保険医療機関等及び保険医等の指導及び監査について

 

最終更新日 2008/05/12  
   
       

保発第0331001号
平成20年3月31日
地方社会保険事務局長
都道府県知事殿
厚生労働省保険局

「保険医療機関等及び保険医等の指導及び監査について」の一部改正について

 今般、健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)の一部施行に伴い、老人保健法(昭和57年法律第80号)が改正され、平成20年4月1日より高
齢者の医療の確保に関する法律として施行されることから、保険医療機関等及び保険医等の指導及び監査について」(平成7年12月22日保発第117号厚生省保険
局長通知)の一部を下記のとおり改正することとしたので、その取扱いに遺漏のないよう関係者に対し、周知徹底を図られたい。

1 別添1の第1及び第2を次のように改める。

第1 目 的
  この大綱は、厚生労働大臣若しくは地方社会保険事務局長又は都道府県知事が、 健康保険法(大正11年法律第70号)第73条(同法及び船員保険法(昭和1
 4年法律第73号)において準用する場合を含む。)、国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第41条及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57 年法律第80号)第66条(同法において準用する場合を含む。)の規定に基づ き、保険医療機関若しくは保険薬局(以下「保険医療機関等」という。)又は保 険医若しくは保険薬剤師(以下「保険医等」という。)に対して行う健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高網の医療の確保。こ関する法律による療養の 給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費若しくは家族 療養費の支給に係る診療(調剤を含む。以下同じ・)の内容又は診療報酬(調剤 報酬を含む。以下同じ。)の請求に関する指導について基本的事項を定めること により、保険診療の質的向上及び適正化を図ることを目的とする。

第2 指導方針
  指導は、保険医療機関等及び保険医等に対し「保険医療機関及び保険医療養担 当規則」(昭和32年厚生省令第15号)、「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」(昭和32年厚生省令第・6号)、療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令」(昭和51年厚生省令第36号)、「診療報酬の算定方法」 (平成18年厚生労働省告示第92号)、「入院時食事療養費に係る食事療養及 び入院時生活療養費に係る生活療養の費用の額の算定に関する基準」(平成18 年厚生労働省告示第99号)、「高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準」(昭和58年厚生省告示第14号)等に定める保険診療の取扱い、診療報酬の請求等に関する事項について周知徹底させることを主眼とし、懇切丁寧に行う

  なお、指導を行うに当たっては、医師会、歯科医師会及び薬剤師会、審査支払機関並びに保険者に協力を求め、円滑な実施に努める。

2 別添1の第6の2(4)@を次のように改める。
@ 健康保険法第73条第2項(同法及び船員保険法において準用する場合を含む。)、国民健康保険法第41条第2項及び高齢者の医療の確保に関する法律第66条第2項(同法において準用する場合を含む)の規定に基づく立会いの必要があると認めたときは、地方社会保険事務局長は都道府県医師会、同歯科医師会又は同薬剤師会(以下r都道府県医師会等」という)に対して文書等により立会いの依頼を行う。
  また、都道府県医師会等が指導に立ち会わない場合にあって必要があると認めたときは、地方社会保険事務局長は支払基金等に対して審査委員の立会いの依頼を行うことができる。

3 別添2の第1を次のように改める。
第1 目的
  この要綱は、厚生労働大臣若しくは地方社会保険事務局長又は都道府県知事が、健康保険法(大正11年法律第70号)第78条(同法及び船員保険法(昭和1
 4年法律第73号)において準用する場合を含む。)、国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第45条の2及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)第7’2条(同法において準用する場合を含む。)の規定に基づき、保険医療機関又は保険薬局(以下「保険医療機関等」という。) に対し、健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律による療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費若しくは家族療養費の支給に係る診療(調剤を含む。以下同じ。)の内容又は診療報酬(調剤報酬を含む。以下同じ。)の請求について行う監査に関する基本的事項を定めることにより、保険診療の質的向上及び適正化を図ることを目的とする。

4 別添2の第5の4(1)を次のように改める。
(1) 健康保険法第78条第2項において準用する同法第73条第2項(同法及び船員保険法において準用する場合を含む。)、国民健康保険法第45条の2第4項において準用する同法第41条第2項及び高齢者の医療の確保に関する法律第72条第2項において準用する同法第66条第2項(同法において準用する場合を含む。)の規定に基づく立会いの必要があると認めたときは、厚生労働大臣にあっては日本医師会、日本歯科医師会又は日本薬剤師会(以下「日本医師会等」という。)に対して、地方社会保険事務局長にあっては都道府県医師会、同歯科医師会又は同薬剤師会(以下都道府県医師会等」という。)に対して、文書等により立会いの依頼を行う。
   また、日本医師会等又は都道府県医師会等が監査に立ち会わない場合にあって、必要があると認めたときは、地方社会保険事務局長は都道府県の社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会(以下「支払基金等」という。)に対して文書等により審査委員の立会いの依頼を行うことができる。

5 別添2の第6の2を次のように改める。
2 聴聞
  地方社会保険事務局長は、監査の結果、当該保険医療機関等又は保険医等が取消処分に該当すると認められる場合には、監査後、取消処分予定者に対して、行政手続法(平成5年法律第88号)の規定に基づき聴聞を行わなければならない。
  なお、その際必要に応じ都道府県国民健康保険課、後期高齢者医療主管課等の職員も関係行政庁の職員として聴聞に参加することができる。

(別添1) 指導大綱

第1 目 的
  この大綱は、厚生労働大臣若しくは地方社会保険事務局長又は都道府県知事が、健康保険法(大正11年法律第70号)第73条(同法及び船員保険法(昭和14
 年法律第73号)において準用する場合を含む。)、国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第41条及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第
 80号)第66条(同法において準用する場合を含む。)の規定に基づき、保険医療機関若しくは保険薬局(以下r保険医療機関等」という・)又は保険医若しくは保険薬剤師(以下r保険医等」という。)に対して行う健康保険法・船員保険法・国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律による療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費若しくは家族療養費の支給に係る診療(調剤を含む。以下同じ。)の内容又は診療報酬(調剤報酬を含む。以下同
 じ。)の請求に関する指導について基本的事項を定めることにより・保険診療の質的向上及び適正化を図ることを目的とする。

