学校保健法による歯科治療に対する国会質疑

 

最終更新日 2017/09/13

 

 

 

 

第156回国会 予算委員会
平成十五年一月二九日(水曜日)

○櫻井充君 是非御検討いただきたいと思います。そして、我々、もし民主党が政権取れれば、そういう寄附税制をもっと発達させていきたいと考えています、と言い切っていいんでしょうか。
 次に移りたいと思いますが、ちょっと学校保健法について文部大臣にお伺いさせていただきたいんですが、例えば健康診断を受けると、健康管理というのは、幼稚園は厚生労働省、小学校、中学校は文部科学省、高校生になるとまた、それ以降はまた厚生労働省が管轄することになっています。何でこういう作りになってきているんでしょうか。
○国務大臣(遠山敦子君) 学校保健法の考え方は、学校におきまして学校医が子供たちの健康状況を見て、そこで診断をして、そして必要な治療をし、もし経済的に困難な子供については医療費の援助をするという、そういう仕組みになっております。
 ということで、学校における児童生徒の健康を学校の仕組みの中で判断をしてやっていくという一連の作用の中での問題でございまして、文部科学省といたしましては、もちろん医療の関係でもございますし、いろんな意味での厚生労働省との連携は要るわけでございますけれども、これまでの仕組みとしてはそういうことでやってまいっておりますし、今後とも連携は強めていきたいと思います。
○櫻井充君 文部科学省に医療のこととかそういうことがきちんと分かる方というのは何人ぐらいいらっしゃるんですか。

