歯科関係国会質疑の詳細

 

最終更新日 2017/09/13

■ 睡眠時無呼吸症候群の治療に対する歯科的アプローチとその評価について

156回-参-予算委員会-08号 2003/03/07 新幹線運転手の居眠り運転関連

○櫻井充君 是非、ウエークアップ・アメリカ、わずか数ページの資料です。それから、ペーパーも簡単に読めるものですから、関係の方々、是非読んでいただいて、早期に取り組んでいただきたいと思います。
 もう一点。そうすると、診断、治療という点でいってくると、今の治療でいうと、内科的な治療、耳鼻科的な治療、それからスリープスプリントといってマウスピースでも治療することができます。ところが、内科的なもの、耳鼻科的なものに関しては保険点数が付いていますけれども、歯科的な治療の場合には保険点数が付いておりません。この点について、厚生労働省としてはいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 先生御指摘のとおり、検査並びに治療につきましては、検査については平成二年から、それから治療につきましては平成十年から診療報酬上の評価を行っているところでございます。
 御指摘の治療法の一つとして睡眠中に歯科装具を用いる場合でございますが、現在、これについては御指摘のとおり保険適用となっておりません。診断・治療ガイドラインを昨年研究会の報告から出されたところでございますので、この診断・治療ガイドラインの普及によります治療実態等を踏まえまして、学会等の御意見もお聞きしながら、診療報酬上の評価について検討してまいりたいというふうに考えております。
○櫻井充君 是非お願いしたいんですが、それは内科的な治療ですと、もう大分軽くなったんですが、三キロぐらいの物を持って歩いていただかないと、マスクをして、そして掃除機の反対側から出てくる風をこうマスクの中に送り込んでくっ付いている部分を引っぱがすという、そういう形で治療します。ですが、持ち運ぶときに、ちょっと三キロぐらいですから不便ですが、そのスリープスプリントですと、マウスピースですから、ポケットに入っても便利に持ち運べる。特に運転されている方なんかだとすると、移動されるわけですから。そういう点でいうと、歯科の治療というのは極めて重要なんだと思う。
 もう一点、私、ここがよく分からないのは、この診断というのは内科、医科の領域でしかできません。その医科でしかできないものに対して、保険点数がなかなか歯科の部分で付けられないというお話があるんですが、それは実際本当なんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 今申し上げました歯科装具の部分の診療報酬につきましては、先ほど申し上げましたように、診断・治療ガイドラインが昨年度の研究ということでこれから普及を図るというような状況であったということから、保険の適用といいますか、保険診療報酬上の評価が行われなかったということでございますので、先ほど申し上げましたように、学会等の御意見も聞きながら評価という方向で検討したいというふうに考えております。
○櫻井充君 改めて確認させていただきますが、医科でしか診断できないから、歯科、それ、ないんですよ、ほかには。全部歯科で治療できるものは歯科で診断できるんです。この病気だけは医科でしか診断できないことになっています。医科でしか診断できないものを医科の方から歯科、仙台、宮城ではもうウエークアップ宮城の一つの取組として病診連携を図っています。ですから、そのことが可能になってくれないとなかなか広がっていかないんです。
 改めてお伺いしますが、医科で診断したもので歯科で治療する場合にも保険点数を定める、算定する際の障害にはならないんですね。
○政府参考人(真野章君) 今申し上げましたような状況でございますので、学会等の御意見もお聞きをしながら、診療報酬上の評価ということに努めてまいりたいと思っております。
○櫻井充君 障害にならないのか。
○政府参考人(真野章君) 今の御指摘でございますが、医科での診断、それから医科と歯科と、そういうふうに診療行為別に非常に厳しく分かれているわけではございませんので、医科の先生方の治療ということによってマウスピースのオーダーが出るというようなことにつきまして検討をしたいといいますか、評価について検討してまいりたいというふうに思っております。
○櫻井充君 医科がオーダーしなきゃ駄目なんですか。
○政府参考人(真野章君) 今申し上げておりますように、これの治療の方法につきまして今ガイドラインが普及をされるということでございます。そういう治療の状況を踏まえて私ども検討したいと申し上げておりまして、医科と歯科のそういうふうな明確な障害というのは私どもないというふうに考えております。
○櫻井充君 ありがとうございます。是非御検討いただきたいと思います。
 それからもう一つは、私も診断、治療をやっていて思っているのは、診断料が極めて安い。世界の国々ですと大体十万円ぐらいするところもあるんですが、日本ですと二万、今だと二千円ぐらいでしょうか、そのぐらいの保険点数でしかないと。このために診断できる施設というのがなかなか広がらないんじゃないかと思うんですが、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 今御指摘のございましたように、重篤な患者に対しまして複雑な検査を実施した場合、二千二百点、二万二千円の評価ということでございます。この評価につきましては、他の診療行為とのバランス、そういうものを勘案しながら中医協においてお決めをいただいております。
 御指摘の点も踏まえまして、いろんな診療の状況を把握をして評価について努力をしてまいりたいというふうに思っております

○櫻井充君 是非、経済的な損失、それから交通事故を削減できるという点で大きなメリットがあると思いますので、きちんと御検討いただきたいと思います。

■ 税務調査の際のカルテの開示(厚生労働省見解)

第80回国会 衆議院大蔵委員会 昭和52年3月16日 厚生省医務局医事課長 古賀章介

○荒木委員 政党間の約束もあることですから、ひとつ十分今後とも提起した問題の論点も踏まえて検討されることを希望しておきたいと思います。
 次は税務行政の問題について伺いたいと思いますが、お尋ねしたいのは、ちょっと大きく申しますと質問検査権と人権プライバシーの問題であります。具体的には例として医師のカルテの調査ということをお尋ねしたいと思うのです。
 医業に関する税については、税制度の問題あるいは医業所得の問題、いろいろ論議があるところであります。しかし本日はその点は一応おくとしまして、行政上税務職員の方がカルテの閲覧をかなり広範囲に、またいささか恣意的になされておるやの声を耳にしておるわけです。具体的な例で申しますと、昨年の後半ごろから、宮城県の仙台南税務署の職員の方、あるいは仙台の、これは少し地方の方になりますが、大河原税務署というのがあるそうですが、そこの職員の方、あるいは群馬県の前橋税務署の職員の方、これらの方が医師のもとに来られて、調査に必要だからカルテを見せなさい、こういうお話が相続いたという話を聞いております。
 そこで、いろいろな考え方があると思いますが、初めに国税庁の方から、調査の際にカルテの閲覧ということをどういうふうに考えておられるか、その点をまず基本的といいますか、一般的にお考えを伺いたいと思うのです。

○山橋政府委員 お答えいたします。
 税務署の行いますところの税務調査というのは、正しい所得金額を把握するために、その所得計算に必要な事項につきまして納税者に質問をし、また帳簿書類その他の物件の検査をする、こういうたてまえでございます。先生仰せのとおり、医者の場合には特定職業人としての守秘義務というものがございますので、税務調査に際しまして患者の個人的な秘密に属する事項を明らかにする必要はないというふうにわれわれは考えておりますけれども、われわれの税務調査の主眼が所得金額の計算上必要な事項についての調査でございますから、その所得金額の計算上必要な事項についての調査には、これは応ずる義務があるというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、医者に対しますところの調査の際には、元帳とかあるいは現金出納帳などの帳簿書類を調べるのはもちろんでございますけれども、所得計算上関連のございますところのあるいは投薬した薬品であるとか、患者に対する請求額だとかあるいは入金月日だとか、こういうふうな所得金額の計算に関係する事項がカルテには記録されているわけでございますので、そういうカルテにつきましても調査を行う場合があるということもまた当然だというふうに考えております。
 ただ、私たちといたしましては、カルテを調査する場合には、通常は患者の氏名とか病名等、これを結びつけた調査は、これは所得計算に特に必要がないのが通例でございますので、所得計算上必要がないわけでございますから、こういう点につきましてはこの質問検査の調査の対象にしないという配慮をいたしまして、患者の特に個人的な秘密にわたることについては特段に慎重に配慮をするようにというふうな心がけを持ってやっておるわけでございます。

○荒木委員 カルテに請求金額や収入金額などは書いてあるのですか。私、ちょっといまそういうふうに伺ったのですがね。
 厚生省はお見えいただいていますね。診療録、こういうことを書きなさいというのがあると思うのですが、それを少し御説明いただいて、同時に厚生省の方の立場から、この問題についてどういうふうな御見解かということをお聞かせいただきたいと思います。

○古賀説明員 まず第一点の診療録の記載事項でございますけれども、これは医師法の施行規則の第二十三条に列挙されております。「診療を受けた者の住所、氏名、性別及び年齢」「病名及び主要症状」それから「治療方法(処方及び処置)」でございます。それから四番目が「診療の年月日」、これが必要的記載事項であるということでございます。
 それから、税務職員のカルテの閲覧の問題でございますけれども、これはあくまで一般論として申し上げますと、診療の内容というのは個人の秘密に属する事項が多いわけでございますから、医師には先ほど来お話がありますように刑法上守秘義務が課せられているわけでございます。したがいまして、医師が診療録を他人に見せることができますのは、個々の法律にその根拠が明らかである場合、たとえば医療法の二十五条のごときものがございますが、それとか、裁判所の提出命令ないしは裁判官の発付いたします差し押さえ令状というふうなものによって他人に提出し、これを見せることができる、こういうふうに一貫しております。

○荒木委員 厚生省もうお引き取りいただいてけっこうでございます。
 国税庁に伺いますが、必要的記載事項というのですから、他の余事記載を許さないという趣旨でもなかろうと思いますが、しかし私も医療関係の方に聞いてみますと、実態としてカルテそのものに幾ら請求して幾ら入ったという所得計算を記入されている例というのはまず珍しかろうと思うのですね、そういうふうに聞いておるのです。そうだとしますと、所得調査ということに当たって、いろいろお尋ねもありましょう、話も聞かれましょう、あるいは所得に関する記帳というのもある場合もありましょう。そういうことで、がんがんやって、なおかつカルテを見る必要がある――どの部分ですか、さっき言われたその金の計算ということですか、これは普通はないと思うんですがね。

○山橋政府委員 お答えいたします。
 先ほど厚生省の方から絶対的記載事項というお話がございましたけれども、先生の仰せのとおり、医者によりましてはそのカルテの中に入金状況だとかあるいは点数とか、そういうふうなものも書いている例もあるわけでございます。したがいまして、そういう意味におきましてはカルテというものの中身の一部分につきまして、その所得金額の計算に関係のある事項というものがある場合もあるわけでございまして、そのような、たとえば薬品、高い薬品を使ったと言っているけれども、どういうふうな薬品であるかというふうなこととか、いろいろな面で所得計算に関係の出てくる事項があるということもまた事実でございます。

○荒木委員 私はもう少し具体的なことを伺っておるのですけれども、一般的にそこへ金目のことが書いてあるかも知れぬというので頭からカルテを見せなさいというのは、これは国税庁としては容認しておられるのですか。私先ほど伺いましたのは、一般的な方針で慎重にやっておるというふうに伺ったのですが、具体的な事例としてそういうふうなことがやられております、こう聞いておるのですと、こう言っておるのですが、そういうやり方は是認されておるのかどうか。

○山橋政府委員 調査の方法につきましてはいろいろな方法があろうかと思いますけれども、やはり元帳あるいは現金出納帳というふうないわゆる会計帳簿というものが中心になるわけでございまして、その会計帳簿があるいは不備である、あるいは内容において問題があるというふうな場合には、個々のその基礎になったいろいろなデータに当たるということになろうかと思います。そういう帳簿を全然抜きにして、のっけからカルテから当たっていくというふうなことは、これは調査としては普通のやり方であるとは考えませんけれども、その通常の調査の段階におきまして、いろいろな証拠書類、データという観点からこれを明らかに検証をする、こういう必要が出てくるわけでございまして、その段階におきましてカルテ等にも当たるということは十分考えられるというふうにわれわれは考えておるわけでございます。

○荒木委員 一つは手順ということがありますね、いま御答弁にもありましたように。やはり事のだんだんと話の進む中での双方納得する必要性といいますか、そういった手順の問題が一つありますね。同時にその書類自体の持つ本来目的、性質の違い、これもあるんじゃないでしょうか。つまり所得に結びつく基礎事実が記載される、そういうことを本来目的としておるような書類の場合、それから診療録の場合は、先ほど厚生省の方からも少しお話がございましたけれども、本来病気を治していく、健康を守る、それ自体崇高な目的のために作成される書類だ、しかもそのことが同時に患者自身のプライバシー、人権にも関するということですから、その書類の持つ性質、目的に対する配慮ということも当然必要なんじゃないでしょうか。手順、書類の性質、そのことを十分踏まえて、こうした場合に絶対に見せてはならぬものだという論も一つあるかもしれぬと私は思うのです。そうしたことの是非はおきまして、実際に現場といいますか実態の中では、先ほど幾つか私が聞いておりますような事例もあるやに報ぜられておりますので、手順あるいは要件といいますか、そうした線引きを厳格に改めて見直し、徹底される必要があるのじゃないか、こう思いますが、御所見を伺いたい。

○山橋政府委員 お答えいたします。
 仰せのとおり、カルテの中身につきましては、医者とその患者との間の個人的な信頼関係に基づいたいろいろなデータというものが記入されておるわけでございまして、そういうカルテの性格、あるいはいま先生のお話のございました調査の手順というようなものにも十分配慮をいたしまして、適切な調査を進めてまいりたいというふうに考えております。

○荒木委員 多少の事例を申し上げましたが、ひとつ徹底するように御処置をお願いしたいと思うのです。同時にいま診療録を一例で申しましたけれども、それだけに限らず、つまり他の目的、他に法律上の根拠を持った、社会的に十分是認される専門的な関係での書類にも同じようなことが言えようかと思いますので、そういうことも含めて要望しておきたいと思います。

■ 02/12/12 タービンハンドピースの滅菌について

衆議院議員石井啓一君提出歯科用ハンドピースによる院内感染防止策に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの歯科用ハンドピース(以下「ハンドピース」という。)については、使用後に高圧蒸気滅菌装置(オートクレーブ)等による滅菌を行うことが望ましいと考えているが、充てん物の研磨等に使用する場合は、治療時に雑菌の付着を防ぐための措置を講ずるとともに、使用後に薬物による消毒を行うことによっても、感染予防に十分な効果が得られるものと認識している。
 ハンドピースの消毒及び滅菌の方法については、今後とも歯科医療関係者感染症予防講習会等を通じ、歯科医療関係者に対する適切な指導を行ってまいりたい。

二について

 使用後のハンドピースを薬物によって消毒する場合に必要となる標準的な空回転の時間については、歯科用医療機器の進歩等の治療環境の変化を踏まえ、最新の科学的知見に基づいたものとすることが必要であると認識しており、厚生労働科学研究により行われている歯科診療における感染リスク低減に関する研究の結果を踏まえ、適切に対応してまいりたい。

三について

 ハンドピースの消毒及び滅菌の方法については、厚生労働科学研究により諸外国の状況に関する調査を行うこととしており、その結果を踏まえ、適切に対応してまいりたい。

四について

 歯科診療所において使用する器材、器具等の洗浄、消毒及び滅菌に要する費用については、従来から歯科診療報酬の基本診療料等において総合的に評価してきたところである。
 また、院内感染防止対策の一環として、病院における自動手指消毒器の整備等を促進するため、院内感染対策施設・設備整備費補助金を交付しているところである。
 さらに、感染予防に関する科学的知見の提供や歯科医療関係者感染症予防講習会等の実施により、歯科医療関係者に対する感染予防対策の周知を図っているところであり、今後ともこれらの施策を円滑かつ適切に実施してまいりたい。

■ 02/11/12 国家公務員給与(歯科医師関連)

○国務大臣(片山虎之助君) 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律及び二千五年日本国際博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 本年八月八日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与に関する法律、一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律及び一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般職給与法の改正について申し上げます。
 第一に、俸給表のすべての俸給月額を、人事院勧告どおり改定することとしております。
 第二に、初任給調整手当について、医師及び歯科医師に対する支給月額の限度額を三十一万千四百円に引き下げること等としております。
 第三に、扶養手当について、配偶者に係る支給月額を一万四千円に引き下げ、配偶者以外の子等扶養親族のうち三人目以降に係る支給月額を一人につき五千円に引き上げることとしております。
 第四に、期末手当及び期末特別手当について、支給割合をそれぞれ年間〇・〇五月分引き下げることとしております。
 第五に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、その限度額を日額三万八千四百円に引き下げるとともに、その限度額により難い特別の事情がある場合の限度額を日額十万円とすることとしております。
 第六に、平成十五年度以降の期末手当及び勤勉手当について、三月期の期末手当を廃止するとともに、期末手当の支給割合を年間〇・二五月分引き下げる一方、勤勉手当の支給割合を年間〇・二五月分引き上げることとしております。
 第七に、平成十五年度以降の期末特別手当について、三月期の期末特別手当を廃止することとしております。
 第八に、特例一時金を廃止することとしております。
 次に、任期付研究員法及び任期付職員法の改正について申し上げます。
 第一に、任期付研究員及び特定任期付職員に適用する俸給表のすべての俸給月額を改定することとしております。
 第二に、第一号任期付研究員の俸給月額について、その限度額を一般職給与法の指定職俸給表十二号俸の額に相当する額とすることとしております。
 第三に、期末手当について、支給割合を年間〇・〇五月分引き下げるとともに、平成十五年度以降の三月期の期末手当を廃止することとしております。
 以上のほか、施行期日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することとしております。
 引き続きまして、特別職の職員の給与に関する法律及び二千五年日本国際博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 本法律案は、特別職の職員の給与について、一般職の職員の給与改定に合わせて、所要の改正を行おうとするものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額及び期末手当等について、一般職の職員の給与改定に準じた措置を行うこととしております。
 第二に、非常勤の委員等に支給する日額手当について、一般職の例によることとしております。
 第三に、一般職の職員から引き続き内閣総理大臣秘書官になった者の俸給月額の特例に係る上限額を百万四千円とすることとしております。
 第四に、二千五年日本国際博覧会政府代表の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き下げることとしております。
 以上のほか、この法律の施行期日等について規定することとしております。
 以上がこれらの法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(山崎力君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十時五分散会

■ 02/11/05 国家公務員給与(歯科医師関連)

○片山国務大臣 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律及び二千五年日本国際博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 本年八月八日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与に関する法律、一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律及び一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般職給与法の改正について申し上げます。
 第一に、俸給表のすべての俸給月額を、人事院勧告どおり改定することとしております。
 第二に、初任給調整手当について、医師及び歯科医師に対する支給月額の限度額を三十一万千四百円に引き下げること等としております。
 第三に、扶養手当について、配偶者に係る支給月額を一万四千円に引き下げ、配偶者以外の子等扶養親族のうち三人目以降に係る支給月額を一人につき五千円に引き上げることとしております。
 第四に、期末手当及び期末特別手当について、支給割合をそれぞれ年間〇・〇五月分引き下げることとしております。
 第五に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、その限度額を日額三万八千四百円に引き下げるとともに、その限度額によりがたい特別の事情がある場合の限度額を日額十万円とすることとしております。
 第六に、平成十五年度以降の期末手当及び勤勉手当について、三月期の期末手当を廃止するとともに、期末手当の支給割合を年間〇・二五月分引き下げる一方、勤勉手当の支給割合を年間〇・二五月分引き上げることとしております。
 第七に、平成十五年度以降の期末特別手当について、三月期の期末特別手当を廃止することとしております。
 第八に、特例一時金を廃止することとしております。
 次に、任期付研究員法及び任期付職員法の改正について申し上げます。
 第一に、任期付研究員及び特定任期付職員に適用する俸給表のすべての俸給月額を改定することとしております。
 第二に、第一号任期付研究員の俸給月額について、その限度額を一般職給与法の指定職俸給表十二号俸の額に相当する額とすることとしております。
 第三に、期末手当について、支給割合を年間〇・〇五月分引き下げるとともに、平成十五年度以降の三月期の期末手当を廃止することとしております。
 以上のほか、施行期日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することとしております。
 引き続きまして、特別職の職員の給与に関する法律及び二千五年日本国際博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 本法律案は、特別職の職員の給与について、一般職の職員の給与改定にあわせて、所要の改正を行おうとするものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額及び期末手当等について、一般職の職員の給与改定に準じた措置を行うこととしております。
 第二に、非常勤の委員等に支給する日額手当について、一般職の例によることとしております。
 第三に、一般職の職員から引き続き内閣総理大臣秘書官になった者の俸給月額の特例に係る上限額を百万四千円とすることとしております。
 第四に、二千五年日本国際博覧会政府代表の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き下げることとしております。
 以上のほか、この法律の施行期日等について規定することとしております。
 以上が、これらの法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○遠藤委員長 これにて両案についての趣旨の説明は終わりました。
 次回は、来る七日木曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時五分散会

■ 02/11/01 歯科医師国家試験の欠格事由関連

○瀬川政府参考人 国家公安委員会規則でどのように定めるかということでございますが、現在検討している段階でございますが、現時点では、私どもとしましては、精神機能の障害により、警備業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者というふうにしてはどうかということで検討しているところでございます。
 このような規定ぶりは、例えば医師法の施行規則でありますとか、歯科医師法の施行規則、あるいは理容師法の施行規則等に類似の規定例が見られるところでございます。
○石毛委員 同じ警察庁が所管する風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律では、従前の法律が精神病者を欠格事由としていたものを、そのこと自体を削除するということで、絶対的欠格も相対的欠格も置かないというふうに変わっております。つまり、風俗営業等のというその法律では、精神病に関しましては欠格事由にしていないという、当事者の皆さんからは大変歓迎された法改正がなされた経緯がございます。
 警察庁が同様に所管しているこの警備業法では、相対的欠格事由という形で欠格事由を残しているわけですけれども、これを残さなければならないという理由はどんなところにあるのでしょうか。
○瀬川政府参考人 お答えいたします。
 風俗営業適正化法との違いでございますが、風俗営業も、もともとこういった欠格要件を設けていたわけでありますが、これは他の業種に比べて種々問題が生じやすい業種である、一般的に判断力や自制力に欠けるところがある者が責任ある立場につくことは好ましくないという考え方がございました。
 しかし、翻って考えてみますと、風俗営業は直ちに人の生命等に具体的な危険を生じさせるという業務ではない、風俗営業を営もうとする者に対する措置としては、事後的な指示やあるいは営業の停止ということによっても一定の効果を上げることができる面があるということで、今回、障害者の社会活動への参加を促進するという観点から、平成十三年の改正で、精神病者に関する欠格事由を廃止したというものであります。
 この警備業法でございますが、これは警備業者、警備員及び機械警備業務管理者についてでございますが、人の生命、身体または財産を守る業務に直接携わる、または直接携わる者を指揮監督するというものでありますことから、一定の欠格事由は国民生活の安全を守るためにやはり必要ではないかと考えております。精神病者を一律に排除するという規定はやめることにしよう、しかし、一定の欠格事由というのはやはり必要だろう、こういう考え方でございます。
 なお、警備員指導教育責任者、警備員の教育に当たる者でございますけれども、これにつきましては同様に欠格事由が規定されていたわけでございますが、これは、人の生命、身体または財産を守るという業務に直接携わるわけではない、または直接携わる者を指揮監督するわけでもないということでございますので、この警備員指導教育責任者につきましては、風適法と同様に、精神病者にかかわるこの欠格事由を廃止するということとしたいと考えているものでございます。

■ 02/11/01 歯科医療をめぐる諸問題(技工料関連)

○金田(誠)委員 ぜひ、さらに強力にお願いをしたいと思います。
 レジオネラ症は、人の命にかかわる重大な感染症であるとともに、温泉地などで一たび発生すれば地域全体の死活問題ともなりかねない、経済的、社会的影響も大きいものでございます。ただいま申し上げましたことを初めとして、抜本的な対策を早急に講じていただくように、重ねて要請をいたしたいと思います。
 次に、二点目でございますが、歯科医療をめぐる諸問題について質問をさせていただきます。
 この件については、去る四月十七日に一般質疑で取り上げまして、とりわけ歯科技工料のいわゆる七、三問題については大臣にも前向きに受けとめていただいたところでございます。歯科医師会の皆様とも忌憚のないお話をしてみたい、こういう答弁もいただいておりますが、その後の進捗状況、大臣、いかがでしょうか。
○坂口国務大臣 日本歯科医師会及び日本歯科技工士会、いろいろ意見を聞いているところでございます。両者のお話し合いも、七月の二日、そして七月の十九日と二回やっていただきまして、そして十月になりまして、近々三回目をやりたいという御連絡があったようでございまして、間もなく行われるというふうに思っております。
 双方でその話し合いをしていただくことを優先したいというふうに思っておりますが、前回にもお話し申しましたとおり、やはり日本歯科医師会ともよくこれはお話をしなければいけないと思っておりますので、この三回ぐらいが終わりました時点で、直接にお話をさせていただきたいと思っているところでございます。
○金田(誠)委員 なかなか簡単な問題ではないと思いますけれども、大臣、ひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それはそれとして、話を進めさせていただきたいと思うんですが、この七、三問題が今日表面化している一つの背景としては、医療費全般が厳しい状況にあるという中で、とりわけ歯科に係る医療費、これが、比率の点から見ましても、あるいは個々の、ミクロ的に見ましても、これは医歯格差とでも申しましょうか、かなり厳しい状況に年々なっているということがあろうと思います。その上に、歯科医師の需給ギャップ、こういう問題が加わって経営もかなり圧迫されている、この中からこの七、三問題という現象もあらわれていると私なりに認識をいたしております。これが一つの背景だろう、こう思っております。
 したがって、この七、三問題と同時に、背景となっている諸問題にもぜひ目を向けていただいて御検討をいただきたい、このことをまずは強く御要請申し上げたいと思うわけでございます。
 その上で、平成十三年実施の歯科技工料調査の結果という資料があるわけでございますが、これについて質問をさせていただきます。
 対保険点数、保険点数に対する技工料の平均値、これは七〇%が基本となるべきところでございますが、調査の結果は六一・七%と聞いております。七、三が六、四になっているということは重大な問題ではないか、こう考えるわけでございますが、いかがでしょう。
○真野政府参考人 先生御指摘の歯科技工料調査は二年に一度行われるということになっておりまして、御指摘のとおり、直近の平成十三年度の調査におきましては、各点数に対する委託歯科技工料の割合の平均は六一・七%となっております。ただ、この割合はこれまでも、診療報酬改定の影響等によりまして、調査年度により変動が見られるというふうに思っております。
 平成十四年度の診療報酬改定におきましては、義歯等の製作に関する点数の引き上げを行ったところでございまして、告示の趣旨に基づいて歯科技工の委託が円滑に実施されるように、引き続きその推移を注視していきたいというふうに思っております。
○金田(誠)委員 単なる循環的な上がり下がりとまた別な要素がこの時点に来て加わっているのではないかな、かなり深刻な事態になっている、私はこう受けとめております。
 さらにお聞きをしますけれども、また、この比率にはかなりの地域差があるというふうに伺っております。平均的には六、四ということでございますが、中には五、五、あるいは逆の四、六などもあるということを聞いているわけでございますが、局長、この地域差についてどのように把握されていますでしょうか。
○真野政府参考人 御指摘のとおり、委託の状況につきましては、各地域の実情はあるというふうに考えておりますが、残念ながら、サンプル数その他の関係もございまして、私ども、個々にどの地域においてどれぐらいの差というのを統計的に把握をいたしてはおりません。
 しかしながら、基本的には、先ほど申し上げましたように、各地域におきまして七対三告示の趣旨が徹底されるということが大事であるというふうに考えておりまして、歯科医師会、技工士会、関係団体の御協力を得たいというふうに思っております。

○金田(誠)委員 今後、この地域の状況についてもぜひつかんでいただきたいと思うわけでございますが、いずれにしても、診療報酬はこの七、三を基本に算定されていると思うわけでございます。これと大きくかけ離れている実態、これが問題だと思うわけでございます。
 昭和六十三年の厚生省告示は個々の当事者を拘束するものではないということが後には通達で出ているようでございますが、それにしても、この同じ年の昭和六十三年保険局長通知によれば、この七対三の趣旨というのは、良質な歯科医療の確保に資するということがこの趣旨であるということも通知されているわけでございまして、この趣旨からしても問題と言わざるを得ないわけでございます。
 私は、この七対三の本来の趣旨は、本来、歯科技工は値段で競争するのではなくて、七対三を基本として、多少の上下、これはあっても当然だと思うわけでございますが、常識的に許容される多少の上下の範囲の中で、基本的には技工の質で競争をする。値段はほぼどこでも同じ、しかし腕のいいところ、そうでもないところ、それによって歯科技工、歯科医療全体の底上げ、良質な歯科医療の確保に資する、こういう趣旨だと思っているわけでございます。そうであるならば、七、三の基本を担保していく。六、四になったり五、五になったりしないように、七、三の基本を担保していく仕組みが必要だと思うわけでございます。今それがないわけでございます。
 そこで、この基本を担保する仕組みを検討するための何らかの検討会みたいなものを設置して早急にこの結論を出すべきではないか、こう考えるわけでございますが、大臣、いかがでしょう。
○坂口国務大臣 先ほどお話を申し上げましたように、かなり双方のお話も続いてきておりますし、年内には私もお話をさせていただきたいというふうに思っております。そうした中で、どういう形で決着するのが一番双方ともに望ましいのかということについて、当事者のお話も聞きながら、そして第三者的立場に立ちまして、我々も国民の側に立って、どういうことが一番望ましいのかといったことをよく考えていきたいというふうに思います。
○金田(誠)委員 あくまでも、基本は、良質な歯科医療の確保に資するということが原点になるべきだと思うわけでございます。そういう考えに立てば立つほど、安ければいいという競争が行われているとすれば、これは趣旨に反するのではないか。七対三が積算をしていって必要な本来の姿だとすれば、それはそれとして、あとは腕のよしあしで本当に競い合う、そういう仕組みをぜひつくっていただきたいと思います。
 簡単なことではないと重々わかるわけでございますが、これからの話し合いの推移もぜひ見ていただく中から、私は、例えばこの検討会みたいなもので、オープンの場できちっと議論することが有効ではないのかな、こう思って提案をさせていただきました。大臣の趣旨も、考え方としては同じだと思います。手法の一つとして出させていただいたわけでございますけれども、ぜひひとつ、今後こうしたものも含めて実効性のある対応を御検討いただきたいとお願い申し上げる次第でございます。
 質問の最後でございますが、医療保険制度改革についてお尋ねをいたします。
 これにつきましては、坂口大臣は先般私案を公表されたところでございますが、これは新聞報道等で拝見をする程度でございますから、もしかして私の受けとめ違いがあるかもしれません。しかし、その範囲で拝見をしますと、私どもがかねて主張してきた点、これが大きく取り入れられているのではないかな、こう思って拝見をしているところでございます。
 いわゆる突き抜け方式の採用、老人だけを特定の保険集団にしないという形の中から、継続加入方式、こういうことが念頭に置かれているのかな。あるいは、強く主張してまいりましたリスク構造調整の導入、さらに保険者の再編成、この柱となる部分はかなり御理解をいただいたのかな、こう思っているところでございます。
 この三つの柱がそろえば、本来的な保険方式による老人も含めた社会保障制度ということに大きく前進できるのではないか。これに対する、損か得かでいろいろな立場で意見もあるようでございますが、個別の損得は経過措置等を講ずるにしても、本来、国民の医療を支える持続可能な医療保険制度としてどう設計するかということでは、大臣の私案、私の理解のとおりであれば賛意を表したいし応援をいたしたい、こう思うわけでございます。
 今後、たたき台あるいは基本方針という形で進むようでございますが、断固たる決意でこの筋を貫いていただきたい。ぜひひとつよろしくお願いを申し上げて、御決意のほどをお示しいただければと思います。
○坂口国務大臣 現在、厚生労働省案を取りまとめ中でございまして、年末までにまとめたい、でき得るならば十一月末までにまとめたい。そしてごらんをいただきまして、いろいろの御批判をいただき、そして来年の三月までには決定をしたい、かように考えている次第でございます。具体的なことは、後日またお話をさせていただくこともあろうかと思います。
○金田(誠)委員 ひとつ最善の努力を、決意を持って御努力をしていただきたいと要請を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○坂井委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後零時三十二分休憩