第2 指導方針
  指導は、保険医療機関等及び保険医等に対し「保険医療機関及び保険医療養担当規則」(昭和32年厚生省令第15号)、「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」(昭和32年厚生省令第16号)、「療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令」(昭和51年厚生省令第36号)、「診療報酬の算定方法」(平成18年厚生労働省告示第92号)、入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る生活療養の費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第99号)、「高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準」(昭和58年厚生省告示第14号)等に定める保険診療の取扱い、診療報酬の請求等に関する事項について周知徹底させることを主眼とし、懇切丁寧に行う。
  なお、指導を行うに当たっては、医師会、歯科医師会及び薬剤師会、審査支払機関並びに保険者に協力を求め、円滑な実施に努める。

第3 指導形態
  指導の形態は、次のとおりとする。
 1 集団指導
   集団指導は、地方社会保険事務局及び都道府県又は厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が共同で、指導対象となる保険医療機関等又は保険医等を一定の場所に集めて講習等の方式により行う。
 2 集団的個別指導
   集団的個別指導は、地方社会保険事務局及び都道府県が共同で指導対象となる保険医療機関等を一定の場所に集めて個別に簡便な面接懇談方式により行う。
 3 個別指導
   個別指導は、厚生労働省又は地方社会保険事務局及び都道府県が次のいずれかの形態により、指導対象となる保険医療機関等を一定の場所に集めて又は当該保険医療機関等において個別に面接懇談方式により行う。
  (1) 地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行うもの(以下「都道府県個別指導」という。)
  (2) 厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行うもの((3)に掲げるものを除く。以下「共同指導」という。)
  (3) 厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行うものであって、特定の範囲の保険医療機関等又は緊急性を要する場合等共同で行う必
    要性が生じた保険医療機関等について行うもの。(以下「特定共同指導」という。)

第4 指導対象となる保険医療機関等及び保険医等の選定
  指導は、原則としてすべての保険医療機関等及び保険医等を対象とするが、効果的かつ効率的な指導を行う観点から、指導形態に応じて次の基準に基づいて対象となる保険医療機関等又は保険医等の選定を行う。

1 選定委員会の設置等
  (1) 地方社会保険事務局に地方社会保険事務局長が指名する技官及び事務官等を構成員とする選定委員会を設置する。
     なお、選定委員会には都道府県の職員も参画することができる。
  (2) 選定委員会においては、集団的個別指導及び都道府県個別指導の対象となる保険医療機関等並びに共同指導及び特定共同指導の対象候補となる保険医療機関等について、選定基準に照らして公正に選定を行う。
  (3) 選定委員会は、選定に当たり必要と認められるときは、都道府県の社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会(以下「支払基金等」という。)に意見を聴くことができる。
(4)共同指導及び特定共同指導の対象となる保険医療機関等については、対象候補の中から厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が協議のうえ選定を行う。

2 集団指導の選定基準
  次の選定基準に基づいて選定する。
(1) 新規指定の保険医療機関等については、概ね1年以内にすべてを対象として実施する。
(2)診療報酬の改定時における指導、保険医療機関等の指定更新時における指導、臨床研修指定病院等の指導、保険医等の新規登録時における指導等については、指導の目的、内容を勘案して選定する。

3 集団的個別指導の選定基準
  保険医療機関等の機能、診療科等を考慮した上で診療報酬明細書(調剤報酬明細書を含む。以下同じ。)の1件当たりの平均点数が高い保険医療機関等(ただ
 し、取扱件数の少ない保険医療機関等は除く。以下「高点数保険医療機関等」という。)について1件当たりの平均点数が高い順に選定する
  なお、集団的個別指導又は個別指導を受けた保険医療機関等については、翌年度及び翌々年度は集団的個別指導の対象から除く

4 個別指導の選定基準
 (1) 都道府県個別指導
   次に掲げるものについて、原則として全件都道府県個別指導を実施する。
  @ 支払基金等、保険者、被保険者等から診療内容又は診療報酬の請求に関する情報の提供があり、都道府県個別指導が必要と認められた保険医療機関等
  A 個別指導の結果、第7の1の(2)に掲げる措置が「再指導」であった保険医療機関等又は「経過観察」であって、改善が認められない保険医療機関等
  B  監査の結果、戒告又は注意を受けた保険医療機関等
  C集団的個別指導の結果、指導対象となった大部分の診療報酬明細書について、適正を欠くものが認められた保険医療機関等
  D 集団的個別指導を受けた保険医療機関等のうち、翌年度の実績においても、なお高点数保険医療機関等に該当するもの(ただし、集団的個別指導を受
   けた後、個別指導の選定基準のいずれかに該当するものとして個別指導を受けたものについては、この限りでない。)
  E 正当な理由がなく集団的個別指導を拒否した保険医療機関等
  F その他特に都道府県個別指導が必要と認められる保険医療機関等

 (2) 共同指導
  @ 過去における都道府県個別指導にもかかわらず、診療内容又は診療報酬の請求に改善が見処ず共同指導が必要と認められる保険医療機関等
  A 支払基金等から診療内容又は診療報酬の請求に関する連絡があり、共同指導が必要と認められる保険医療機関等
  B 集団的個別指導を受けた保険医療機関等のうち、翌年度の実績においても、なお高点数保険医療機関等に該当するもの(ただし、集団的個別指導を受け
  た後、個別指導の選定基準のいずれかに該当するものとして個別指導を受けたものについては、この限りでない。)
  C その他特に共同指導が必要と認められる保険医療機関等

