保険者と医療機関の直接契約

 

最終更新日 2017/09/13

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■ 健康保険法第76条第3項

(療養の給付に関する費用)
第76条 保険者は、療養の給付に関する費用を保険医療機関又は保険薬局に支払うものとし、保険医療機関又は保険薬局が療養の給付に関し保険者に請求することができる費用の額は、療養の給付に要する費用の額から、当該療養の給付に関し被保険者が当該保険医療機関又は保険薬局に対して支払わなければならない一部負担金に相当する額を控除した額とする。

2 前項の療養の給付に要する費用の額は、厚生労働大臣が定めるところにより、算定するものとする。

3 保険者は、保険医療機関又は保険薬局との契約により、当該保険医療機関又は保険薬局において行われる療養の給付に関する第1項の療養の給付に要する費用の額につき、前項の規定により算定される額の範囲内において、別段の定めをすることができる。この場合において、保険者が健康保険組合であるときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

4 5 6 略

■ 健康保険法第76条第3項の認可基準等について

T 認可の基準について
1 健康保険組合と保険医療機関の合意について
 法第76条第3項(法第85条第9項、第86条第12項及び第13項並びに第110条第7項において準用する場合を含む。以下同じ。)に規定する契約は、これを締結しようとする健康保険組合と個別の保険医療機関(法第63条第3項第1号に掲げる病院若しくは診療所又は法第86条第1項第1号に規定する特定承認保険医療機関をいう。以下同じ。)との合意に基づくものであること。

2 健康保険組合における適正手続きについて
 法第76条第3項に規定する契約を締結しようとする健康保険組合(以下「契約健保組合」という)は、同項の規定による認可の申請及び規約の改正の申請について、組合会において十分な説明を行い、その議決を経ていること。なお、規約の改正については、契約の内容を規約に明記すること。

3 契約内容について
(1) 契約健保組合と契約医療機関(契約健保組合の契約の相手方となる保険医療機関をいう。以下同じ。)との契約に以下の条件が明記されていること。
@ 契約健保組合は、被保険者及びその被扶養者(以下「加入者」という。)が契約医療機関以外の保険医療機関において受診することを制約しないこと。
A 契約医療機関は、契約健保組合の加入者を優先的に取り扱わないこと。
B 契約医療機関は、当該契約の実施に伴い診療科目を減らさないこと。

(2) 契約健保組合と契約医療機関の契約が以下の条件を満たしていると認められること。
@ 契約健保組合の加入者が医療機関の選択を歪めるおそれの強いもの(例えば、初診に係る診療報酬を無料とし契約医療機関への受診を誘因するなど)でないこと。
A 契約内容は、診療報酬の点数表の範囲内である(法第76条第3項参照)こと。
なお、独自の包括払いなど、患者にとって割引か割増かが不明確なものは認められないこと。
B 契約内容が、契約健保組合の加入者間の平等を害するものでないこと。
C 契約内容が、保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号)に反するもの(例えば、一部負担金のみを減額又は免除するものなど)ではないこと。

4 契約医療機関の運営状況等について

契約医療機関の運営状況からみて、診療報酬の割引により、契約医療機関が行ってきた医療の提供が困難となるおそれが認められないこと。
このため、契約健保組合は、契約医療機関の直近二年間の収支状況がわかる書類(収支決算書、財産目録、貸借対照表、損益計算書(個人病院又は個人診療所の場合にあっては所得税申告書)その他これらに準ずる書類)を提出し、契約医療機関の収支状況が良好であることを明らかにしなければならないこと。契約医療機関が複数の医療機関を運営する法人によって運営されている場合は、当該法人全体の直近二年間の収支状況が分かる書類を併せて提出しなければならないこと。
直近二年間とも経常損益が赤字の場合(個人病院又は個人診療所にあっては事業所得がない場合)など収支状況が良好でないと認められる場合には認可を行わないこと。

5 加入者が契約医療機関を評価できる客観的な基準について

加入者が契約医療機関の医療の内容等の評価をできるよう契約医療機関は、「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告することができる事項」(平成14年厚生労働省告示第158号)に掲げられているそれぞれの事項について広告を行っていること。