■ 02/10/31 支払基金関連

○政府参考人(真野章君) 支払基金は、先生御指摘のとおり、昭和二十三年の七月に基金法の制定によって設立されたものでございます。
 御案内のとおりでございますが、若干経緯を申し上げますと、社会保険診療報酬の審査、支払につきましては、戦前は日本医師会、日本歯科医師会によって行われておりましたけれども、終戦後、これが解散をさせられるということになりまして、その後、事実といたしましては、各保険者がこれを行うと。そして、そのために請求に手間取るとか、診療担当者側の事務が煩雑になるということが行われまして、保険診療の円滑な実施ということが危惧をされる状況になりました。
 そういう意味で、診療報酬担当者の事務の煩雑化を防ぐ、又は診療報酬の支払の遅延を防止するというようなことから、診療報酬の迅速、適正な支払を行い、あわせて公正な審査を行うということを目的として社会保険診療報酬支払基金が設立されたというふうになっております。
○中原爽君 引き続きまして、民間法人化するということでありますが、法人格になるわけであります。そうしますと、この改正法の七条に、民法の四十四条、民法の五十条を準用すると、こういうことがありまして、法人のいろいろな行為責任あるいはメンバーの理事者のことにつきまして民法を準用すると、こういう格好になっております。
 しかし、性格的にこの法人格という実態はどのようなものかということをお尋ねしたいと思います。これも保険局長から簡明に御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(真野章君) 今、先生から御指摘がございましたように、この臨時国会に改正案をお願いをいたしておりますが、その具体的な内容といたしましては、民間法人化ということの趣旨に伴いまして、政府の出資を含みます基本金に関する規定を廃止をする、それから理事の選任につきまして、厚生労働大臣の委嘱というのを廃止をいたしまして、基金において選任し厚生労働大臣が認可をするということなどの所要の改正を行っております。
 この支払基金の法人形態でございますが、これは支払基金法という特別の法律により設立される民間法人ということになっております。
○中原爽君 そうしますと、この法人という意味は、この支払基金法によります特別な法人と、こういうことで理解をしてよろしいのかと思います。
 ただいま御説明のございました基本金を廃止するという件につきまして、これ、この改正法の附則第三条にこの返還金関係が説明されておるわけでありますけれども、政府からの拠出を含む基本金の規定を廃止する、その基本金については政府に返還しろと。それと併せまして、政府以外の保険者が拠出した金額についても返還すると、こういうふうに附則に書かれておるわけであります。
 そうしますと、設立当時が二十三年、昭和二十三年でありますから、政府が出しました拠出金というのは今から見ればわずかな金額であろうかと思いますけれども、政府以外の保険者が拠出したという中身も含めて、どういう保険者なのか。その保険者が現在も存在していると思いますけれども、そういった内訳について御説明をお願いいたします。
○政府参考人(真野章君) 支払基金の基本金でございますが、現在は百万円ということになっております。このうち、政府から拠出された分が四十万円でございます。これは政府管掌健康保険として拠出をいたしたものでございます。この四十万円は、そういう意味で政府管掌健康保険に返還をすると。
 それから、御質問のその他の保険者でございますが、から拠出された分が残りの六十万円でございまして、健康保険組合連合会に三十万円、それから国民健康保険中央会に二十万円、それから、各種共済組合がございますが、これが合計で十万円、合計六十万円を返還をするということになります。
○中原爽君 分かりました。
 引き続いて、支払基金というこの基金自体の基本的な業務でありますけれども、診療報酬の請求明細書、すなわちレセプトの公平な審査を行い、それに基づいて適正な診療報酬を支払うということであります。これについては、この審査あるいは支払について医療機関側、あわせて保険者側双方の信頼が得られなければいけないわけでありますけれども、こういったことについて、支払基金そのものの理事者の構成、あるいは審査委員の構成ということが適正に決められているはずでございますので、この関係のことが民間法人化になりましてもきちっと維持されるのかどうかということについてお尋ねをいたします。
○政府参考人(真野章君) 御指摘の審査、支払等の業務運営でございますが、これはもちろん公正中立を期すと。それから、医療機関、保険者双方の信頼を確保するという必要がございまして、理事構成につきましては、現在、保険者、被保険者、診療担当者及び公益を代表する者と、こういう四者構成になっておりまして、人数もそれぞれ四者同数ということでございます。また、審査に担当される審査委員でございますが、これは診療担当者、保険者、学識経験者、それぞれ三者構成で構成をいたしまして、その人数も同数ということになっております。
 今回、改正をお願いをいたしておりますが、この支払基金の言わば業務の公正中立性を確保するというこの理事構成の四者構成、審査委員会の三者構成、これはもう維持をすべきものというふうに私ども考えておりまして、そういう内容で今改正案をお願いをいたしております。
○中原爽君 ただいま御説明がございましたように、この支払基金が法人格という形に変わりましても、今後引き続いてこのレセプトの審査、あるいはそれに基づく支払業務ということが引き続いて的確に行われなければならないわけでありますけれども、ただ、現時点で民間法人化になりましても、その法人化になったというだけでは今後の社会情勢からいきまして余り意味がないわけでありまして、やはりこの支払基金が法人格を得ましても、その業務についてこれから電算化、IT化ということを行う必要があると思いますし、現時点でこのレセプトの枚数、七億九千万枚あるということでありまして、これを支払基金の職員、現在どのぐらいでしょうか、六千三百名ぐらいだと思いますが、そのうち審査、支払にかかわる人たちが五千二百名ぐらいというふうに伺っております。この七億九千万枚のレセプトを一枚六・六秒でめくると、そういう操作をしないと審査がし切れないと、こういうことも言われているわけであります。
 しかし、そういうことで、紙の状態から今後やはり電子レセプトのような形を普及させていくと、あるいはレセプト自体のオンラインで請求をするというようなIT化を進める必要があると思うんですが、現時点では電子レセプトの普及率が〇・四%というふうに聞いております。こういう状態で民間法人化しても、業務上は変わりがないということであってはいけないと思います。
 こういう意味で、IT化について厚生労働省としてどういう形で御指導されるのか、御説明いただきたい。
○政府参考人(真野章君) 現在の状況は先生御指摘のとおりでございますが、私どもも、こういう膨大なレセプトの適正な処理ということでレセプト電算システムというものを取り入れて、その公正、効率的な処理を図ろうということで努力してまいりまして、今後ともこういう電算処理システムの更なる推進を行うと、それからペーパーレス化だというようなことの取組をすると一応目標を定めて努力をいたしておりますので、その一層の業務の効率化に努めてまいりたいというふうに思っております。

○中原爽君 ありがとうございました。
 最初にお尋ねをいたしました、この支払基金が昭和二十三年七月に設立されたその当時の国会での説明がありまして、それを調べてまいりましたけれども、ちょっと簡単に読ませていただきますが、被保険者等が保険医等について診療を受けた報酬として支払う費用は、従来各保険者又は共済組合から直接支払っていたところでありますが、各保険者等から各々に支払うことは、ややもすれば、その支払遅延と診療担当者の煩雑性によって、とかく円滑な保険診療を阻害していたことは否めないと、事実であると。これらの通弊にかんがみ、今後社会保険診療報酬支払基金を設立いたしまして、従来の支払方法を改め、その支払機関を一元化したいと、こういう説明でございます。これは今も変わりがないはずでございますので、民間法人化になりましても、この点について十分御指導をお願い申し上げたいと思います。

■ 02/07/25 歯科医療の出来高払いの継続について

○中原爽君 ありがとうございました。
 ただいまのお答えと関連をいたしますけれども、やはりこの改正法の附則の中に、保険者の統合、再編を含む医療保険制度の体系的な在り方については本年度中に基本方針を定めると、こういうふうにうたっておるわけでございます。
 ただいまの御説明と併せてお答えいただいたということになろうかと思いますので、次に、同じく診療報酬体系の見直しについて附則に書かれているわけではございますけれども、この点については今井議員から包括、出来高払ではなくて包括制度を推薦されたわけでありますけれども、一言申し上げたいんですが、私が関係しております歯科の領域の診療については、人間の歯牙の数、二十八本から三十二本あるわけでございまして、その一本一本についての治療が行われます。したがって、二十八の歯牙全体を包括として診療報酬を得るというシステムにはならない。やはり出来高払の部分が歯科の診療については残るということを御理解をいただけるように申し上げたいというふうに思っております。
 いずれにしても、今年度中にこの問題について見直しの基本方針を策定するというふうに書かれておりますので、これも簡単でございますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 現在、出来高払中心になっているわけでございますが、この出来高払を中心にしていくというのにも限界がある。しかし、出来高払にもいい面も率直に言ってあるということでございます。包括払と今混合した形で行われているわけでございます。
 包括払の方に非常に利点もございますし、こちらにもまた難点もあるわけでございますから、これらの問題も双方見ながらこれはやらなければいけないわけでございますけれども、全体としての流れとしては、現在の出来高払中心からもう少しこれは包括払を増やしていくという方向に全体としては流れざるを得ない。大学病院等の包括払をお願いしているのもその一環であるということを今朝も申し上げたところでございます。
○中原爽君 ありがとうございました。
 ただいまの包括払の問題につきましては、今井議員からの御説明では、DRGあるいはPPSという形で一種の診療マニュアルを作成するということから手始めにやらなければいけないという御指摘もございました。そのことも含めてでありますけれども、私ども歯科の領域についてこういった包括の制度がどういう形で役に立つのかということについて、十分検討をしていただくようにお願い申し上げたいと思います。
 それでは引き続きまして、別の問題でございますが、去る二十三日の日に総合規制改革会議がまた新たな中間とりまとめを発表されました。このとりまとめの中で、医療分野と福祉分野における株式会社の参入について、メリットと問題点、すなわちデメリットについて、いわゆる両論併記の説明がなされておりまして、平成十四年度中に検討・措置を行うという旨が記載されております。
 特に医療分野における営利事業が参入することについては、医療機関の経営に市場の、市場の競争原理を導入することでありますので、我が国の医療制度の優れた点である皆保険、国民皆保険と、一人一人の国民が医療を受ける医療受診のフリーアクセス、この実質的な大変いいメリットが、制度が崩壊につながるのではないかというふうに危惧されているところであります。
 また、中間まとめの言う医療法人の資金調達とそれから市場の金融機関とのかかわりから利益配当の側面だけを見ることに対して、我が国の社会保障の制度上優れた現在の医療をすべての国民が平等に享受できるというこの制度をどうしても維持したいんだという側面があるわけであります。
 また、規制改革特区という問題も提起されておりまして、引き合いに出されております、米国の地域医療にかかわる非営利法人組織というような言葉が出てきております。そして、その組織自体、株式会社化とは異なった次元の問題なのでありますけれども、このことについて中間報告の中に何行かの説明がございます。
 今の、現在のアメリカの、地域医療圏統合ネットワークと言われておりますけれども、インテグレートのヘルスケアネットワークというわけでありますが、これは、非営利の地域保険会社あるいはPFIの特別目的を持った会社が全体として非営利のホールディングカンパニーを作りまして、地方自治体との間で、医療施設、福祉・介護施設、それから在宅の介護事業所、あるいは薬局、検査センター、こういった等のことによりまして地域住民のための医療の提供を共同体組織で行って、その収入収益については全部公開をして還元をするという形をやっているわけであります。このことを今回のこの総合規制改革会議の中間まとめがおっしゃっておられるのかどうかということについては定かでないわけでありますけれども。
 そこで、この総合規制改革会議が提案をしております、医療分野への株式会社の参入と、それと医療にかかわります経済特区を実現したいんだということに対しまして、厚生労働省としての大臣の御見解を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 医療の分野におきます株式会社の導入につきましては、これは賛否両論あるところでございます。恐らく委員の皆さん方の中にも賛否を、私は分かれるのではないかというふうに思っておりますが、私は、個人の意見を言わしていただければ、あるいは私個人じゃなくて厚生労働省としての意見を言わせていただければ、これは慎重論でございまして、ここは株式会社化をいたしましてもそんなメリットはないのではないかというふうに思っております。
 と申しますのは、いわゆる医療を受けていただく患者さんの側から見まして、その病院が株式会社であったといたしましても医療法人であったといたしましても、何かメリットになるところがあるのかといえば、私はないのではないかというふうに思っております。むしろ、株式会社になって、そして株主に配当を返すというようなことになってしまいますと、今までの医療法人なるものの制度が根幹からこれは崩れてしまうわけになりますし、そうした意味からも私は慎重にならざるを得ない。
 経済財政諮問会議でございますとか規制改革会議等で御意見をいただきまして、その中でいい返事をしないものでございますからおしかりを受けているわけでございますけれども、しかしそこは、一つは、何らいい方向が見当たらないということと、それから、この制度を行うことによって何か医療そのものの内容が良くなっていくかといえば、そういうことでもないというふうに思っている次第でございます。

○中原爽君 ありがとうございました。
 まだ中間とりまとめの状況でございますので、いずれこの問題については国会で十分御審議をいただきたいというふうに思います。
 それでは、ただいま医療法人の言葉も出ましたので、医療法人における理事長の要件につきまして確認をさせていただきたいと思います。
 平成十四年の三月の閣議決定にかかわりまして、規制改革推進三か年計画が出ております。そこで、「病院経営と医療管理とを分離して医療機関運営のマネジメントを行い、その運営の効率化を促進する道を開くため、平成十四年度のできるだけ早い時期に、合理的な欠格事由のある場合を除き、理事長要件を原則として廃止する。」と、こう書かれておりました。
 この提言を受けまして、厚生労働省の方でこれからの医業経営の在り方に関する検討会を作られまして昨年から検討され、今年の三月に一応の中間報告をされております。この報告の中で、医療法人の理事長要件については、例の富士見産婦人科事件を契機にいたしまして、医療の適正な提供を確保するという観点から、現行の制度、考え方は維持しながら、運用面での弾力化によるその要件の緩和を図るという結論を発表されておりまして、この点について厚生労働省は、これを受けてこの四月に通知を出されたとのことでございます。
 私自身としては、経営、医療の近代化、効率化を図ることは必要でありますけれども、経済合理性のみに基づく経営というのは問題が多いと考えております。したがって、医療法人の理事長要件そのものは堅持していくべきであると思いますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これは今お話ございましたとおり、かつては理事長さんは医師、歯科医師の皆さんではなくて一般の方でもよかったわけでございますが、今お話ございましたとおり、富士見産婦人科病院事件がございまして、そして、再びこれは医師、歯科医師が務めるということにまた元へ戻してもらった経緯がございます。
 そうしたことから、今後も原則としてここは堅持をさせていただきたいというふうに思っておりますが、ただ、都道府県の知事さんが許可をすると、特別に、例外として許可をするといったようなときには若干規制緩和をするということにしたいというふうに思っております。
○中原爽君 ありがとうございます。
 今回のこの健康保険法の一部改正について本日まで大変熱心な議論が行われてきたわけでありますけれども、医療保険制度の改革を進めるに当たりまして、国民がこの制度改革を信頼をして、安心して良質な質の高い医療が受けられる国民保険制度が維持できるということが本当の基本であろうかと思います。国民と医療関係者の理解を得るということでなければいけないと思います。
 先ほど申し上げましたように、午前中からの質疑の関係で、私がお聞きすることについては既に御回答も得ているということでございますので、多少早くなりますけれども、お立ちの先生方も多いようでございますので、これで質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

■ 02/07/23 国保組合関連・その他

○西川きよし君 今度は国保組合制度の概要について再度御説明をいただきたいと思いますが。
○政府参考人(大塚義治君) 国保組合は歴史もあるわけでございますけれども、国民皆保険になりましてからも、市町村国保を補完する国民健康保険制度の中の一定の役割を果たすという意味で、都道府県の認可を受けて設立されている保険者ということになるわけでございます。
 主として、職業ごとに同種同業の方がお集まりになって相互扶助の精神で運営を行っている。例えば飲食店の経営者及び従業員の方々、あるいは建築関係の、昔の言葉で言いますと大工さんと言われたような建築関係に従事される方々という国保組合もございますし、また医師あるいは歯科医師というような職種でお集まりの国保組合もございます。
 全国で、若干最近減少傾向ではございますけれども、被保険者数全体で、平成十二年度の数字でございますけれども、四百二十五万人ぐらいの方々が全体としては国保組合に加入されている、こんな状況でございます。

○西川きよし君 ありがとうございました。
 その国保組合でございますが、九割給付、自己負担一割が現在四十九組合、そして八割給付、自己負担二割が七十一組合あるということでございますけれども、分かりやすい公平な給付ということであれば、こうした国保組合の給付率、そしてそこに対する国庫補助の現状を公平という観点から見ましてどのように、やっぱり僕は素朴な疑問ですが、理解をすればいいのかな。
 この問題についてはこれまでも何度か質問をさせていただいたんですけれども、その際に政府側のお答えは、強調されるのは、つまり小集団のメリット、それぞれの実情に応じてきめ細やかな運営ができるんだという御説明を何度かお伺いをいたしました。しかし、今回、大臣は御答弁の中で、正しく小集団、小さな保険者では維持できないから統合を目指していくべきだということを述べておられるわけですけれども。
 一方では小集団のメリットを強調されました。一方ではそのデメリットを強調されました。これはどういうふうに理解すればいいのかなという、是非今日はお伺いしたいと思います。よろしく。
○国務大臣(坂口力君) 西川議員のおっしゃることは正論ですね、私はそう思います。これは正論です。正論ですが、保険者によりましていろいろございます。例えば、三割なら三割負担、今までは二割負担なら二割負担でありましても、その健保組合等は償還をしておりました。それで全体としてそれが一割になりますとか、一・五割になっていますのか、そこは私もよく存じません。それから、国民健康保険ですね、国民健康保険の中にもやはり償還をしておみえになりまして、そして二割負担を実現をしておみえになるところもそれはあるわけです、結果としてですよ。三割一遍払っていただくんだけれども、その一割分は後で償還をするということをおやりになっている国保も実は存在するわけでございます。
 私は、それはそれとしてそれぞれの保険組合が御努力をなすっている。地域における保健制度、保健と申しますか、予防的な意味での御努力。それから、あるいは中には保険料をある程度余分に集めながら、そしてしかし全体としては二割になるように償還をされる。大体そのとき、償還をされるときには、入院費に対する償還になっておりますが、そうしたことをなすっているという例もありますから、それはそれぞれの御努力があるというふうに思っております。
 ただ、一方において、国庫負担を多額に受けながら一割とか二割というのを維持をするというのは、それはやはり私は道理に合わないというふうに思う次第です。そういう意味で、私は、西川議員のおっしゃることの方が正論であると私は申し上げたわけであります。
○西川きよし君 ありがとうございました、分かりやすい御答弁をいただきまして。僕も何度か御質問をさせていただきまして、本当に不思議だなと。
 それからもう一つですけれども、よく歴史的な経緯という言葉が出てまいりますけれども、今回は、正しくそれぞれ歴史的な経緯なり制度の生い立ちが違うけれども、公平という観点から給付率を統一する、統一するということですから、国保組合制度に限っては歴史的経緯を重んじるというのもなかなか理解しづらい点であるわけですけれども、この点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) 歴史的な経過というのはどの保険者にもあるわけでございます。大きく分ければ、健保なら健保にもございますし、政管健保にもございますし、国保にもあるわけでございます。国保の中でもいわゆる市町村国保とそうでない国保との間にもそれぞれの違いはあるというふうに思いますが、その歴史的な経緯というものをいつまでも引きずっておりますと、この医療制度の統合化といったようなことはできないわけであります。
 歴史的な経緯は経緯としながらも、しかしそこに新しい方向を目指していく、そこにできるだけ無駄を省いていく、そして公平な制度を作っていくということが大事でありまして、そうした意味で、歴史的背景は背景としながらも、しかし新しい立場でそこを新しい角度から統合していくとか、新しい一元化を目指していくといったようなことをやはりやっていかないといけないというふうに私は考えております。
○西川きよし君 そこで、国保組合に対する国庫補助金でございますけれども、これについてお伺いしたいと思うんですが、今年度の予算で約三千百五十九億円、物すごい数なんですけれども、約三千百五十九億円、前年度比で二十二億八千万円の増ということになっております。この国庫補助の在り方について、平成十二年六月三十日に行政評価・監視勧告を受けておられるわけですけれども、その勧告内容について是非御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 平成十二年でございますが、当時は総務庁という組織がございまして、そこからの行政監察でございました。それ自体、この行政監察自体が市町村国保も含めました国保運営事業全体に関する監察でございましたけれども、その中で国保組合への国庫補助につきましての部分がございます。
 幾つかございますけれどもつづめて、あえて要約して申し上げれば、一つには、財政力に応じて国保組合への補助も行っておりますけれども、その補助率区分につきまして見直しが必要ではないかという趣旨の点。二つ目には、所得水準が高い組合もあるわけでございまして、例えば健保組合への補助といった場合と比べますと、健保組合は原則として、特に財政の厳しい組合には補助をいたしておりますが、原則として補助がございませんので、そういった均衡ということも併せまして、国保組合への補助についての適切化を図るべきではないか、こういうような趣旨だったろうと思います。
○西川きよし君 そして、昨年の七月でございますけれども、七月の五日に厚生労働省としてその回答を示されておるわけですけれども、その中では、平成十四年に予定をされている医療制度改革をもにらみつつ、今後幅広い観点から十分に検討してまいりたいというふうにおっしゃっておられます。
 こういう内容になっておるわけですけれども、現在までにどのような検討が行われたのでしょうか。また、今後どのような見直しを考えておられるのか、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 昨年、おっしゃいますように、夏、七月でございましたけれども、回答いたしまして、お示しのような文書を提出をいたしました。これは、国保組合への補助につきましては、これはよく委員御承知のとおりでございますので、あえて重ねて申す必要もないのかもしれませんけれども、平成九年の改正時におきましても論議がございました、
 先ほどちょっと触れましたけれども、健康保険とのバランスということもございましたので、健康保険の適用除外承認、健康保険の適用にもなり得ると、しかし国保組合に入るというケースの方もおられますので、その場合につきましては、新規加入者からということで経過的な措置も講じておりますけれども、政管健保並みの補助に切り替えるというような措置も講じてきておるわけでございますが、さらに、御指摘の勧告もございましたので、平成十四年度予算の際に、予算の編成作業に併せまして、いわゆる療養給付費等補助金、普通調整補助金の補助率、一番財政力の高いところは基礎的な補助に加えまして財政調整の部分があるんですけれども、その部分を一・五%から一・一%に引き下げるというような見直しを行っておるわけでございます。
 また、今後でございますけれども、医療制度全体の保険者の在り方を含めました体系の見直しというのが重要な課題になっておるわけでございまして、国保組合につきましても、先ほど申し上げましたように、市町村国保の補完というような現在の位置付けでございますけれども、これを市町村国保との関連あるいは被用者保険を含めました全体の医療保険制度の体系の中でどういう役割を期待し、どう位置付けていくか、重要な課題の一つだと考えておりまして、今後の議論の中での検討を進めてまいりたいと考えております。


○西川きよし君 以前この問題を質問させていただきましたときに、当時の高木保険局長さん、その中のお答えで、「これは、正直申し上げまして、かなり政治的なバックグラウンドもありますから、」というふうに、非常に、私その答弁を聞いておりまして、えっと思ったんですけれども、意味深と申しましょうか、そういう内容の発言がございましたけれども、今、大塚局長はあのころのもちろん議事録もごらんになったと思いますけれども、御感想を是非お伺いしたいと思うんですけれども。
○政府参考人(大塚義治君) あらかじめ御質問の通告ございましたので、議事録も見させていただきました。
 正に「正直申し上げまして、かなり政治的なバックグラウンドもありますから、」という表現だけでございますので、当時の、私ども何代かの前任者になるわけでございますが、どういう意味合いを込めてというのは必ずしも正確には分からないわけでございますけれども、一つは、私のあえて感想を申し上げる、感想で恐縮でございますが、一つには、やはり医療保険制度全体がもちろん行政上も極めて重要な課題ではございますけれども、これだけの国民生活に密着した課題でございますので、それ自体非常にやっぱり政治上の課題という面が一つございます。
 その中で、国保組合もその一翼を占めて役割を果たしてきておられるわけでございますから、それぞれの国保組合の運営についてある意味では非常に御熱心でございまして、私どもにも、非常に頻繁、頻繁といいましょうか、折を見て御要請もございますし、自らの運営を確たるものにするためにという趣旨で、与野党を問わず、関係各方面への御要請活動も活発でございます。そういうことを踏まえて、政治的な背景、バックグラウンドもありますからということを申し上げたのかなと、それ以上のことは私も量りかねますけれども、私の印象を申し上げれば、そういうことでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。是非、もし今の局長の御答弁、大臣、どういう御感想をお持ちか、高木局長の、前局長の、前の局長のを含めて、大臣の御感想も聞けたらと思いますが、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 高木局長がどういうことを言いましたのか、ちょっと私もそこは明確に分かりませんけれども、歴史的経緯というものがあって、そしてそれぞれには多くの人のかかわりがあって今日を迎えているということを言っているんではないかというふうに思います。
 しかし、制度は一度でき上がってしまいますと独り歩きをするところがございますし、そしてどんどんと最初にできました意思とは違う方向に進んでいくこともあるわけでございます。医療制度、その中のとりわけ医療保険制度として見ました場合に、そこには多種多様な形になっていることも事実でございます。
 これらのことを、過去にそうした政治的な背景でありますとか社会的な背景があったといたしましても、それを一つの方向にやはり持っていく、そしてそこに負担と給付の公平を図っていくということは大変大事なことだというふうに思っておりますから、御自身で御努力をいただいて、御自身たちの努力によってそしておやりなることに対しましては、それは私は幅広く認めていかなければならないというふうに思いますけれども、一方において、多額の国費を導入をしてもらいながら、そして制度として、現在他の、そこの保険が受けているのとは、より多くの有益な結果を得ようと、こういうふうにするのは、これはやはり少々違うんじゃないかというふうに私は思っております。それらのことは十分に考えながら、今後の対応を考えていきたいと思っております。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 恵まれたところがより恵まれて、貧しいところがより貧しくでは困りますし、いつもおっしゃっておられますその公平というところの部分をよろしくお願い申し上げたいと思うんですけれども。
 大臣は、どのような職業に就くにいたしましても、同じぐらいの保険料で給付率も同じということがいいんではないかということであったと、こう思うわけですけれども、一方におきましては、自分の所得、保険料、給付率を見ながら保険制度の選択ができる人たちがいるわけですね。そして、局長が委員会の答弁の中で、そうした政治的なバックグラウンドがというふうにおっしゃったわけです。そうした一部に対する不公平感を抱きながら公平なのかなと言われましても、なかなかすっきりしないといいますか、理解できないという部分もあります。
 この公平という観点からの国保組合の在り方、例えば再編成の必要性があるのかないのか、今後の在り方についてはどういうふうにお考えになっておられるのか、できる限り分かりやすく御答弁を大臣にいただけたらと思います。
○国務大臣(坂口力君) これはこれからの問題でございますから、それぞれの保険者の皆さん方とよく話をしながら進めていかなければならないというふうに思います。それぞれ立派に保険者として独立をして、そして立派な結果をお出しになっているところもあるわけでございますから、その御意思は尊重をしなければならないというふうに思いますが、しかし、全体のトータルとしての大きな方向性としてはこれは統合化の方向にあるわけでありますから、そのトータルとしての方向性の中で負担と給付がどういうふうに一元化をされていくのか、負担と給付がどのように公平になっていくのかといったことを見ていかないといけないというふうに思っております。中には、やはりどこかと統合をしていただく、あるいは国保と同じになっていただくといったようなこともお願いをしなきゃならない部分もあるいはあるかも分からないと思っております。
 そうした皆さん方とよくお話し合いをこれは重ねながら、精力的にひとつ、一つの大きな流れ、方向性に向かって進んでいかなければならないと思っている次第でございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。どうぞよろしくお願い申し上げまして、次に移らせていただきたいと思います。
 たばこの問題について、お伺いをいたします。
 このたばこの問題につきましては、健康上の問題、それから生産者の問題、そして税の問題と非常に複雑なわけですけれども、健康上の問題につきましては別途健康増進法のときに、健康増進法をお伺いするときにお伺いしたいと思うんですけれども、今日は実は税に絞ってお伺いをしたいと、こう思っております。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 そこで、これは平成十一年の八月でございますけれども、医療保険福祉審議会制度企画部会の「新たな高齢者医療制度のあり方について」という報告書の中でございますけれども、公費の財源としての提言がございます。その中では、「医療費の増加と因果関係の強いたばこ等への課税など幅広い検討を行うべきである。」と、このような提言がされているわけですけれども、この際、議論というのはどのような内容であったのか、またこの点についてこれまで厚生労働省としてはどういうふうな検討また研究を行ってまいりましたのか、是非政府参考人にお願いいたします。

○政府参考人(大塚義治君) 今お示しございましたように、平成十一年八月の医療保険福祉審議会制度企画部会の報告書に御指摘の記述が出てまいるわけでございます。
 全体の流れの中では、高齢者医療制度、特に公費を主要な財源として高齢者医療制度を、新たな医療制度を設けるという案の中で、その公費財源としてどういうことを考え得るかという記述の中で、消費税という言葉も出てまいりますし、あるいは高齢者の資産の活用、相続財産も含めた資産の活用、さらには国有財産の処分といった流れの例示の中で、たばこへの課税など幅広い検討を行うべきだと、公費財源としてどのようなものが考えられるかと、こういう議論の流れでございました。最終的な記述は、社会保障全体に係る問題でございますので、今後国民に対し積極的に様々な問題提起を行っていくべきだと、こう結ばれておるわけでございまして、大きな見地からの御指摘だと思っております。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 私ども、今後の医療制度のみならず、社会保障制度全体をかんがみますときに、公費と保険料との役割分担でありますとか、そういったことを、どうしても重要な課題でございますから、公費といいましても、今日の厳しい財政状況の中で、可能性という意味では幅広く考えるべきだということで、率直に申しまして、様々な資料の収集でありますとか部内的な論議は進めておりますけれども、たばこというふうに特定をいたしますと、まだまだ幾つか課題があると。
 例えば、喫煙と疾病との因果関係、これは私どもの気持ちとしては非常に相当強い因果関係があり、医療費への影響もあるというふうに認識しておりますけれども、議論もまだございます。それから、医療費の財源として考えましたときにそれは適当かどうかと。しかし、もちろんこれを積極的に活用すべきだという御議論もございます。さらに、基本的にはやはり税でございますので、税というものをこうした特定の部分といいましょうか、社会保障の中にどうやって投入できるか、またそれが妥当かという基本論がございます。
 こうした大変幅広い論点がございますので、省として方向付けをしてという段階には残念ながらまだ至っておりませんけれども、私どもも医療費の節減という観点から、それからまた安定的な財源の可能性という観点から、今後とも関心を持って様々な資料の収集などについては努めてまいりたいと思っておりますけれども、今時点では明確にこうだというところを申し上げる段階には至っておらないということでございます。
○西川きよし君 今御答弁をいただきまして、大変難しい部分、たくさん御答弁をいただいたんですけれども、よく理解もさせていただきます。
 そして、このたばこ税につきましては、九八年の旧国鉄債務処理の財源確保策として増税が行われました。この法案審議の際に、たまたま私も特別委員として参加をさせていただきました。審議させていただいたわけですけれども、この場合は、それこそ旧国鉄債務とたばこを吸っている人と全く何ら関係がありませんでした。しかし、それにもかかわらず、自分でも本当に不思議なぐらいに、全国の人たちの関心は本当に今もって薄かったなというふうに強く残っております。それに比べて、このたばこが健康、医療費に与える悪影響というものは明らかなわけですから、今答弁にもございましたけれども、この医療費の財源確保のための増税というのはもっともっと前向きに考えていいのではないかなというふうに思うわけですけれども。
 塩川財務大臣の発言の中でも、昨年の十一月の十六日でございますが、閣議後の会見で、医療の財源として多少でも役立つなら国民に辛抱してもらって上げてもいいと思っているというような発言をされました。この四月の委員会答弁でも、増税につきまして前向きな発言をされておられました。
 この医療財源としてのたばこ税の増税について、今度は、本日は財務省にお越しいただいております、是非御答弁をいただきたいと思います。
○大臣政務官(吉田幸弘君) たばこについてですが、たばこは特殊な嗜好品として、諸外国と同様、従来からほかの物品に比べて高い税負担を求めてきているところであります。我が国の税体系において極めて重要な役割を果たしているわけでありますが、一方、現下の厳しい財政状況を踏まえれば、今後とも適切な税負担水準の確保に努めていく必要があると考えているところであります。
 健康とたばこの関係でありますが、先ほど政府参考人も話をされていましたように、この因果関係、また本当に直接的にどのような健康に対しての影響が出るのか、これもまだ議論の最中ということで、私自身も、先ほどの答弁、承知しているわけでありまして、たばこに対する議論、たばこ規制に関する議論というのはまだまだ議論を進めていく余地があるというふうに考えているところであります。
 また、小売価格に占める税負担の割合の状況や消費動向、また諸外国の動向、財政事情などを総合的に勘案して検討していくものであるというふうに考えるところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 私も、たばこを吸っておられる人はなかなかやめられない、私自身も三回やめました。三回やめてやめられずに四回目にやっとやめたということで、人のことを余り言えないんですけれども、是非これを考えてみたいなということで、たばこを吸っている人にたばこを吸わないように勧めればその施策が実を結ぶ、結べば結ぶほどたばこの消費が落ちるのは、これは当然のことです。当たり前のことですけれども、そのためには、例えば葉たばこの農家の皆さん方、あるいはたばこ産業に与える影響については別途ほかの施策での手だてをしない限り、今も多々、御答弁もいろいろありましたけれども、両立ということはあり得ないというふうに思います。
 ですから、医療費の財源としてのたばこ税の増税についてでございますけれども、この質問を時間も参りましたので最後にしたいと思うんですけれども、本日はあえて坂口厚生大臣に御答弁をいただいて、あえて御答弁をいただいて終わりにしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 私は、たばこ税の上げる下げる、言う資格がないわけでございますが、しかしたばこが健康とかかわりがあることだけは間違いがありませんで、そうした意味では、たばこ税という形で少しここからいただくことができれば我々の方も大分楽になるんだけれどもなと、こういうふうに思っていることだけは間違いございません。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 終わります。
○大脇雅子君 医療制度の改革について、二割を三割に上げ、その他現行制度の様々な改正をいたしまして一兆五千億の財政的な縮減をするというふうに財政試算がなされております。しかし、こうした国民に痛みを押し付ける改革というのは、抜本的な医療改革を行うということに関するインセンティブをなくすのではないかということが危惧されます。
 まず最初にお尋ねいたしたいのは、過去の医療費推計の比較が出されております。平成六年三月の二十一世紀福祉ビジョン、平成九年の九月の社会保障の給付と負担の見通し、平成十二年十月の同見通し、平成十四年五月の同見通しというのは、当初が二〇二五年度で百四十一兆円なのが、現在七十兆余というふうにされておりまして、一人当たりの医療費の伸び率が漸次見通しとして軽減をしております。推計の前提となる医療費の伸びの実績値が低下しているためということが下方修正の原因となっておりますけれども、余りにもずさんではないのか、もう少し緻密に医療費推計がなされるべきではないかと思いますが、この点の数値の変化というものに対してどのようにお考えでしょうか。