 (3) 特定共同指導
 @ 医師等の卒後教育修練や高度な医療を提供する医療機関である臨床研修指定病院、大学附属病院、特定機能病院等の保険医療機関
 A 同一開設者に係る複数の都道府県に所在する保険医療機関等
 B その他緊急性を要する場合等であって、特に特定共同指導が必要と認められる保険医療機関等

第5 指導担当者
  地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行う指導については、原則として地方社会保険事務局にあっては、地方社会保険事務局長が指名する技官及び事務官並びに非常勤の医師、歯科医師、薬剤師及び看護師が、都道府県にあっては、都道府県において適当と認める者が担当する。
  厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行う指導については、上記に加えて厚生労働省保険局医療課の医療指導監査担当官が担当する。

第6 指導方法等
 1 集団指導
  (1) 指導実施通知
    指導対象となる保険医療機関等又は保険医等を決定したときは、地方社会保険事務局はあらかじめ集団指導の日時、場所、出席者等を文書により当該保険医療機関等又は保険医等に通知する。なお、当該通知には、当該集団指導を地方社会保険事務局及び都道府県又は厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行うことを明記するものとする。
  (2) 出席者
    保険医療機関等を対象とした集団指導については、指導の内容等により決定する。
  (3) 指導の方法
    集団指導は、保険診療の取扱い、診療報酬請求事務、診療報酬の改定内容、過去の指導事例等について、講習、講演等の方法で行う。

2 集団的個別指導
 (1) 指導実施通知
   指導対象となる保険医療機関等を決定したときは、地方社会保険事務局はあらかじめ次に掲げる事項を文書により、当該保険医療機関等に通知する。なお、
  当該通知には、当該個別指導を地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行うことを明記するものとする。
@ 集団的個別指導の根拠規定及び目的
A指導の日時(土曜日及び休日を除く。)及び場所
B 出席者
C準備すべき書類等
 (2) 出席者
  指導に当たっては、原則として指導対象となる保険医療機関等の管理者の出席を求めるほか、必要に応じて保険医等、診療報酬請求事務担当者等の出席を
 求める。

 (3) 指導の方法
  指導は、原則として少数の診療報酬明細書に基づき、個別に簡便な面接懇談方式により行う。指導の際には、翌年度においても高点数保険医療機関等に該
 当した場合は、翌々年度における個別指導の対象となることを伝える。

 (4) 学識経験者の立会いの依頼等
 @ 健康保険法第73条第2項(同法及び船員保険法において準用する場合を含む。)、国民健康保険法第41条第2項及び高齢者の医療の確保に関する法律第66条第2項(同法において準用する場合を含む。)の規定に基づく立会いの必要があると認めたときは、地方社会保険事務局長は都道府県医師会、同歯科医師会又は同薬剤師会(以下r都道府県医師会等」という。)に対して文書等により立会いの依頼を行う。
    また、都道府県医師会等が指導に立ち会わない場合にあって、必要があると認めたときは、地方社会保険事務局長は支払基金等に対して審査委員の立会いの依頼を行うことができる。
 A地方社会保険事務局長及び都道府県知事は、指導時において立会者に意見を述べる機会を与えなければならない。

3 個別指導
 (1) 指導実施通知
   指導対象となる保険医療機関等を決定したときは、地方社会保険事務局はあらかじめ次に掲げる事項を文書により、当該保険医療機関等に通知する。なお、当該通知には当該個別指導を厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県又は地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行うことを明記するものとする。
 @ 個別指導の根拠規定及び目的
 A 指導の目時(土曜日及び休日を除く。)及び場所
 B 出席者
 C 準備すべき書類等

 (2) 出席者
  指導に当たっては、指導対象となる保険医療機関等の開設者(又はこれに代わる者)及び管理者の出席を求めるほか、必要に応じて保険医等、診療報酬請求事務担当者、看護担当者等の出席を求める。

 (3) 指導の方法
  指導は、原則として指導月以前の連続した2カ月分の診療報酬明細書に基づき、関係書類等を閲覧し、面接懇談方式により行う。

 (4) 学識経験者の立会いの依頼等
  集団的個別指導に準じて立会いの依頼等を行う。ただし、共同指導又は特定共同指導の場合にあっては、厚生労働大臣から日本医師会、日本歯科医師会又
 は日本薬剤師会(以下「日本医師会等」という。)に対しても、文書等により立会いの依頼を行う。

 (5) 指導記録の作成
  指導担当者は、指導後、指導内容を記録する。

第7 指導後の措置等
 1 指導後の措置
  (1) 集団的個別指導
    翌年度においても高点数保険医療機関に該当した場合、翌々年度に個別指導を行う。
    なお、指導対象となった大部分の診療報酬明細書について、適正を欠くものが認められた保険医療機関等にあっては、集団的個別指導後、概ね一年以内に都道府県個別指導を行う。
  (2) 個別指導
    個別指導後の措置は、次のとおりとし、診療内容及び診療報酬の請求の妥当性等により措置する。
   @ 概ね妥当
     診療内容及び診療報酬の請求に関し、概ね妥当適切である場合
   A 経過観察
     診療内容又は診療報酬の請求に関し、適正を欠く部分が認められるものの、その程度が軽微で、診療担当者等の理解も十分得られており、かつ、改善が期待できる場合
     なお、経過観察の結果、改善が認められないときは、当該保険医療機関等に対して再指導を行う。
   B 再指導
   診療内容又は診療報酬の請求に関し、適正を欠く部分が認められ、再度指導を行わなければ改善状況が判断できない場合なお、不正又は不当が疑われ、患者から受療状況等の聴取が必要と考えられる場合は、速やかに患者調査を行い、その結果を基に当該保険医療機関等の再指導を行う。患者調査の結果、不正又は著しい不当が明らかとなった場合は、再指導を行うことなく当該保険医療機関等に対して「監査要綱」に定めるところにより監査を行う。
   C 要監査
   指導の結果、「監査要綱」に定める監査要件に該当すると判断した場合この場合は、後日速やかに監査を行う。
    なお、指導中に診療内容又は診療報酬の請求について、明らかに不正又は著しい不当が疑われる場合にあっては、指導を中止し、直ちに監査を行うことができる。