○国務大臣(遠山敦子君) 職員といたしましては厚生労働省からも出向していただいておりますし、また、大学関係の医学の、医学教育の問題について担当している課にももちろん職員はおります。
 ただ、私どもといたしましては政策を判断するわけでございますので、政策を判断するに際しましてはいろんな方の、専門家の意見を広く求める、そういう仕組みを用いながら政策判断に当たっているところでございます。
○櫻井充君 学校保健法の中に準要保護の生徒のことに関して定められているものがございます。そこの中に、こういう病気の場合には医療費を免除しますよという中で、いわゆる医科のものに関して言うと全く治療の内容に関して言及していないんですが、歯科に関しては、齲歯、要するに虫歯は、乳歯は抜歯と書いてあるんですね。今の時代に乳歯は抜歯しないんですよ。これはいつまでこういうことをお続けになられるんですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 正に委員の専門分野でございまして、この件につきましては昨年末の厚生労働委員会で御指摘があったと聞いております。
 御指摘の点は、私も、それはやはり専門的な角度からきちんと見直すことが必要であれば見直した方がいいと思っておりまして、この問題につきましては、現在、子供たちの、何といいますか、疾病の状況についての実態を調査をいたそうとしております。できるだけ早い時期にその結果を得まして、そして専門家の御意見も聞きながら、何を負担していくべきかについての補助要綱についても見直したいと思っております。
 ただ、これにつきましては予算にも絡むわけでございますので、関係省庁とも連携を取りながらやっていく必要があると思っております。
○櫻井充君 もう一つ。どうして医科の部分は治療法は書いていなくて、歯科の領域だけ治療法が限定されるんですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 正に歯の部分についての記述の仕方は確かにほかの疾病の場合と違うようでございます。
 そういうことも含めまして、こういう問題についてどういう対応を取っていくべきかについての、全体の学校の保健にかかわる問題の調査会を今進めておりまして、そこにおいても御議論をいただきたいと思っております。
○櫻井充君 私の質問は、なぜ歯科だけこうやって治療法を明記しているのかということをお伺いしているんです。
○国務大臣(遠山敦子君) ちょっと専門的な話になりましてあれでございますけれども、虫歯という、齲歯の治療法に関しましては、当初、早期発見あるいは早期治療の観点から、永久歯のアマルガム充てんのみを対象としておりましたけれども、その後に、齲歯の重症化した場合の対応とかあるいは治療方法の改善に伴って、二度にわたってその対象を拡大してまいったところでございます。
 しかしながら、委員も御指摘のように、今日いろんな治療方法の発達も速いわけでございますし、こういった限定の仕方がいいかどうかということにつきまして、今後、専門家の意見も聞きながら対応していきたいと考えます。
○櫻井充君 答弁になっていないんですよ。何で、理由になっていないんですよ。答弁になっていない。そういうことじゃないんですよ、これは。そういうことじゃないですよ。委員長、答弁になっていません。なっていない。なぜなのか。そういうことじゃなくて、なぜなのか。なぜなんですか。なぜ治療法を限定しているんですか。
○委員長(陣内孝雄君) 質問者の質問に対して御答弁ください。
○国務大臣(遠山敦子君) 歯科の治療の方法としては、あるものを充てんをするというような方法というのが主流だろうかとも思いますし、その辺はむしろ委員が御存じでございまして、私どもといたしましては、要するにその補助対象になる疾病の在り方というのはどういうものかということについての専門家の判断が、今まではそういう形で結論を得ていたものでございます。
 したがいまして、今日いろんな治療の方法の進歩等の状況がございますので、これについては今検討を始めているところでございます。(「納得した」と呼ぶ者あり)
○櫻井充君 納得していない。いや、ちょっと大事なことなんです。
 要するに、中耳炎は、じゃ、中耳炎と書いてありますよ。抗生物質を投与したって切開したっていいんですよ。治療法を書いていないじゃないですか。なぜ歯科だけ治療法を書いてあるんですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 内科と歯科等の疾病、それぞれの疾病に対する治療の方式ということもあるのかもしれませんけれども、私どもとしましては、やはり虫歯については、早期発見それから早期治療という観点から、そういう治療の、アマルガムの充てんのみを対象としていたのに対しまして、その後の進歩に従ってその方途を拡充したということでございます。
○櫻井充君 その経緯を教えてください。(発言する者あり)
○委員長(陣内孝雄君) 質疑者の質問の趣旨に的確にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) これは、学校保健法施行令第七条の改正経緯というのがございまして、昭和三十三年に施行令が定められましたときには中耳炎についても乳様突起炎を伴わないものに限るというふうな限定がございました。そういう限定、ほかの蓄膿症につきましても慢性副鼻腔炎に限るというような限定があったわけでございます。その中に齲歯についてもアマルガム充てんということで書いてあったわけでございますが、次第にそういうものを改良してまいりまして、そういう治療方法に限らず、例えば中耳炎については昭和三十七年の改正で取りましたし、それから蓄膿症につきましては四十八年ですか、にその限定を取ったという形で、次第に拡充をしてまいっております。歯科についてはその拡充の仕方が少しテンポが遅かったということが言えるのかもしれません。(発言する者あり)
○委員長(陣内孝雄君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。
 質疑を継続してください。
○国務大臣(遠山敦子君) 私といたしましては先ほど考え方及び経緯について御説明したつもりでございます。しかし、専門家でいらっしゃいます委員が更に専門家から御意見を聞きたいということでございましたら、今後検討をしてまいりたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(陣内孝雄君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。
 遠山文部科学大臣、再答弁をお願いいたします。
○国務大臣(遠山敦子君) 検討いたします。
○櫻井充君 昨年の厚生労働委員会の中で、これは実情にもう合っていないって政府参考人は答弁されているんですよ。じゃ、これいつまでに大臣、見直してもらえますか、この制度を。
○国務大臣(遠山敦子君) 先ほど申しましたように、これはこれから実態を調査いたしまして、できれば六月中にその実態調査の結果を得て、専門家の判断も得て、できれば私どもとしては、来年度の予算要求に盛り込ませていただいて、十六年度から実施することができればいいなと思っております。
○櫻井充君 実態調査とおっしゃいますけれども、「合っていない現状はあろうかと思います。」と答弁されていますよ、この間。違いますか。
○国務大臣(遠山敦子君) そういうことも含めて実態を調査いたします。
○櫻井充君 坂口大臣、こういう方が子供たちの健康を預かっていいんですか、どうお考えですか。
○国務大臣(坂口力君) 歯の痛むような話でございますけれども、学校における健康診断というものと成人あるいは幼児のときの健康診断と一貫性がなければならないということは、委員の御指摘のとおり。
 それで、学校におけるどういう健康診断のやり方をするかは、これはまさしく文部科学省で今、過去の法律なりなんなりに乗っかっておやりをいただいているわけでございますので、これから先、この一貫性がなければならないということだけは間違いのない事実でございますから、よく文部科学省と連携を密にさせていただきまして、そして健康診断につきましての全体として改めるべきところ、どういうふうにしていけばいいかといったようなことを含めて、全体でひとつ議論をさせていただきたいと思います。