○政府参考人(大塚義治君) 確かに、過去お示しした推計値が変わっているわけでございます。その点は事実でございますけれども、医療費の推計というのは、言わば公定的なといいましょうか、非常に効果的な推計手法というのが必ずしもまだ開発されておらないわけでございまして、どうしてもその時点におきます過去の実績、これを一定の期間を取りまして、その傾向が仮に続くとするならばという前提を置かざるを得ないわけでございます。
 そういう意味で、平成六年に推計いたしましたとき、当時の過去の医療費はまだ高い時代でございました。もちろん、その背景には、これは名目値でございますので、経済の状況、すなわちいわゆるバブル期の辺りが実績値としてベースに入るわけでございますから、そうしたことも含めましてということでございますが、高い医療費の伸びで推計をしたと。また、それほど大きな影響ではないんですけれども、当時はまだ介護保険制度といったようなものもまだ具体的な論議がなかったころでございまして、そうした要素も一部にはございます。
 そういうことで、前提をいかに置くかということが少なくとも現時点における推計手法としては最大のポイントになるわけでございまして、その前提の置き方次第によりまして、特に長期的な推計になりますとそのぶれ幅が大きくなると。
 私どもも、いろんな知見を重ねてより効果的な推計ということはいろいろ日々腐心をしておるんでございますけれども、やはり一定の前提を置き、その傾向が続くとするならばという手法を使う以上、誠に残念な面はございますけれども、どうしてもある程度のぶれが出てくるということで、その点は、今後の努力もいたすことを前提に御容赦を賜りたいと思います。
○大脇雅子君 そういたしますと、医療費の推計値というのは、現時点では最新の平成十四年五月の社会保障の給付と負担の見通しというものが一応前提となっているというふうに考えてよろしいのでしょうか。それとも、これについては更に下方修正の可能性を検討されているのでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 十四年五月でございますので、直近でございますので、現時点においてこれ以上新しい推計というのは考えておりません。
○大脇雅子君 そうしますと、各制度の保険料や国庫負担、地方負担への影響を現行制度と比較した場合に、これから改正された後の財政計算というものをもう一度確認をさせていただきたいのですが、幾らというふうに推計していらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) この五年程度の状況、見通しということでございましょうか、将来、二五年前後の計数ということでございましょうか。
 前者で申し上げますと、例えば今回の制度改正の前後を考えますと、平成十五年度から十九年度の単年度の計数でございますけれども、医療費全体で、現状のまま推移するとすれば、言わば診療報酬改定の影響を差し引きまして、失礼しました、もう一度申し上げますと、医療保険医療費、医療保険制度における医療費が現行制度ですと二十九兆円余り、二十九兆一千億円でございますけれども、制度改正後の平成十九年度の見通しが三十四兆七千億円、平成三十七年度、二〇二五年度でございますけれども、名目値ではございますけれども、六十五兆六千億円といったような全体としての医療費の推計を行っているところでございます。
○大脇雅子君 そうしますと、改正をする前と後と考えた場合、どの程度、年当たりどの程度の改善、収支の改善というのを図っておられるのでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 医療保険制度全体で見ますと、各制度ごとではなくて全体でございますが、十五年度から十九年度の単年度平均でございますけれども、保険料で賄わなければならないそのケースが、費用が、一年、単年度平均でございますけれども、制度改正前後で二兆、約二兆円ということに相なります。これは、先般当委員会に御提出をいたしました資料、この試算の前提を置いての資料でございますが、それにお示しをしてあるものでございます。
○大脇雅子君 そうしますと、言わばそのような負担を国民に押し付けながら、それでは、国民医療の質を高めるためにはどのような適正な施策を考えておられるのでしょうか。抜本改革を抜きにして当面の目先の負担ということはないと思いますが、どのように考えていらっしゃるのでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘の医療の質の向上を図ることは大変重要なことでございまして、今回の医療制度改革においても重要な柱の一つと位置付けております。
 その取組を具体的に申し上げますと、まずは、医師臨床研修の必修化に向けた実施体制の検討を進めておるわけでございますが、こういうものを通じて医療従事者の資質の向上を図りたいと考えております。
 また、診療ガイドラインの作成の支援ですとか、あるいは最新の医学情報を患者、医師などに提供するデータベースの整備など、EBM、いわゆる根拠に基づく医療の推進を図りたいと考えております。
 さらには、インターネットなどを通じた公的情報提供の推進をいたしまして、情報提供の拡大により患者の選択を通じた医療機関の競争を促進して、医療の質の向上を図っていきたいと考えております。
 今後とも、これらの取組を通じまして、国民が安心、信頼できる質の高い医療サービスが提供できる体制を整備してまいりたいと考えております。
○大脇雅子君 今おっしゃったようなそれぞれの改正は、何年を目途として行われるつもりですか。プログラムはありますか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 冒頭申し上げました、最初に申し上げました医師の臨床研修の必修化、これは今準備を進めておるところでございますけれども、十六年の四月から必修化になるわけでございます。
 それから、診療ガイドラインの作成も既に幾つかでき上がっておりますけれども、データベースの構築は今年度から始めたいというふうに考えております。
 インターネットなどを通じた公的情報提供の推進につきましては、できるものは今年度からスタートをしたいと考えております。
○大脇雅子君 大臣にお尋ねしたいのですが、先般、研修医の過労死の問題が大きな社会問題となりました。一人前の医師に成長するためには、先行投資をして、そして国民の医療の担い手である医師を送り出すという責任があると思います。生活の保障をしつつ専門性を磨けるというような施策が緊急に必要だと思うのですが、この点についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 医師の研修医制度というのは、過去のいわゆる研修医制度というのは何ら金銭的なものは伴いませんでしたし、そしてまた資格も与えられていなかったという、非常に中途半端なと申しますか、そういう制度でございました。
 しかし、今回行おうとしておりますのは、資格もきちっと与えて、そしてそこで研修をしていただこうということになるわけでございますが、やはりそれなりの、アルバイトをしなくてもいい、それなりのやはり所得というものがあって初めて私は成り立つことだというふうに思っております。研修医の仕事だけでも大変でございますのに、それにまた輪を掛けてアルバイトに出掛けなければならないというようなことになりますと、これはかなりな過労になることはもう率直に言って目に見えているわけでございますので、研修医制度の二年間の間、アルバイトに行かなくてもできるようにするということが一つ。
 そして、ただ単に大学病院等に研修医が集まるのではなくて、もっと地方の病院に出掛けていって、様々な病気の状態にも、病気の人たちにも出会うことができるような、そういう研修医制度というものを作り上げていかなければならないというふうに考えている次第でございます。
○大脇雅子君 将来、制度維持を実現するためには、現役世代や高齢者からいかに多くの保険料を徴収するかということに力点を置くのではなくて、社会保険料を負担する現役世代の絶対数を増加するということを考えなければならないと思いますが、この点の施策はどのようにお考えでしょうか。

○国務大臣(坂口力君) そこはもう御指摘のとおり、できるだけ支え手を増やしていくということが大事でございまして、そのためには、一つは働いていただきます女性の職場を増やす、そして中高年の皆さん方の働く場を増やす、こうしたことが大事でございます。
 特に、女性の立場の場合に、子育ての段階の皆さん方に対してどういう手を差し伸べるかということと、それからいわゆるパート労働をしておみえになります皆さん方に対しましても、ただ単にパートだからというので社会保障を与えない、権限を、社会保障の権利を与えないといったことはこれは駄目で、パート労働の皆さん方に対しましても社会保障の制度が当てはまるような体制をどう作るかといったところが最も大事なことになってくるというふうに考えております。
○大脇雅子君 先回、野党の議員が五十名ほど集まりまして、パートタイム労働者の均等処遇を実現する議員連盟を設立いたしました。そして、様々な研究、調査を重ねた結果、パートタイム労働者や有期雇用労働者ということを理由とする差別の禁止、労働時間の長短で差別をしないという施策を法制化すべきだという提言をいたしまして、坂口厚生労働大臣に意見書を持って伺ったところです。
 この意見書に対する御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 総論として申し上げれば、私も賛成でございます。
 具体的にこれどう進めるかということでございますし、一口にパート労働と申しましても、これ中身は様々な方々がおみえになるわけでありますから、そこが一律にいけるかどうかということもこれは検討しなければなりません。しかし、できるだけ多くの皆さん方に社会保障の下に働いていただけるようにどうするかといったことが一番大事だというふうに思っておりますので、いただきましたものも十分に拝聴しておりますが、その中で新しい行き方を確立していきたいと思っております。
○大脇雅子君 どうぞきめの細かい施策を打ち立てるよう御検討をいただきたいと思います。
 さらに、医療機関の診療報酬の支払の削減につきましてマイナス二・七というふうに言われておりますが、ある試算によりますと、医療機関によって実質的には一〇%の収入減になると、したがって従来の医療水準の維持が非常に困難になる可能性もあるという意見もございますが、こうした見解を把握しておられるでしょうか。
 また、人件費の削減による過重労働や設備投資の延伸等、医療の質の低下が懸念されておりますが、どうでしょうか。あるべき診療報酬体系が問われていると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 平均値だけで物を言ってはいけない、やはり地域によって、あるいはまたそれぞれの職種によってやはり違う側面もあるのではないかというふうに思っております。結論といたしましては、三か月ほど経過を見させていただいて、そしてその内容を拝見をさせていただいて、中医協等で御議論をいただければというふうに思っております。
 今、御質問いただきました中に非常に重要な点があるわけでありまして、一つは経済的な効率をどう求めていくかという問題がございますけれども、経済効率だけを追求をいたしておりますと医療の質を落とすという問題も率直に言ってあるわけでございますから、医療の質を落とさないようにどうするか、そのための経済効果というのはどうなのかと、医療効果と経済効果というものとを相互に見ながらこの制度は進めていかないといけないというふうに思っている次第でございます。
○大脇雅子君 時間が参りましたので、次、質問用意してございましたが、次回に回させていただきます。
○委員長(阿部正俊君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。

■ 02/07/22 歯科の軽視について・薬価について

○後藤(斎)分科員 経済産業省の政府参考人の方、結構ですので。
 厚生労働省の方に入らせていただきます。
 今、歯科医療ということが、医療分野の中にもちろん入っておりますが、正直言って、医科に比べて軽視されているという傾向も否定できないと思います。
 そんな中で、歯というのは、私も入れ歯はありませんが、虫歯がいっぱいありますけれども、やはり歯が痛いときとか体が全体よくないなというふうなことで、六〇年代から初診料が、特に医科と歯科で格差が拡大をしております。もちろん最近是正の動きもございますが、私は、これから歯科重視の医療体制、要するに、よくそしゃくをできれば健康というか、すぐもちろん健康にはなれませんが、健康づくりには役立つ、いろいろな視点がございます。
 私どもの民主党としても、医科、歯科の診療報酬について格差を是正する、十年間で段階的に格差是正をしていこうという政策決定もしております。四五%くらい今格差が、初診料でございますけれども、なぜこんなに格差が開いてしまったのか、その理由と、厚生労働省としてこれからどんな形でその格差是正をしていくのか、お答えを願いたいと思います。
○大塚政府参考人 ただいまお示しございましたように、かつては、かつてと申しますのは昭和五十九年のころまででございますが、医科と歯科の初再診料が同じ額であった時代がございました。その後累次の改定を重ねまして今日の点数になっているわけでございますが、これは医科と歯科のある意味ではそれぞれの特殊性によるものでございまして、具体的に申し上げますと、医科診療報酬におきましては、累次の改定の際の御議論といたしまして、基本的な診療行為を評価するという観点から、初再診料にある意味での重点を置いた引き上げが行われてきたわけでございますし、他方、歯科診療の特殊性という観点からいたしますと、初再診料もさることながら、歯科固有の技術を評価するという点に力点を置かれまして、具体的には中医協で御議論をいただいて、それぞれ累次の改定の際に決定をしてきて今日の姿になっているというわけでございます。
 これも御案内と存じますけれども、前回の改定、平成十二年四月の診療改定におきましては、歯科の初診につきまして、いわゆるかかりつけ歯科医初診料というものを導入いたしまして、この初診料は二百七十点でございますが、医科の初診料と同点数のものを導入したわけでございます。
 全体といたしまして診療報酬の個別の点数をどう評価するかといいますのは、全体の中でどれを重点にするかという御議論がどうしてもその前提としてございまして、今後また改定という機会も、もちろん原則的には二年に一回あるわけでございますが、そうした段階でそれぞれ、中央社会保険医療協議会などの御議論を踏まえまして対応してまいりたいと考えております。
 なお、全般的なことを申し上げれば、歯科の重要性というのは申し上げるまでもございませんで、私どもも、歯科診療の重要性にかんがみまして適切な評価を進めてきておるというふうに考えております。

○後藤(斎)分科員 ぜひ我が党の政策も、こんな形で冊子になっておりますので、こういう改革案もごらんになっていただいて、一緒にやはり与野党できるところは私はしていくべきだと思っておりますので、その点を要望したいと思います。
 次に、医療費の適正化という観点から、薬価の問題について御質問をしたいと思います。
 全体の健康保険法の審議の中で、全体の医療の問題はかなりの議論を大臣されてきたと思いますが、このまま進んでいけば、二〇二五年には国民所得の現在七%から一二%に国民医療費がなってしまう。経済成長率というのはこれから、私は後でまた述べますが、そんなにGDPがふえるということは私は難しいというふうに思っています。
 一方で、薬価の問題につきましては、大体三十兆あるうちの二〇%を切るくらいの数字でかなり薬価差益の問題はクリアになっていくという部分もあると思います。
 ただ一方で、これも先ほど御質問した規制改革推進三カ年計画の中で、過剰な投薬や検査について見直しをしていくというふうな整理もされております。あわせて先発品と後発品の算定価格、これももちろん開発のインセンティブというものが新しい薬についてプラスに働くような算定方法はもちろんでございますけれども、普通に考えれば、先発品ばかり使わずに、同じ効能であれば後発品の部分を使いながら全体の薬価部分を抑えていくというのは当然であります。
 三年前の中央社会保険医療協議会の中の基本方針でも、薬価差益を解消するために云々ということが方針として決まっております。その中でも後発品の薬をできるだけ使うようにというふうには書いてありませんが、それも含めて検討するというふうな指摘があります。
 私は、後発品の使用促進という観点を進めていけば、医療費全体の適正化ということにもつながるという視点で、厚生労働省はどんな形でお考えになっているのか、お答えをお願いします。
○坂口国務大臣 後でまた事務局の方からお答えをすると思いますが、御指摘のように、やはり後発品をどれだけ使うかということによって、これは医療費に非常に大きな影響を与えることは必至でございます。中身をよく見ますと、大学病院でありますとか国公立といったところが特に使っていないわけでありまして、その他社会保険庁の病院等も余り使っていないといったようなことで、足元が使っていないということがあるものでございますから、国公立に対しましても、ぜひこの後発品と言われております薬剤をもっと使ってほしいということを今積極的に進めているところでございます。
 名前が後発品といいますと何となくおくれておるような感じを与えまして、同じ薬効であるにもかかわりませず後発品と言うのは少し悪いのかなと私も思っているわけでございますが、もう少し公のところが率先してやはり使ってくれるようにしていきたいというふうに思っておる次第でございます。
○大塚政府参考人 現状につきまして若干の補足をさせていただきますと、ただいま大臣から申し上げましたとおり、後発品の使用促進というのは極めて重要なこれからの課題だろうと考えております。
 具体的に、例えばやはり品質の信頼性ということが大事でございますので、私どもの言葉で日本版オレンジブックというような言葉を使っておりますが、品質の再評価をしてこれを公表するというような作業を進めると同時に、今年度の、平成十四年度の診療報酬改定におきまして、後発品を含む処方を行った場合に、処方せん料を相対的に高く評価する、あるいは薬局において後発品の調剤を行った場合にも、あるいは品質、価格に関する情報提供を行った場合にも評価をする、こういった改定を行いまして、積極的な使用促進策に取り組んでいるところでございます。
○後藤(斎)分科員 最後に大臣、今高齢化、少子化ということが議論をされております。私は、今のままの少子化対策、高齢化対策を続けていけば、厚生労働省もせんだって一年前倒しで、人口減少の時代が来るというふうな推計を出されております。一億二千七百万人の現在の人口が、このままの出生率でいけば、五十年で一億を切り、百年後には六千万人台になってしまう、人口が半減するという時代であります。
 私は、先ほど経済産業省にもいろいろな話を聞きましたが、すべてが、ほとんど今の、現在の人口を前提とした経済活動だというふうに私は認識しています。
 例えば、少子化の対策でいろいろ厚生労働省はやられておりますが、今百十万人くらいの出生率であります。ほとんどの義務的な部分は、特に教育費は国庫負担になっておりますけれども、一方で、もっとやはり教育に、衣服費に、食費にかかるということで、例えばスウェーデンの云々という話もございますが、私は、例えば、一人当たり年間百万出します、そうすると、例えば二百万人に戻すのに何年かかるかというのは具体的にはわかりませんが、少なくとも二兆円程度の社会的給付を振り向けるみたいな抜本的な対策が必要だと思います。
 今、社会保障給付ということで七十五兆円程度が使われておりますが、そのうち高齢者給付が五十兆でございます。もちろん、少子化対策と高齢化対策のバランスをとらなきゃならないのは当然でありますが、このまま人口が減少するという国は、私は国として成立をしない。もちろん、大きく価値観を変えれば別かもしれませんが。私は、ぜひ抜本的な対策を講じていただくという意味で、大臣の御所見を、人口減というものを前提にしながら御答弁をお願いしたいと思います。
○坂口国務大臣 御指摘いただきますように、だんだんと少子化が進んでまいりまして、一番最近の数字でも一・三三でございまして、東京都は一・〇、しかも東京都の中でも目黒とか渋谷というふうなところは〇・七まで下がってまいりました。非常に下がってまいりまして、私も、このままでいきますと日本民族は滅亡するのではないかというふうな危惧さえ持つわけでございます。
 そうした中で、今御指摘いただきましたように、社会保障給付費の七十五兆の中で、高齢者向きには五十兆円、そして少子化対策としましては二・五兆円の、わずか三%でございますので、これは少しバランスを欠いているのではないかという気もいたします。
 ただ、少子化は高齢化の問題と違いまして、お金を使えばもとに戻ってくるというわけにもいかない。心の中の問題がありますだけに、何をまず優先的に手がけて、どういうことを組み合わせていったらいいかということを真剣に考えなければいけないというので、今、少子化対策の委員会等もつくりまして内部のまとめに入っているところでございますが、皆さんの御意見も十分に尊重させていただきながら、誤りなきを期したいと思っているところでございます。
○後藤(斎)分科員 ぜひその線で、抜本的な視点も含めて検討をお願いしたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございます。
○山名主査 これにて後藤斎君の質疑は終了いたしました。

■ 02/07/18 学校保健法による治療

○神本美恵子君 現実に即して適用範囲を広げていただきたいというふうに私は再度お願いをしたいと思います。学校で発見されて治療勧告受けても、その対象でないから準要保護の家庭の子供さんは治療費がなくて治療を受けられないというふうな実態もたくさん聞いております。是非とも適用範囲を現実に即して広げていただきたいというふうに思います。
 もう一つお伺いしますので、そのことについても一緒に御答弁をお願いしたいんですが、例えば虫歯で、先ほど一番虫歯が多いというふうにお聞きしましたが、その虫歯の治療方法がこの施行令では制限されているというふうに聞いています。例えば乳歯では、治療は駄目で抜歯ならいい、それから永久歯については、アマルガム充てんとか複合レジン充てんというふうに、それしか駄目だというふうに限定されているんですね。ところが、現実、今、歯科医院では、アマルガム充てんというのは水銀が含まれているということでほとんど治療方法として実施されていないというふうに聞いております。そうすると、実際に歯の治療に行ってもアマルガムじゃないと適用が受けられないというような現状になっておりますので、是非、現実に即した治療方法、それも適用範囲に入れるというふうにしていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 援助の対象について見直したらどうかという御指摘なんですけれども、実は現在、文部科学省におきまして、近年の児童生徒の慢性疾患の増加あるいは環境の変化等を背景といたしまして、健康診断の基本的な在り方、健康相談の在り方、事後措置の在り方等々学校における保健管理の在り方につきまして様々な観点から幅広く検討しているというような状況にございます。
 医療費援助の対象となる疾病につきましては、この検討結果を踏まえまして、その在り方についてもその後で広く検討していきたいと、こう思っておりまして、今、歯の問題も出ましたけれども、私どもいろいろ聞いております。そういったようなものも含めまして検討していくということになろうと思います。
○神本美恵子君 是非とも、学校現場といいますか子供たちの現状に即して、見直しを早急に進めていただきたいことをお願いしたいと思います。
 最後に、完全学校五日制についてお聞きしたいんですけれども、時間が余りありませんので、もうまとめていきたいと思います。
 学校五日制がいよいよ本格完全実施、この四月からされましたけれども、この学校五日制完全実施までには、本当に一九九二年に月一回の土曜休業を始め、九五年から月二回、そして十年掛けて段階的に様々な準備を進めてきて、ようやく今本格実施になったわけですけれども、ここに来て、本当に連日のように新聞報道で、学力が低下した、子供の生活が乱れたというようないろんな不安の声も出されてきておりますし、それに伴って土曜日に補習授業を行う学校が増えてきているというふうなことも報道されております。私は、そういう不安があるということは、始まったばかりですのでいろんな変化の中で不安があるのは仕方ないと思うんですけれども、やはり学校五日制の本来の趣旨、これを導入するというその本来の趣旨がやっぱりちょっと見失われ掛けているのではないかと。
 そこで、十年掛けて文科省もやってこられましたし、そのことについての、改めて学校五日制導入の趣旨をもう一度ここで確認をさせていただきたいと思います。大臣、お願いします。
○国務大臣(遠山敦子君) この四月から導入されました完全週五日制は、お話しのように、長い時間を掛けて準備してまいったわけでございまして、突如土曜日が休みになったということではなくて、ついこの間までは月二回は休みであったわけでございますが、じゃ完全週五日制にした趣旨は何かということでございますが、申すまでもないことでございますけれども、子供は学校だけで預かるということではなくて、学校、家庭、地域が一体となってそれぞれの教育機能を発揮する中で育てていくと。特に、子供たちにとりまして、自然体験でありますとかあるいは社会体験などを行う場や機会を増やして、自ら学び自ら考える、そういう豊かな人間性、あるいは体力をはぐくむなどのたくましく生きていく力と申しますか、そういったものを身に付けさせる良い機会になるというふうに考えております。
 ただ、不安があるというようなことも私ども承知いたしておりまして、それぞれの地域で学校あるいは地域の特色を発揮してこの問題に十全に対応してもらって、公教育に対する信頼も十分に確保しながらこの制度の定着に向けて努力をしていただきたいと思いますし、国としてもそれを可能にするような様々な政策を打っているところでございます。

■ 02/07/17 刑務所における歯科治療

○参考人(岡部保男君) 御紹介いただきました岡部でございます。
 本日は、日弁連の人権擁護活動について意見を述べる機会を設けていただき、ありがとうございます。
 日本国憲法の下で、日本弁護士連合会、各単位弁護士会、ブロック弁護士会連合会、そして個々の弁護士がそれぞれ人権擁護活動に取り組んでまいりました。その活動は極めて広範な領域にわたって、多種多様な人権問題について、五十年を超える活動をしておりますので、その全体について取りまとめることは、整理要約することは私の到底できるところではありませんが、本日は、私の理解している範囲でその内容を御説明いたしたいと思います。
 人権擁護活動は、大きく分けて三つの課題分野があります。その一は、個々の人権侵害事案について調査し、人権侵害行為に関係する個人、団体、企業、省庁等に対して警告、勧告、要望等を行う人権救済活動です。その二は、各省庁、地方自治体、その他の団体、企業等に対し、その組織、制度の運用や政策等について、基本的人権擁護の観点から調査研究し、提言する活動です。その三は、国会、地方自治体等の立法について、基本的人権擁護の観点から検討し、提言する活動です。人権機関としては、更に人権教育と研修プログラムの策定も任務になりますが、日弁連としては、この分野については若干の実績がございますけれども、まだまだ不十分で課題となっております。
 弁護士及び弁護士会の人権擁護活動の歴史を概観しますと、大日本帝国憲法時代においても、個々の弁護士あるいは弁護士の集団は様々な人権擁護活動を行っております。しかし、弁護士会としての人権擁護活動の取組は、弁護士会そのものが形成段階にあったためにほとんどありませんでした。
 日本国憲法の下で弁護士法が制定され、弁護士法第一条に「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。」と明記されましたことにより、基本的人権の擁護はすべての弁護士と弁護士会の使命として明確に位置付けられることになりました。個々の弁護士だけではなく、日弁連を始め各単位会及びブロック弁護士会連合会として、そのためのスタッフ、予算を計上して人権擁護活動に取り組んできました。その結果、個々の弁護士では到底取り組むことのできない広い領域にわたって大きな活動をすることができるようになりました。この点において大日本帝国憲法時代との大きな相違があります。
 日弁連の人権擁護活動をその時代の特徴的な課題を軸に整理しますと、昭和二十五年から昭和三十年代半ばまで約十年間、第一期、創始期の時期であります。そして、昭和三十年代半ばから昭和四十年代半ばまでの十年間、この時期は沖縄問題あるいは再審の取組などを始めとする第二期と言うことができるかと思います。そして、昭和四十年代半ばから昭和五十年代半ばまで、第三期というべき時期でありますけれども、再審問題が積極的に進んでいく、あるいは公害問題が新たな課題となり、薬害問題などにも取り組むと、こういったような時期であります。昭和五十年代後半から平成元年ころまで、死刑再審四事件について開始決定、無罪が出る、あるいは消費者問題等の活動が始まる。そして平成二年以降今日まで、その活動の分野は、国際人権、高齢者、障害者、犯罪被害者等、社会に起きてくる新たな要請にこたえて更に広がってきたというふうに分けることができるかと思います。
 私は、この時期の区分に従って、概略、どういう時期にどういうふうな活動を、そしてどのような委員会ができたかということを、時間の関係もございますので、このレジュメに書いてある中を少しはしょりながら御説明申し上げたいと思います。そして二番目には、現在の弁護士会の人権擁護活動がどのような仕組みで行われているかというふうなことを申し上げたいと思います。そして最後に、平成七年以降昨年までの人権救済活動の中でどういうふうな事例を日弁連として取り上げてきたかというふうなことを御紹介して、我が国の人権状況の一端を御紹介したいというふうに考えております。
 人権擁護活動の内容の時期的な概観でありますけれども、第一期は、先ほど申し上げましたが、昭和二十五年から昭和三十年代半ばまでであります。
 このころは、弁護士会もようやく人権問題ということを、戦前の人権擁護活動を引き継いで、より積極的にというふうなことで動き出したところでありますけれども、まだ会全体としてというふうな状況ではなくて、そこに挙げてある捜査機関の人権侵害に対して人権総会等で決議をするというふうなことが多うございました。
 それから、二番目の(2)で挙げてありますように、これは多くの先生方も御承知と思いますが、近江絹糸事件その他の人権侵害事件について日弁連として取り組んで調査をするというふうな時期でございます。
 第二期、昭和三十年代半ばから昭和四十年代半ばでありますけれども、この時期になりまして、昭和二十七年の平和条約により、暫定的にアメリカの統治下に沖縄は置かれました。これに関連しまして、昭和二十八年の土地収用令による軍用地接収をめぐる問題が起き、沖縄の人たちは反対運動を激しく行っておりました。この運動に伴う様々な問題あるいはあつれきについて、人権擁護委員会は沖縄人権問題調査委員会を設置して取り組んでまいりました。これはかなり遅い時期までこの活動は続けてきました。
 もう一つは、この時期の特徴は、再審問題に対する取組であります。無辜の者を有罪にする誤判は法治国家おいて最大の人権侵害でありますけれども、あってはならないことでありますけれども、少なくない冤罪被害者がおります。
 この時期に日弁連が取り上げたのは、四ページ冒頭に書いてありますように、徳島ラジオ商殺しの事件、それから吉田石松、吉田翁と言われましたけれども、吉田石松の再審事件、そして免田栄さんの再審事件であります。
 これは非常に著名でありますから先生方御承知だろうと思いますけれども、吉田翁の場合は特にこの冤罪の被害は深刻でありまして、五回の再審請求を行ってようやく再審が認められたと。そのとき八十四歳になっておりまして、無罪判決が出て九か月後に亡くなったというふうな状況で、この五回目の再審請求に日弁連は取り組んだわけであります。
 免田栄さんにつきましては、昭和二十三年に事件が発生し、間もなく彼は逮捕、被告人となるわけでありますけれども、無罪の判決が出たのは昭和五十八年であります。三十五年間牢獄にとらわれ、あるいは再審のために死刑の恐怖の中で過ごさなければならなかったというふうな状況がありました。
 これは後に、最後の方で人権救済事件として御説明してあるところでございますけれども、この時期、免田さんは死刑囚でありましたから、国民年金制度が採用された時期でありますけれども、当然、年金を申請する、あるいは年金をお支払できないからという、手続をするといったようなことは期待できない。現在、免田さんは年金を受けることができないということで、日弁連に対して、何とかならないかということで人権救済の申立てをしており、日弁連は、これに対して勧告をしましたけれども、依然として解決されていない。これは正に、国の誤判による犠牲者が年金においても更にまだ犠牲が続いているという悲惨な例でございます。
 そのほか、この時期には、捜査機関に対する幾つかの要望等が挙げられております。
 そして、先ほどの沖縄問題と関連しまして、平和・基地・沖縄問題についても、この時期に積極的に日弁連は取り組んできました。
 第三期、昭和四十年代半ばから昭和五十年代半ばまでですけれども、この時期には、日弁連の活動が次第に広がってきて、様々な取組に対して人権委員会の体制を整備し、部会を作って、ここに掲げてありますような六つの部会を作って、それぞれ取り組むようになってまいりました。
 その中で、とりわけここで強調したいのは先ほどの再審の関係でありますけれども、昭和四十七年に、日弁連として個別の再審事件のチームがありましたけれども、それを全体としてまとめて取り上げて取り組むという体制をスタートしまして、翌年、昭和四十七年のことでありますけれども、その後、当時の西ドイツのチューリンゲン大学の元教授だったペータース博士を日本にお招きして、西ドイツの誤判事例一千百件について政府の命によって調査された実績について、誤判がなぜ起こるか、どうして防ぐか、再審はどうあるべきかというふうなことを日本の四か所で講演していただきました。この講演は最高裁判所にもかなり大きな影響があったようでありまして、それから間もなく、白鳥事件の最高裁決定が昭和五十年に出ることになりました。そのことによって、日本のこれまでどうにも動かなかった再審事件が、昭和五十年の白鳥決定によって五十一年以降大きく前進することになりました。
 その他、この時期から、公害・環境問題に取り組む、あるいは医療と人権の問題に取り組むというふうなことが行われるようになりました。
 第四期が昭和五十年代半ばから平成元年ごろまで。この時期には、先ほど申し上げた再審事件について一連の勝利が続きまして、全体として十二件にわたって再審開始決定、無罪を得ることができました。その成果を踏まえて刑事弁護センターを創設し、そして誤判原因を究明する中で、捜査段階、被疑者段階の弁護が非常に重要であるということで、弁護士会として当番弁護士センターを設置して被疑者弁護を取り組んでまいりました。今、政府に国費による被疑者段階の弁護をお願いしているのも、ここからがスタートであります。
 その他、子供の権利問題、それから両性の平等問題等についてもこの時期に取り組むことになりました。さらに外国人の人権問題、それから消費者の権利問題といったものもこの時期から取り組んでまいりました。
 第五期として、平成二年以降現在まで、自由の問題、それからマスメディアの問題、社会保障問題、それから高齢者・障害者の問題、それから犯罪被害者の問題、民事介入暴力の問題、国際人権問題とあるいは戦後処理・補償問題という問題についてもこの時期から取り組んできました。
 このような形で、人権委員会の部会あるいは人権委員会から分かれた公害対策・環境委員会とか消費者問題委員会とかというようなところで取り組むような形で進んでまいりましたけれども、そのほかに、立法問題、法制問題については、十一ページの六で書いてあるような様々な委員会が人権関連の問題として取り組み、それぞれの委員会において様々な調査研究をし、時々には意見書を国会等に提出するというふうな作業を続けてまいりました。
 非常に短い時間で申し上げましたけれども、概略こういったようなことがこれまでの日弁連の約五十年を超える人権擁護活動の大まかな流れであります。
 次に、現在の弁護士会の人権擁護活動はどう行われているかということでありますけれども、十二ページの冒頭にありますけれども、日弁連の人権擁護委員は、弁護士百二十名と事務局十四名で構成され、年間約、予算上は四千五百万ぐらいですけれども、毎年五百万前後の赤字が出て、トータル五千万ぐらいの活動をしております。これは事務局職員の人件費は含まないものであります。
 取扱件数は、平均すると、平成十二年の例を挙げてありますけれども、日弁連に申し立ててくる件数は百件から百二、三十件が例年の例でありまして、そのうち、何を申し立てているのかよく分からないというものを不受理としまして、それ以外のものを受理するのが大体七十件ぐらいのところであります。それについて不採用というのは、これは予備審査をしたけれども取り上げない、それから調査開始するというものが十件から十数件であります。その調査をした結果、勧告書その他の形で意見をまとめて、しかるべき関係官署あるいは相手方個人に対して勧告、警告等の意見を発表するというふうなやり方をしております。
 もう一つは、毎年、人権擁護大会を秋に開いておりまして、今年で四十五回を数えることになりました。ここでは、様々な重要問題について、一年若しくは数年掛けて調査した結果をまとめてシンポジウムを行い、それに基づく提言等を決議、宣言の形でまとめるというふうな作業をしてきました。
 十三ページの第三のところで、平成七年以降の人権救済活動の事例として十六ページまで挙げてありますけれども、大体毎年十件前後の勧告、警告等を調査の結果まとめて、それを人権委員会の全体委員会で十分時間を掛けて討議し、さらに正副会長会に上げて審査し、その上で理事会にかけてその警告、勧告を日弁連として行うかどうかを決定するという段取りを取って行っております。ここには、今日時間があればそのほかの点も御説明しようと思いましたけれども、到底時間がございませんので、こういった項目の警告、勧告をこれまでしてきたというふうに申し上げるにとどめたいと思います。
 このほかに、昨年度は、布川事件の第二次再審請求及び日野町事件の再審請求に取り組んでいくことを決定しまして、いずれも現在、前者は水戸地裁の土浦支部、それから後者は大津地裁で再審請求の審理に入っております。
 私どもは、人権救済活動を中心に取り組んでおりますけれども、ごく最近の例では、このレポートには書いてありませんけれども、例えば現在刑務所の中でどういうことが行われているかという一端を御紹介して、私のまとめにしたいと思うわけでありますけれども。
 歯が痛いということで刑務所の受刑囚等が当局に申し出ますと、三か月たたないと受診できないという状態が、東京の拘置所もそうですし仙台でも、大体全国各地で行われているわけです。皆さんも歯の痛い経験十分あると思いますけれども、三か月待たなきゃならないということは、我が国の生活水準といいますか経済水準からいうと、驚くべきひどい例だと思うわけです。しかしこれは、刑務所当局は十分御承知なんですけれども、予算その他、あるいは歯科医を確保できないということでそのまま続いているわけであります。
 このような状態が法務省の下で行われていると。そして、その法務省の外局に、今、国会に掛かっている人権擁護法案は提起されている、外局となると。法務省の職員がその人権委員会に出向し、また法務省に戻るというふうなことが想定されているわけです。私ども日弁連が人権委員会を作るべきだというふうに考えておりますけれども、このような形でそういう人権委員会が作られるとすると、ジュネーブの国連人権委員会が求めていた政府から独立した人権機関とはほど遠いものになるだろうというふうに思われるわけであります。そのことは、先日の人権機関の方が来られたときもそういう趣旨のことを申されたというふうに新聞で報道されているとおりであります。
 私どもとしては、我が国に本当に人権問題についてきちっと対応できる政府から独立した機関を是非設置していただきたいということを私の最後の発言として、本日の意見とさせていただきたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。