 2 指導結果の通知等
 (1) 集団的個別指導
   指導担当者は、集団的個別指導が終了した時点において、当該保険医療機関等に対し、口頭で指導の結果を説明する。
 (2) イ固別指導
   地方社会保険事務局は、指導の結果及び指導後の措置について文書により当該保険医療機関等に通知する。
   なお、指導担当者は、個別指導が終了した時点において、当該保険医療機関等に対し、口頭で指導の結果を説明する。
 3 改善報告書の提出
  地方社会保険事務局は、当該保険医療機関等に、対して、前記2の(2)の指導の結果で指摘した事項に係る改善報告書の提出を求める。

第8 指導拒否への対応
1 正当な理由がなく集団的個別指導を拒否した場合は、個別指導を行う。
2 正当な理由がなく個別指導を拒否した場合は、監査を行う。

第9 その他
 1 共同指導又は特定共同指導を行うに当たり、必要があると認められる場合には、厚生労働省の顧問医師団を構成する医療技術参与を派遣する。
 2 地方社会保険事務局は指導の実施状況について、別に定めるところにより厚生労働省保険局医療課に報告する。


(別添2)監査要綱

第1 目的
  この要綱は、厚生労働大臣若しくは地方社会保険事務局長又は都道府県知事が、健康保険法(大正11年法律第70号)第78条(同法及び船員保険法(昭和14
年法律第73号)において準用する場合を含む。)、国民健康保険法(昭和33年法律第、92号)第45条の2及び高齢者の医療の確保!こ関する法律(昭和57年法
律第8。号)第72条(同法において準用する場合を含む)の規定に基づき、保険医療機関又は保険薬局(以下r保険医療機関等」という)に対し、健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律による療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費若しくは家族
 療養費の支給に係る診療(調剤を含む。以下同じ)の内容又は診療報酬(調剤報酬を含む.以下同じ)の請求について行う監査に関する基本的事項を定めること
 により、保険診療の質的向上及び適正化を図ることを目的とする。

第2 監査方針
  監査は、保険医療機関等の診療内容又は診療報酬の請求について、不正又は著しい不当が疑われる場合等において、的確に事実関係を把握し、公正かつ適切な措置を採ることを主眼とする。

第3 監査対象となる保険医療機関等の選定基準
  監査は、次のいずれかに該当する場合に、地方社会保険事務局及び都道府県又は厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行うものとする。
 1 診療内容に不正又は著しい不当があったことを疑うに足りる理由があるとき
 2 診療報酬の請求に不正又は著しい不当があったことを疑うに足りる理由があるとき
 3 度重なる個別指導(「指導大綱」に定める「個別指導」をいう。以下同じ。)によっても診療内容又は診療報酬の請求に改善が見られないとき
 4 正当な理由がなく個別指導を拒否したとき

第4 監査担当者
  監査は、原則として地方社会保険事務局にあっては、地方社会保険事務局長が指名する、技官及び事務官並びに非常勤の医師、歯科医師・薬剤師及び看護師が、都道府県にあっては都道府県において適当と認める者が担当する、必要と認められる場合は、厚生労働省保険局医療課の医療指導監査担当官も共同して担当する。

第5 監査の方法等
 1 事前調査
   監査担当者は、原則として監査を実施する前に診療報酬明細書(調剤報酬明細書を含む。)による書面調査を行うとともに、必要と認められる場合には、患者 等に対する実地調査を行う。

 2 監査実施通知
   監査対象となる保険医療機関等を決定したときは、地方社会保険事務局はあらかじめ次に掲げる事項を文書により、当該保険医療機関等に通知する。なお、当該通知には、当該監査を地方社会保険事務局及び都道府県又は厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が共同で行うことを明記するものとする。
  (1) 監査の根拠規定
  (2) 監査の目時(土曜日及び休日を除く)及び場所
  (3) 出席者
  (4) 準備すべき書類等

 3 出席者
   監査に当たっては、監査対象となる保険医療機関等の開設者(又はこれに代わる者)及び管理者の出席を求めるほか、必要に応じて保険医若しくは保険薬剤師(以下「保険医等」という。)、診療報酬請求事務担当者、看護担当者その他の従業者(これらの職にあった者を含む。)又は関係者の出席を求める。

 4 学識経験者の立会いの依頼等
  (1) 健康保険法第78条第2項において準用する同法第73条第2項(同法及び船員保険法において準用する場合を含む。)、国民健康保険法第45条の2第4項において準用する同法第41条第2項及び高齢者の医療の確保に関する法律第72条第2項において準用する同法第66条第2項(同法において準用する場合を含む。)の規定に基づく立会いの必要があると認めたときは、厚生労働大臣にあっては日本医師会、日本歯科医師会又は日本薬剤師会(以下「日本医師会等」という。)に対して、地方社会保険事務局長にあっては都道府県医師会、同歯科医師会又は同薬剤師会(以下「都道府県医師会等」という。)に対して、文書等により立会いの依頼を行う。また、日本医師会等又は都道府県医師会等が監査に立ち会わない場合にあって、必要があると認めたときは、地方社会保険事務局長は都道府県の社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会(以下「支払基金等」という。)に対して文書等により審査委員の立会いの依頼を行うことができる。
  (2) 厚生労働大臣又は地方社会保険事務局長及び都道府県知事は、監査時において立会者に意見を述べる機会を与えなければならない。