○櫻井充君 健康21で歯科のことも取り上げられているわけであって、そのことから考えてきたときに、全体の流れ、きちんと一本化していただきたいのと、もう一点。健康診断が極めて重要だという話になっているにもかかわらず、厚生労働省で働いている皆さんが、定期健診のときにその歯科の方の定期検診を受けられているんでしょうか、大臣。
○国務大臣(坂口力君) いや、この質問は一番痛いわけでございますが、健康診断、確かにこれはもうちゃんとやっておりますけれども、歯科の方はこれは任意になっておりまして、相談を受ける者は相談を受けるということになっているわけでございます。これを正規のルールに入っていないことは御指摘のとおりでございます。
 今日そういう御質問が出るということを今日、朝聞いたわけでございまして、これは今日の質問の中で一番きついと、うちにとりましては。厚生、健康のことをつかさどっている厚生労働省が歯のことを全然、これだけ大事だということを主張しながら健康診断の中に入れてないというのは、いささかここで答弁しにくいなと、こういったわけでございますけれども、事実は事実として申し上げる以外ないものでございますから申し上げているわけでございますが、これは厚生労働省だけの問題では決してございません。
 国民全体の問題、そうしていかなきゃならないというふうに思いますけれども、まずは隗より始めよということでございますから、厚生労働省から是非歯科の検診も始めていきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 前向きな御答弁、本当にありがとうございます。


第155回国会 厚生労働委員会 第14号
平成十四年十二月十二日(木曜日)

○櫻井充君
歯科医診療についてちょっと質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、学校保健法に関してなんですけれども、学校保健法の十七条に、「地方公共団体は、」これこれしかじかと書いてありまして、「その疾病の治療のための医療に要する費用について必要な援助を行うものとする。」と、ここに、十七条に明言されています。十七条の政令で定める疾患ということで一から六まで定められておりまして、以下の疾患に関して言うと病名だけが列挙されています。例えば、「トラコーマ及び結膜炎」、「白癬、疥癬及び膿痂疹」とか「中耳炎」とか。ところが、五番の歯科のところ、「齲歯」に関して言うと、「乳歯にあつては抜歯により、」とか「永久歯にあつてはアマルガム充填」とか、こうやって事細かに「治療できるものに限る。」と。
 なぜ、歯科の疾患に関して言うと、ここまで治療が制限されているんでしょう。なぜこういう政省令が決められているんですか。

○政府参考人(徳重眞光君) お答えいたします。
 学校保健法に基づきます医療費の援助制度でございますけれども、これは、児童生徒が学校の健康診断の結果に基づいて適切に治療が受けられるよう、経済的な理由によって修学が困難と認められるいわゆる要保護及び準要保護の児童生徒の医療費の援助を行うものでございます。現在、医療費援助の対象となる疾病につきましては、伝染性又は学習に支障を生ずるおそれのある疾病のうちから、齲歯など、早期発見、早期治療が有効な疾病を政令で指定しているところでございます。
 委員御指摘のように、虫歯、齲歯の治療方法に関しましては、乳歯については抜歯、それから永久歯については、アマルガム充てん、複合レジン充てん、銀合金インレーの治療を対象としているところでございます。
 これらにつきましては、昭和三十三年の学校保健法の施行以来、歯の治療法について見直しをしてまいりました。現在、見直しという指摘がございますけれども、児童生徒におきます疾病、慢性疾患の状況、あるいは環境の変化等を背景といたしまして、文部科学省におきまして、財団法人日本学校保健会に委託をする形で、健康診断の基本的な在り方、それから健康相談の在り方、さらには事後措置の在り方など、学校におきます保健管理の在り方について様々な観点から幅広く検討をしていただいているところでございます。
 医療費援助の対象となる疾病や治療方法につきましては、この検討結果を踏まえまして広く検討をすることとしておりまして、その中で齲歯の治療方法の在り方につきましても検討してまいりたいと考えております。

