生活保護法

平成6年3月現在

最終更新日 2008/11/03

A.生活保護医療とは B.医療扶助の範囲 C.窓口の取扱い D.医療券の発行
E.診療報酬の請求手続 F.医療機関の指定 G 医療機関尊守事項 H.その他
I.指定医療機関医療担当規程 J.指定医療機関の届出事項一覧

 まず始めに、平成12年4月診療分より生活保護の請求は一般のレセプトに記載して請求するようになりました。詳しくは地区の社会福祉事務所へ。

生活保護患者への自費診療

A.生活保護医療とは

生活保護とは、国が生活に困窮するすべての国民に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、その自立を助長しようとするものです。つまり本制度は国民の最低生活保障の最終のよりどころとしての投割を果たすものです。
保護の種類は、生活、・教育、住宅、医療、出産、生業及び葬祭の7種の扶助があり、医療扶助は患者の医療を医療機関に委託して行う現物給付をたてまえとしています。
保護の決定と実施に関する事務は、それぞれの地域を管轄する福祉事務所で行っております。

B.医療扶助の範囲

1 範 囲
(1) 診察
(2) 薬剤・又は治療材料
(3) 医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術
(4) 病院又は診療所への収容
(5) 看護
(6) 移送

この範囲は健康保険及び国民健康保険の療養の給付と療養費の支給の範囲を併せたものと、ほぼ同様です。しかし、最低生活の保障を目的とする生活保護法上では医療上必要不可欠のものに限って給付するたてまえです。すなわち、必要最小限度の医療を上まわる医療は認められません。歯科珍療における使用材料として金位14カラット以上の金合金を使用することは認められません。

2 診療方針及び診療報酬
診療方針及び診療報酬は、国民健康保険の例によることになっています。しかし、国民健康保険法では健康保険法の例によることになっていますから、結局生活保護法の診療方針及び診療報酬は、健康保険法と同様です。

C.窓口の取扱い

新たに受診する際は、緊急の場合を除き、次のいずれかの書類を持参することになっていますので、それによって医療を担当してください。
(1)医療券(社会保険等他給付のある患者については併用分医療券を、その他の患者については単独医療券)
(2)医療要否意見書(施設入所者等で医療券が直ちに発行できない者のとき)
(3)診療依頼書(申請が町村経由のとき)
(4)検診命令書

D.医療券の発行

(1) 生活保護の新規開始のものが医療扶助を受ける場合。
医療扶助を受けようとするものは、福祉事務所長又は、町村長に対して、保護申請を行い、申講を受けた福祉事務所では、医療扶助を行う必要があるかどうかを判断する資料にするため、「医療要否意見書」により当該患者についての意見を求めます。
福祉事務所良は、保護申請書と医療要否意見書により検討し、医療扶助の要否及び他法、例えば「結核予防法」や「精神衛生法」等の適用の可否を検討したうえ、他法による給付を調査確認するとともに、その世帯の収入と最低生活費を対比して保護の安否及び扶助の程度を決定し、その中で医療扶助の要否が決定されます。このようにして医療扶助が決定された場合は、医療機関の診療報酬請求のために医療券(診療報酬明細書)が発行されます。
医療券は暦月を単位として発行されますが、その医療券によって診療報酬を清求できる医療期間「有効期間」として記入されています。有効期間外の診療を必要とする場合や、医療券の記載内容に疑義のある場合等は、福祉事務所長に連格し、必要な補正又は訂正を受けてから請求してください。
医療承認期間は原則として6箇月となっていますので、6箇月以上治療を要するときは、次の継続手続きが必要となります。患者に引続き医療を必要とする場合には福祉事務所長は原則として6箇月ごと(入院医療を傷病届で開始したものは翌月)に医療要否意見書の提出を求めますので、そのときは速やかに当該用紙に必要事項を記入して提出してください。

(2) 現に生活保護法による保護を受けているものが、医療扶助を受ける場合。
医療扶助を受けようとするものは、福祉事務所長又は町村長に傷病届を提出し、福祉事務所長が受理したときは、直ちに医療開始月の医療券を交付します。傷病届を町村長が受理したときは当該患者を医療券未発行のまま診療するために診療依頼書が交付されます。なお、医療券は後日、福祉事務所長から送付されます。

E.診療報酬の請求手続

診療報酬の請求
指定医療機関が診療報酬を請求するには福祉事務所から交付された所定の診療報酬明細書(通称医療券)に請求内容を記載し、社会保険等の請求と同時に社会保険診療報酬支払基金へ提出してください。