 5 監査調書の作成
  監査担当者は、監査後、監査調書を作成する。

第6 監査後の措置
 1 行政上の措置
   行政上の措置は、健康保険法第80条の規定に基づく保険医療機関等の指定の取消、同法第81条の規定に基づく保険医等の登録の取消(以下「取消処分」と いう。)並びに保険医療機関等及び保険医等に対する戒告及び注意とし、不正又は不当の事案の内容により、次の基準によって行う。
  (1) 取消処分
    地方社会保険事務局長は、保険医療機関等又は保険医等が次のいずれか1つに該当するときには、当該地方社会保険事務局に置かれる地方社会保険医療協議会に諮問して、取消処分を行う。
    なお、地方社会保険事務局長は、地方社会保険医療協議会へ諮問する前に、関係資料を添えて厚生労働省保険局長に内議を行う。
 @ 故意に不正又は不当な診療を行ったもの。
 A 故意に不正又は不当な診療報酬の請求を行ったもの。
 B 重大な過失により、不正又は不当な診療をしばしば行ったもの。
 C 重大な過失により、不正又は不当な診療報酬の請求をしばしば行ったもの。

 (2) 戒告
  地方社会保険事務局長は、保険医療機関等又は保険医等が次のいずれか1つに該当するときは、戒告を行う。
@重大な過失により、不正又は不当な診療を行ったもの
A重大な過失により、不正又は不当な診療報酬の請求を行ったもの
B軽微な過失により、不正又は不当な診療をしばしば行ったもの
C軽微な過失により、不正又は不当な診療報酬の請求をしばしば行ったもの

 (3) 注意
  地方社会保険事務局長は、保険医療機関等又は保険医等が次のいずれか1つに該当するときは、注意を行う。
 @軽微な過失により、不正又は不当な診療を行ったもの
 A軽微な過失により、不正又は不当な診療報酬の請求を行ったもの

2 聴聞
  地方社会保険事務局長は、監査の結果、当該保険医療機関等又は保険医等が取消処分に該当すると認められる場合には、監査後、取消処分予定者に対して、行政手続法(平成5年法律第88号)の規定に基づき聴聞を行わなければならない。
  なお、その際必要に応じ都道府県国民健康保険課、後期高齢者医療主管課等の職員も関係行政庁の職員として聴聞に参加することができる。

3 行政上の措置の通知
  地方社会保険事務局長は、行政上の措置を行ったときは、当該保険医療機関等又は保険医等に対し措置の種類、根拠規定、その原因となる事実等について文書により通知を行う。

4 経済上の措置
 (1) 地方社会保険事務局及び都道府県は、監査の結果、診療内容又は診療報酬の請求に関し不正又は不当の事実が認められ、これに係る返還金が生じた場合には、該当する保険者に対し、医療機関等の名称、返還金額等必要な事項を通知し、当該保険者から支払基金等に連絡させ、当該医療機関等に支払うべき診療報酬からこれを控除させるよう措置する。
    この取扱いにより難いときは、支払基金等から当該保険者に連絡させ、返還金相当額を当該医療機関等から直接、当該保険者に返還させるよう措置する。
 (2) 地方社会保険事務局及び都道府県は、返還の対象となった診療報酬に係る被保険者等が支払った一部負担金等に過払いが生じている場合には、監査対 象となった医療機関等に対して、当該一部負担金等を当該被保険者等に返還するよう指導する。
    また、該当する保険者に対しては、当該被保険者等あてにその旨通知するよう指導する。
 (3) 監査の結果、診療内容又は診療報酬の請求に関し不正又は不当の事実が認められた場合における当該事項に係る返還期間は、原則として5年間とする。

5 行政上の措置の公表等
 (1) 地方社会保険事務局長は、監査の結果、取消処分を行ったときは、「保険医療機関及び保険薬局の指定並びに保険医及び保険薬剤師の登録に関する政 令」(昭和32年政令第87号)第2条(同令第2条の2において準用する場合を含む。)又は第9条の規定に基づき、速やかにその旨を公示する。
 (2) 地方社会保険事務局及び都道府県は、監査の結果、戒告又は注意の行政上の措置を行ったときは、保険者団体、都道府県医師会等及び支払基金等に対し、その旨を連絡する。
 (3) 地方社会保険事務局長及び都道府県知事は、戒告又は注意を受けた保険医療機関等に対しては、一定期間内に個別指導を実施する。

第7 再指定
   保険医療機関等が取消処分を受け、5年を経過しない場合等においては、健康保険法第65条第3項の規定に基づき、その指定を拒むことができる。ただし、  取消処分を受けた医療機関の機能、事案の内容等を総合的に勘案し、地域医療の確保を図るため特に必要があると認められる場合であって、診療内容又は診療報酬の請求に係る不正又は著しい不当に関わった診療科が、相当の期間保険診療を行わない場合については、取消処分と同時に又は一定期間経過後に当該医療機関を保険医療機関として指定することができる。

第8 その他
 1 監査を行うに当たっては、日本医師会等、都道府県医師会等・支払基金等及び各保険者に協力を求め円滑な実施に努める。
 2 厚生労働省並びに地方社会保険事務局及び都道府県が共同して行う監査に当たり、必要があると認められる場合は、厚生労働省の顧問医師団を構成する医療技術参与を派遣する。
 3 地方社会保険事務局は監査及び行政措置の実施状況について、別に定めるところにより厚生労働省保険局医療課に報告する。

★ 「保険医療機関等及び保険医等の指導及び監査について」の一部改正について」の取扱いについて

 標記については、平成20年3月31日付保発第0331001号により、指導大綱及び監査要綱を一部改正したところですが、「指導大綱関係実施要領」及び「監査要綱
関係実施要領」についても、下記のとおり一部を改正しましたので、これによる取扱いをお願いいたします。