■ 02/07/11 健康増進法と歯科・カルテの改竄・医療事故

○中原爽君 御説明がございましたように、この制度間のアンバランスを調整を要するということは、それはもっともでありまして、そこでこの医療保険制度間の給付率の統一を図り、公平で分かりやすい給付体系にまず整えるんだと。それは一つの調整でありまして、その調整をやるということについては別に問題はないわけでありますけれども、今おっしゃっておられる大きな流れというのが、本来、保険者を一元化するということが本当の基本ではないんですかね。それが一番大きな流れだと思うんですよ。いろいろな健康保険制度間のアンバランス、それはどこから生じているかと言えば、やはり今お話が出ている、将来保険制度を一元化しようということを基本に置いて、その上で末端の調整の三割を調整するんだと、こういうことが本当はきちっと言うべき中身だというふうに思っているわけであります。
 それでは、次は健康増進法についてお尋ねをしようかと思いますが、この健康保険法における、私が関係しております、私の職種にも関係あります歯科についての問題でありますけれども、この健康増進法案第七条の二の六というところにこういうふうに書いてございます。「食生活、運動、休養、飲酒、喫煙」、その次に「歯の健康の保持その他の生活習慣に関する正しい知識の普及に関する事項」と、こう書いてありまして、「歯の健康の保持」と、これわずか七文字でありますけれども、この大変、三十九条にわたる健康増進法の法案の中で、言わば歯科に関係のある文字は七文字しかないと、こういう状況であります。これは、いいとか悪いとか申し上げているわけではございませんけれども。
 別に、参議院の厚生労働委員会の調査室が作成されました参考資料がございまして、大変本当に参考になる資料でありますけれども、この百五十一ページに「八〇二〇(ハチマル・ニイマル)運動推進対策の概要」というページがございまして、そこに歯科保健運動推進の活性化の機構図というのが示されているわけであります。その次の百五十二ページにも、歯科の問題としまして、健康の問題としまして、胎児期から老年期に至ります歯科保健の年代別の対策表も付けていただいている。この二つが、それと「歯の健康の保持」が今回、歯科医療にかかわる健康増進法の中身ということであります。
 元々、申し上げたいのは、その七文字とか、そういうことにこだわっているわけではありませんで、この八〇二〇運動というのは、元は厚生省の成人歯科保健対策検討会という検討会がございまして、平成元年、一九八九年十二月十三日に中間報告書を出されました。その報告書の項目の中に、当面の歯科、成人歯科保健対策についてと、歯科衛生思想の普及啓発の項で、歯科保健の努力目標を設定するということで八〇二〇の運動を提案するというふうに書かれているわけであります。
 したがって、今、もう十何年かたっているわけでありますが、これは皆さん、歯科医師会がやっていることだというふうに御理解があるようでありますけれども、元々これは政府が二十一世紀の高齢社会に対する成人の歯科保健の健康をどうするかという努力目標を設定したんです。そこから始まっていることでありまして、このことを今回改めて申し上げて、健康増進法において今後、国民の口腔、口の中の衛生と健康増進を図る上でこの八〇二〇運動の推進が重要であると思われますが、この八〇二〇運動が開始された経緯と、その運動の持つ意味の再確認をお願いをして、平成元年以降、行政としてこの八〇二〇運動の推進をどういうふうに進められたかということの御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) ただいま先生から御指摘がありまして、若干繰り返す部分になるかもしれませんが、八〇二〇運動は平成元年に厚生省が設置をいたしました成人歯科保健対策検討会というものの中間報告書におきまして、国民の歯の健康づくりを推進していく一環といたしまして、八十歳で自分の歯を二十本以上保つ、そういう具体的な歯科保健目標として提唱をされました。それを踏まえまして、関係者の御協力を得ながら、政府として、その推進に取り組んでいるところでございます。
 その推進の経過、経緯について申し上げますと、平成四年度からは、八〇二〇運動推進会議の設置、これは今では四十七都道府県ほとんどに設置をされていると思いますが、そういうものですとか、あるいは八〇二〇運動実践指導者の養成、そういうものを行う八〇二〇運動推進対策事業というものを実施いたしてまいりました。
 また、平成十二年度からは、地域における八〇二〇運動の一層の推進を図るため、従来から行われております健康診査の普及などに加えまして、各都道府県における推進体制の整備ですとか、あるいはその地域の実情に即した事業、これを特別事業と申しておりますが、八〇二〇運動推進特別事業というようなものを実施しているところでございます。
 今後とも、こうした取組を通じまして、この八〇二〇運動の更なる推進を図って、高齢者を含めた国民の歯の健康づくりに努めてまいりたいと考えております。

○中原爽君 ただいまの御説明で、八〇二〇という、八千二十という数字の意味について少し補足をさせていただきますけれども、この八〇の方は、これは日本人の平均寿命が八十歳になっているという意味でありまして、じゃ、二十は何かということであり、この二十は何かということが全くもう十何年たちまして分からなくなっている。八千二十だけが独り歩きをしておりまして、二十の本来の意味が失われております。
 何で二十かといいますと、我々人間の歯の数二十八本から、いわゆる親知らずが全部生えておりますと三十二本、それで二十でありますから、歯の数が二十という意味でありまして、じゃ、あと八本どこへ行っちゃったのかと、こういうことになります。本当は八〇二八の方がいいんじゃないかと、こういうことになるわけでありますけれども、どうして二十かということを説明しろと言われると、皆さん説明できない。
 これもう一回、余計なことでありますけれども、確認をさせていただこうと思うんですが、自分の歯が二十本残っておりますと、自分の歯でかめる最少の歯の数であり、自分の歯の数が二十本あれば、何とか自分の歯でかめる限界が二十ということであり、そういう意味で、少なくとも平均寿命に達したときに自分の歯を二十本残しておこう、あと八本なくなってしまったのは、いわゆる部分入れ歯で補おうと、こういう趣旨であり、したがって、平均寿命のときに二十本の自分の歯がどうしても必要だと、こういうことでこの八〇二〇運動が推進されているということを御理解をしていただきたいと思います。
 私ども人類は、特に日本人は平均寿命が延びました。しかし、この八十歳を超えた平均寿命の中で、私ども日本人の八十歳のときの歯の数は五本しかないわけであります。八〇〇五しかないというのが現状であります。あと十五本確保しようというのが本来の高齢社会、二十一世紀の高齢社会における歯科保健の努力目標である、こういう意味で御理解をいただきたいというふうに思います。
 それと、野生動物は自分の歯がなくなりますとえさが取れませんので、即死んでしまう。野生動物は命の寿命と歯の寿命が一致しているわけでありますけれども、我々日本人はそこのところが、命の寿命が延びましたけれども歯の寿命が延びてないということを申し上げたいというふうに思います。
 それで、もう一点でありますけれども、これは今回の法律には関係ございませんけれども、規制改革推進三か年計画という計画などがございまして、あるいは規制改革推進三か年計画、これが今いろいろ御提案がされているわけでありますけれども、この中でいわゆる支払基金のことについて、社会保険診療報酬支払基金、このことについてお尋ねをしようと思います。
 閣議決定をされましたこの規制改革推進三か年計画において、支払基金を通さずに保険者が自ら審査をし支払を行うことを可能にする方向がこの三か年計画で提案をされているわけであります。このレセプトの直接審査について、医療機関の関係者から、支払基金ができたという意味はどういう意味であったのかということのいろいろ問い合わせ、疑問がございまして、昭和二十三年の話になるわけでありますけれども、当時、支払基金が設立されてその法律ができたということは、当時、支払基金がない状態のときに、保険者からの診療報酬の支払が遅延する、いろいろなことがありまして、この支払基金が設立されたということであります。
 このことについて、一応政府の方から、今の支払基金に対するお考えを概略お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 医療費の支払の事務は、一方で大変数多くの医療機関がございます。病院、診療所合わせまして二十万というような数の診療機関があるわけでございますし、他方では、保険者ということになるわけでございますが、保険者は五千というような数がございます。全国それがすべて行き来をするとはもちろん限りませんけれども、大変多数の医療機関と保険者との間で支払事務を行うというのは大変複雑な、また膨大な事務になるわけでございます。
 今御指摘がございましたように、これを効率的に行う、適正に行うということになれば、必然的にこれを一元化した、集約した形で行うというのは合理的な発想でございまして、当時、こういう考え方で支払基金が設立をされたわけでございます。
 細かいことを申しますと、一部例外もございましたけれども、徐々に支払基金が自主的にも一元化をして、今、審査、支払を被用者保険については行っているわけでございます。
 念のために申し上げれば、国民健康保険については国民健康保険団体連合会が行っている、こういうことでございますので、私どもも、原理的には支払基金というような組織が一元的にこれを行うというのが少なくとも効率的で合理的だろうと考えておりますが、一方では、保険者が自主的に様々な活動をする、またしたい、すべきだと、こういう御議論がございます。
 そこの接点をどう考えるか、こういうことだろうと考えておりまして、今御指摘の規制緩和三か年計画では、保険者自らが審査、支払を行う道を開いてはどうかと、こういう御指摘で閣議決定をされておるわけでございますが、私どもの基本的な考え方は、ただいま申し上げました接点というような考え方を前提に医療機関と保険者が合意をいたしまして、相互に様々な条件も詰めてこれを合意として、当事者の間で言わば様々な約束をした上で実施するということを、これを否定をする必要もないと考えておりますし、それぞれの努力ということであれば、これも新しい一つの形というふうに考えておりまして、こうした前提で必要な措置をしたいというふうに考えているところでございます。
○中原爽君 お手元に二枚ほど、歯科診療にかかわります資料をお出ししておりますが、もう時間がございませんので、歯科にかかわります各論的なことは次回に回させていただこうと思います。
 ただいま御説明ございましたように、この社会保険診療報酬支払基金というのは、いずれ民営化されるということでありますので、来年十月には民営、民間法人に移行するというふうに伺っております。したがって、これは法律改正を伴うわけでありますから、いずれこの支払基金の問題については、ただいまのレセプト審査も含めまして、各論的なことはいずれお伺いをする機会があろうかと思いますので、そのときにまた改めてお願いを申し上げたいというふうに思います。
 最後に、大臣にお答えをしていただきたいと思うんですが、ただいま申し上げましたように、この総合規制改革会議であるとか経済財政諮問会議、今いろいろ諮問が行われておりまして、私ども医科にかかわります問題については、医療機関の株式会社であるとか、あるいは医療にかかわります経済特区を作ると、いろいろ御提案がありまして、基本的には市場原理を導入して、そこのところは競争していただくんだというような意味がございますけれども、改革というのはすべてを、古いものを全部変えてしまえばいいということではないというふうに思うんですね。古いものの中でいいものは残す、そして改革をして新しいものを付け加えていくということが本来一番必要なことではないかと思いますが、大臣のお立場として、この辺り、今後医療制度を含めて改革をされることについての基本的なお考えがございましたら、本当に簡単で結構でございますけれども、お聞かせをいただきたい。

○国務大臣(坂口力君) 医療の抜本改革を行うにいたしましても、いろいろのことを挙げておりますが、まとめて言えば、それは医療の質を高めることと、安定したシステムを作ること、そして負担と給付の公平を図ること、大体この三つに私は要約できるというふうに思っております。
 これらのことを成し遂げるために、診療報酬体系をどうするとか、あるいは分立いたしております医療保険制度をどう統合・一元化をしていくかといったような問題がそこから生じてくるというふうに理解をしているわけでございます。
 今お話がありましたように、様々な医療を取り巻きます問題で提言されていることは事実でございますが、私も、それを聞きますごとに戸惑うわけでございますし、そこでいつも申し上げておりますのは、やはり医療というのは経済効率だけを追求するものではない、経済効率も否定はしませんけれども、併せて医療の質を高める、医療の質を高め、そして医療の効率を図る、そのことが抜きにして、そして経済効率だけを言ってはいけないのではないでしょうかということを常に申し上げているわけでございまして、そうした観点から、これからいろいろの御発言あると思いますけれども、受け入れるべきもの、しかしそれは御遠慮を申し上げなければならないもの、取捨選択を明確にしていきたいと考えております。
○中原爽君 ありがとうございました。
○櫻井充君 午前中の参考人の方からいろいろ意見をいただきました。その中で、私は本当に極めて残念だったのは、東京女子医大での原因の分析というものがきちんとなされていなかった点でございます。
 これ、本当は坂口大臣に聞くのは私は筋違いなんだろうとは思うんですが、女子医大の問題のような場合に、主任教授の責任というのはどのように取らなければいけないとお考えでございましょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 私の方から答弁をさせていただきますが、主任教授というのはその教室の責任者でございますので、部下に対する管理責任というものはあるというふうに考えられます。したがいまして、その管理に不行き届きがあったという意味での責任はあるというふうに考えております。
 ただ、今先生の御質問の趣旨が、改ざんの行為に例えば直接かかわったかどうかと、そういう意味の責任ということであれば、その事実関係は現在捜査当局で取調べ中ということでございますので、現段階で厚生労働省として判断するのはなかなか難しいと、このように考えております。
○櫻井充君 私は、これは大臣にお伺いするのは筋違いと申しましたのは、女子医科大学というのはこれは管轄は文部科学省ですよね。それでよろしいんでしょうか、局長。
○政府参考人(篠崎英夫君) 大学という意味ではそうでございます。講座制という意味ではそうでございますが、特定機能病院という意味では、これは厚生大臣の認可でございますので厚生省ということでございますし、また、医療機関ということでありますれば、医療法上、厚生省の所管ということにもなると思います。
○櫻井充君 そうすると、改めてちょっと確認させていただきたいんですが、今、特定機能病院という話になりましたが、特定機能病院の指定を受けると厚生労働省ということなんですか、それとも、大学病院の附属病院というものはこれすべて厚生労働省の管轄の中に入るんですか。そして、もう一つ、その病院は文部科学省と共管ということになるんでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 特定機能病院と申しますのは、大学病院の本院だけでございます。したがいまして、今回の例でいいますと、大学にはいろいろ本院以外に幾つかの附属病院があるところがありますが、それは対象になっておりませんで、大学病院の本院のみでございまして、高度な専門的な医療を行っていただく全国八十の医科大学の本院、それと、国立がんセンター、国立循環器病センター、合わせて八十二か所が厚生大臣の指定の特定機能病院ということになっておりまして、これは共管ではありませんで、厚生省の所管ということでございます。
○櫻井充君 そうしますと、今回問題になりましたあの女子医科大学の胸部外科になりますよね、小児外科になるんでしょうか、あそこの管轄は文部科学省なんですか、それとも厚生労働省なんですか。あそこの部署がありましたよね、あれがちょっと今、本院にあったのかどうなのかがよく分からないんですけれども、あそこの所管はどちらになるんですか。
○政府参考人(篠崎英夫君) あれは本院でございますので、特定機能病院としてふさわしいかどうかということで、私どもとしては今まで四回審議会がございまして、そこで審議をしていただいているということでございます。
○櫻井充君 特定機能病院の返上ということなんですが、これは私は至極当然のことなんだろうと思うんです。
 もう一つ問題になって、ちょっと済みません、これ通告していないんで後で御検討いただきたいんですけれども、あそこは心臓手術ができる全国で三か所の病院の中の一つだったと認識しております。あのようないろんな、そして、しかも、今回のお話を伺っていると、とても組織としてきちんと調査したとかいう感じではないんですね。つまり、先ほど言いましたが、その主任教授、あ、申していないかもしれません、主任教授がどういう認識であったのかとか、そういうことに関しての一切の今日は御報告がございませんでした。そうしてみると、きちんとした調査をしないで、何となく臭い物にふたで、何となく組織を作りましたからこれから大丈夫でございというようなところに、果たして手術をお願いしていいのかどうかという問題点が挙がってくるんだろうと思うんですね。
 ただし、ここにもう一つ問題があるのは、結局、東京近郊の方々は東京女子医大でなければ移植手術を受けられないという問題なんですね。ですから、その点から考えてきたときに、もっと別な病院で心臓の移植手術ができないのか。そして、そのことが可能であったとすれば、女子医大で、しばらくの間ですけれども、そのような移植の手術を取り消すとか、指定病院から取り消すとか、私はそのぐらい厳しい措置が必要なんじゃないかと思うんですが、いかがでございましょう。御検討いただけますか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 今御指摘がございましたその移植の施設ということについては、検討させていただきます。
○櫻井充君 ありがとうございます。
 そして、もう一つ問題になるのは、カルテの改ざんのことなんだろうと思うんですね。これまで処罰されることがなかった。これが、カルテというものがどういうものの扱いを受けるかということが今までずっと議論になってまいりましたから、ですから、カルテの改ざんとかに関して罰則の規定がなかったというのはこれまた事実なんだろうと思います。
 しかし、今回のこの事件と、そして世論の今の現状から考えてくると、やはり何らかの罰則規定を法律上設けてくる必要性があるんじゃないかと思いますが、いかがでございましょうか。

○政府参考人(篠崎英夫君) 今、先生の御指摘は、きっと医師法の中で位置付けたらどうかという御趣旨だろうと思いますが、医療事故を隠ぺいするというような、そういう不正の目的のためにカルテを改ざんするということは、これは刑法上の証拠隠滅罪に該当する可能性があるわけであります。しかしまた、医師法の上では、そのような行為をするということは医師としての職業倫理に著しく反する行為でございますので、現行法のこの医師法の中におきましても、医事に関する犯罪又は不正の行為というものの対象にもなりますし、またさらには医師としての品位を損する行為ということにも該当するものでございますので、医師法上、医師の行政処分の対象になるものでございます。
 また、カルテそのものの改ざんを医師法でどうかということでございますが、カルテというのは、診断書は医師法の中で厳しく規定をされておりますが、本来、流通させたりあるいは対外的な内容証明ということを想定していない文書でございますので、御指摘のようなことについてはなお慎重な検討が必要なのではないかというふうに思っておりますけれども、こういう状況でございますので、カルテの事後的な、例えば訂正というような場合には誤解のないようにするというようなこともあろうかと思いますので、その法的なことを含めて検討会を立ち上げるつもりでおりますので、そういう中で検討していきたいと考えております。
○櫻井充君 どうも、慎重に検討するとかいういろいろ言葉が出てくると、どういうことなのかよく分からないんで、最後にもう一度、検討いたしますということになっておりましたから、つまりは法律上罰則規定を設けると、これを検討されるということなんですね。
○政府参考人(篠崎英夫君) 医師法上罰則規定を設けるかどうかについては、先ほど申し上げましたように慎重に検討させていただきたいと思っておりますが、カルテの書き方等につきましては検討させていただきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 済みません、今日は傍聴の方、一杯来られていますよ。慎重に検討すると検討するの違いを教えてください。
○政府参考人(篠崎英夫君) 現時点での私どもの判断でいきますと、医師法上それを法的に罰則規定を設けるということは難しいのではないかなと。検討はしてみますけれども、現時点で考えますにはなかなか難しいのではないか。先ほど、悪意に満ちたものについてはほかの処罰する法律があるものでございますから。
 ただ、こういう状況で、医療事故の非常に国民の関心が高まっている状況で、カルテに記載されていることが非常に大きな意味を持ちますから、その書き方等につきましては、例えばカルテというのは多くの場合事後にきっと書くんだと思いますが、訂正ということもあるいはあるかもしれない。ただ、その訂正と改ざんがはっきり、何といいますか、あいまいでは困るわけでございますので、そういうカルテの記載のことについてはこれはもう前向きに検討しなきゃいけないんじゃないかなと、こういうふうに思っているわけでございます。
○櫻井充君 要するに、難しいときは慎重に検討するということなんですね。それで、やるときは検討しますという、そういうことなんでしょうか。
 しかし、世論が今どういうことなのかということはやはり判断していただきたい。そして、しかも今までは備忘録というんでしょうか、そういう位置付けだったのかもしれませんけれども、これからは決してそうではないと。特に、カルテ開示を我々は今回の患者の権利法でももっと積極的にやっていくべきだということを訴えておりますから、その点から考えてきますと、今までの考え方とは大きく変わっていかなきゃいけないんじゃないかと思うんですよ。大臣、いかがでございますか。
○国務大臣(坂口力君) 今おっしゃいましたように、カルテの位置付けというものが大分変わってきていると思うんですね。したがいまして、現在の法律の中でどうかということを考えていくのか、法律そのものを合わせていくのか、改正をしていくのかということだろうというふうに思っています。
 したがいまして、新しい立場で、カルテどうあるべきかというところからどうするかということを決めたいというふうに思います。
○櫻井充君 明快な答弁ありがとうございます。是非、前向きに今度は御検討いただきたいと思います。
 もう一つ、(発言する者あり)前向きにはまた違うんですか、これは。
 医療事故のことなんですが、最近増えてきたということではなくて、私は、最近その医療事故が分かるようになってきただけなんだろうと思うんですね。
 研修医時代、こういうことがございまして、ある外科のお医者さんが、胃潰瘍の手術を五百件やったけれども、そのうち三百は違っていたということを私に話をしてくださったこともあります。あの当時、胃カメラもありませんでしたから、ある部分仕方がなかったことなのかもしれません。今ならとてもじゃないけれども許されることではございません。
 つまり、情報が開示されるに従って明らかになってきていることが随分ございます。そこの中で、やはり医療事故を我々医者は起こしたいと思ってやっているわけではなくて、いろんな原因があって医療事故を起こしてきてまいります。そういう今現時点で、医療事故というものの原因はどこにあるというふうに、一番特に重要な点はどこにあるとお考えでございましょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 今の時点で、いろいろ検討会をしていただいておりまして、その中で言われておりますのは、一つではなくて、四つ大きく分けて言われております。
 それは、様々な職種の人が携わっておるものでございますから、まず人によることが一つの原因ということでございます。それからもう一つが医薬品や医療用具の物によるもの。これは、見た目が同じようなものですとか、あるいはやり方がよく似ているようなものですとか、そういう物による原因。それから三つ目が医療機関というものの組織の問題。これは、安全管理委員会等が話題になっておりますが、そういうきちっとした組織があるかどうかというのがある。それがなかったらまたそういう事故が起きるということでございますから、そういう組織の問題。そして四番目といたしましては、幾ら組織があってもそれがちゃんと運用されていなければ駄目なわけでございますので、そういうソフトの問題ということでございまして、こういう四つの要素が医療の現場ではきちっと動いていることが大事でございまして、このうちのいずれかの機能が不十分であることからこういう医療事故というのは起きるのではないかと、これは一般論でございますが、こういう言い方をされているわけでございます。
○櫻井充君 その点でいうと、一番最初に人の問題だとおっしゃいましたが、正しくそのとおりなんだろうと思うんですよ。つまり、今の自分たち現場にいて思うことは、余りに人員配置が少な過ぎて、日常、勉強する時間もなかなかない、それから患者さん方に説明している時間もないということが私は一番大きな問題なんだろうと思うんです。そうしてくると、その人員配置を一体どうしてくるのかということがまず一番大きな問題になってくるんだと思うんですね。
 その意味でいうと、ベッドの削減をしていかなければいけないということを、これは平成九年にたしか今後取り組んでいきますということになっていたはずなんですが、平成九年と、それから今年になるんでしょうか、昨年度の数字か分かりませんが、どのぐらいベッドが削減できているんでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) 病院の病床数につきましては、平成十二年の医療法改正、そのときに地域医療計画といいますか、医療計画制度を設けまして、設けてというか設定、作りまして、そして、それ以来、効率的な医療の提供ということに資する観点から、基準病床数というのを定めることといたしておるところでありますが、以来、それまではずっと病床数が上昇傾向をたどってまいりましたけれども、平成元年の制度改正を契機に、その病床数の上昇が頭打ちと言っちゃなんでありますが、横ばいという傾向にありまして、現在では、若干ではありますが減少傾向を呈しているということになっております。ちなみに、百二十五万、大体、病床という、現在、数字になっております。