6 フリーアクセスへの影響について
(1) 契約健保組合は認可申請に際し以下の各項目が分かる書類を添付すること
@ 当該契約が契約健保組合の加入者や地域住民のフリーアクセスに与える影響に関する契約健保組合の所見
A 契約健保組合の加入者が契約医療機関にかかっている診療報酬の総額及びレセプトの件数
B 契約健保組合の加入者が契約医療機関の存する市区町村内の保険医療機関(当該契約医療機関を除く)で受診した診療報酬の総額及びレセプトの件数(契約医療機関と同一の診療科を標榜する保険医療機関のレセプトに限る。)

(2) 地方厚生(支)局長は、契約健保組合の加入者や地域住民のフリーアクセスに与える影響について、(3)に定める委員会の意見を聴くこと。

(3) 委員会の構成及び運営等は次によるものであること。
@ 委員は、原則として契約医療機関の存する都道府県の地方社会保険医療協議会の委員を任命すること。
A 委員会は、契約健康保険組合の加入者や地域住民のフリーアクセスに与える影響(例えば、窓口一部負担額の差異によって契約健保組合の加入者の受診行動に与える影響、契約の締結に伴い契約医療機関の存する市区町村内の関係医療機関(契約医療機関が契約を締結しようとする診療科と同一の診療科を標榜保険医療機関であって、前一年間に契約健保組合の加入者の受診実績がある保険医療機関をいう。以下同じ。)が地域医療の中で果たしている役割や機能への影響など)について審議するものであること。
B 委員会は、審議に当たって、契約健保組合及び契約医療機関から説明及び意見を聴くこと。また、契約医療機関の存する市区町村内の関係医療機関であって委員会において意見の陳述を希望するもののうちから意見を聴くこと。このため、契約健保組合及び契約医療機関及びの存する地域を管轄する地方厚生(支)局は、契約健保組合及び契約医療機関の名称及び住所並びに契約内容の要旨等を、その掲示板及びホームページにおいて公示すること。

U 認可後の監督及び認可の取消しについて

1 地方厚生(支)局は、契約健保組合がその加入者に対して契約医療機関以外の医療機関で受診することを制約していないか指導監督を行うこと。なお、これに違反した場合には必要な行政処分等を行うとともに、違反した契約健保組合の名称の公表を行うこと。

2 契約健保組合は、契約後、毎月、契約医療機関における
(1) 当該契約健保組合加入者に係る診療報酬の額及びレセプト件数
(2) 当該契約健保組合加入者以外の患者に係る診療報酬の額及びレセプト件数を地方厚生(支)局に報告しなければならないこと。

3 契約健保組合は、毎年度、契約医療機関及び運営法人の収支状況が健全であること並びに契約医療機関において十分な情報の開示が行われていることを確認できる資料を地方厚生(支)局に提出すること。

4 地方厚生(支)局は、法第76条第3項の認可をした場合は、その旨を契約医療機関の存する地域を管轄する地方社会保険事務局に連絡すること。

5 地方厚生(支)局が契約医療機関による患者のフリーアクセスの阻害行為に関する情報を入手した場合は、契約医療機関の存する地域を管轄する地方社会保険事務局に連絡すること。地方社会保険事務局は、地方厚生(支)局からの連絡等により契約医療機関による患者のフリーアクセスの阻害行為に関する情報を入手した場合は、契約医療機関に関する事実関係の確認及び調査を行い、その結果を地方厚生(支)局に連絡すること。

6 地方社会保険事務局は、契約医療機関に対して指導監査を行った結果法第80条等に基づく行政上の措置(取消し又は戒告若しくは注意)を行った場合等は、その旨を契約健保組合の存する地域を管轄する地方厚生(支)局に連絡すること。

7 地方厚生(支)局長は、契約健保組合の加入者や地域住民のフリーアクセスを阻害すると認めた場合又は認可要件を欠くに到ったと認めた場合は、契約健保組合に対し、法第76条第3項の認可を取り消すこと。

 

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