周知を行うようにしていただきたい。

Q24 本人確認を行わない一定のケースを定めた場合、院内に掲示する必要があるのか。
A 内規において定めれば足りる。ただし、患者に混乱が生じるおそれがある場合には、本人確認を行う必要のない一定のケースを掲示することが望ましい。

Q25 これまでも本人確認を行う運用をしてきた保険医療機関等においては、改めて周知する必要があるのか。
A すでに本人確認を行う運用が定着しているなど、患者が受診する際に混乱を生じないと判断できる場合には、改めて周知を行わなくても差し支えない。

Q26 保険医療機関等だけでなく医療保険者からも周知を行うのか。
A 患者が保険医療機関等を受診する際に混乱を生じさせないよう保険医療機関等だけでなく、医療保険者においても、広報誌に記事を掲載する等の方法により周知することが望ましい。

4 罰則等

Q27 本人確認を拒否した場合、患者に対する罰則等はあるのか。
A 本人確認を拒否した場合、患者に対する罰則等はない。

Q28 幅広い範囲での本人確認を実施せず、他人の被保険者証を流用した受診による不当請求が発生した場合、本人確認を実施しなかった保険医療機関等に対する罰則等はあるのか。
A 本人確認を実施しなかった場合、保険医療機関等に対する罰則等はない。なお、診療報酬の支払にも影響を与えない。

Q29 本人確認を実施したが、医療保険者において確認した結果、他人の被保険者証を流用した受診が発覚した場合、保険医療機関等に対する罰則等はあるのか。
A 医療保険者において確認した結果、他人の被保険者証を流用した受診が発覚した場合であっても、保険医療機関等に対する罰則等はない。

* 院内掲示用の「本人確認のリーフレット」の一例です *

保険証と一緒に本人確認書類を見せていただく場合があります

 当院では、医療保険制度の健全運営を維持する観点や患者様の医療安全の観点から当院を初めて受診される方に対して本人確認を実施いたします。
 当院を受診する際には、保険証を提示していただくとともに本人確認書類(写真付き身分証)の提示をお願いいたします。
 なお、本人確認書類がなくとも受診できます。

※行うケ一スを例示する形式でも可

本人確認を行わないケ−ス
・過去の診療履歴等でご本人であることが確認できる場合(再診など)
・お子様の場合
本人確認書類(写真付き身分証)の例
・運転免許証
・運転経歴証明書(平成24年4月1日以降交付のもの)
・旅券
・個人番号カード(マイナンバーカード)
・在留カード
・特別永住者証明書
・官公庁が顔写真を貼付した書類(身体障害者手帳等)
○○○○病院 院長 

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