○櫻井充君 九年と、私、最近の直近のデータが欲しいだけなんですけれども。要するに、九年の改正、あそこのところで、抜本改革をします、病床減らしていきますということになっていたんだろうと思うんですが、そのときの数と現在とでどのぐらい減ったんですか、変わったんですかということです。
○副大臣(宮路和明君) どうも済みません。
 平成九年からいたしますと、そのときに百二十五万三千五百八十八床、そして現在が百二十五万五千七百六床でありますので、若干ながら平成九年からしますと今増えているということでございます。
 先ほどは平成二年をベースに申し上げたものですから、どうも失礼いたしました。
○櫻井充君 これで二つ問題があると思っています。一つは医療費の問題です。もう一つは医者の人員配置の問題になるんだろうと思うんです。つまり、人口当たりでいうと決して日本は少ないわけではないんですが、大学病院に人がやたらいるとか、それから都市部に集まっているということがあってどうしても医師の数が足りないように見えてしまうというところが一つ大きな問題なんだと思うんですね。
 このベッドの削減というものをどうやってやっていかれるおつもりなのか、そして、若しくはベッドを削減しないんだとすると医師の数を増やさない限り、医者の数を増やさない限り、私はいろんな医療事故というのは起こってくるものだと思っているんですが、どのようにされるおつもりでしょう。
○副大臣(宮路和明君) 最初の答弁でちょっと申し上げましたが、地域医療計画を作ってやってきております結果、一般の病床数につきましては平成五年以降は若干減少傾向をたどっていると先ほど申し上げて、ちょっと、平成九年からは少し増えているじゃないかという御指摘は確かにあるわけでありますが、傾向としてはそんな傾向にあるわけであります。
 そこで、それを更に推し進めるべく、病床につきましての機能分担と申しましょうか、一般病床と療養病床とのその仕分、そういうことも平成十二年の法改正でやっておるわけでありまして、そしてその結果、療養病床は一方で増えて、一方では一般病床は減ると、こういうことになるんではないかなという、そういう期待も込めてこういった機能分担をやって、今その事務を進めておるところでありまして、来年の八月までに、医療機関がどういう選択をするか、その届出を来年の八月までにやっていただくことにしておるわけであります。
 ですから、そういうことも通じながら、今申し上げましたような二次医療圏ごとの医療機関の機能分化を一層進めたり、あるいはまた、補助事業として近代化施設の整備事業をやっておるわけでありますが、それを用いて療養病床への転換を促していくといったことによりまして効果を上げていきたいと、このように思っておるところであります。
○櫻井充君 実は、前回の私の質問の際に各委員の皆さんに資料をお配りして、今日はもう持ってこなかったんですが、入院医療費と病床数の相関というのは、これは取れているんですよ、きれいに。きれいに取れているだけじゃなくて、世界と比較したときに、例えば日本は、これで見るとアメリカの三倍ぐらいでしょうか、そのぐらいベッドがあるわけですよ。ここのところを整理しない限り、日本の医療費というのは削減できないんですよ。こういう基本的なことをやらないで負担だけを押し付けているから皆さん文句言っているんですよ。違いますか。これはもっと、いついつぐらいまでにきちんとやるということを言っていただかなければ解決しないと思いますよ。
○国務大臣(坂口力君) 総括的には副大臣がお答え申し上げたとおりでございますが、このベッド数の問題と入院日数の問題とは私は絡んでいると思います。入院日数を減らしていけば、それはベッド数がまたうんと少なくて済んでいくと。この二つを車の両輪としてやはり進めていかざるを得ないんだろうというふうに思います。
 そして、人員配置の問題につきましても、入院日数が少なくなってくると、同じベッド数でありましても非常に忙しくなるなと思うんですね。
 先日もがんセンターにお邪魔をしましたけれども、今まで三十日だったのを十九日ぐらいまで入院日数を落としてきた、そうしたらべらぼうに忙しくなったと。それはそうだと思うんですね。次から次に新しい人が入ってくるんですから、検査その他に追われるわけでありますので、私もそれはよく分かるわけであります。
 したがいまして、そういうことを行いながら、一方において、人の配置としては、ベッド数というよりも入院日数当たりどうなのかということで少し見ていかないと現場はもたないんではないかというふうに思っております。
○櫻井充君 おっしゃるとおりだと思います。そのことをどういう形でやっていくのかということになるんだろうと思います。
 一つは、これは銀行の統廃合と一緒になるのかどうかは別ですけれども、病院自体の、ある意味、合併というようなものも考えていかなきゃいけないのかもしれないですね、本当は。その地域当たりどういう病院があって、その多分絵をかいていくのは県が中心になって本当はやっていかなきゃいけないと思うんですけれども、そういうことを、ある意味、合併なら合併ということをやっていくような何らかのインセンティブを掛けていくというのも一つのことなんだろうと思うんです。例えば税制面で優遇しますとか、今、かなり借金を抱えていますから、そこの病院にすぐやめてくださいといっても、なかなかやめざるを得ないところがあるんだと思うんですね。
 そこが一点と、それからもう一つは、いわゆる社会的入院の方々の施策というのはどこがやっているかというと、基本的に世界の国々は住宅政策でやっているわけですよ。これは厚生労働省の範疇じゃないんですよね。厚生労働省が今回百八十日ルールを作って病院から追い出そうとすると、結局、ホームレスの患者さんたちがどんと増えて、どうせ病気になってまた入院してくるということの繰り返しになるんだと思うんです。そうすると、これは国土交通省になるんでしょうけれども、住宅政策を併せてやらないと、つまりは、今は病院であったところを、ある意味、住宅に変えてしまおうとか、住宅というかケアハウスでも構わないんですけれども、そういうものに変えていきましょうということと併せてやっていかないとなかなか解決しないと思うんです。
 ですから、その意味でいうと、国土交通省と連携を取って考えていくべき政策なんじゃないだろうかと思っているんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) それは御指摘のとおり、私もそういうふうに思います。それは、タイアップをして進めていかなければならないというふうに思います。
 ただ、百八十日にしたからすぐその人たちがホームレスになるということは、それはちょっと、私はそうとばかりは思いませんけれども、しかし、トータルで考えましたときには、やはりそういうことが大事だというふうに思っています。
 ですから、この医療政策というのは、医療の分野だけで考えていたのでは解決が付かない問題がたくさんあるわけでございますから、そうしたこともやはり念頭に置いて、関連の省庁とも連携を密にしながらこれをやっていかないといけないというふうに思います。
○櫻井充君 それから、医療事故の中で、もう一回医療事故に戻るんですが、医者のミスといいますか、医者の診断、治療、そういったもので亡くなっている方々というのも随分いらっしゃるんだろうと思うんです。私たちも、一生懸命やっていても全部のことについて知っているわけではありませんから、知らないうちに、実はほかの先生方が診ていれば助かったかもしれないと、そういうこともあるんだろうと思うんです。
 大体、アメリカではこういう、何人ぐらい亡くなっているというのがレポートとして出てきておりますけれども、日本ではそういう調査というのはなされているんでしょうか。

○政府参考人(篠崎英夫君) 厚生労働省といたしまして、医師のミスが原因で患者が死亡した事例の数というものは把握をしておりません。
 また、諸外国では、いろいろ推計値で出されておりまして、それを基にした推計値が学会で報告をされたりしておりますが、これはあくまでもいろんな前提を置いた上での推計値でございます。
 しかしながら、こういう実態を把握することは私どもも大変重要なことであるというふうに考えております。それで、法律の専門家などを含めたワーキンググループを今月中ぐらいに設置をいたしまして、医療事故に関する情報の収集方策、そういうものについて検討してまいりたいと考えております。
○櫻井充君 アメリカでは自動車事故より多いんじゃないかと、そういう指摘があるわけですよね。日本も恐らくそのぐらいの数字になるんだろうと思っています。
 ですから、まずその実態をきちんと調査することが極めて重要なことだと思っておりますし、そしてもう一つは、医者のレベルを上げていくという点でいうと、研修医制度というのが極めて重要なことになるんだろうと思うんです。
 平成十六年から研修医が必修になります。ところが、私びっくりしたのは、もう法律で枠組みが決まっていて、あとは政省令で落とすだけということで、この間、タイムスケジュールを見せていただいたら、七月中には一応取りまとめを行って、八月にパブリックコメントを求めて、九月には政省令で公布するという、そういうタイムスケジュールをいただきました。国会で一度も審議しないままこの研修医制度を政省令で公布されるというのは、私は極めておかしなことじゃないかと思うんですね。
 研修医制度というのは物すごく大事なことであって、その制度を国会で一度も議論しないまま、このタイムスケジュールならですよ、そういうことはあってならないと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 法律ができましたのは十二年でございますが、そのときにはかなり国会におきましても研修医制度におきましての議論をしていただいたというふうに思っております。それから後も、今回のこの健保法の改正問題につきましても、その中でかなり御意見が出たりいたしておりますから、まとめてというわけではありませんけれども、かなり御意見をいただいているというふうに思っております。
 そうしたことをよく踏まえてこれやっていかないといけないというふうに思いますし、この研修医制度の今後の在り方、そのことが日本の医療の将来を決定すると言っても私は言い過ぎでないというふうに思っております。その辺のところはそれこそ慎重にここはやっていかないといけないというふうに思いますし、そして今まで大学病院だけに偏重しておりました研修医制度というものを、もう少しこれは地方においてもそれがやれるように、そうしたこともよく考えていかないといけないというふうに思っております。
○櫻井充君 八月に、今まで審議がされていた、意見は今まで随分出てきたということですが、しかしやはり厚生労働省としてどういうことを考えているのかというのを見てみないと、やはりこちら側は何も分からないまま、こういうことがいいんじゃないかといっても、でき上がったものが全然違っていればこれは大変なことなわけですよ。ましてや、パブリックコメントを求めるということになれば、本来でいうと、間接民主主義の世界でいうと、パブリックコメントというか、それをコメントするのは本来、我々の役目なんですよね。その我々が国会で議論一度もできないまま政省令で落とされてしまうというのは、私はおかしいと思っているんですよ。
 改めてお伺いしたいんですけれども、こういう場で少なくとも集中審議は必要なんだと思うんですよ。厚生労働省で案がまとまったところで国会できちんと議論できるような場を、場をというか、そういう姿勢が厚生労働省におありなのかどうか、その点について改めてお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 私も、事務的にいつそれができ上がるのか定かに知っておりませんけれども、そうしたものを大体まとめるということになってまいりました場合に国会におきまして御議論していただくこと、決して反対するものではございません。
○櫻井充君 是非、この点は極めて重要な点なので、お約束いただきたいと思いますが、いかがでございましょう。
○国務大臣(坂口力君) これ、院の問題でございますから、私がどうこうと言うことは控えさせていただきたいというふうに思いますが、院の方で御決定をいただきますれば、それに私たちも従いたいと思います。
○櫻井充君 それともう一つ、今、党の中でも研修医問題の検討を行っているんですが、そこの中で出てきているのは、卒前研修を一体どうしていくのかということが極めて重要なことだということになりました。
 卒前研修といいますか、卒前教育は、結局は、これは厚生労働省というのは何らかの形で意見を言ったりすることはできるんでしょうか。基本的に、ここはもう完全に文部省の管轄になってしまっているんですか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 一義的には先生おっしゃるように文部省でございますが、ただ、私どもは、この医学の問題、医学教育、そしてまた卒前、卒後の教育というのは一貫しているものでございますので、絶えず連携を取りながら、あと共通の協議会などを設けておりまして、連携を取りながら進めているというところでございます。
○櫻井充君 文部省の方々には大変申し訳ないんですけれども、医者ってどうあるべきなのかということを私は御理解いただけていないと思うんですよね。
 ですから、本来であれば、ある部分のところか、あるところから医学教育の部分に関して言ったら、主は厚生労働省になるべきじゃないのかなという気がするんですね。いかがでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 今後の必修化される卒後の二年間の教育研修について議論いたしますときに、やはり卒前の、特に最終学年の六年生のときの臨床経験というのが非常に大きく影響してくるわけでございまして、そのような意味合いから、今までもそうでございましたが、今後も文部科学省と連携を取っていきたいと考えておりまして、坂口厚生大臣のお声掛けで文部大臣、厚生大臣と連絡協議会、私ども入りました連絡協議会を早速作っております。五月に第一回を開催をいたしております。また近々、第二回を開催する予定でございますが、そういうことを通じましてそごのないように、卒前、卒後でそごのないようなプログラムを作っていきたいと考えております。
○櫻井充君 是非、もう少し厚生労働省主導で生涯教育みたいな、医者の、そういうことをきちんと作られて私はやっていただきたいと思っているんです。
 もう一つ言えば、もっと言えば、入学のときだってどうするのかって議論した方がいいと思っているんですよ。それは何かというと、最近も話題になってきましたけれども、私立大学に入る際にいろいろお金を支払って入っている人たちもいるわけですよ。私の同級生も、ある大学受けたときに一次試験受かって、親が呼ばれまして三千万円出せるかって言われたんですよ。三千万円出せませんと言った途端に当然のことながら二次試験落ちているんですよ。
 今もまだそういうことがありまして、私はそういう人たちが医者になってくることというのは極めて問題なんだと思うんですよ。大臣、その点の御認識、いかがでございますか。
○国務大臣(坂口力君) 現実がどういうことになっているのかよく分かりませんけれども、しかし医師というのは能力も問われますし人間性も問われるというふうに思います。その双方をしっかりとやはり見る試験制度というものが確立されて初めて優秀な立派な医師が育ってくるのだというふうに私も思っております。
 そうした医学部の選抜制度につきましても、私も委員と同様な意見を持っておる次第でございます。


○櫻井充君 是非、国民の皆様にいい医療が提供できるような体制をきちんと作っていただきたいと思いますし、我々もそのことに関して努力していかなければいけないだろうと思っています。
 それから、済みません、健康保険法のところに戻りますが、医療費をどうやって削減していくのかと。さっきベッドの問題ちょっと言いました。私、最近、民主党の中で歯科医療の問題取り上げておりまして、極めて驚く事例に何回か遭遇、経験いたしました。
 というのは、今度、もしお許しいただけるんであれば、是非、委員の皆さんにビデオを見ていただきたいんですが。車いすで動いてこられた方が、きちんとした義歯をはめた途端に立ち上がる方がいらっしゃるんですね。これは一人だけじゃないんですよ。それから、徘回されていた方が二か月ぐらいたって何時何分まで読めるようになるんですよ。これは、調べてみると、確かに歯が生えそろっていると、これはここからブラックボックスなんですけれども、その神経を通じて脳の血流が良くなるんじゃないだろうかとか、それから筋力が増してくるんじゃないか、そういうことが言われております。
 兵庫の歯科医師会の方から八〇二〇、七十歳で八〇二〇を達成されている方とそうでない方の医療費を比較してみると、八〇二〇を達成している方の方が二〇%医療費が削減できたという数字が出てまいりました。それから、先ほど車いすの話をしましたが、その先生が、二十数例です、その方が調べてみると四人に一人が立ち上がれるようになるというんですね。今、寝たきりの方々が三百五十万人ぐらいいらっしゃいますから、きちんとした歯科医療をやると医療費の削減につながっていくんだと思うんです。介護の部分でも、それから医療の部分でもです。
 しかし、今回、私が物すごく危惧しているのは、平成九年に一割負担から二割負担になりました。歯科医療費の総額は平成八年が二兆五千億円でして、その後ずっと二兆五千億円台なんです。つまり何かというと、二割負担になって一番受診抑制来たのは実は歯科医療なんですよ。今度もし三割負担になって、歯科医療がまた抑制が掛かるようなことになってきてしまうと、たかが歯だと思っているかもしれないけれども、実際のところはそういう、もう一つは痴呆が改善するというデータもありますから、痴呆が進んでしまうんじゃないだろうか、かえって、むしろそこで受診抑制来ることによって医療費が増してくるんじゃないだろうかと、そういう心配をしています。
 その点でいうと、もう少し歯科医療というものに力を入れていくような、例えば定期検診なら定期検査をもっと、今は五年に一回でしょうか、十年に一回の地域もあるのかもしれませんけれども、もう少し毎年やるなりなんなりしていくことが医療費の削減につながっていくんじゃないかと思うんです。
 こういうことをきちんきちんと一つ一つ詰めていくことによって、やれることを全部やった上で、なかなかもうやれる手だてがありませんねということであれば、医療費は皆さん、申し訳ないけれども、国民皆保険が実施できないから三割負担にお願いしますねというのは私は筋なんだと思うんですよ。少なくとも私が個人的に計算してみると、歯科医療きちんとやると五千億円から一兆円ぐらい医療費全体で削減できるんじゃないかと思っているんです。
 その辺のことについて、厚生労働省で御検討いただいたことはおありでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほど、中原議員のときにお答えをしようかなと思って、ようお答えもしなかったわけでございますが、今また櫻井議員の方からお話がございまして、この歯科医療の重要性というのは、今まで口の中の問題だというふうに思っていたけれども、そうではなかった。体全体に影響することであるということはだんだんと明確になってきたと思っております。
 そういう意味で、健康診断のときに歯科というのは余り入っていないんですね、今まで、会社におきましても、あるいは地域におきましても。私は、毎年しなくてもいいから、節目節目、例えば、四十五歳とか五十歳とか、節目の年齢のところでのこの歯科の健診というのを導入できないかということを今言っているところでありまして、これは予算もこれはかなり掛かるわけでございますので、来年度に向けましてそうしたことを今検討してもらっているところでございます。
○櫻井充君 是非そういう分野に研究費を付けていただきたいと思います。そのことが、先ほども言いましたけれども、医療費全体を削減できるだけではなくて、結局、歩行できなかった人たちが歩行できるようになってくる、それから痴呆が進んでいた人たちが止まってくるということになってくると、クオリティー・オブ・ライフが変わってくるわけですよね。その意味でも私は極めて重要なテーマだと思いますし、研究費を投入するに値することだと思っておりますので、是非御検討いただきたいと思います。
 そして、これは委員長にお願いなんですが、先ほど中原先生も、各論は後日また審議できる場があるとおっしゃっておりましたから、是非もっともっと審議をしていただいて、その場で是非、治療をしたときに立ち上がる姿を私ビデオで是非多くの委員の方々に見ていただきたいと思っておるんですが、このことについて御検討いただけますでしょうか。
○委員長(阿部正俊君) はい。また皆さんと理事会で協議をして、時間を作れればそうしたいと思っています。
○櫻井充君 あと最後にもう一つ、医療機器の問題についてお伺いしたいと思います。
 つまり、日本の場合には、MRIとかそれからCTスキャンというのが大体世界の三倍から五倍ぐらいございます、人口割にするとございます。そうすると、いろんな問題があるんだと思うんですよ。患者さんからしてみれば、検査ができる病院がいい病院だと思っていらっしゃる方も数多くいらっしゃいますから、そうしてくると、病院側としてもこういうものを設備しなきゃいけないと。設備してみたら今度はペイしなきゃいけないからちょっとぐらい頭が痛いとみんなCT撮りましょう、MRI撮りましょうみたいな格好になっているから医療費というのはどんどん増えてきているような気がするんですよね。
 その意味で、こういう医療機器、検査といったらいいんでしょうか、こういう医療機械とか、医療検査のことについてもう少し何らかの手だてを講じて医療費を削減していく方向に行くべきじゃないのかと思っていますが、いかがでございましょう。
○副大臣(宮路和明君) 確かに、我が国におけるMRIなどの高額医療機器の普及というものは大変高い水準にあること御指摘のとおりでありますし、私もおかげさまで毎年MRIも撮らせていただいていると、そういうような状況にあるわけであります。
 しかしながら、それを効率的にもっと使用を高めるといったようなことのためにも、これは共同利用などを推し進めることは大変大切なことであるというふうに思っておりまして、その結果、厚生労働省におきましてはMRI撮影に関し、診療報酬改定におきましても共同利用率を評価した点数を今回設定させていただく、また地域医療支援病院というのが御案内のように、櫻井先生御案内のようにありますが、そういったところにおける共同利用のための高額医療機器の整備に対する補助といったような手だてを講じて、そうした共同利用による高度医療機器の利用の促進と、それによる医療費の低減というものを考えて、政策を打っているところでありまして、今後とも御指摘に沿ってしっかりとそうした共同利用等を進めてまいりたいと、このように思っております。
○委員長(阿部正俊君) 簡潔にお願いします。
○櫻井充君 はい。毎年MRIを撮られるのはいいかもしれないけれども、それが無駄な医療費なんですよ。今回の改定でもう一つ厚生労働省考えていただきたいのは、私の知り合いの医者が去年の十月にMRIを買ったんです、整形外科の医者でですね。だけれども、急に四月の一日にぽんと三分の二に保険点数下げられたらたまらないですよ、これは。もっと前から、これから設備投資しようという人たち一杯いるわけですから、こういう保険点数になりますよというのはある程度前もって言っておいていただかないと、大変なことになると思いますね。現場の方々は物すごく困っていらっしゃいます。ですから、そういうことも併せて御検討いただきたいと思います。
 質問を終わります。

■ 02/07/10 歯科用合金

○中川(智)委員 ただいまの大臣の御説明で私もわかりました。やはり厚労省としては、では契約者側の方への説得、そしてそこでの実態把握を厚労省の方に報告していただくという形、遠回りでも結構ですから、結果大事ということで、ぜひとも今後ともの御努力をお願いいたしたいと思います。
 続きまして、今回の薬事法の問題ですが、私自身、長い間、薬害ヤコブ病の問題に関しまして、患者、家族、そして遺族の方々と闘う。私にとっても、文字どおり国会の中で闘うという形で頑張ってまいりました。
 本当にすごい私の闘いの、涙ながらに訴えたことなどもございまして、坂口大臣の心に響き、そして官僚の皆さんも、ともに解決していこうという気持ちになっていただいて、三月二十五日に確認書を交わし、本当に皆様が喜ばれる日を迎えることができました。
 HIV、そして薬害ヤコブ病、たくさんの犠牲者を出しました。皆さんの願いは、経済的な、金銭的な、そのようなものではなく、これほどまでに痛ましいことはもう二度と繰り返さないでほしいという思いでした。この苦しみはもう自分たちだけで最後にしてほしい、そんな思いでの闘いでした。
 ですから、今回この薬事法の改正が、多くの方々の犠牲の上に一歩前進であることを心から祈っておりますし、そのような中身になっているかどうかということでの御審議が続いているわけでございます。
 まず第一点目ですが、医療用具のクラス分類について伺いたいと思います。
 医療用具は四段階に分類されていますけれども、現時点では歯科用合金がクラス二に分類されています。この歯科用合金は、今アトピー性皮膚炎の原因の一つではないかという危険性が指摘されているわけです。大臣はこの分類に関しまして、現在までの審議の中の御答弁で、細心の注意を払ってとか、刻々と変化することに対応されるということでございました。大切なのは、このように予防原則を適用できる事例が出ている場合の迅速な対応です。疑わしきものは使わず、それを、きっちりとした科学的なデータがあってからでは遅いということを、さまざまな薬害の中で私たちは学んでまいりました。
 大臣がおっしゃいました細心の注意というのは、このような場合、今の歯科用合金の場合にきっちり反映されるべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いいたします。田村政務官でお願いいたします。
○田村大臣政務官 先生おっしゃられましたとおり、今回の改正におきまして、ピンセット、メス、ペースメーカー、画像診断装置等々、いろいろある医療機器を分類した。先生がおっしゃられました歯科用合金、アマルガムでございますけれども、これに関しましては、おっしゃられたとおり、今クラス二という部分にこれは分類をされております。
 今回の改正を踏まえた医療機器の具体的な分類なんですが、これは国際的な動向を踏まえながら、改めて薬事・食品衛生審議会の専門家の方々の御意見をいただいた上で、人体に対する接触部位、それから接触時間、さらには予想されるふぐあい等々を勘案した上でクラス分けをさせていただいたわけであります。
 今回、そういう意味では、先生御指摘のものでございますアマルガムでございますけれども、例えば、国際医療機器規制整合化会合、こういうところでもやはり同等の分類に実は分類されておりましたりとか、それから、我が省が自主的に行っております厚生科学研究補助金アレルギー総合研究事業等々におきましても、まだアマルガム自体がアトピー性の、先生、科学的実証データが云々というお話がありましたけれども、まだ科学的実証データがないんです。
 ただ、この制度に関しましては、ふぐあいや、また感染症のおそれがある場合に関しましては、その発生した状況等々を勘案いたしまして、再度、薬事・食品衛生審議会の方の意見を聞いた上で分類し直すことができます。それで、医療機器メーカーでありますとか医療機関等々からそういうふぐあいの報告があった上でそういう議論になってこようと思いますので、先生おっしゃられたことがそういうことでございますれば、多分そういうようなルートを通じて見直しという形になってこようと思います。

○中川(智)委員 今の御答弁でしたらば、こちらの方である程度研究なり調査なりをして、国の方でそのような形で吸い上げるというよりも、こちらのメーカーなり実際の医療機関の方からの、片っ方からのものなんですか。こちらで、今アトピー性皮膚炎との因果関係なり、原因の一つではないかと疑われていることに対しての調査体制、研究体制というのは国の方できっちりとつくっていくというようなお考えはあるんですか。
○田村大臣政務官 今申し上げましたけれども、厚生科学研究補助金におけるアレルギー総合研究事業等々では、まだ実際問題、アマルガムのアトピーに対する影響というものが確認されておりません。ただ、それとは別にいたしまして、それぞれの現場でそういうものに対してどうもふぐあいがある、おかしいというような、そういう話が上がってまいりますれば、それはそれで、またこちらの審議会の専門家と話し合いをさせていただいた上でどうするかという議論になるという話でございます。
○中川(智)委員 私自身は、やはり先ほど申しましたように、予防原則に基づきまして、少しでもそのような報告がありましたならば、これは高度管理医療機器の方に分類すべきだという意見としてそれは申し上げておきますので、ぜひとも綿密にきっちりした、ふぐあいというのがどういうイメージかよくわかりませんけれども、少しでもそのような形でありましたらば、先取りをして高度管理医療機器の方への分類、しっかりと取り組んでいただきたいということを申し上げさせていただきます。
 続きまして、製造販売承認制度なんですが、ヤコブの場合は、ライオデュラが本当に医療用具ということで、治験のデータなども添付されずに、たった九枚のペーパーで二カ月ちょっとで承認された。一九七三年にもっときっちりという思いがみんなに強かったわけでございますし、あの承認がずさんであったばかりにあの悲劇が生まれたということを私は確信しております。
 今回の承認制度導入について一点伺いますが、いわゆる下請ができるようになります。これは元売業者が下請の全責任を負うというふうに私は理解しております。そして、厚生労働大臣、都道府県知事が、承認時あるいは定期的に査察を行うという仕組みになるということですが、これは定期的にというのはどの程度の期間を考えていらっしゃるのか、そこをお答えいただきたいと思います。
○宮島政府参考人 今回の改正薬事法におきましては、製造所における製造管理、品質管理の状況につきまして、品目ごとに、その承認時のほかに、承認取得後三年を下らない政令で定める期間を経過するごとに、書面調査または実地調査を行うことというふうに規定されております。この政令で定める期間につきましては、政令の制定に当たり具体的に検討するということになりますけれども、現在の実態としましては、業許可更新での調査実態といったものを踏まえまして、五年の期間を政令で定めるということを今検討しているところでございます。
 ただ、一応現実には五年に一回の言うなれば定期的な査察のほかに、いわゆる随時、製品の特性なりリスクの程度、過去の調査実績などを勘案いたしまして、必要に応じて立入検査等もやっておりますので、実態としてはそれよりもう少し短い期間のサイクルで調査を行っているという状況でございます。
○中川(智)委員 五年とか三年を下らないということで、あとはさまざまな情報などに基づいての立入検査やその他の行動ということになると思いますが、三年を下らないというのも非常に具体的ではありませんし、五年というのは長いというふうな印象でございますが、それに対していかがでしょう。もう一度お願いします。
○宮島政府参考人 この三年を下らない政令で定める期間というのは、一応法律の条文上そういう規定になっております。つまり、三年を超える期間で定めるということでありますけれども、具体的にその期間はどうするかというのは政令で定めるということで、現在行っております調査の実態等を踏まえますと、今検討しているのは、一応五年というものを中心にその期間を検討しているということでございます。
○中川(智)委員 臨機応変にやはりしっかりしたその後のチェックというのが大切だと思いますし、私は一年ごとぐらいでいいんではないかと思いますが、そこは政令にゆだねるというところで議論をしっかりしていただきたいと思います。
 これに関連しまして、この下請を可能にする制度というのは多国籍企業の参入を可能にする制度だと理解しておりますけれども、これをチェックするのは元売業者だと考えますが、そこがそのような理解でいいのかどうか。
 そしていま一つは、この元売業者が人材、設備のないペーパーカンパニーであるということの可能性も出てくるわけです。厚労省としては、人材、設備のチェックというのは具体的にどのようになさるおつもりでしょうか。
○宮島政府参考人 今回の薬事法改正におきましては、いわゆる市販後の安全対策というものをより一層重視するという観点からの改正を行っておりまして、したがいまして、いわゆる元売業者が市販後の安全対策について基本的に全責任を負うという形になっております。
 これに伴いまして、いわゆる製造業者はある意味では純粋な製造業の部分に純化するわけでありまして、その製造業者につきましては、従来どおり、いわゆる基準適合性を確認の上、製造業の許可というものを与えておりますし、海外製造業者につきましては、これは新しく認定という形でその中身をチェックした上で行うということになっております。
 それで、一方で元売業者の方でございますけれども、元売行為を行う製造販売業者につきましては、いわゆる品質管理体制から市販後の安全管理体制までをきちんと整備することがその許可要件になっておりまして、具体的には、そういった市販後安全管理なり品質管理を行う専門のセクションをきちんと持っている、それから、そういったものを担当する管理責任者がきちんと置かれているということをチェックした上で許可を行うということになっておるわけでございます。
 したがいまして、いわゆるペーパーカンパニーという形のものは、まずあり得ないというふうに思っております。
○中川(智)委員 ペーパーカンパニーのようなものはあり得ないというふうに思っているということで、現実はそういうものができるかもしれないという危険を含んだものだと思いますし、ここの部分は省令に盛り込んでいくわけですけれども、省令がしっかりしなければ、規制を緩めただけの、なかった方がよかった法案に、規定になってしまったら大変だと考えております。
 省令の部分に、ぜひとも、人材、設備のチェック項目を細かくしっかりとつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○宮島政府参考人 今回の薬事法の改正におきましても、法律におきましては、いわゆる医薬品等の承認や製造販売の許可など基本的な骨格となる事項を法律で規定しているというところでございます。したがいまして、製造所等の構造整備や医薬品等の承認に係る各種の基準等技術的な内容につきましては、これは科学技術の進歩等に応じて迅速に対応していく必要もありますので、いわゆる省令に委任して規定していくという形になっておるところでございます。
 省令の制定につきましては、重要な事項については、当然、審議会の専門家の意見を聞くという形をとりまして、今回の法改正の趣旨や国会で御審議いただいた趣旨を踏まえまして、適切な運用がされるように十分配慮していきたいというふうに思っております。

■ 02/07/09 コ・メディカルスタッフ関連・保険財政

○伊達忠一君 是非ひとつ検討していただいてお願いしたいと、こう思っております。
 それから、今、一部、大臣のお言葉にございましたが、もう我が国の医療というのは世界に誇れる実は医療になってまいりました。このことについては、もちろん医師や歯科医師さん、そしてまた医学に関係する研究者や関係者の皆さんの御努力というのは私は大きなものがございます。これはもう皆さん方が高く評価しているところでございますが、しかし、その一方で私は、忘れてはならないのは、先ほど大臣も言っておりましたように、今日までの医療を支えてきたいわゆる医療技術者、いわゆる看護師であるとか、臨床検査技師であるとか、放射線技師であるとか、歯科技工士であるとか、作業療法士であるとか、こういう人たちのコメディカルの役割も私は非常に大きいものがあると思っております。
 しかし、なかなか、いまだかつて余り日の目を見ないというのも正直言って実態でございまして、今、医療、抜本改正をするという時期に当たって、私は是非このコメディカルスタッフの要するに位置付けもできればきちっとしていただきたい、実はこう思い、見直しを行っていただきたいと、こう思っております。臨床検査所や技工所から直接請求ができるようにするとか、また、医療機関からの検査を委託された場合など、委託料にやっぱり公定価格をきちっと定めるとか官報で公示するとか、検査所や技工所が安定した運営が図られるように私はすべきだと、こう思っております。
 抜本改正というのは、いわゆる不都合な点だとか不適切なところ又は見直さなければならないような、そういうところをやっぱり改革することが私は抜本改正だと、こう思っておりますので、私は、そのことが二十一世紀のやっぱりすばらしい医療を構築していくことだろうと、こう思っております。
 是非、これも大臣にひとつ御答弁をいただきたいと思っております。
○国務大臣(坂口力君) 今お話しいただきましたように、検査の問題でありますとか、歯科技工士さんの問題でございますとか、あるいは看護師さんの問題でございますとか、それぞれいろいろの問題点を御指摘をいただいていることは十分に存じております。これは国民の皆さん方の御理解も得なければなりませんし、そして医療従事者間の御理解も得なければならないことでございますので、それらの点も十分に踏まえながら一つ一つこれは解決をしていく以外にないのかなというふうに思っております。
 大枠の問題として、先ほど申しましたように、医療に携わる皆さん方の業態の在り方あるいはまたこの法律の在り方という大枠の問題の検討と、そしてまた現在起こっております個々のケースの課題の問題と双方あるというふうに思っておりますから、大枠の話は大枠の話として進めるとして、しかし、現在起こっておりますそれぞれの個々のお話につきましては、それは現在既にもう発生している問題でございますので、解決のために努力をしなきゃならないと思っているところでございます。
○伊達忠一君 是非この点も早急にできれば改めていただきたいし、方向を見いだしていただきたいと、こう思っております。
 次に、国民健康保険についてお聞きをいたしたいと思うんですが、国民健康保険においては、過疎化の進展などにより、運営基盤の脆弱な小規模な市町村保険者、大変増加しております。市町村も運営に大変苦慮しているのが実態でございますし、このような中で一つの対応策として国民健康保険事業の広域化というものが考えられております。
 私たちの北海道におきましても、奈井江町というところが一市五町で構成して、いわゆる広域連合が平成十一年から国民健康保険事業を実施しております。その結果、被保険者数で大体一万四千人規模となっておりまして、運営の安定が図られるとともに、市町村の事務負担の軽減にもつながっているというふうにお聞きをいたしております。このような取組は当面の運営基盤の安定のための方策として私は有効なものだと、こう考えておりますし。
 そこで、宮路副大臣にお聞きをいたしたいんですが、厚生労働省として広域化の取組についてどのような今評価をされておられるのか、そしてまた今後についてどのような進め方をしようとしているのか、お聞かせをいただきたいと、こう思っております。