1 別添1の第2の1(2)を次の、ように改める。
第2 選定委員会
   指導大綱第4の1で定める選定委員会の設置等については、次により行うこと。
   1 選定委員会の設置及び組織
   (2)選定委員会の委員は、地方社会保険事務局長が指名する技官及び事務官並びに非常勤の医師、歯科医師、薬剤師及び看護師とする。また、都道府県国民健康保険主管課及び後期高齢者医療主管課の職員にあっては、都道府県が適当と認める者を委員として参画させるものとする。

2 別添1の第7の3(2)を次のように改める。
 第7 個別指導
   3 実施方法等
   (2) 共同指導及び特定共同指導の実施に係る具体的な取扱いについては、毎年3月に厚生労働省から通知することとする。
     都道府県個別指導については、同通知に準じて実施すること。

3 別添1の第10の2(2)Aを次のように改める。

 第10 経済上の措置
  2 自主返還の方法
  (2)自主返還の方法は、課長通知4の(4)の方法に関わらず、今後支払われる診療報酬がある場合には、次の方法によることができることとする。
    A 地方社会保険事務局、都道府県国民健康保険主管課及び後期高齢者医療主管課はそれぞれ、返還に該当する保険者に対して、返還金発生の事実、これに伴う支払調整の方法及び返還金額について「診療報酬の返還金について」等の必要な書類(別紙3.6)により通知すること。

4 別添2の第4の2を次のように改める。

 第4 行政上の措置
   2 公表
     行政上の措置を行った場合の公表については、監査要綱第6の5の(1)によるほか、同項(2)に掲げる戒告又は注意については、関係資料を添えて厚生労働省に事前協議を行い、協議終了後次により行うこと。

5 別添2の第5の2(2)Aを次のように改める。
 第5 経済上の措置
   2 返還の方法
   (2)返還の方法は、監査要綱第6の4の(1)の方法に関わらず、今後支払われる診療報酬がある場合には、次の方法によることができることとする。
     A 地方社会保険事務局、都道府県国民健康保険主管課及び後期高齢者医療主管課はそれぞれ、該当する保険者に対して、返還金発生の事実、これに伴う支払調整の方法及び返還金額について「診療報酬の返還金について」等の必要な書類(別紙3.6)により通知すること。

(別添1)
指導大綱関係実施要領
第1 目的
   この実施要領は、指導大綱で定める保険医療機関若しくは保険薬局(以下「保険医療機関等」という。)又は保険医若しくは保険薬剤師(以下「保険医」という。)に対する指導について、具体的な実施事項を定めることにより、指導の円滑な実施を図ることを目的とする。

第2 選定委員会
   指導大綱第4の1で定める選定委員会の設置等については、次により行うこと。
 1 選定委員会の設置及び組織
 (1)各地方社会保険事務局に選定委員会を設置し、委員長は地方社会保険事務局長が指名する者とする。
 (2)選定委員会の委員は、地方社会保険事務局長が指名する技官及び事務官並びに非常勤の医師、歯科医師、薬剤師及び看護師とする。また、都道府県国民健康保険主管課及び後期高齢者医療主管課の職員にあっては、都道府県が適当と認める者を委員として参画させるものとする。

 2 選定委員会の所掌事務
   選定委員会は、次に掲げる事務を所掌する。
 (1)指導対象となる保険医療機関等の選定に関すること。
  (2)指導計画の確認、指導結果の確認等指導に関する事項で委員長が必要と認めたこと。

 3 意見の聴取
   指導大綱第4の1の(3)及び医療課長通知(平成7年12月22日付保険発第164号通知。以下同じ。)3の(1)に基づき、選定委員会が都道府県の社会保険診療報酬支払基金(以下「支払基金」という。)又は国民健康保険団体連合会(以下r国保連合会」という。)に意見を聴くことができる事項は、診療報酬明細書(調剤報酬明細書を含む。以下「レセプト」という。)の審査の状況等に関すること、診療傾向等に関すること、医療課長通知2に掲げる保険医療機関等の類型に関することとする。

第3 保険医療機関等の類型区分
   医療課長通知2に掲げる保険医療機関等の「類型」は、病院については当該病院の機能を基準として、又診療所については主たる診療科を基準として、当
面、次の区分によること。
(1)医科の病院は、@一般病院、A老人病院、B精神病院、C臨床研修指定病院・大学附属病院・特定機能病院の4区分とする。
(2)医科の診療所は、@内科(主として人工透析を行う内科を除き、呼吸器科、消化器科(胃腸科を含む。)、循環器科、アレルギー科、リウマチ科を含む。)、A内科(主として人工透析を行うもの(内科以外で、主として人工透析を行うものを含む。))、B精神・神経科(神経内科、心療内科を含む。)、C小児科、D外科(呼吸器外科、心臓血管外科、脳神経外科、小児外科、こう門科、麻酔科を含む。)、E整形外科(理学療法科、リハビリテーション科、放射線科を含む。)、F皮膚科(形成外科、美容外科を含む。)、G泌尿器科(性病科を含む。)、H産婦人科(産科、婦人科を含む。)、I眼科、J耳鼻いんこう科(気管食道科を含む。)の11区分とする。
(3)歯科は1区分とする。
(4)薬局は1区分とする。

第4 レセプト1件当たりの平均点数の算出等
   集団的個別指導並びに指導大綱第4の4の(1)のD及び(2)のBに掲げる個別指導の対象となる保険医療機関等の選定に用いるレセプト1件当たりの平均点数の算出は、当面、次により行うこと。
 1 使用する基礎データ
   レセプト1件当たりの平均点数の算出基礎となるデータは、支払基金及び国保連合会からのデータによること。
 2 算出に使用するレセプトの種類
   レセプト1件当たりの平均点数の算出に使用するレセプトの種類は、原則として一般分とし、医科の病院にあっては本人及び家族の入院分(老人病院にあっては老人保健分)、診療所にあっては本人及び家族の入院外分(小児科にあっては家族の入院外分)、歯科にあっては本人及び家族の入院外分、薬局にあっては本人及び家族分とする。
   なお、都道府県の実情に応じ、老人保健分のレセプトを使用することが適当であると認められる類型区分にあっては、これによることも差し支えないこ
  と。