○櫻井充君 
これは、現場の歯医者さん困っていらっしゃるんですよね。要するに、じゃ、ここに書いてある、まず答弁になっていないんですが、何で歯科だけはこうやって治療法が決められているんですか。

○政府参考人(徳重眞光君) 
昭和三十三年の学校保健法施行以来、歯の治療につきまして、これは幾つかの指定をしてございます……

○櫻井充君 
何で歯科だけそうなっているの。医科はないでしょう。

○政府参考人(徳重眞光君) 
虫歯の治療方法につきましては様々な治療方法があるということで、これは虫歯の治療として通常用いられるものを指定したものと考えております。

○櫻井充君 
じゃ、中耳炎というのは、じゃ、これだって薬剤の治療もあるかもしれないし、切開もあるかもしれないじゃないですか。こういうのは何にも書いていなく
て、これだけ何で特別書くの。

○政府参考人(徳重眞光君) 
先ほども申し上げましたように、虫歯の治療方法というのはいろんな方法がございます。そういうことで、検討を加えました時点におきまして、虫歯の治療方法として通常用いられる方法をここに指定をしたというふうに理解をしております。

○櫻井充君 
じゃ、今これは現状に合っていますか。要するに、乳歯にあっては抜歯、歯を抜けと書いてあるんです。これだけは認めると書いてあるんです。こんな、現状に合っていますか。

○政府参考人(徳重眞光君) 
乳歯の点でございますけれども、これは永久歯に生え替わる時期であることを考慮しまして、抜歯による治療ということで対処をしていると考えておりますし、また永久歯の治療につきましても、三十三年の学校保健法施行以来、見直しを加えてまいっております。

 治療方法の在り方について、現在行っております健康診断を始めとします学校におきます保健管理の在り方についての検討結果を踏まえまして、また児童生徒の齲歯の治療状況を踏まえて検討してまいりたいと考えております。

○櫻井充君 
答弁になっていません。駄目。悪いけれども、国対から止めるなと言われているけれども、駄目だよ、そんな答弁じゃ。

○委員長(金田勝年君) 
速記を止めてください。

   〔速記中止〕

○委員長(金田勝年君) 
速記を起こしてください。 それでは、質問の方をもう一回だけ。

○櫻井充君 
要するに、じゃ、乳歯にあっては抜歯しろというのは現状に合っていますか。現状の治療はこういうことなんですかという、合っていますか。合っているか合っていないかだけ。

○政府参考人(徳重眞光君) 
乳歯につきましても治療が大切であるという点は認識をしております。

○櫻井充君 
答えになっていないでしょう。 だから、合っているのか合っていないのかを聞いているんじゃないか。

○政府参考人(徳重眞光君) 
合っていない現状はあろうかと思います。

○櫻井充君 そのとおりなんですよ。合っていないんですよ。合っていないということに、じゃ、いつごろから気付かれていましたか。

○政府参考人(徳重眞光君) 
この点につきましては、学校におきます保健管理の在り方につきまして、平成十二年度から、先ほど御答弁しましたように、財団法人日本学校健康会に委託をしまして、健康診断の基本的な在り方等について検討していただいているところでございます。この時点ぐらいから歯についてもいろいろな意見がありますことは承知をしているところでございます。

○櫻井充君 
要するに、現状に合っていないことを全然理解していないから、いつまでたっても放置されているんですよ。
 それで、今なんか健康診断の在り方を議論してそれからやりますと言っているわけでしょう。何も健康診断の在り方じゃなくたって、少なくとも、今乳歯にあってどういう治療をされているのかとか、それから永久歯にあってどういう治療をされているのか、じゃ検討したらいいじゃないですか。そのことぐらい変えておくのは簡単なことでしょう、これは政省令ですよ。