○副大臣(宮路和明君) 今、伊達委員御指摘のように、近年における、特に地方はそうでありますが、産業構造の変化といいますか、一次産業従事者が減っていく、そして二次、三次の方々が増えていく、一方においてまた過疎化も進展している、そういう状況が顕著であるわけでありまして、その結果、小規模の保険者が増加していること、御指摘のとおりであります。
 したがって、そうした小規模保険者におかれては、運営基盤の強化あるいは保険者機能の効率化を図っていく上で、もっと広域的な取組をやっていただくことがこれは極めて重要であると私どもも認識をいたしておるところであります。そういった観点から、今御指摘のありました、お話のありました空知中部広域連合、これは正にそれを地でいったような大変すばらしい取組であるなというふうに私どもも高くそのことを評価をさせていただいておるところであります。
 しかしながら、一般的に申し上げて、残念ながら、市町村間に保険料格差があるといったことなどが背景にありまして、ほかになかなかこうした事例が出てこないという現実の姿であります。
 そこで、今回の改革におきましては、これを促進する、こうした動きを促進する観点から、広域化等支援基金というものを創設をいたしまして、保険料格差を平準化するための貸付事業等をこの基金を通じて行う、そして広域化を促進すると、こういうことにいたしておるわけであります。
 しかしながら、さらに今回の法案附則の中において、医療保険のその保険者の統合再編、これについても一つの大きな宿題として抜本改革の一環として課せられておるわけでありますので、これを大いに検討する中でこの広域化の問題もひとつ視野に入れながら進めていけるように、本年度中にその基本方針も策定して明らかにしてまいりたいと、かように思っておる次第であります。
○伊達忠一君 それでは次に、今回提出されております健保法の一部改正についてお聞きいたしたいと思います。
 これも多くの委員の先生方がいろんな、あらゆる角度から質問されてございますが、何といっても今回の改定、このままでは健康保険財政の悪化が大変な状況になるということが大きな問題でございまして、改正をされたわけでございますが、これは今まで抜本改正をするすると言っていてやっぱりしてこなかった、このことも私は大きな要因の一つだと、こう思っております。
 そして、小泉総理も就任以来、いわゆる行財政改革を徹底的にやるんだと、また財政の全面的な見直しをするんだとか、徹底的に無駄を省くんだとか、民でやれるものは民でやるんだとかというようなことを、掛け声だけは勇ましくスタートしたんですが、さっぱりこれが正直言って進んでいないというのが私は正直言って実態だろうと、こう思っているんです。
 先般、いろんな先生方がいろんな財政問題だとか、宮崎先生からもいろんな医療保険財政を真剣に見直せばまだまだ余地はあるんだというような実は質問もされておられました。
 私は、厚生労働省というのは、いわゆる全国の医療機関の統括をしているわけでございますから、どういう状況になっているかということ、日本全体の状況というのは把握できる立場に実はあると思うんです。ですから、私は、先に国民に医療の負担を掛けておいて、押し付けておいて、そして抜本改正をするんじゃなくて、やっぱり先に分布状態だとかいろんな各機関、労災病院系統もあれば社会保険もあれば国立系統もある、そういうものをきちっと見た上で判断して、あらゆる角度から検討して、もうこれでもいよいよ財政の捻出方法がないということであれば、そのときにやっぱり最終的に国民の皆様方にお願いすると、こういう私は順序だろうと、こう思うんですが、先に掛けておいて改革をして検討するというのはどうも逆でないかと、こういうふうに実は思うんですが。
 その一例を挙げれば、社会保険庁の病院、正直言って、昭和二十年ごろ造られたわけでございますから、そのときはそのときとして、私はやはり立派に役目を果たしておると思うんです。やっぱり全国的に医療施設がないときに、国民が医療を受けやすいような施設を造っていくということで造られてこられました。しかし、今はもうその役目は私は終わったと思っているんです。
 一つ例を挙げますと、札幌なんかは実は、大学病院が二つあって、道立があり、市立があり、JRがあり、NTT病院が二つあり、国立が三つあって、がんセンターがある、そして厚生病院があって、国家公務員共済運営の病院が二つある。もう病院だらけなんです、有り難いことに。そこへ社会保険病院が二つあるんです。それの一つが実は、札幌駅前の一等地に実はあったんです、この間まで。それを建て替えをしたんです。それが、いわゆる土地を新しく買って、二十六億で買って、そして建物が六十億ということで、たまたま、これも有り難いのか迷惑なのか分からないんですが、私が住んでいる区に造っていただいたんです。
 そうしたら、造ることが決まったら、今度は、それはもうその総合病院が来るわけですから、その地域のお医者さん、開業したお医者さんというのはもう大変なことなんです。これ、生活まで脅かされてしまうから。もうその医師会から何とかそんなもの造らないでくれという今度は陳情を受けて、私ども中に入って困っちゃったんです、正直言って。それも、特別な科があるんならいいんですよ。それはもう町医者と同じような、内科、外科、小児科みたいのしかないんですよ。私は、やはりもう少しその果たす役割といいますか、そういう必要なところというのはあると思うんです。そういうところに金を掛けるんなら私はやはりそんな批判をされないと、こう思うんですが、造っても、そうやって反対されるようなところになぜ百億も掛けて私は造らなきゃならないのか。
 大臣が言っているように、赤字だから廃止をするというようなことはやっぱり私は問題があると思いますし、今井先生が言うように、黒字のうちに売っちゃえばいいんじゃないかというのも一理これはあるのかもしれませんけれども、やはりもうそういう、何というか、充満している、飽和状態のところに私は、財政が厳しいといってこれだけ見直して国民に医療費の負担を掛けるんであれば、ここでもう百億浮くんですよ。
 そして、今度はもう一つの大きな、同じ北海道、これは北海道社会保険病院という名前になっているんですが、これも続いて建て替えました。これも百六十五億ですかな。そして、医師会に反対されて違うところに持っていった。それは駅前ですから、駅前ですからそれは一等地なんですよ。それはもう売れば二百億、三百億というような、八百坪ぐらい、近い土地があるわけですから。それを売らないで、そこを壊して、またそこに、何というんですかな、健診何とかセンターというのを今度六十億で造って、そして今度、結局、こういう時期なものですから、民間のドックをやったり健診やっているところが二か所が閉鎖せざるを得なくなっちゃった、新しい方がいいですから。で、そっちの方が、民間が閉鎖するというようなこと。
 だから、そこにまで割って入って、私は、金がない金がないと言って、何でこの金を使わなきゃ私はならないのかなというような気がするんです。
 それで、前に一回自民党の部会でこれをちょっと時間がなかったんですが質問したら、縦割りの弊害でしょうねなんというような話をしておったんですが、私は、今の時期に、何百億という金を使うのに、それでこれだけ財政が厳しいといってお年寄りや国民の皆さん方に医療費の負担を強いられるときに、私はそんなことで許されるものじゃないと、こう思うんです。
 それで、宮路副大臣も官僚御出身ですから、いい点も悪い点もよく、縦割りの弊害もよく知っているんでしょう、恐らく。ですから、そういう悪い点は指導しないで、やっぱりいい点をきちっと指導して、効率のいい、そういうところで四百億、五百億の財政が浮くんであれば、私はやっぱりそれは徹底的にやるべきだとこう思うんですが、副大臣、いかがですか。

○副大臣(宮路和明君) 大変厳しい御指摘をいただきまして、どういうふうに答弁申し上げたらいいのかなというふうにちょっと悩んでおるところでございますが、御指摘のように社会保険病院、健康保険法の規定に基づいて、被保険者の受診機会の向上、保険診療の普及を図るということで、そもそもは昭和二十年の一月に第一号が誕生いたしまして、以来、大体昭和二十年代、今札幌についてのお話もありましたが、大体昭和二十年代に整備を図ってきたのがほとんどでございます。
 以来、地域医療の充実強化あるいは国全体の医療水準のレベルアップにもそれなりの一定の貢献はしてきたかと思いますが、おっしゃるように、その後の時代の変遷に伴いまして、今、委員から御指摘のありましたような、そうした社会保険病院の在り方に対する様々な御指摘もいただいておるところでございます。
 そうした結果を踏まえて、厚生労働省といたしましても、例えばその施設整備費につきましては、平成九年度、これがピークでありますが、当時は六百六十億ぐらい年間ありましたものを、平成十四年度では二百三十四億円にこれを大幅に圧縮するといったようなそういう努力はいたしておるところでありますけれども、今度の附則の中におきましても大きな改革の一項目としてこの問題が取り上げられておるところでありますので、目下、私どももその御指摘を真摯に受け止めて、そして大臣を本部長といたしますところの改革推進本部を中心に検討をいたしておるところであります。そして、この八月中には基本的な方向性を示せるように検討を急いでまいりたいと、かように思っているところでございまして、今の御指摘を重々念頭に置いて取り組んでまいりたいと思っておる次第であります。
○伊達忠一君 是非ひとつ検討していただきたい、そして総理が言っているようにもう無駄を徹底的に省くんだと、するとやっぱりそういう点も見直していただきたいと、こう思っております。

■ 02/07/04 外来の受診回数のアンケート・受診抑制

○井上美代君 今、下がったのの影響、そしてまた介護保険の影響もあったというふうに答弁がありましたけれども、前の年と比べるのだから、二年後からは回復をして当たり前だと思うんですよね。だから、私は今の答弁に納得いたしません。
 老人医療費が介護保険の影響を除いても昨年の一月から三月で前年比で下がっているわけです、私、ここに表を持っておりますけれども。昨年の負担増の影響について私は実態調査を持っております。
 これは、一部を皆様方に配りました資料の一ページ目の上の方にありますけれども、全国保険医団体連合会というのがあります。これは開業医が九万五千人で作っている会なのですけれども、昨年の二月の上旬に一千四百二十一の医療機関に対してアンケート調査をしました。そこを見ていただきますと、老人外来の受診回数について、受診回数が減ったと答えた医療機関が医科で五四%あります。そして、歯科で四二・三%あります。また、この患者負担増が原因と思われる受診中断がありましたかという上から二番目の表ですけれども、この質問に対して、あったと答えた医療機関が医科で二五・二%あります。そして、歯科で一九%あります。
 そして、この中断のあった病名というのは、高血圧症、そしてまた高脂血症、糖尿病などなんですね。これは、言ってみれば優性的な疾患が多かったのが特徴ということになります。こうした病気を考えてみますと、この治療が中断されると健康悪化を非常に招く、そういう重い合併症などがある病気です。命を脅かす本当に危険な病気がこの中に入っているということなんですね。
 必要な医療が受けられなくなる、こういう受診抑制というのがあったということをこのアンケートは示していると思うんです。このアンケートはかなり大きな調査ですので、そういう意味でも私はこの受診抑制の問題というのは否定できないと、このように思うんですけれども、受診抑制というこの影響について大臣はどのようにお考えになりますでしょうか。この表も見ながら御答弁願います。

○国務大臣(坂口力君) いろいろのアンケートの取り方によりましていろいろ数字は変わってくるというふうに思います。
 私のところにも私の方の調査がございまして、十三年一月の一割負担導入の際に、経済的要因によって受診が減ったかどうかを聞いているわけでございますが、十三年一月になってから医療機関への掛かり方が変わりましたかというので、これは医療機関じゃなくて国民の側に聞いているわけでございます、変わったが七・九%、特に変わらないが八二・五%。変わったというふうに答えた七・九%の人たちに対してその内容を更に聞いておりますと、掛かるのをやめたが四・六%、頻度が減ったが三〇・一%、こういうふうになっているわけでございます。
 でありますから、私も全く影響が皆無であるとは申しませんけれども、この結果からするならばそれほど大きな変化ではなかったと、そう思っております。
○井上美代君 医療機関への調査であります。私は、やはりここから見ても受診抑制はあっていると思うんですよね。個人に聞かれたというので、今、患者に聞かれたというので出されましたけれども、この受診抑制について、なぜこの受診抑制がないように言われるのかということが私は不思議なんですよね。受診抑制はあっているんです。だから、私は、そこをきちんと見なければいけないんだと思うんですね。行かなくなるんです。高くなるから行けなくなるんです。だから行かないんです。我慢するんです。病気が重くなってからやっと行くわけなんです。だから、私は、そこはしっかり見なければいけないというふうに思うんです。
 厚生労働省はこうした次々と改正をやっておられますけれども、その影響調査ということをされたことがあるでしょうか。あればその内容について答弁ください。
○政府参考人(大塚義治君) ただいま大臣が御答弁申し上げた、これは民間団体の調査ではございますけれども、そうしたものもございますし、基本的には私ども、毎月の医療の受診動向を各制度にわたりまして調査し、公表しておるわけでございます。要はその分析をいかにし、いかな傾向を読み取るかという作業になるわけでございますが、調査をしているかということでございますれば、全体の医療費あるいは受診動向などの調査につきましては、毎月、各審査支払機関を通じて報告されますデータに基づきまして、これを整理し、分析をするという作業をし、もちろん公表しておりますが、そういう作業をしておりますし、逐次ただいま申し上げましたような民間の調査なども把握をして、その全体の状況把握に努めているということでございます。
○井上美代君 私は、やはり病気というのは早期に発見して早期に治療するということが非常に大事だというふうに思っております。だから、やはり自分が病気だなと思ったら直ちに病院へ行くのが大事だと思うんですね。だけれども、やはりずっと答弁を聞いておりますと、無駄な医療機関へ行くということを省くというのがあるようなんですけれども、私は、早期発見、早期治療の立場から、やはり受診抑制がないようにしていかなければいけないと思うんですね。だから、今回の値上げについても私は受診抑制が出てくるというふうに思いますので、そういう点で私は受診抑制がやはりあるんだということを見ながらやっていただきたいというふうに思います。
 次に行きますけれども、次も資料を皆さん方のお手元に入れております。それは、今度は下のなんですけれども、大阪府保険医協会調査というふうになって、そこにちょっと文字が小さいんですけれども書いてあります。昨年の九月に調査したものです。
 今度は、実際に自己負担が増える高齢者八百十一人に行ったアンケート調査です。それによりますと、今年、「十月から」というのは今からいえば昨年の十月になるわけなんですけれども、介護保険料の引上げと更に医療費の自己負担が増えた場合どう対応されますかと、こういう質問があります。ここでは四二%が「回数を減らす」と、このように答えているんですね。
 今回の改定が受診抑制を引き起こす可能性がもう私は否定できないというふうに思っておりますけれども、今回の引上げについて大臣は受診抑制との関係でどのようにお考えになっておりますでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(坂口力君) 高齢者の場合には一割負担、今回も変わらないわけでありますし、そしてまた政管健保等の場合にも今までから外来は三割負担であったわけでありますから、その点につきましても大きな違いはありません。ただ、高額の、外来で高額の医療費が必要な方につきましては若干違いがございますけれども、我々の方の調査でありますと、外来で五千円以上払わなければならない人というのは全体の三、四%でございます。ほとんどの方はそれ以下でございますので、今までと大きな変わりはないというふうに思っております。
 また、いわゆる定額制から定率制に変わりますけれども、これも、例えば風邪なんかで外来に行かれるといったような場合には七、八千円、全体としての医療の額が七、八千円でありますから、一割負担というのは今までの定額制とそんなに変わらないということでございますから、そうした病気におきましては私はそんなに大きな格差が出るとは思っておりません。
 そして、入院をされて大きい御病気のときにどうするかというところにつきましては、先ほども申しましたとおり、これは一定以上の所得のある方と一般の方とそして低所得の方というふうに分けてございますし、そして低所得の人の範囲というものを拡大をいたしておりますから、多くの皆さん方におこたえができるというふうに思っている次第でございます。
○井上美代君 私は、次に低所得者対策についてお聞きをしたいというふうに思っています。
 それは、今、大臣が御答弁くださったその問題そのものなんですけれども、私は、外来でも、例えば在宅の寝たきりの高齢者などは大変負担増になるというふうに考えているんですね。
 この間、行って見てまいりましたけれども、酸素濃縮器を使ってとか呼吸していたり、それから経管栄養といって胃に穴を空けて管で栄養補給をしたりしている、こうしたケースがあるんですけれども、やはり限度額を目一杯使うというケースが多いですね。
 だから、私は、今、大臣が言われました、現行で三千二百円とか五千三百円とかというのが、幅を少し広げたというふうに言われるけれども、低所得者のT、Uというふうにあります、ここは八千円というふうになっております。この八千円になるということがどんなに大きな負担であるかということを強調したいわけなんです。二百床未満ですけれども、三千二百円ですね。これが八千円になるということは、二・五倍になるわけなんですね。今三千二百円で行っている人が八千円になったらどういうことになるかということを私は見なければいけないんだというふうに思います。やはり低所得者対策の名に値するものであるのかどうか。
 大臣やまた政府の方々は、低所得者対策だから枠も広げた、そして八千円に下げたというふうにおっしゃるんですけれども、私は、今三千二百円を八千円に上げたというのが、国民にとって、そしてまた低所得者にとってどんなに負担が大きいかということを強調したいというふうに思うんですけれども、大臣はどのようにお考えになりますでしょうか。

○国務大臣(坂口力君) 先ほども申しましたとおり、外来、それから入院の場合にはもちろん違います、入院の場合には現在までの二万四千六百円、一万五千円というのをそのまま据え置いているわけでございます。そして、これは高齢者じゃない、一般の方の話ですよ。そして、一般の方につきまして、外来の場合には最高八千円というふうにいたしましたけれども、しかしこれは、幾つの病院に行っていただきましてもトータルで八千円。例えば、整形外科に行って今までは三千円が上限、また眼科に行って三千円が上限、あるいはそのほかの皮膚科に行って三千円が上限という、こういうふうだったわけですけれども、それぞれがそれぞれ、全部トータルで八千円というふうにしたわけでありますから、そこは幾つもの病院に通っておみえになる方もあったわけでありますので、若干高くなったかもしれませんけれども、私は、そうしたトータルで見ればそれほどの御負担にはならないと。
 しかも、多くの皆さん方はそう高額の病気にかかっておみえになるわけではありませんで、先ほど申しましたように五千円以下、自己負担が五千円以下が九七、八%になっておりますから、その残りの三%ぐらいな方がここに掛かってくるということでございますので、私は、中にはそういうケースもございますから、その皆さん方に若干の御負担を掛けるということはあるだろうというふうに思いますけれども、全般としては私はそれほど今回のこれによって多くの御負担を掛けるということはないと思っております。
○井上美代君 今、一般で、大臣が、外来で三、四%という数字を言われました。これは九割のところからすれば三、四%というのは低いように……
○国務大臣(坂口力君) 済みません。ちょっと数字間違って、申し訳ありません。九七%と言ったのは九四・七%でございますので、済みません。五千円未満のところが九四・七%。ちょっと失礼しました。
○井上美代君 今の数字の訂正がありましたけれども、そのような数字というのを少ないと見るのか多いと見るのか、そこがあると思うんですね。
 私は、恐らく仕組みを変えたということが八千円が出てきたところではないかなと思っているんですね。だから、全体が上がっておりますので、低所得者に対して八千円ということで配慮をしたということなんだろうというふうに理解はしておりますよ。理解はしておりますけれども、納得はしていないんです。
 前は月額上限制でやっていたわけですよね。これからやるのは、今出してきている法律でやるのは、大臣が言われましたように、医療機関は複数になって、それを一緒に合算するということだと思うんですけれども、そして償還払としてその仕組みの中で全額を窓口で払っていくということになると思うんですね。
 高齢者の場合、先ほどは大臣は一般の方をおっしゃったんですけれども、高齢者でいけば、レセプトで見れば一・七だと思うんです。それで、多くの高齢者というのは今までずっと一つの機関に通っているわけですね。そんなにたくさんにあっちもこっちもというふうには行っていないわけですよね。だから、一・七というのは二か所に行っていないんです。二か所には行っていないんです。だから、三つも四つも行っているわけではないから少ないんですけれども、やはり一つの機関に通っている高齢者にとっては、自己負担の上限というのは三千二百円から八千円になるというのは、これはもう本当に避けることができない。この法案が成立したら、それこそ三千二百円から八千円に上がるわけですね、この外来のところで見ますと。大幅な負担増がやはり多くの低所得者、高齢者に襲い掛かるというふうに見なければいけないと思うんです。
 だから、そういう点で、私はとても、この高齢者の、低所得者のために八千円というのを置いたんだというふうに言われるんですけれども、それは納得いきません。そのように二・五倍も一遍に上げられたら本当に国民は生活できない。その実態が私が行きましたところでも叫び、叫びなんですね。もう、あんたは議員だからやらなきゃというふうに言われるぐらい物すごい叫びと怒りがそこにあったということを考えますときに、どんなにこれが大きな負担になるかということを私たち国会議員としては考えなければいけないんじゃないだろうかというふうに思っております。
 大臣、何かこの辺もう少し、いろいろ相当複雑なこれは制度だと思うんですよ。そういう中で八千円を入れてきておられるから、なお複雑になって大変なんですけれども、国民はこれを理解することさえできない、難しくってと思いますけれども、これをどのように、やはり低所得者対策だとお思いになっているんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほど触れましたとおり、一定以上の所得のある方は上限が四万二百円なんです。そして、一般の方が一万二千円、そして低所得の人につきましては、これは第一、第二ありますけれども、両方合わせまして八千円というふうにいたしております。
 先ほど一・七というふうにおっしゃいましたが、そうしますと、お一人大体二か所弱掛かっているということになるわけでありますから、二か所掛かれば今まで六千円になったわけで、目一杯行けばの話ですよ。だけれども、現実問題としては、皆さん方が外来に掛かっておみえになりますときに、そんなに高くまで行くのは多くない。ただし、先ほど申しましたように、四七・五%ぐらいの皆さん方は今までも五千円を超えていたわけでありますから、その五千円を超えるような皆さん方に対しましては若干、その人が一か所に限って行っておみえになるということになれば、それは御負担を増やすことになるというふうに思います。

■ 02/06/25 医療機関に関する情報の提供・診療に関する説明

○委員以外の議員(谷博之君) おはようございます。
 ただいま議題となりました医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係る体制の整備等に関する法律案につきまして、民主党・新緑風会を代表して、その趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。
 近年、医療事故の多発、事故の際の医療機関側の不適切な対応の相次ぐ発覚などによって、国民の医療に対する信頼は大きく揺らいでおります。また、患者の権利意識の向上等を背景に、医療を提供する側の権威主義的な対応や、診療情報が十分に提供されていない現状に対し患者の側が強い不満を持つようになるなど、患者と医療を提供する者との関係の在り方が改めて問われるようになっております。
 そもそも、医療は、患者を中心として、患者と医療を提供する者との共同作業として行われるべきものであり、医療が患者の理解と選択に基づいて行われるためには、医療を提供する側が診療情報を積極的に開示することにより情報が共有化されることが必要です。そして、そのことによって初めて、患者と医療を提供する者との間に信頼関係が生まれ、良質かつ適切な医療が行われることが可能となるとも言えるのであります。
 しかし残念ながら、現実は、医療を提供する側の意識改革も、そのための体制の整備も十分に進んでいるとは言えない状況にあります。また、診療情報の開示等の法制化は今や世界的な潮流となりつつあるにもかかわらず、我が国では、一部に根強い慎重論などもあって、それらに関する法制度は未整備のままであります。この点、法制化に消極的な医師会の側では診療情報の提供に関する指針を作成するなどしておりますが、医療を提供する側の自主的な対応にゆだねるだけで現在の問題状況を変えることには限界があり、診療情報の開示に関する法制度の整備が必要不可欠であります。そして、診療情報の開示の法制化は、自己情報のコントロール権を医療の分野で保障することにもつながることになります。
 他方、医療において何より優先されなければならないのは患者の安全であり、そのためにも医療事故の防止体制を確立することが急務であり、その点から、事故やヒヤリ・ハット事例の情報が医療機関内で収集、再発防止策として生かされるシステムの整備、医療事故が発生した場合の情報開示の徹底が不可欠となっております。また、医療に関しては医療技術の進歩等も相まってその質が問われるようになっており、医療の質の向上と効率化を進める手段として、科学的根拠に基づいた医療、医療の第三者評価を促進することの重要性が増しております。
 この法律案は、以上のことを踏まえ、患者の理解と選択に基づいた医療の促進、医療の透明性と安全性の確保等を目的として、患者に対する医療情報の提供と、安全かつ適正な医療を確保するための体制の整備ということに特に着目をし、それらに必要な基本的事項等について定めるものであり、そのことによって、医療の信頼性の確保及び向上と、患者の権利利益の擁護を図ろうとするものであります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一は、基本的理念及び責務であります。医療が患者と医療従事者との信頼関係の下に患者の理解と選択に基づいて行われること、診療情報が患者と医療従事者との間で共有化されるべきことなどを基本的理念として定め、これを受けて、医療機関と医療従事者、患者等の責務についても規定しております。
 第二は、医療機関に関する情報の提供であり、医療機関は、その体制、施設設備、実績等を記載した書類を備え置き閲覧させるとともに、患者の権利等につき医療機関内に掲示すべきものとするほか、医療機関の広告の規制緩和について、原則自由化の基本的な方向を示しつつ別に法律で定めることとしております。
 第三に、診療に関する説明等であります。医師及び歯科医師は、診療に関し適切な説明を行い、患者等の求めに応じてその概要を記載した書面を交付するとともに、説明と異なる診療又は適切でない診療が行われた場合には、速やかに患者等に対しその事実などを報告しなければならないものとしているほか、患者等は、診療について医療適正化委員会に相談することができることとしております。
 第四に、診療記録の開示及び訂正等であります。患者、遺族等は診療記録の開示を請求することができ、医療機関の管理者は患者に悪影響を及ぼす場合などを除き診療記録を開示すべきこととしているほか、診療記録の情報に事実に関する誤りがあるときはその訂正等を請求できるものとしております。また、医療機関は、患者等から申出があったときは医療に要した費用の明細書を交付するものとしております。
 さらに第五は、安全かつ適正な医療を確保するための体制の整備であり、医療機関に医療事故防止の具体的指針の策定などを求めるとともに、一定規模以上の医療機関にその構成の中立性に配慮した医療適正化委員会の設置を義務付け、医療事故及びその防止対策の調査審議などを行わせるほか、重大な医療事故が発生した際の都道府県知事等に対する報告を義務化しております。また、適正な医療等を促進するため、医療技術評価及び医療の第三者評価の促進についても規定をしております。
 そして第六は、苦情の解決であり、医療適正化委員会に対する患者等の苦情の申出とその処理手続、都道府県等による苦情に関する相談やあっせん等について規定しております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の趣旨及び内容の概要であります。
 政府が提出している健康保険法等の改正法案は、医療制度の抜本改革を先送りにして、国民に負担増と給付の削減だけを押し付ける内容であり、三方一両損、三割負担が抜本改革につながるなどといった論理は国民の理解と支持を得られてはおりません。これに対し、民主党は、医療保険財政のみに偏ることなく財政と医療サービスの内容の二つの側面から整合性を図るという視点に立ち、かつ、患者を消費者ととらえることを基本とする医療制度改革案を発表しており、本法律案はその改革の主要な柱の一つを成すものとなっております。
 そもそも、医療制度改革を進めていくためには、その前提として、医療そのものが国民に信頼され、かつ、医療を取り巻く環境の変化に十分対応し得るものとならなければなりません。この法律が定める医療情報の提供と安全かつ適正な医療の確保は正にその基盤ともなるものであり、そのような意味からも、この法律の制定が是非とも必要です。
 委員各位には、本法律案の趣旨と意義につきまして十分に御理解を賜り、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(阿部正俊君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 三案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十時十五分散会

■ 02/05/31 監査の状態

○上田(清)委員 四、五カ月ぐらいで一つの形を出していただけるという御答弁をいただきましたので、四、五カ月後にまた御質問させていただきます、できたかどうかの確認を。
 それで、くしくもWHO、国際保健機構による保健システム評価の結果というもので、九に資料を出させていただいております。日本に対するこの保健システムの評価というのは極めて高いものがあります。もちろん長寿世界国ですから、長く生きているという、このこと自体が大変すばらしいことですから。先ほどから高齢化、高齢化と言われておりますが、あたかもマイナスみたいなイメージですけれども、そうではありません。人生の幸せを確認できる、これが長く続くということはいいことだということですから。
 しかも、土方作業はどんどんなくなっていくんですから。頭で勝負する時代ですから、より高齢者が活躍する場というのはたくさんあるわけでありまして、それが何か負担が重くなるからどうのこうのという話がちょこちょこ見え隠れするようなイメージがこの健保法の改正問題に関しても出てきておりますけれども、そうじゃなくて、やはり高齢者の皆さんに明るい社会を展望させるような仕組みをどうつくるか、そのことが大事であって、何かお金がかかりますねというようなイメージがどんどん出ていますけれども、ぴんころりを重点に考えるような仕組みを、ぴんぴんしていてころっと死ぬ、そういう仕掛けをつくる、そういう仕組みを本当はもっと議論しなくちゃいけないんですが、すぐ負担の話にしてしまうんですよ、皆さんは。ぴんころというこのタームをしっかり意識して、どうすればいいんだということを考えればいいんですよ。長野県なんかは普通の医療費の十分の一で済んでいる、普通の県の平均よりも。何でぴんころなんだ、あの県は。そういうデータをきちっと把握されているのかどうか。
 それはちょっとともかく、WHOのこれを見てもわかりますように、到達度、これは日本は一位だ、しかし効率性は十位だ、大体こんなところじゃないかと。先ほど申し上げたところなんですね、大臣がいみじくも最初に言われたように、むだを省く、省かなければならない。しかし、気持ちは出ているけれども中身は出ていない。具体的にどのむだを省くのだとなったら、もじょもじょもじょといった形で、とりあえず財政を勘案して国民に負担を押しつけるというのがこの法案の骨子なんですよ、一口で言えば。どんな理屈をつけても、むだは省かない、根本的な改革しない、とりあえず財政の均衡を図るために国民の負担だけはふやしましょうと。これが基本の法案じゃないですか。どこがいいんですか。よく法案を出せますね、こういう話を。
 ともかく大臣、効率性についてはよくないと言っているんですよね。不安をあおる前にぴしっとしたらどうですか、大臣。
 それで、さらに、このむだの話であります。
 監査の状態を確認させていただきました。「平成十二年度における保険医療機関等の指導及び監査の実施状況について」という文書が今手元にあります。これで、昨年十二年度に監査を実施した保険医療機関の数が六十二件で保険医等が七十五人、これを監査したと。医科が三十四件で歯科が二十五件で薬局が三件で合計六十二件、保険医療機関の監査をした。そして、保険医等の監査を七十五人やったと。
 その結果、返還金額が二十七億一千百四十三万円、六十二件監査をしたら二十七億戻ってきた。これはミスもあるでしょう。うっかりもあるでしょう。あるいはまた、インチキもあるでしょう。ともあれ、事実として厚生労働省からいただいた数字にそういう監査した部分がありますが、これは総数からすると〇・〇三%、こういう割合でありまして、〇・〇三%監査したら二十七億返還金が来たと。もし一〇〇%したら幾らになるか。六兆円になるということになってきまして、まじめに一〇〇%監査したら六兆円は戻ってくるだろうと。案分比例でいきますと、案分比例ですよ、単純に仮定計算ですから事実と違います。(発言する者あり)むちゃくちゃじゃないでしょう。ある程度比例案分できるでしょう、物事というのは。統計だってそうでしょう。三百ぐらいの世論調査で通るか通らないか決めちゃうんだから。一千ぐらいでしょう。大臣、そうでしょう。二千ぐらいの新聞社のサンプルで支持率が何だ何だと決めちゃうんですよ。みんなそれを信じているじゃないですか、そこそこ。たった二千ですよ、一億二千万、三千万いて。そうでしょう。
 だから、あながち、この〇・〇三%で二十七億戻ってくるんだったら、案分比例で仮定計算すれば六兆円戻ってくるんだ、あと十倍監査体制をふやせば、二十七億じゃなくて、二百七十億戻ってくるかもしれない、あと百倍戻せば、今回の健保法の改正は要らない、こういう話にもなってくるでしょう。
 つまり、大した監査をやっていないということじゃないですか。たった六十二件ですからね。会計検査院だってもっとやっているじゃないですか。これは何でこんな六十二件と少ないんですか。