第5 集団指導
 1 新規指定時
   新規指定の保険医療機関等に対する指導は、 「保険医療機関及び保険医療養担当規則」又は「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」の内容、診療録又は調剤録の記載の内容、診療報酬(調剤報酬を含む。以下同じ。)の請求事務等保険診療に関する全般について、全保険医療機関等を対象に、指定後、概ね1
年以内に実施すること。
  なお、指定前に実施することも差し支えない。

2 診療報酬の改定等
  診療報酬の改定、保険医療機関等の指定更新、保険医等新規登録等における指導は、指導の目的、内容等を勘案して実施すること。

3 その他
  臨床研修指定病院、大学附属病院、特定機能病院等に対する特定共同指導においては、当該指導にあわせて集団指導を実施するものとする。

第6 集団的個別指導
 1 指導の趣旨
   集団的個別指導は、指導対象となる保険医療機関等に対して、教育的観点から指導を実施し、レセプト1件当たりの平均点数が高いことを認識させ、保険診療に対する理解を一層深めさせることを主眼として行うものとする。
 2 類型区分
   保険医療機関等の類型区分は、上記第3によること。
 3 指導対象となるレセプト
   指導対象となるレセプトは、できる限り検査・投薬等において特徴的な傾向が見られるもの、高点数のもの等、指導効果が期待できるものを使用すること。
 4 指導対象となる保険医療機関等
   指導対象となる保険医療機関等の選定については、指導大綱第4の3及び医療課長通知2で定めるところによるが、同通知でいう「一定の基準を上回る保険医療機関等」とは、レセプト1件当たりの平均点数が都道府県の平均点数の一定割合(病院(歯科を除く)にあっては1倍、その他にあっては1.2倍)を超えるものであり、かつ、前年度及び前々年度に集団的個別指導又は個別指導を受けた保険医療機関等を除き、類型区分ごとの保険医療機関等の総数の上位より概ね8%の範囲に位置する保険医療機関等をいうものとする。
 5 実施方法
  (1)指導は、原則として類型区分を考慮して行うこととし、始めに指導の対象となった全部の保険医療機関等に対し、共通的な事項等について行い(集団部分)、引き続き個別に面接懇談方式(個別部分)により行うこととする。
  (2)集団部分では、@指導大綱第4の3に定める高点数保険医療機関等に該当していること、A高点数を選定対象とした理由は、客観的な選定方法に基づいて選定したものであること、B翌年度の実績においても高点数保険医療機関等に該当した場合には、翌々年度に個別指導の対象となることを伝えることとする。
   また、具体的な指導例としては、指導対象となった保険医療機関等について、講義形式により保険医療機関等名を伏せた高点数順の一覧表を作成し、これに基づき診療傾向等の特徴を例示して指導する方法、特徴的なレセプトを用いて指導する方法等が考えられる。
(3)個別部、指導対象となるレセプトについて、患者名及び診療月をあらかじめ指導対象となる保険医療機関等に連絡しておくこと。
(4)指導は、原則として上記(1)の方法により実施することとするが、暫定的な方法として指導対象となったものの一部(概ね半数以下)については、上記(2) (集団部分)の指導のみとすることも差し支えないものとする。
 6 学識経験者の立会の依頼
  指導大綱第6の2の(4)の@の後段に掲げる立会については、原則として学識経験者代表(国保連合会にあっては、公益代表)の専任の審査委員又は審
 査委員長若しくは副委員長を依頼することができること。

第7 個別指導
 1 実施時期
   個別指導は、指導大綱第4の4の(1)、 (2)及び(3)の各号に掲げるものを対象とし、このうち、4の(1)のA、B及びCに該当するものについては、それぞれの事項に該当してから概ね1年以内に、 (1)の@、E及び(2)のAに該当するものについては速やかに、その他のものについては計画的に実施すること。
 2 指導対象となる保険医療機関等
   指導対象となる保険医療機関等の選定において、医療課長通知3の(2)の 「集団的個別指導の対象として選定された基準に照らして高点数保険医療機関等に該当する保険医療機関等」とは、翌年度の実績において、集団的個別指導を受けたグループ内の保険医療機関等の数の上位より概ね半数以上である保険医療機関等をいうものである。    ,
   ただし、レセプトの1件当たり平均点数が都道府県の平均点数の一定割合(病院(歯科を除く)にあっては1.1倍、その他にあっては1.2倍)以下のものは除くものとする。
 3 実施方法等
  (1)指導は、原則として指導月以前の連続した2ヵ月のレセプトに基づき、診療録その他の関係書類を閲覧し、個別に面接懇談方式により行うこととする。
  (2)共同指導及び特定共同指導の実施に係る具体的な取扱いについては、毎年3月に厚生労働省から通知することとする。
   都道府県個別指導については、同通知に準じて実施すること。
 4 共同指導及び特定共同指導の日程協議
  共同指導及び特定共同指導は、}指導大綱第4の4の(3)のBに掲げるものを除き、計画的に実施することとし、厚生労働省と地方社会保険事務局及び都道府県との日程に関する協議については、原則として指導の前年度末までに行うこととする。
 5 学識経験者の立会の依頼
  指導大綱第6の3の(4)に掲げる立会については、原則として学識経験者代表(国保連合会にあっては、公益代表)の専任の審査委員又は審査委員長若しくは副委員長を依頼することができること。

第8 指導担当者
   指導を実施するに当たっては、指導大綱第5に掲げる指導担当者が指導の内容、指導対象となる保険医療機関等の種類に応じて担当すること。

第9 指導の実施通知及び指導記録の作成
 1 指導の実施通知
 (1)通知の内容及び通知の時期
    実施通知は、指導大綱第6の1の(1)、2の(1)及び3の(1)に定める事項を記載して行うこととし、都道府県の実情を踏まえたうえ、集団指導については指導日の1ヵ月前、集団的個別指導及び個別指導については指導日の3週間前を目途として通知すること。