診療報酬明細書の書き方
おおむね社会保険と同様です。記載の仕方は診療報酬明細書の裏面に記載されていますが、特に次の点に注意してください。
(1)診療報酬は医療券に記載された「有効期間」内の診療分だけ請求してください。
(2)「本人支払額」欄に記載されている金額は、本人が直接医療機関に支払う金額ですから点数に換算して控除してください。
(3)「社会保険」や「他法」による給付がある場合にはそれぞれの給付割合に従って控除して下さい。

他法との関連
1 国民健康保険
生活保護を受給すると、その日から、国民健康保険の被保険者の資格が失われる。従って、国民健康保険法を適用する余地はなくなり全て医療扶助の対象となる。

2 社会保険等
国民健康保険を除くその他の社会保険は、生活保護に優先して適用されるので社会保険が適用された残りの自己負担分についてのみ生活保護が適用される。(継続療衰も同様である。)

3 老人保健法
70歳以上の者などで被用者保険の加入者(本人、家族)は、老人保健法が適用される。それ以外の70歳以上の者などについては、生活保護(ただし、診療報酬は老人保健の例による)が適用される。

4 他の公費負担医療
ア 国の制度
国の公費負担医療については、生活保護に優先して適用されるので、生活保護の適用する余地はない。
イ 県の制度
県単独の公費負担医療は、生活保護が適用される。

(4)傷病届によるものと同様に、医療要否意見書により決定し発行された医療券についても、傷病名欄が記入されないままになっておりますので、診療報酬請求の際、有効期間中の傷病名等を記入して下さい。

他法優先規定
生活保護法による医療扶助運営要領について(厚生省社会局長から各都道府県知事宛)
第3 医療扶助実施方式の2  医療扶助の決定の(イ) 他法他施策の活用
要保護者の医療につき、医療扶助に優先して活用されるべき他法他施策による給付の有無を調査確認し、これがあると判断される時には当該要保護者に対してこれを活用すべきことを指導するとともに、当該他法他施策の運営実施を管理する機関に連絡して、当該要保護者に対する処置が適正円滑に行われるように配慮すること。

F.医療機関の指定

1 指定申請
医療機関は生活保護法による指定を受けようとするときは、福祉事務所又は県生活福祉部社会課に備え付けてある申請用紙に所定の事項を記載し、所在地を管轄する福祉事務所に提出することになっています。医師、歯科医師が前記の申請書を提出する場合は、免許証の写しを添えることになっています。(病院、診療所が申請する場合
は、添付書類は必要ありません。)

2 指定通知
知事は医療機関を指定したときは、申請者に指定書を交付し、その旨を「県公報」で告示します。また、指定をしないことに決定した医療機関については、その旨理由を付して通知します。

G 指定医療機関の守るべきことがら

1 医療担当について
(1)指定医療機関医療担当規定に従うこと
(2)生活保護法による診療方針によって医療を担当すること

2 診療報酬について
(1)患者について行った医療に対する報酬は生活保護法による診療報酬の規定(法第52条)に基づき、所定の請求手続きにより請求すること
(2)診療内容及び診療報酬の請求について知事の審査を受けること
(3)知事の行う診療報酬額の決定に従うこと

3 指導等について
(1)患者の医療について、知事の行う指導に従うこと
(2)厚生大臣又は知事が診療内容及び診療報酬請求の適否を調査する必要があるときは、必要と認める事項の報告命令に従うこと
(3)厚生大臣又は知事が必要と認めた場合、当該官吏又は当該吏員に行わせる立ち入り検査を受けること

4 各種の届出について
指定医療機関は別掲届出事項一覧に定める事実が生じたときは、速やかに届出を行うこと。届出は、福祉事務所に備え付けてある用紙に所定事項を記載し、当該医療機関の所在地を管轄する福祉事務所に持出して下さい。知事は、届出を受理した場合は、再開の届けのときを除き、その旨を「県公報」で告示します。

H.その他

休日における緊急診療
休日に緊急に診療を受ける必要が生じた場合は受診当日、医療券は交付されていないが「保護決定通知書」(被保護者資格証明青も可)を提出させて診療を行い翌日医療券を提出させること。

診療報酬請求権の時効
時効年限は3年である。その時効の起算日は、医療券の発行遅延等により講求できなかった場合を除いて、通常の場合は診療日の属する翌月1日である。

歯科補綴物の未来院請求
1カ月程度待った上で講求することとなっているが製作月の医療券は手元にはないために次の方法のいずれかによること。
@ 指定医療機関から直接福祉事務所に請求することにより、福祉事務所では福祉事務所払いの医療費として取り扱う。この場合所定の様式が定められていないので、社保本人の明細書を使用して福祉事務所に(未)請求をする。
A 製作月の明細書を取り下げて訂正の上再請求する。摘要らんにその旨記載すること。
不要医療券は福祉事務所において廃棄処理を行うこととなっているので、当該福祉事務所へ必ず返戻する。