○大塚政府参考人 現在の指導、監査の仕組みについて御説明を申し上げなければならないと思うわけでございますが。
 ただいま監査の件を取り上げられましたけれども、指導、監査、指導を含めまして全体のシステムを申し上げますと、簡単に申し上げますが、基本的には集団的個別指導というような形で、一定の対象にまず指導いたします。それとは別個に、さまざまな情報提供やらあるいは業務の過程で知り得たことから、一定のいわば調査、指導する必要性があるものを絞り込みまして、個別指導というのを実施いたします。
 さらに、その中からいわば非常に不正あるいは不当の疑いが濃いもの、平たい言葉で言えば濃いもの、これを絞り込みまして、これは権限を持って監査をして、不正があれば医療機関の取り消し処分、もちろん不正もしくは不当な請求があればこれを返還させる、そういう仕組みでございますから、ただいまお示しになりました最後の監査の部分を全般に広げれば、これは今の仕組みから考えましても、現状から考えましても、現実から考えましても、率直に申し上げましてあり得る話ではないと思います。こういった、ただいま私ども申し上げましたような手順と仕組みで監査、指導を実施しております。
 また、もちろん監査、指導の体制の強化というのも必要ではありますけれども、そうはいいましても現状の厳しい状況の中で、現状の職員でできる限りの効率的な監査を実施する、こういう観点で懸命に取り組んでいるというところでございます。
○上田(清)委員 医療機関に皆さんや各県の厚生関係の人たちが事務局長になって天下っているから余りやらないんじゃないか、こんなふうに我々は思います、基本的に。それから、医師会から一千万、二千万もらっている人たちがごろごろいますけれども、だからきちっとこういうことについて政府に対して物が言えないんじゃないか、私はそんなふうに思いますよ。
 資料十、大臣、これはもう名前も出ていますから多分何らかの形で厚生省の方で処分されたと思いますけれども、これはフライデーが二〇〇一年の八月三十一日号ですっぱ抜いたものです。三軒茶屋病院というのは、医療用の酸素を、単価五百三十円で厚生省側に要求して、詐取しているんですよ。実際は、三百三十七円を引いた額なんですよ。引いた額の数字で、実際は百九十三円で仕入れて、三百三十七円を積み上げて、裏金を積み立てていたんですよ。この三百三十七円というのは、裏金を積み立てている額であって、本当に払っている額はたった百九十三円なんだ。こういうことをいっぱい許しているんですよ、厚生省の周辺で。こういうことを断ち切らない限り、だめなんですよ、本当に。
 大臣は本当に人格者で立派な方でありますけれども、天下りを許しているからこういうことになっちゃうんですよ。どうですか。もう時間が参りましたから、天下り禁止法に、どうでしょう大臣、賛成してもらえませんか。どうでしょう。
○坂口国務大臣 天下りにつきましては、その担当しているところに対しまして、いわゆる現職で担当しておりましたところに天下ることは、これは慎むべき、禁止すべきだと私も思っております。したがいまして、先般さまざまな問題がございましたときにも、そのように職員に言っているところでございます。
○上田(清)委員 はい、時間が参りました。国税庁の方にも来ていただきましたけれども、申しわけありません、若干時間が不足しました。
 とにかく、医療法人が、六千のうちに四千、関連のMSO法人、子会社というのでしょうか、ファミリー企業がくっついています。そこで、高いものをそこをトンネルにして、病院は赤字になる、しかし関連企業は黒字になっていく、こういう仕組みをあちこちでつくっておりますから、連結決算をぜひ研究していただきたい、こんなことを申し上げまして、質疑を終わります。
 いずれにしても、今回の健保法に関しては、余りにも患者に負担を押しつける、非常に、むだを省くこともなく、抜本的改革をすることもなく、将来の展望も一切見えない極めて安直な改革案だということを最後に申し上げて、終わります。ありがとうございました。

■ 02/04/26 歯科医師会の加入率

○松島委員 これはぜひ、社会的な風潮としても強めていただきたいと思います。
 最後に一つだけ、また健康増進法にかかわることなんですけれども、実際に事前の公衆衛生指導、そういうものにかかわって携わられるのは、例えば医師会とか歯科医師会のメンバーがかなりこれに携わられます。ところが、いろいろなところで、末端で聞いておりますと、今こういった会に加入される人の比率が、加入率が低下しておりまして、特にそれが著しいのは歯科医師会なんですが、加入している方が熱心に地域の公衆衛生に携わられる、非加入の方々がそういうのを面倒くさがって嫌がるケースが多い。そうすると、この負担の軽重というものが出てまいります。
 ちなみに、平成十二年十二月に全国で、大学病院の勤務医なんかは除きまして、診療所に七万六千八百八十四人の歯医者さんがいらっしゃるうち、歯科医師会の会員は、これはちょっと時期がずれてことしの三月末、直近ですけれども、六万四千人余り、八三%でございます。東京都の場合はもっと状況がひどくて、診療所の歯医者さん一万二千六百人余りのうち、歯科医師会の会員は八千九百人ほどで、七割にすぎません。特に昨年、平成十三年に東京で新しく開業をされた三百四十人のうち、わずか四割の百三十七人しかこの歯科医師会に入っていない。それで、入られない方は、もうそんなの面倒で、公衆衛生からそっぽを向くというケースが結構あります。
 これは事前の公衆衛生ということで見ると非常に問題ではないかと私は思いまして、例えば日弁連というのは強制加入でございますが、同じように医師会、歯科医師会というものもそういう方向に持っていくことができないだろうか。そして、歯医者さんや医師をやめさせるときに……(発言する者あり)その歯科医師政治連盟というのはまた別の問題でございまして、とにかくこれは医療的にお伺いしたいと思いますが、どういうふうに考えるべきだとお考えになられますでしょうか。
○篠崎政府参考人 医師会そして歯科医師会は、医学の発達や公衆衛生の向上などさまざまな活動を行っておりますけれども、今御指摘でございましたが、弁護士会とは設立の経緯などが異なっております。したがって、一概に比較することは難しいのではないかというふうに考えられまして、強制的に加入を義務づけることについては慎重な議論が必要なのではないかというふうに思っております。
 ただ、いずれにいたしましても、地域における健康の保持増進に対して歯科医師あるいは医師の先生方の果たす役割は大変大きいものと考えております。地域における健康増進活動への参加が進むように、私どももこれから努めてまいりたいと考えております。
○松島委員 どうもありがとうございました。

■ 02/04/19 医師の臨床研修

○国務大臣(坂口力君) 阿部議員にお答えさせていただきたいと思いますが、初めいただいておりました問題とは大分違った問題がたくさんあるものですから、うまくお答えさせていただけるかどうか、よくわかりません。
 一番最初は、医療供給体制と医師の確保についてのお尋ねであったと思っております。
 医療資源の効率的な活用でありますとか、医療施設間の機能連携等の確保を図りますとともに、自治医大でありますとか地元の大学の協力を得まして、医師の確保にも努めているところでございます。
 確かに、御指摘になりましたように、いわゆる過疎化の問題とそして過密化の問題とがございまして、とりわけその中で、小児医療の問題等、非常に深刻な問題も起こっておりますので、これらの問題につきまして、ひとつ格差のできないように最善の努力を図っていきたいと思っております。
 それから、医療の質につきましてのお尋ねがございました。
 将来の需給を見通し、計画的な養成、確保を図っていくことは重要でございますが、そうした人数の問題だけではなくて、質の問題も大変大事だと思っております。
 とりわけ、医療の分野の中で看護職員につきましては、平成十二年に策定いたしました看護職員需給見通しに基づきまして、養成力の確保、それから離職の防止、再就職の支援、資質の向上等の総合的な確保対策に今取り組んでいるところでございます。
 いずれにいたしましても、医療従事者の需給に十分配慮いたしまして、そして、医師、歯科医師を含めました必要な医療従事者の確保と資質の向上に努めてまいりたいと考えております。
 それから、医師の臨床研修についてのお尋ねがございました。
 平成十六年四月の医師の臨床研修の必修化に当たりましては、研修医が、アルバイトをせずにプライマリーケアの診療能力の修得に専念いたしまして、医師としての人格の涵養に努められる環境を整備することが重要であると考えております。
 現在、医道審議会の医師臨床研修検討部会におきまして、研修内容に加えて、勤務条件等の処遇の問題につきましても検討を進めているところでございます。
 この医道審議会の内容につきましてのお話もございましたけれども、確かに医道審議会は、医療従事者、とりわけ大学の先生等が多いわけでございますが、しかし、地域医療に携わる方々を初め、さまざまな関係者からヒアリングも行っているところでございまして、地域医療に携わる方々の多数の御意見を伺っていきたいというふうに思っておるところでございます。
 それから、研修医が研修に専念できる環境の整備が重要であると考えております。そのための必要な財源の確保、そして、研修医に対してどれぐらいの給料をお出ししたらいいのかといった問題につきましても、現在詰めを行っているところでございます。
 それから、最後の二問は、三割以前に抜本改正が必要ではないかというお話でございました。
 これはもう御指摘のとおりでございまして、私もそう思っております。したがって、どういたしましても、この抜本改革の筋道というもの、基本的な方向性というものは早く出さなければならないというふうに思っております。
 この御審議をいただきます間にも、そうしたものをできる限り次々と出していきたいというふうに思っているところでございます。
 最後に、情報公開のお話がございました。
 これも現在進めているところでございまして、病院あるいは診療所の情報公開も進めておりますが、そうした問題とあわせまして、患者の側から見まして、患者の側が医療に参加できるような体制につきましても、現在、進めているところでございます。
 これらの問題にひとつおこたえができるように、十分にやっていきたいと思っているところでございます。

■ 02/04/17 歯科医療改革

○金田(誠)委員 どうもありがとうございます。
 料金水準を公社が決めるというようなことになりますと、現行制度と大きく変わってくるわけでございまして、ぜひひとつ、今の形で存続できるように大臣の御努力をお願い申し上げる次第でございます。ありがとうございました。
 次に、私ども民主党が先ごろ発表いたしました「歯科医療改革案」、こういう冊子なんでございますけれども、これにつきましてお尋ねをいたしたいと思います。
 これを発表したのは昨年の三月でございまして、民主党としての初めての試みでございます。この歯科医療改革案の中では、三つの視点ということで掲げてございまして、第一点目は「歯科重視の医療体制の確立」、二点目として「治療歯科から予防歯科への転換」、三点目として「患者が安心できる環境づくり」ということを掲げてございます。
 今後、与野党という枠にとらわれずに、国民のための良質な歯科医療の提供という観点から、機会があればまた大臣とも意見交換をさせていただきたい、こう思うわけでございますけれども、今回は、私ども初めての試みでこういうものを出したわけでございまして、これについての大臣の総括的な御感想などを承れればありがたいなと思うわけでございます。

○坂口国務大臣 民主党さんの、この歯科医療改革案というもの、私も、正直なところは、全体を読ませていただいているわけではございません。きょう御質問をいただきます要点につきまして私も拝見をしている程度でございまして、申しわけないわけでございますが。
 歯科全体について申しますと、今まで考えられておりましたよりも、歯とかそしゃくという問題が体全体に大きな影響を与えているものであるということがだんだんと明らかになってまいりました。そうした意味で、歯科は今まで、医科の方から切り離されて、何か特別扱いにされていた感もございますけれども、非常に、今まで以上に重要視を今後していかなければならないというふうに、今総論として思っている次第でございます。
 民主党さんがお挙げになっています「歯科重視の医療体制の確立」ということにつきましては、そういう総論の上からいえば賛同のできることだというふうに思いますし、それから二番目の「治療歯科から予防歯科への転換」というのがございますが、この中身、ちょっとまだ詳しく読んでおりませんけれども、今まで、企業等の健康診断におきましても歯科の検診というのはなかったわけでございますけれども、まだ義務づけているわけではございませんが、できるだけ歯科の検診も行ってもらうように、ひとつ企業にも、今お願いをしているところでございます。それから「患者が安心できる環境づくり」、これも、このスローガン、反対するところは何らないわけでございますが、その中身につきましてのいろいろの問題点はあるのかもしれません。
 とにかく、総論といたしましては、そんなに考えておりますことと違った方向性のものではない、むしろ同じ方向性のものではないかというふうに認識をしている次第でございます。
○金田(誠)委員 大変前向きに受けとめていただきまして、感謝をいたします。
 今回触れ切れなかった点も、例えば歯科医師数の適正化、需給ギャップなどもできておりまして、その他何項目かございます。こうした点も含めまして、今後、ぜひ機会を改めてまた意見交換をさせていただければと思うわけでございまして、よろしくお願いをしたいと思います。
 そこで、きょうは、歯科医療の中で一項目に絞りまして、歯科技工士をめぐる諸問題ということで質問をさせていただきます。
 まず、私どもの考え方としては、歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士の相互の連携によるチーム医療の確立、このことが非常に重要であるというふうに考えているわけでございますが、そうした中で、先般、何名かの歯科技工士さんの方々が私どもの方に参られまして、嘆願書、四項目に及んでおりますが、既にきのうお渡しをしてございますけれども、その嘆願書を置いていかれました。それを裏づける「歯科技工士の現状」、こういう一枚紙もあわせていただいたわけでございます。
 その問題点、六項目指摘をいただいたわけでございますが、かいつまんで申し上げますと、第一に、長時間労働である。一日十二時間から十六時間は当たり前、朝までかかることも珍しくない、こういう状況だそうでございます。二点目として、女性歯科技工士が定着しない。原因は、一点目で申し上げた劣悪な労働環境と長時間労働。同じく、女性ばかりでなく、新人技工士、これがなかなかふえない、やめていく人が多い。これまた同じ理由でございます。四点目は、労働時間の割に賃金が低い。五点目として、一人ラボが多い、こういうことでございます。六点目は、これはちょっと大変なことだなと思って伺ったんですが、にせ技工士が多い。モラルの問題ではあるけれども、経営上の問題が大半を占めているんではないか、このような御指摘をいただきました。
 こういう指摘を踏まえながら、以下、順次質問をさせていただきたいと思うわけでございます。
 いただきました嘆願書には、第一番目に、いわゆる七、三問題、七対三問題というんでしょうか、これがまず載せられておりました。この七、三問題とは、昭和六十三年、厚生省告示第百六十五号により、歯冠修復及び欠損補綴の費用は、製作技工に要する費用がおおむね百分の七十、製作管理に要する費用がおおむね百分の三十である、七、三であると。このようにされたにもかかわらず実態としては空文化しているというのが七、三問題でございます。
 そこで、質問をいたしますけれども、厚生労働省は、七、三は技工と管理の標準的な割合、こうしているようでございますけれども、標準的な割合とはどのような根拠で算出されたものなのか、お示しいただきたいと思います。
○大塚政府参考人 ただいま御指摘のありましたような昭和六十三年の告示がございます。この七、三という割合を告示で定めましたのは、当時でございますけれども、当時の厚生省が実施をいたしました歯科技工料金調査、この結果を踏まえまして、いわば当時の実態を勘案した割合ということで、標準的な割合としてお示しをしているものでございます。
○金田(誠)委員 そこで、今日の実態としてはこの七、三が大きく崩れているという話を伺ったわけでございますけれども、実態はどうなのか。七、三から六、四。六、四から五、五。場合によっては逆の七、三まであるなんという話も仄聞しているわけでございますけれども、この実態の数字をお示しいただきたいと思います。
○大塚政府参考人 製作技工に関するさまざまな種類がございますから、種類ごとにもちろん異なるわけでございますし、個別のケースごとに異なるわけでございますが、全体といたしまして、直近の数字で把握しておりますのは平成十一年度の数字でございますが、歯科技工料金調査をいたしまして、この結果によりますと、全体の平均で、いわゆる七に当たる部分、製作技工に要する費用の部分が六六・六%という数字を私ども把握いたしております。
○金田(誠)委員 私どもが聞かされている実態とかなりこれは違うのかなという印象を受けます。
 ついては、その平成十一年の調査でございますけれども、その調査の集計表といいますか、恐らく地域格差だとか、あるいは補綴にしても、部分によってこの六六・六のところもあれば、もっと低いところもあれば、いろいろあるんだと思いますが、その辺も調査されているのかどうかも含めまして、調査結果表というんでしょうか、調査表というんでしょうか、それについて、資料として後ほど御提示いただけますでしょうか。
○大塚政府参考人 これは、診療報酬の審議をいたします中医協での必要に応じて御提示する資料という性格のものであることが一点。それからもう一点は、なかなか難しい点が一点ございますので御了解を賜りたいんでございますが、実際上、それぞれの取引は、自由といいましょうか、当事者の合意で取引されるわけでございますが、そうした点に直接的な影響を与えるというのも避けなければならないという要素がございます。
 ただ、調査をいたしているわけでございますから、少し精査をいたしまして、整理をいたしまして、お示しできるものについてはお示しをいたしたいと考えております。

○金田(誠)委員 私の聞く範囲では、今のような数字であれば、わざわざ私のところまでは恐らく来ないんだろうというふうに思います。聞いている実態は、これとはかなり違うものでございます。そのスタートラインといいますか、共通認識の上に立って議論をしなければ、かみ合わない議論になってくれば意味のないことでございますから、ぜひその議論の土台をそろえるという意味からも御提出を強くお願い申し上げておきたいというふうに思います。
 次の質問に入らせていただきますが、なぜこの七、三が空文化しているのか、その原因でございます。
 技工料の取り決めが、七、三という取り決めが守られないほど技工料の診療報酬が低いという指摘もございます。あるいは、この背景として、診療報酬の医歯格差というものがだんだん拡大をしていって、歯科としては厳しい状況に置かれている、あるいは、歯科医師の需給バランスが崩れて個々の診療所の経営が非常に困難になってきている、さまざまな背景があると伺ってはおりますけれども、厚生労働省として、この七、三に対して、実態は私は大きくかけ離れていると思っていますし、さっきの数字ですとそんなにかけ離れていないことになってかみ合わないことになるんですが、私の理解をしている、この大きく乖離している実態、この辺の原因、七、三が守られてこない原因を、どういう理解をされておりますでしょうか。
○大塚政府参考人 さきにお話の中にございましたように、私どもとしては、もちろんどんぴしゃりという数字ではございませんけれども、基本的には、全体といたしましては、七、三にそう大きな乖離がない状態になっているというふうに見ておるわけでございます。
 先ほども申しましたように、当事者間の取引という性格がございますので、いろいろなケースがある、その七、三問題とは別に、全体として、例えば歯科医師の需給問題やら歯科医療に関します全体的な課題がさまざまあるということはよく私どもも認識をいたしておりますが、その問題が直接にこの七、三の問題にダイレクトに結びつく問題だとは、私どもは現時点においては認識しておりません。
 ただ、いずれにいたしましても、歯科医療の大半を占めるのが歯冠修復あるいは欠損補綴というものでございますから、その業務が関係者の間で、先生がおっしゃいました、チームワークという表現をとられましたけれども、関係者の連携で円滑に進むというのが患者にとりまして最大のメリットでございますから、そうした観点で、こうした両当事者間の関係が円滑に進みますように私どもとしても願ってもおりますし、また必要な努力を続けてまいりたいと考えております。
○金田(誠)委員 やはり、実態がどうなのかというところの認識をそろえて議論をしないと今のような議論になりますので、厚生労働省として押さえているこの実態調査を何としてもお示しいただかないと議論がつながっていかないなと思うものですから、また重ねて御要請を申し上げておきたいと思います。
 次の質問でございますが、昭和六十三年十月二十日付で厚生省保険局長名の通知が日歯と日技の会長あてに出されております。その中では、この七、三の割合は良質な歯科医療の確保に資することを図ったものでありますとされているわけでございますが、この意味合いをちょっと解説していただきたい。
 といいますのは、良質な歯科医療の確保に資することを図ったということでございますから、一定の診療報酬が決まる、それを、技工の部分が七、管理の部分が三、こういう形で区分けをするということが適切な歯科医療をならしめるということでございますから、当然これは守るべきものであるんだという意味合いがこれに込められていると思うんですが、その辺の解説をお願いしたいと思います。
○大塚政府参考人 七、三告示に合わせまして保険局長名の通知が出ておるわけでございまして、お話ございましたように、良質な歯科医療を確保するためという観点での通知でございますけれども、やはり、歯冠修復、欠損補綴といった業務が関係者、具体的には歯科医それから歯科技工士、歯科衛生士さんなどもおられますけれども、特に歯科医、歯科技工士の間で円滑に業務が進むということが、トータルとして、全体として、歯科医療の円滑な実施につながる、患者の福利に通ずるということで七、三を標準的な割合としてお示しをいたしましたので、その趣旨をお踏まえいただいて、チームワークのとれた歯科医療を実施していただきたい、こういう趣旨、思いを込めた通知というふうに考えております。
○金田(誠)委員 さらにまた、同じ通知の中には、この厚生大臣告示の趣旨を踏まえ、関係団体との間で話し合いを行っていただくとともに、個々の当事者間で円滑な実施が図られるよう会員を御指導いただきたくお願いいたしますと、これが日歯と日技の両方に出ている文章なわけでございます。
 こういうことで、まず関係団体との間で話し合いを行う、さらに会員を指導していただくと。この七、三ということが問題にならないようにするという意味の通知だと思うわけでございますけれども、この辺の話し合いなり指導なりというものが適正に行われているという実態なのでしょうか。その辺のところ、どのように押さえておりますでしょうか。
○大塚政府参考人 通知の中で触れられた内容でございますが、おっしゃったとおりでございまして、基本的には、繰り返しで恐縮でございますが、歯科医療機関と歯科技工所の間のいわば自由な取引、自由な契約で決まる、価格が設定されるということになりますけれども、標準的な割合をお示しして、その趣旨を会を通じて個々の会員にも十分周知していただくようにというお願いの文章でございます。
 関係者の間でいろいろ引き続き議論があることはもちろんでございます。これは、それぞれの事情もいろいろ変化もし、厳しい環境でもございますから、御意見はございますけれども、全体といたしましては、この六十三年通知、告示の趣旨を踏まえて適切に対応していただいているというのが基本的な認識でございます。
○金田(誠)委員 根っこのところで、現状の数字が、私どものとらえている実態と厚生労働省の調査と一致をしておらないというところでの質問の継続なものですから、どうもかみ合ってこないわけでございますけれども。
 これは、例えば七、三が、仮に五、五というのが主流になってしまった、こうしたとします。先般、保険局からいただいた資料の中に、例として総義歯二千五十点という数字が載っておりました。二千五十点であれば、七、三に分ければ千四百三十五点と六百十五点ということになるわけでございますが、仮に五、五ということにしますと、千二十五点対千二十五点、こういうふうになります。
 そこで、技工士さん方が心配しておられることは、千二十五点でも技工が可能である、こういうことになるとすれば、千二十五点に七、三の三の六百十五点、これをプラスしますと、千六百四十点ということになり、現行二千五十点との差は四百十点、これが引き下げ可能ということになりはしないか。
 今でさえ低い診療報酬がこのように引き下げられるなんということは、現実問題としては考えられないことでありますけれども、こういう七、三というものが、六、四あるいは五、五という状態が続けば、保険者あるいは被保険者はもとよりでございますが、会計検査院あるいは総務省、さらに財務省というところからも、これは放置できないという声が起こりはしないかということも心配になってくるわけでございますけれども、この辺のところ、厚生労働省、どのようにお考えでしょうか。

○大塚政府参考人 ただいま総義歯の例を引いて御質問でございますけれども、私ども、歯科医療において、さまざまな重点項目ございますけれども、歯あるいは補綴物の長期維持に資する技術などについては、やはり今後の歯科医療を考える上でも重点というふうに考えておりまして、今回、御案内のように、全体といたしましては、厳しい環境のもとで、歯科診療報酬につきましても、いわゆる技術料部分につきまして医療費ベースで一・三%、全体としては引き下げを行いました。これは医科、調剤も同様でございますけれども。この中で、有床義歯あるいはその他の歯の補綴物に関連する技術につきましては、厳しい環境の中で引き上げを行いました。例に出されました総義歯につきましては、これを据え置く、厳しい環境の中での据え置きという措置も講じました。
 こうしたことで、歯科医療の中でも特に重点を置くべき分野、今後歯科医療の質の向上という観点から必要な分野、御指摘の事項なんかも含まれると考えておりますが、こうした技術あるいは歯科医療につきましては必要な評価をきちんとしてまいりたいというのが基本的に我々考えているところでございます。
○金田(誠)委員 今の御答弁も、七、三ということが守られていての話だと思うわけでございまして、それが崩れてくる。まあ、多少の崩れというのは、上に崩れる、下に崩れる、いろいろあるのかもしれませんが、いずれにしても、七、三というものを基本にしながら、多少の幅という程度のものだろうと思うわけでございます。
 それが、私どもが承知しているような形で七、三が崩れてくると、今のようなお話も保険者あるいは財政当局等の関連では面倒な問題になってくるんではないかなということを御指摘申し上げたいと思うわけでございます。
 最後に大臣、恐縮でございますが、お伺いをしたいと思います。
 七、三という割合が標準的な形ということで告示をされ、それについての円滑な実施ということでこれまた通知がされるという中で、厚生労働省の調査と私どもの把握と多少違うようではございますけれども、いずれにしても、かなり大きな問題として今提起をされている実態でございます。
 この七、三というものを本来の形に戻していくという立場から、努力をしていただく、具体的な方策を講じていただくということで、ぜひひとつ御尽力を賜りたいと思うわけでございますが、その辺のお考えを伺わせていただきたいと思います。
○坂口国務大臣 七、三問題といいますのは、私も随分前から実はお聞きをいたしておりまして、何とかならないのかというお話が随分前からありました。ここにきょう御出席の与野党の皆さん方の中にも、この問題何とかならないのかというふうにおっしゃる方はかなりおみえになると私思っております。
 これは、議論をいたしておりましても決着のなかなかつかない話なんですね。それで私は、やはりここは歯科医師会の皆さん方と一遍お話をする以外にないと実は思っております。そして、忌憚のないお話を申し上げて、この問題は前進させる以外にないというふうに考えております。
 前々から私も思っておりましたことの一つでございますので、時間を見まして一度率直にお話を申し上げたいと思っております。
○金田(誠)委員 ありがとうございます。
 技工士会の方では、この問題について、独禁法の適用除外とかいろいろ具体的な提案もされているようでございますが、その前段として、大臣おっしゃる話し合いというのが出発点になると思うわけでございまして、ぜひひとつそれは実現をしていただきたい、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 局長、それにつけても数字が、相当理解が違うようでは話し合いの土台がきちんとしないわけでございますから、早急にこれは御検討いただいて、しかるべくお示しをいただきたい。重ねて御要請を申し上げまして、質問を終わります。どうもありがとうございました。

■ 02/04/16 訪問診療

○小池晃君 医療機関にとってと言うけれども、そうじゃないじゃないですか。
 だって、患者で何で分けられるんですか。医療上食事治療が必要な患者と必要でない患者というのは私は分けられないと思うんですよ。だって、これはもう、透析患者にとってみれば、時間を掛けて透析をすること、それから水分制限等、摂取たんぱく量の制限、適切なたんぱく量の摂取というのは、これは透析患者の生命予後に決定的に重要だということはこれはもう通説ですよ。
 そういう中で、この患者には食事療法必要で、この患者には必要でないというのは、私、暴論だと思う。全く医学的根拠のない議論だというふうに思います。今回の診療報酬の下げ方というのは、本当にただ下げるだけ、理屈は後から付いてこいというようなとんでもないやり方だというふうに思うんですね。
 それから、続いて歯科の問題、ちょっと時間がないので、歯科の問題をお伺いしたいんですが、四月十一日の朝日新聞にこういう投書が載っています。八十歳代の女性の入れ歯の、義歯の訪問治療をしている横浜市の医師からの投書であります。
 この患者さんは要介護四の状態だそうなんですけれども、御主人が頑張って月二回、医科の外来に通院していると。そのために、この医師は四月からは訪問診療ができませんというふうに告げたそうなんですね。御家族からは妻を寝たきりにしないために頑張ってきたのにと言われ、医療の継続性や平等性はどうなっているのか、何のための国民皆保険なのかと考えさせられましたと、投書はこういうふうに結ばれております。
 今度の改定で、医科に通院していたら訪問診療は認めないとか、寝たきりでなければ訪問診療を認めない、こんなことだとすれば、私は歯科の在宅医療は成り立たないというふうに思うんですが、この点について御説明を願いたいと思うんです。

○政府参考人(大塚義治君) 歯科につきまして、その診療形態の一形態といたしまして訪問診療があるわけでございますけれども、その場合の基本的な要件といいましょうか考え方は、身体の状況その他で通院が非常に困難だというようなケースを想定しているわけでございます。
 その際には医療機関、歯科医療機関の方が訪問をして診療をしていく、その際に訪問診療料を算定する、こういう仕組みでございますけれども、そういう意味で、他の、あるいは医科の保険医療機関に通院している場合等と書いてあるわけでございますが、私どもの趣旨といたしましては、ただいま申し上げましたように、歯科診療への通院が困難だというケースを念頭に置いたわけでございますので、医科の保険医療機関に通院しているから、それ一字をもって算定しないということは、これは本来の趣旨にちょっと外れるケースになると思います。
 したがいまして、元に戻りまして、基本に戻りまして、訪問診療が必要な患者さんに対しまして所定の訪問診療がきちんと行われたという場合には訪問診療料を算定するというふうに考えているところでございます。
 なお、こうしたいろんなケースがございますので、現場における御疑問などもいろいろ診療報酬改定がございますと出てまいります。必要に応じまして、それを取りまとめてお示しをしたり、あるいは疑義解釈というような形で処理をしたり、様々な方法を講じておりますけれども、極力、現場における混乱のないように私どもも努力をいたしたいと考えております。
○小池晃君 これ疑問が一杯出ているんですよ。
 ということは、今のお話で言うと、例えば在宅で歯科診療を受けていたけれども状態が悪くなっていて救急車で運ばれたとか、あるいは具合が悪くなって家族がこう抱えて連れてきたとか、そういう場合についても含まれるわけではないと、個別具体的に判断していくということでよろしいんですね。
○政府参考人(大塚義治君) そのとおりでございます。
 今回、こうした様々な見直しをいたしました背景には、逆に申しますと医療機関の訪問診療という形を取りましてかなり本来の趣旨に外れたケースもあるというような御批判もございました。したがいまして、そうした適正化をするというのが本来の趣旨でございますから、ただいまお示しになったようなケースにつきましてまで訪問診療料の算定ができないということは、これは私ども考えておりません。
○小池晃君 それからもう一つ、今回の改定で訪問歯科診療について、医療機関に勤務する複数の歯科医師が同時刻に訪問診療を行った場合は訪問先にかかわらず一回分しか算定できないという規定が置かれました。これは一体なぜこういう規定を置いたんですか。
○政府参考人(大塚義治君) ただいまの御質問にお答えしたことなのでございますけれども、いろんなケースがあり得るわけでございますが、例えば福祉施設でありますとか、居宅と申しましても特定の地域を対象に、表現が適当かどうか、一種の出張診療のような形で出掛けていって、通常の診療を訪問診療という形で行っているというケースが見られるというような御指摘もございました。本来の考え方からいたしますと、これはやや現在の医療保険制度の仕組みを逸脱しているケースになり得るわけでございますから、そうしたことを整理をいたしたい、適正化をいたしたい。
 つまり、繰り返しになりますけれども、被保険者、患者さんがなかなか歯科診療に通院できない状態にある場合にその御要望におこたえして訪問をするというケースについては、これは当然訪問診療を算定しなければなりませんけれども、それ以外の、それを言わば乱用するといいましょうか、そうしたケースを排除したい、こういう趣旨が背景にございます。
○小池晃君 要するに、企業的にといいますか一斉に往診するようなケースであって、個々の開業医が複数お医者さんを抱えているようなところが個別に居宅に行っているような場合についてはこの対象にならないということでよろしいですね。
○政府参考人(大塚義治君) それぞれの患者さんの事情に応じて必要な場合、これは当然訪問診療の対象になるということでございます。
○小池晃君 歯科については全体として医療経済実態調査が行われて、収支差額は二年連続減少しているわけですね。六・三%でした、去年は。そういう中で、私は医科と同率のマイナス改定になっていること自体が、これは全体としては非常に問題であると。これでは本当に医療経済実態調査をやる意味がないんじゃないかという声が上がっていますけれども、私もそのとおりだというふうに思っております。
 そのことを指摘した上で、ちょっと診療報酬全体の問題について時間がないのでお伺いしたいんですが、先ほどからもお話あるように、非常に現場からは二・七%などという数字と懸け離れているんではないかという指摘があります。例えば東京台東区の永寿総合病院というところ、ここはマイナス七%だという計算をされています。それから、大阪の私立病院協会の緊急調査では、一般病床は平均三・四%、療養病床は平均六%ダウンだと。一部だけ下がっているというならともかく、緊急調査で出てくるものすべて二・七%を大きく上回っているという実態があるんですね。
 先ほど大臣は三か月間様子を見てというふうにおっしゃいましたけれども、私はまず、この実際の数字出てきて、二・七という数字と乖離していれば、私は、これは約束違反だということにもなりかねませんから、これは当然見直すということが必要だと思いますし、三か月と言いますけれども、これだけ問題が、与党の方からも質問も出るぐらいですから、そういう点でいえば、もっと早く検討を私、開始すべきではないかというふうに考えるんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 三か月ぐらいは見ないと現状がどうかということはちょっと把握できません。一か月、二か月ではやはり無理でしょう。少し皆さん方が落ち着いてこの制度にお慣れになって、どういう結果になるかということを拝見しなければならないというふうに思います。その結果を中医協でどう議論をされるのかということを少し私たちは見守りたいというふうに思っているわけでございます。
 この何%になるかという話は前提条件、その計算の前提条件に何を置くかということによってこれぐらい違う話はないわけでありまして、大変大きな違いになります。したがいまして、トータルで見て一体どうなるのかということだろうと思います。一部分だけを見ればいろいろなことが起こるかもしれませんけれども、トータルでごらんをいただいて、トータルで一体どうなるのかということが三か月ぐらいすれば大体方向性が分かるのではないかという気がいたしますので、田浦先生にもそのようにお答えを申し上げたところでございます。
○小池晃君 トータルとして見ていって、はっきりしたものが出てくれば再改定ということも検討の課題になってくるということでよろしいですね。
○国務大臣(坂口力君) ですから、そこは中医協で御議論をいただくわけでございますから、それを踏まえてどう御議論をいただくかということになるだろうというふうに思います。これは中医協でお決めいただくわけで、厚生労働大臣が決めるわけじゃないわけです。
○小池晃君 厚生労働大臣は告示するわけですから。私、中医協で決めるんだとおっしゃるけれども、そもそもこの診療報酬が、例えば今年の医療費の国庫負担の削減というのは二千八百億であります。そのうち大半がこれは診療報酬なんですね。制度改定によるものは大体九百億円ぐらいです。千九百億円は診療報酬の改定なんです。診療報酬の在り方が日本の医療の在り方を大きく規定しているわけですね。それが国会審議の対象とならずに中医協だけで決まっていくというのは、私は大変問題ではないかと。個々の具体的点数まで国会で議決しろと、そういうふうには言いませんけれども、私は、基本方針については、これは例えば今回のように今まで保険給付されていたものを特定療養費化するとか、こういう骨格部分はきちっと国会で審議をしていくということがこれは必要になってきているんじゃないかと思うんですが、大臣、その点で御意見をお聞かせ願いたいと思います。