 (2)出席者
    個別指導における出席者のうち、開設者に代わる者とは、開設者が法人である場合における当該法人の代表者等を指すものであり、第三者である代理人(弁護士等)を指すものではないこと。
 (3)個別指導において準備すべき書類等
    指導大綱第6の3の(1)のCに掲げる、個別指導を行う際に準備させるべき書類等のうち共同指導及び特定共同指導に係るものについては、毎年3月に厚生労働省から通知することとする。
    都道府県個別指導については、同通知に準じて準備させること。
    なお、長期療養患者に係るもの等でやむを得ないと認められる場合にあっては、期間を限定して持参させるなどの配慮をすること。
 2 指導記録の作成
   共同指導及び特定共同指導の際の指導記録については、毎年3月に厚生労働省から通知する「共同指導調書」によること。
   都道府県個別指導については、これに準じて作成すること。
 また、集団的個別指導に際しては、出席者の保険診療に対する認識の度合い、指導内容のうち特に必要と認められる事項等について記録しておき、今後の指導の参考とすること。

第10 経済上の措置
 1 自主点検の範囲
   課長通知4の(1)に定める自主点検の範囲は、指導対象となった患者分のみでなく、指摘を受けた事項について全患者分の診療録等を対象として行わせるものとする。
 2 自主返還の方法
 (1)地方社会保険事務局は、当該保険医療機関等に対し、自主点検後「返還同意書」等の必要な書類(別紙1.4.5,6)を提出させること。
 (2)自主返還の方法は、課題知4の(4)の方法に関わらず、今後支払われる診療報酬がある場合には、次の方法によることができることとする。
   @地方社会保険事務局は支払基金に、都道府県は国保連合会に対し、保険者に代わって、今後支払われる診療報酬から返還するよう「診療報酬の控除処理について(依頼)」等の必要な書類(別紙2.4.5)により依頼すること。
   A地方社会保険事務局、都道府県国民健康保険主管課及び後期高齢者医療主管課はそれぞれ、返還に該当する保険者に対して、返還金発生の事実、これに伴う支払調整の方法及び返還金額について「診療報酬の返還金について」等の必要な書類(別紙3.6)により通知すること。

別添2 監査要綱関係実施要領

第1 目的
   この実施要領は、監査要綱で定める保険医療機関等若しくは保険薬局(以下 「保険医療機関等」という。)に対する監査について、具体的な実施事項を定  めることにより、監査の円滑な実施を図ることを目的とする。

第2 監査担当者
   監査を実施するに当たっては、監査要綱第4に掲げる監査担当者が監査の内容に応じて担当すること。

第3 監査の方法等
 1 監査の実施通知
   監査における出席者のうち、開設者に代わる者とは、開設者が法人である場合における当該法人の代表者等を指すものであり、第三者である代理人(弁護
  士等)を指すものでないこと。
 2 学識経験者の立会いの依頼
   監査要綱第5の4の(1)の後段に掲げる立会いについては、原則として学識経験者代表(国民健康保険団体連合会(以下「国保連合会」という。)にあっては、公益代表)の専任の審査委員又は審査委員長若しくは副委員長を依頼することができること。
 3 指導を経ずに監査を行う場合
   監査要綱第3の1及び2については、原則として、個別指導を実施した結果、監査の必要が認められた場合に行うこととするが、明らかに不正や著しい不当の事実が認められた場合については、指導を経ることなく行うものとする。

第4 行政上の措置
 1 取消処分の手順
   取消処分は、監査を実施した後、@厚生労働省保険局長への取消しに係る内議(昭和38年7月18日、保険発第79号医療課長通知)、A行政手続法に基づく聴聞、B地方社会保険医療協議会への諮問を経て行うこと。

 2 公表
  行政上の措置を行った場合の公表については、監査要綱第6の5の(1)によるほか、同項(2)に掲げる戒告又は注意については、関係資料を添えて厚生労働省に事前協議を行い、協議終了後次により行うこと。
(1)通知先
  行政上の措置を行った旨の通知は、行政上措置を受けた保険医療機関等が所在、又は保険医等が勤務する都道府県の健康保険組合連合会都道府県連合
 会、医師会、歯科医師会、薬剤師会、社会保険診療報酬支払基金(以下「支払基金」という。)、国保連合会等とすること。
(2)通知すべき内容
  通知すべき内容は、行政上の措置を受けた保険医療機関又は保険医等の@名称又は氏名、A所在地又は勤務地、B措置を受けた時間、C措置の種類と
 すること。

第5 経済上の措置
 1 返還金の範囲
   返還金は、監査要綱第6の4の(3)に掲げる期間について、不正又は不当が認められた事項に係る全患者分の診療録等を対象として行うものとする。
 2 返還の方法
 (1)地方社会保険事務局は、当該保険医療機関等に対し、返還金額が確定後「返還同意書」等の必要な書類(別紙1.4.5.6)を提出させること。
 (2)返還の方法は、監査要綱第6の4の(1)の方法に関わらず、今後支払われる診療報酬がある場合には、次の方法によることができることとする。
   @ 地方社会保険事務局は支払基金に、都道府県は国保連合会に対し、保険者に代わって、今後支払われる診療報酬から返還するよう「診療報酬の控除処理について(依頼)」等の必要な書類(別紙2.4、5)により依頼すること。
   A地方社会保険事務局、都道府県国民健康保険主管課及び後期高齢者医療主管課はそれぞれ、該当する保険者に対して、返還金発生の事実、これに伴う支払調整の方法及び返還金額について「診療報酬の返還金について」等の必要な書類(別紙3.6)により通知すること。