差額徴収
生活保護者に対しては、保険で認められていない治療や薬剤を使用するなどの診療行為は認められない。
又、入院室料や冷暖房費の患者負担についても認められない。

I.指定医療機関医療担当規程

(昭和25年8月23日 厚生省告示第222号)改正 昭和26年 厚生省告示第193号

生活保護法(昭和25年法律第144号)第50条第1項の規定により、指定医療機関医療担当規程を次のとおり定める。

指定医療機関医療担当規程

(指定医療機関の義務)
第1条 指定医療機関は、生活保護法に定めるところによるのほか、この規程の定めるところにより医療を必要とする被保護者(以下「患者」という。)の医療を担当しなければならない。

(医療券及び初診券)
第2条 指定医療機関は、保護の実施機関の発給した有効な医療券(初診券も含む。以下同じ。)を所持する患者の診療を正当な事由なく拒んではならない。

第3条 指定医療機関は、患者から医療券を提出して診療を求められたときは、その医療券が、その者について発給されたものであること及びその医療券が有効であることをたしかめた後でなければ診療をしてはならない。

(診療時間)
第4条 指定医療機関は、自己の定めた診療時間において診療するほか、患者がやむを得ない事情により、その診療時間に診療を受けることができないときは、患者のために便宜な時間を定めて診療しなければならない。

(援  助)
第5条 指定医療機関が、患者に対し下に掲げる範囲の医療の行われることを必要と認めたときは、すみやかに、患者が所定の手続きをすることができるよう患者に対し必要な援助を与えなければならない。
1 病院又は珍療所への収容
2 看  護
3 移  送
4 歯科の補てつ

(証明書等の交付)
第6条 指定医療機関は、その診療中の患者及び保護の実施機関から生活保護法による保護につき、必要な証明書又は意見書等の交付を求められたときは、無償でこれを交付しなければならない。

(診療録)
第7条 指定医療機関は、患者に関する診療録を、国民健康保険の例によって調整し、これをその他の者に関する診療録と区別して保管しなければならない。

(帳  簿)
第8条 指定医療機関は、診療及び診療報酬の講求に関する帳簿及び書類を完結の日から5年間保存しなければならない。

(通  知)
第9条 指定医療機関が、患者について下の各号の一に該当する事実のあることを知った場合には、すみやかに、意見を附して医療券を発給した保護の実施機関に通知しなければならない。
1 患者が正当な理由なくして、診療に関する指導に従わないとき。
2 患者が詐欺その他不正な手段により診療を受け、又は受けようとしたとき。
 
第10条 削  除

(準  用)
第11条 前各条の規定は、医療保護施設が患者の診療を担当する場合及び指定助産婦又は指定施術者が被保護者の助産又は施術を担当する場合に準用する。

J.指定医療機関の届出事項一覧

届出の種類 届け出を要する場合 様 式 備 考
変 更 届 ア 医療機関の名称に変更があったとき。
イ 医療機関の所在地が町村合併又は単なる所在地整理などにより変更したとき。
生活保護法指定医療(医療期間)(名称・所在地)変更届書  
休 止 届 医療機関を休止しようとするとき。 生活保護法指定(医療機関)(休止)届書 事前に患者の転医につき連絡をした後福祉事務所長の指示を受けること。
再 開 届 休止中の医療機関を再開するとき。 生活保護法指定(医療機関)再開届書  
廃 止 届 ア 医療機関の所在地が移転したとき。
イ 医療機関の開設者が死亡又は失そうの宣告を受けたとき。
り 医療機関の開設者が異動(開設者の名称上の変更を除く。)したとき。
エ 病院を診療所に又は診療所を病院に変更したとき。
オ 医療機関を廃止したとき。
生活保護法指定(医療機関)(廃止)届書 開設者が死亡又は失そうの宣告を受けたときの届出は戸籍法の規定による届出義務者が行うこと。
辞 退 届 指定医療橡関の指定を辞退しようとするとき。 生活保護法指定(医療機関)指定辞退書 30日以上の予告期間を設けること。
他法による
処分を受け
たときの届
他法による処分を受けたとき。 別に様式は定めていない。 別に様式は定めていない。

 (注)上記届出の用紙及び指定申請の用紙は、福祉事務所に備付けてあります。詳細については福祉事務所又は県生活福祉部社会課に照会してください。