○政府参考人(徳重眞光君) 
学校保健法におきます基本的な仕組みと申しますのは、学校の健康診断に基づきまして、その結果に基づきまして疾病の予防あるいは治療の
指示をする等適切な事後措置を講ずるということを柱にしておるわけでございます。
その治療が経済的な理由で受けられないといったことは困るわけでございますので、早期発見、早期治療が効果的な疾病をいわゆる学校病と指定をしまして、医療費を援助するということでございます。
 このように、学校病につきましては、学校の健康診断で発見されることを前提としておりまして、学校病の指定についての検討に当たりましては、健康診断を始めとする保健管理の在り方についての検討結果を踏まえて検討してまいりたいと考えております。

○櫻井充君 
こういうのを結局文部科学省に任せていちゃ駄目ということじゃないですか、こんな答弁じゃ。厚生労働省、どう思われますか。
 子供たちがこういうことで、特に歯科は八〇二〇運動だといっていろんなことをやっているわけですけれども、そうすると、子供のときの予防なりなんなりが大事で、しかも経済的に恵まれない方々に対してもきちんとした治療をやってあげるというのは、これは当然のことだと思うんですよ。そのときに、乳歯にあっては抜歯しかできないとか、これだけしか補助が出せませんなんて、こんな制度おかしいでしょう。
 実態に合っていなかったらすぐ変えるというのは、これは当然のことだと思うのに、こんな程度しか答弁できないんだったら、私、文部科学省が見るんじゃなくて厚生労働省がごらんになった方がよっぽどいいんじゃないかと思いますけれども。どうですか、大臣。

○国務大臣(坂口力君) 
これは文部科学省がおやりになっている範囲でございますから、私が余りとやかく言うのは失礼かというふうに思いますけれども、しかし、健康診断の話でございますので、そして、所によって非常に詳しくなっていたり詳しくなかったりというようなこともあるようでございますから、それらを総じて、またいろいろと御相談を申し上げていきたいと思っております。

○櫻井充君 
現場の先生方、困っています。そして、それを実際に受けている子供たちも困っているんですよ、親御さんも。特にこうやって失業者が増えてきている中であっては大変なんですから、そこら辺のことを是非考えて早期に変えていただきたいと思いますし、言っておきますが、今日のやり取りは、これは全国の歯医者さんが知ることになりますからね。文部科学省、それでいいですね。

 あともう一点。歯科関係に関してお手元に資料を配らせていただきましたが、これは兵庫県の歯科医師会から出された資料を図式化したものです。八〇二〇によって削減される医療費ということでして、兵庫県の歯科医師会で調べたところによりますと、七十歳以上の方々で八〇二〇を達成した方が三二・八%、未達成者が六七・二%でした。その結果どうなったかというと、八〇二〇達成者の方々の医療費は、歯科医療費も全部含めてですけれども、未達成者よりも二〇%安かったと。もしこれ全員の方々が、もちろんこれは理論的な話ですけれども、治療を受けられて八〇二〇を達成できると一兆円以上の医療費を削減することができるんだというような提案をいただきました。

 今、広島市の歯科医師会でどういう動きをしているかといいますと、全部調べ直して、やはりこういうことが事実なのかどうかの調査をしていこうじゃないかと。ところが、レセプトを調べたりとか、いろんなことをやろうと思っているんですけれども、なかなかその調査研究ができていかないという現状がございます。
 厚生労働省として医療費を削減していくということは大きな目標の一つだと思うんです。しかも、それはきちんとした形でこういう治療をやることによってむしろ減らすことが可能だとすれば、積極的に推し進めていく研究ではないのかなというふうに思うんですが、その点について御見解をお願いしたいと思います。

○政府参考人(篠崎英夫君) 
ただいま先生の御提案といいますか、広島市がやろうと思っているレセプトを活用した調査につきましては、一つは個人情報保護の観点からも十分注意する必要があるのではないかと思っておりますことと、それから、確かにこの調査によりましてこういう結果が出ておりますけれども、その歯科診療と医科診療の因果関係、それをきちっと解明する必要があるのではないかというようなことも考えております。
 したがいまして、兵庫県などの調査結果の検証をよく行った上で、必要があればそういう調査の実施についても検討したいと考えております。

○櫻井充君 終わります。

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