○国務大臣(坂口力君) 国会というところは、具体的な細かな問題もそれは議論の対象になることもございますけれども、私は、いかなる制度であれ、その大綱と申しますか、大筋のところ、大枠のところをどうするかということを御議論をいただいて決定していただくのが国会だというふうに思っております。
 したがいまして、この医療制度改革におきましても、大枠としてどうするかという、そういう御議論をしていただいて、そしてその中で具体的な問題を決めていくということになるのではないかというふうに思っております。
 どうぞ、ひとつ、そうした意味でございますので、医療制度改革につきまして大きな枠がどうあるべきかということの御議論をまずお願いを申し上げたいというふうに思っております。
○小池晃君 いや、それももちろんやりますよ。でも、診療報酬の大枠、基本的な骨格というのも、これも医療制度の中では大きな枠組みでしょうと。それがやっぱり国会で一切審議されないというような在り方には問題があるんじゃないですかと。例えば、今年の国庫負担の大半は診療報酬で決まっているとすれば、それが国会で全然議論されないというのはおかしいじゃないですかと。私、単純にそういうふうに申し上げているだけなんで、これは与党も含めて是非私は検討していくべき課題だということを申し上げたいと思います。
 ちょっと時間なくなってきちゃったんですが、年金のことをちょっと若干お伺いしたいんですけれども、今年度から国民年金の半額免除制度が実施をされています。
 これでいろんな訴えが来ているんですが、今まで国民年金保険料を全額免除されている方から、所得に変化がないのに今年度からは全額免除じゃなくて半額免除ですよということで半額保険料を請求されて、払えないんで滞納せざるを得ないという訴えが来ているんですが、何でこんなことが起こるのか、ちょっと簡単に御説明願いたい。
○政府参考人(辻哲夫君) 御指摘のように、本年四月から、従来の全額免除制度に加えて半額免除制度を導入いたしますとともに、免除基準の明確化を図っております。
 具体的には、従来の免除基準は、市町村民税非課税世帯は免除対象、それから所得税の課税世帯に属する者は免除対象とならず、そしてその中間の世帯につきましては、世帯の所得のほかに資産、生命保険料の負担状況あるいは障害者の有無といったことを審査いたしまして、一定のルールの下で個別に免除か非免除かを判別しておりましたが、その判別方法が一定の計数を用いるなど非常に複雑でございまして、行政の裁量に一部ゆだねられていた部分があったといったことから、今後、増加が見込まれる保険料負担を公平に求めていくためには免除、非免除の基準を分かりやすく、しかも明確にするということが必要であると。そしてまた、現場からも、第一線の運用担当者からもそういう要望はございました。
 このために、今回の半額免除制度の導入と併せまして、原則として、前年の所得のみを基準とする形に免除基準をまず改めたものでございます。そして、免除の対象としては、まず、これまでの免除対象とならなかった所得課税世帯の一部も半額免除対象とするとともに、市町村民税非課税世帯に属する者は従来どおり全額免除対象といたしました。
 問題は次でございますが、それ以上の世帯につきましては、従来は、市町村民税非課税世帯よりも負担能力は相対的に高くなっているものの、全額免除をするかどうかという言わばオール・オア・ナッシングということでなっておりまして、今日のように、保険料がかつてに比べて高くなった段階では、結果として、言わば大ざっぱな仕組みになっていたものを今回は半額免除対象としたと、そういったことで負担能力に応じたきめ細かな対応を取りつつ基準の明確化を図ったものでございます。もとより、失業後や災害といった個別の事情については前年所得にかかわらず免除を受けられることとしております。
 このようなことから、全額免除世帯の一部が今回半額免除世帯となったものでございます。
○小池晃君 半分で済むと思いますよ、今の、最初のことだけで。
 どうなったかというと、今までは、住民税非課税世帯は全額免除だ、それから所得税課税されていれば免除対象じゃなかったと。住民税が非課税の人と所得税が課税されている間の中間の人たちがいたんです。その人たちについては、いろんなポイントを挙げて、所得とか生命保険料とか被扶養者の数とか障害者がいるかどうかとか、かなり裁量でこの人は免除しようとやっていたんです。今回、これをなくしちゃったんですね。
 ところで、お伺いしたいんですが、今年度の全額免除の予定というのは一体何人でしょうか、社会保険庁。
○政府参考人(冨岡悟君) 平成十四年度予算におきましては、免除の対象となる方につきましては、全額免除の方が三百二十二万人、半額免除の方が百五十六万人、合計四百七十八万人と見込んでおります。
○小池晃君 十二年度は三百七十万人だったんです、全額免除者は。それが今年度予算では三百二十万人と。要するに、五十万人の中間層の人たちが切り捨てられるわけですね。
 ある社会保険事務所では、このことで相談がかなり来ているそうなんです。今まで全額免除だったのに、今度からは全額じゃなくて半額だと言われたと。もちろん、中には半額払って三分の二年金もらいたいという人もいるでしょう。でも、全額免除だったからよかったのに半額払わなくちゃいけないから、払えないで滞納とされちゃう人が出てくることになるんですね、これ。
 私、こんなふうになるとその年金審議の中で知りませんでした。国会でもこれは問題にならなかったと思うんですが、私は、こういう低所得者対策として半額免除制度が導入されたのに、逆にこの制度の導入に伴って中間層の人たちが切り捨てられるということがあってはならないんではないかと。私、今まで全額免除の対象になっていた人というのはやはりその事情に応じてどちらか選択できる、引き続き全額免除もできるという制度をこれは是非作るべきだと思うんですが、いかがですか。大臣、いかがですか。
○委員長(阿部正俊君) 簡潔にお願いします。
 では、最後に一言。
○政府参考人(辻哲夫君) あくまでも、これまで全額免除となっていた世帯は保険料が相当低いときに全額免除か否かと、オール・オア・ナッシングになっておりましたが、やはり市町村民税非課税世帯よりも高いところは負担能力はそれなりに増しているにもかかわらずオール・オア・ナッシングしかなかった、そこを新たに保険料が高くなった段階できめ細かく半額免除を認めたということで、この点合理的な措置であると考えております。
○委員長(阿部正俊君) 時間が参りました。
○小池晃君 もう質問はしませんが、オール・オア・ナッシングであるといっても、私は選択できるようにしたらどうかと言っているんですよ。住民税非課税世帯を超えてもと言うけれども、例えば単身者だったら年収百万円でも切られちゃうんですよ、これ。私、決して保険料を払える能力があるというふうには言えないんじゃないかと。こういう低所得者を救うという制度の中で低所得者が切り捨てられているというのは大変問題があると思うので、是非この点については検討していただきたい。
 あとちょっと労働問題聞く予定だったんですが、もう時間ありませんので、次回ちょっとさせていただきたいというふうに思います。
 以上です。

■ 02/03/27 一般名による投薬

○国務大臣(坂口力君) 確かに、今御指摘のありましたように、これは薬剤師法の二十三条ございまして、「薬剤師は、医師、歯科医師又は獣医師の処方せんによらなければ、販売又は授与の目的で調剤してはならない。」と、こういうことが入ったわけでございます。したがいまして、ほかの法律もございますけれども、ここが、ここも非常に重要な分野であるというふうに私も思っております。
 ただし、しかしこれだけかといえば、それはしかし医師法の方にも関係はしてくるというふうに考えております。
○内藤正光君 特にこの薬剤師法にちょっと注目したいんですが、この薬剤師法ができても、これ数年前だったと思うんですが、既に一般名による調剤は許されているわけですね、一般名による調剤、認められていると。こういった現状の中で、私は先ほど代替調剤のことをお話ししたんですが、処方せんにたとえ一般名でなくて商品名が書かれていたとしても、医師が特別に丸を付さなければ、それが商品名であっても私は一般名であるというふうに理解できるんじゃないかなと思うんです。すなわち、今のこの薬剤師法の枠の中でも代替調剤は十分可能ではないかと私は思うんですが、いかがお考えですか。
○国務大臣(坂口力君) 一般名で書かれていればそれは可能だというふうに思いますけれども、現状はそうなっていないですね。ですから、そこのところはもう少し検討しなければならないというふうに思います。

○内藤正光君 何人かのお医者さんに聞いたんですが、お医者さんは一般名でよりも商品名、個別商品名で覚えていると、一般名で書けといってもなかなかそうはいかないというふうな話も聞いております。
 処方せんで丸を打てば、それは思い入れがあるわけですから、その薬を使ってもらわなきゃ困ると。しかし、丸が打ってなければ、別に何もその薬にこだわっているわけではないから、これは一般名と理解すべきじゃないんですか。そう判断すべきだと私は思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(坂口力君) この関係の薬だったらどの薬を使ってもらってもいいですよというものを示してもらうのか、それとも、そうではなくて逆に駄目なものだけ丸をするのかというようなことも、それは丸をするという場合にはあり得ると思うんですが。
 丸をするというのが先行してしまいましたけれども、その丸をするというのが決定したわけではございませんで、そういうこともあるかなということを私の考え方として先日申し述べたわけでございますので、そうしたことも含めながら何か方法はないだろうかということを検討をしたい。
 ただし、徹底的にここを明快にしていこうということになれば法律にぶち当たってくると、こういうことを申し上げているわけでございます。
○内藤正光君 厚生労働大臣としては、代替調剤も選択肢の一つとしてジェネリックの普及に努めていかなければならない、後発品の普及に努めていかなければならない、そういうお考えを拝聴させていただきましたが、しかし、私は、どういう形にせよ、検討するからにはやはり実施時期というものを念頭に置いて進めなきゃいけない、私はそれが政治だと思うんです。やはり実施時期をちゃんと明記して、これまでにはどういう形にせよやらなきゃいけないんだと、そうしないとやはり厚生労働省の官僚は動いてくれないだろうと思います。
 そこで、私自身は医療費が急増する現状を考えますともう待ったなしだと思うんですが、厚生労働大臣としてはいつごろを念頭に置いて今の議論を進めていかれているんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) その道の皆さん方にも少しお寄りをいただいて、そして、どういう問題点があるのかということも整理をしながら、それは法律事項になるのか、それとも法律を避けて通ることができるのか、そうしたことも含めてこれは検討をしていただきたいというふうに思っておりますし、いたしますから、そのどの道を選ぶかということによりましていつからということにもこれは影響してくるわけでございますので、今いつまでということもなかなか言いにくいですけれども、しかしこういう時代でございますから、そんなにいつまでかだらだらやっておりましてもいけませんから、できるだけ早く結論をやはり出すということが大事だというふうには思っております。
○内藤正光君 確認ですが、ジェネリックの普及のために、代替調剤もその有力な手段として早急に検討を進めていくということはお約束していただけますね。早急に。
○国務大臣(坂口力君) 代替調剤もその選択肢の一つの中であるというふうに思っております。
○内藤正光君 いや、それも一つの選択肢として至急実施に向けて検討を進めていかれますね。
○国務大臣(坂口力君) その中に入れたいというふうに思っております。
○内藤正光君 次は、総理にお伺いしたいんですが、坂口大臣はさきの予算委員会でも、薬価制度の中に競争原理を随所に導入していくべきだと、そういった旨の答弁をされました。そしてまた、小泉総理も、九七年、厚生大臣の際にこんなことをおっしゃったんですが、覚えていらっしゃいますでしょうか。
 現行の医薬品の公定価格を定めている薬価基準制度を廃止し、そして市場の実勢価格を基本に医療保険から償還する基準額を定める仕組みを導入していきたいと明言されました。言葉は違えど、いろいろな場でそういうような趣旨の答弁をされました。
 しかし、今なお統制経済的な薬価基準制度は存在し、そして今回の改革案の中にも薬価制度の見直し、単なる価格の見直しはあったにせよ、制度そのものの見直しは見当たらない。そしてまた、平成十四年度中に行うと言っているそういった見直しの中にも薬価制度そのものの見直しはどこにも見当たらない。そうなると、九七年の答弁は何だったのか、ただ言っただけだったのかということになっちゃうんですが。
 そこで、総理に御見解をお伺いしたいんですが、薬価制度の見直しの必要性をどのように考えているのか、もし必要だというふうにお考えであるならば、その具体的な考え方をお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 当時、その考え方はいわゆる参照制度と言われましてね、薬価差益をいかに解消していくかという議論の中で出てきた問題だと思います。これも医療制度全般の抜本改革の中で私は議論すべき問題だと思っています。だんだん薬価差は縮小してまいりました。しかし、今後、今言った調剤の問題、できるだけ、同じ成分だったらば安い薬を使ってもいいような普及方法、どうあるべきかと、その問題も含めまして、今後、できるだけ早く新しい方向を出せたらなと思っております。
○内藤正光君 薬の価格もだんだん下がっているとおっしゃいましたが、一万一千種類の薬価がこういう形で、社会主義的な経済の中でこれは各年で決められていくんです。こういった薬価制度の中では新薬開発インセンティブがそがれてしまう。かといって、日本の薬が全体としては下がっていかない。大きな問題、今の枠組みを守ること自体、私は問題があると思うんです。
 そしてまた、一応その案を出されてつぶれてしまったとおっしゃる。だったらば、なぜ今回の改革の中に、改革案の中に薬価制度の見直しを出さなかったのか、納得がいかないんです。私は、やるやるんじゃなくて、具体的なちょっとイメージをお描きいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(坂口力君) 薬価制度につきましても、今回の改正の中で触れていることは触れているわけでございますが、基本としての、一番の根っこのところの骨格につきましては今のところ堅持しております。今までどおりにいたしております。
 それで、しかし問題点が私たちないと思っているわけではなくて、問題点もあるというふうに思っているわけです。ただ、根っこのところから、ここを、自由経済の中にこれを、ここだけを出すということはなかなかいきにくい。それは、医療全体が一つのいわゆる保険点数の中に置いているわけでありますから、その保険点数の中ですべてくくりながら、この薬剤のところだけこれは自由にしますということはなかなかいかない。これは医療制度全体にかかわる問題だというふうに思いますので、その全体の診療報酬体系の中でこの薬価の問題もどういうふうに位置付けるかということを考えたいというふうに思っています。
 診療報酬体系の骨格につきましては、先日来申し上げておりますように、来年の今ごろまでに必ず基本となります物差しを明確にして、もっと分かりやすい形にしたい。その中で薬価の問題ももっと分かりやすい形にしたい、そのように思っている次第でございます。
○内藤正光君 その中には、総理が九七年におっしゃった市場の実勢価格を基本にという、この考え方は盛り込まれると理解してよろしいんですか。
○国務大臣(坂口力君) 市場の実勢価格というものも、これは今よりも私はもっと取り入れなければならないというふうに思いますが、完全な実勢価格にできるかどうか、それは先ほど申しましたように全体に影響する話でございますから、そこはよく検討をしなければならないというふうに思いますが、実勢価格を随所に取り入れていくということにつきましては、総理が今まで御発言になっていることを尊重したいというふうに私たちも思っております。
○内藤正光君 総理にお尋ねしたいんですが、今の統制経済的な薬価制度の枠組みの中で、日本の製薬メーカーの競争力、特にゲノムだとかそういった分野に入っていく中で競争力が著しく落ちつつあるということ、そういう危機感は認識として持っていらっしゃいますね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、薬品産業というのは日本にとっても重要な産業の一つであります。新薬開発あるいは難治療解消薬、いろいろ多くの国民が恩恵を受けているわけですから、この薬の開発面において意欲をそがないような体制を取るというのも大変重要だと認識しております。

○内藤正光君 是非、九七年のようなことがないようにお願いしたいと思います。
 やるんだやるんだと掛け声だけで何もやらなかったということにならないように、やはり今の統制経済的な薬価制度を抜本的に見直して、やはり新薬開発インセンティブが生まれるような、そんな薬価制度に見直していただきたい、このことを申し上げて、次に医療保険制度についてお伺いしたいと思いますが。
 今回の医療制度改革に伴い、政管健保並びに組合健保の本人負担が三割に引き上げられるんですが、その理由について総理にお尋ねします。
○国務大臣(坂口力君) 今、国民が求めておりますのは、現在もさることながら、これから更に高齢化が進んでいきます中で、将来ともに安定した医療保険制度がどう確立されるかということにあるというふうに思っております。したがいまして、将来も安定して、将来も安心できる体制を今作らなければならないというふうに思います。
 その中で、三割負担の問題につきましては、既に国保におきましては三割を負担をしていただいているわけでございますし、そしてまた健保におきましても、家族の外来におきましては既に三割を負担をしていただいているわけでございます。
 そうした中で、我々は、外来などで、風邪を引きますとか、あるいはまたおなかを壊しますとか、そうしたことにつきましてのところは三割という応分の御負担をいただきたい。しかし、入院をして、そして大きな病気に対峙しなければならないといったようなときには、やはりそれに上限があって、そこは大丈夫だという体制を作ることが大事だというふうに思っているわけでございまして、三割と二割と比べて、それは二割の方がいいじゃないか、一割の方がいいじゃないかという話は当然ございますけれども、しかし、現在の人口動態、そしてまた全体の保険の財政等の中身を見ましたときに、この三割というのは妥当な線だというふうに思っている次第でございます。
○内藤正光君 よく大臣から、制度間の給付率の統一を図る趣旨の発言を聞かれますが、これは消極的に統一していくのか、あるいは積極的に統一していくのか、どちらですか。
○国務大臣(坂口力君) これから、このいわゆる医療保険制度の統合化を図っていかなければならないというふうに思っています。
 この統合化の問題は、いわゆる職域保険とそして地域保険がございますから、最初からこれを一緒にしていくというのはちょっと粗っぽ過ぎるというふうに思いますから、まずは、これは地域保険は地域保険としての統合を目指さなければならないし、そして職域保険は職域保険としての統合を目指していかなければならない。
 組合健保でも三千人以下の非常に少ない小さな保険者というのが四五%でしたかね、何かそのぐらい、あるいはちょっと違ったかもしれません、それぐらいある。大変非常に小さいのが多いわけでございますから、そうしたところは、これはもっと統合化を早く図っていかなければ高齢化社会に対応できないというふうに思っております。
 そういうことをやっていこうという、そしてまた、あるいは将来はこれを更に地域保険とそして職域保険とをあるいは統合という話になってくる可能性として十分にあるわけでございまして、また考えなければならないというふうに思いますが、そのときに、やはり供給面等におきましても統一をしておくといったことが非常に大事になってくるだろうというふうに思っておりますので、ここは私たちは積極的にその条件を一元化していくということを目指していきたいと思っております。
○内藤正光君 国保が三割だから政管健保も三割だとか組合健保も三割だと、元々制度が違うんだから、必ずしもそれは公平の論議にならない。しかし、将来的な一元化を目指すという上での第一歩としての三割引上げということですね。
 そこで、ちょっとそれを確認をさせていただきましたので、ちょっと資料をごらんいただきたいんですが、(資料配付)これ特に下半分の図二をごらんいただきたいんですが、これは組合健保と市町村国保との比較を出した図なんですが、これをごらんいただきますと、真ん中が組合健保、右が市町村国保でございますが、ごらんになっていただければ一目瞭然、受診率も、一件当たりの診療日数も、また一日当たりの診療費等々も、すべてにわたって市町村国保の方が大きくなっていると。この理由は何なんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) ちょっと今、にわかにこれを拝見させていただいて、その趣旨なるものをちょっと見にくいですが、年齢別一人当たりの医療費というのは、国保も組合健保も政管健保も大体同じでございます。一律、もうずっと同じカーブになります、年齢別に見ましたときに。
 だから、国保の場合には高齢者が非常に多いですから、込みで見ると差が出てくるということではないかと思います。
○内藤正光君 やはり、その大きな理由の一つには、国保には年齢の高い人が多い、サラリーマンも退職したら国保に入る、当然給料もない。だから構造的な問題なんですよね、もう国保というのは、財政状況が逼迫しているというのは。だから、これは小手先の手直しじゃどうにもならないんです。もう構造そのものを抜本的に組み替えないと駄目なんです、国保というのは。
 そして、もう一つ言うならば、国保の保険者機能というのが弱い、これも大きな問題だと思うんです。
 例えば、組合健保と政管健保とを比べた場合、曲がりなりにも組合健保は政管健保という競争相手がいる。これ以上保険料率が上がることがあったら、そんなの組合健保を維持していく理由がないわけですから、そんなの解散しちゃった方がいいわけですから。
 という意味で、私は、保険者機能というのが国保に欠けているんじゃないかというふうに思いますが、そこで小泉総理並びに坂口厚生労働大臣にお伺いしたいんですが、保険者機能というものが果たす役割についての御認識、お考えを伺いたい。そして私は、医療サービスの質の向上や効率化の推進という観点から保険者機能を強化すべきだと考えるんですが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 市町村国保は、市町村国保として保険者機能というのを最近はかなり熱心にお取り組みをいただいている。ただし、これは一律じゃございませんで、市町村によりましてかなりの格差があることは私も率直に認めなければならないというふうに思っています。非常に熱心なところと、もう少し熱心にしてもらったらというふうに思うところとあるということは事実でございます。
 やはりこの一つの保険者としての働き、保険者としてのやるべきことというのは私は現在よりももっとあるというふうに思っておりまして、この保険者機能というものを強化してもらうということにつきましては私も賛成をいたしております。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 坂口大臣の言った方針として別に異論はございませんが、組合健保の方面においても、これからどの病院がいい治療をできる病院かと、またあるいは費用も同じ費用掛かるんだったらばどの程度でその病気は治療してくれるんだろうかとか、保険者機能がしっかりしてきますと保険者が病院を選ぶという、そういうことも出てくると思うんです。
 そうすると、医療機関なりの競争が出てきますね。同じ、ここの病院へ行けばそんなに高く払わなくてもいい治療をしてくれるぞと、あっちの病院へ行くとこれは何されるか分からないぞと、必要ない検査もされちゃうかもしれないと、あるいは同じ成分でも高い薬を使われるかもしれないというのは、保険者機能がしっかりしてくると医療機関の質の競争にもつながってくる、これはいいことだと思うんです。そういう方向で医療制度の改善も進む面がありますので、保険者機能の強化、どういうことがあるかということを今後も真剣に取り組んでいきたいと思います。
○内藤正光君 最後に、総理にお伺いしたいんですが、保険者機能の強化、正にその点なんですが、今、日本では都道府県が一律に保険医を指定しています。しかし、ドイツでは保険医の指定を保険者がしています。これによって保険者が医療機関に対してすごく圧力になっているんですが、それによって、結果として医療サービスの質の向上並びに効率化の推進が進んでいるんですが、その点、お考えをお聞かせいただきます。

○国務大臣(坂口力君) ちょっとペーパーを見ておりまして十分に耳がそちらに行っていませんでしたが、そこはどうでしょうか、今の状況で何か問題点があるんでしょうか。私はそんなにそこは問題がないというふうに思っておりますが、問題があるというのであれば検討することやぶさかではございません。現状でそう大きな問題は出ていないというふうに私は今認識をいたしております。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この点は、非常に医療の質の改善といいますか、競争によって医療改革に資する面もあると思うんですので、私は積極的に検討してもいいのではないかと思っております。

■ 02/03/25 歯科医の研修問題(札幌市立病院関連?)

○櫻井充君 ありがとうございます。
 遺族の方々、原告団、そして弁護団がそういうことを望んでおりますので、是非政府として考えていただきたいと思います。
 それでは、歯科医の研修問題についてお伺いさせていただきます。
 札幌の市立病院で歯科医師が研修を行った、このことが医業に触れるのではないかという話も出ていますけれども、しかし、また一方で、歯科医師の方々が日常、ある部分に関して言うと医業を行っている部分もございます。
 まず、厚生省の基本的な認識からお伺いしたいんですが、歯科医師が日常、いわゆる医業であるという部分を行っているということについて御存じでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) そこはよく理解しているつもりでございます。
○櫻井充君 大臣、それは具体、事務方の方でも結構でございます、どういう分野で歯科医師が医業を行っているんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 例えば、口腔外科といいますときには、これは口腔内の問題はすべてこの口腔外科の分野でお仕事をしていただいているわけであります。ですから、今までは、過去におきましては外科の分野に入っておりましたことが、口腔の中の問題におきましては口腔外科でおやりをいただいている分野がかなり多いというふうに理解をいたしております。
○櫻井充君 全くそのとおりでして、手術の際に口腔外科の範囲の、例えば舌がんなら舌がんの手術に関して言うと、麻酔を歯科医師が行っている。そして、全身管理も歯科医師が行っております。こういう場合に、急変したときに対応しなければいけないのは歯科医師ですし、それから病棟に入院しているような患者さんの場合にも歯科医師が対応しなければいけません。
 そういう意味においては、救急の部分に関して歯科医師が研修を行っていくということは非常に大事なことだと思いますが、その点について大臣、どのようにお考えでございましょう。
○国務大臣(坂口力君) 医科と歯科の方は、口腔外科のように診療領域が重なっている部分がございます。歯科医師が歯科診療技術の向上を目的として、例えば麻酔科でありますとかあるいは救急部門等の診療領域が関係いたします医科の今までは診療科において研修を行ってきたことにつきまして、そこは歯科の部分にも入ってくるといったことで、この歯科がそういうことについて研修をされることはあるものというふうに思っている次第でございます。
○櫻井充君 しかし、大臣、それは日常の診療でも、例えば最近はアナフィラキシーショック、麻酔などでアナフィラキシーショックなども増えてきておりますし、そういう意味においては開業医さんのところでも急変する患者さんがいらっしゃるというのもこれまた事実でございます。そういう意味において、口腔外科特別ではなくて、歯科医師の先生方がきちんとした形で救急対応できるという、その技術を身に付けていくということは非常に大事なことではないかと思いますが、その点についていかがでしょうか。

○国務大臣(坂口力君) 大きい病院、大学病院でございますとか、大きい病院での口腔外科と、それからいわゆる歯医者さんといっております一般の診療所との間には、これは若干違いはあるんだろうというふうに思いますが、しかし、一般の診療所の中におきましても、救急事態というのは、緊急事態というのは発生しないとはこれ言えないわけでございます。そのときの当面の処置、後は医科の方に送っていただくとしましても、当面の処置というのはやっていただかなきゃならないことがあることは事実でございますから、その当面の処置なるものをどうするかといったことについては、やはりいろいろと研修をしていただく必要もあるというふうに私も思います。
○櫻井充君 そこの中でもう一つ問題点は、先日、救急救命士のことに関して今井議員などが質問しておりましたけれども、今、歯医者さんのところで急変して救急車に患者さんが運び込まれた、その場合に、実は歯科医の先生方は指示を出すことすらできない現状がございます。
 その点について大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 一番問題になりますのは、やはり麻酔だと思うんですね。歯科の場合にも麻酔で痛みを先に止められるケースというのは非常に多いわけでございますから、一番ありますのは麻酔によるショックだというふうに思うんですが、そのときに一体どうするかということだろうというふうに思います。
 私、そこの具体的な法律のことを、歯医者さんがどこまでできるかということをちょっと調べておりませんけれども、そうなりましたときに、すぐどこかに電話をするということはするにいたしましても、緊急を要する話でございますから一瞬の勝負になりますから、そのときに救急隊が来るまで、あるいは救急車が来るまで知らない顔をしているというわけにもいかないだろう。しかし、そこのところは非常に、接点の話でございますから大変難しい話になる可能性はございますけれども、そうした問題、今後整理をしなければならないことは間違いないというふうに思っています。
○櫻井充君 現時点での解釈で結構でございますが、目の前で患者さんが急変されたというような場合には、これは歯科の先生方がきちんと対応すること、これに対しては問題ないというふうに考えてよろしいんですね。
○国務大臣(坂口力君) 済みません、そこまでちょっと私も調べてまいりませんので今お答えすることできませんが、調べておきます。
○櫻井充君 はい、ありがとうございます。
 ここまで現実対応を考えないと、要するに、歯科の先生方がいわゆる医業の部分に関して研修をすべきかすべきでないかという答えが出てこないんだろうと思うんです。
 大臣、今回、とにかく業としてずっと医療をやってくるということではなくて、研修としてですね、研修として医業の部分を学んでくることに関しては私は非常に意義のあることなんだと思います。改めてお伺いしたいんですが、歯科医師が医業の研修をやっていくこと、このことを今回の事件で問題があってやめさせる方向にはならない、もちろん今までと同じようにきちんとした形で研修ができるように維持していただけるんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今おっしゃっているのは札幌の件でございましょうか。
○櫻井充君 はい。
○国務大臣(坂口力君) 札幌の件につきましても、私、具体的、詳細には私も存じ上げておりませんので、どういうことであったかということは分かりにくい面もございますけれども、しかし、先ほど申しましたように、歯科の方と医科の方との重なる部分があり、そして歯科の方におきましても緊急対応をしなければならないそうした麻酔の問題等々これはあるわけでございますから、そのことについて否定をする、いけないということでは私はない。やはり口腔外科をお持ちになっているようなところにつきましては、そうした救急対応につきましても、これはやはりどうするかといったことは学んでおいていただかないと、やはり患者さんの方が不安になる、そう思います。
○櫻井充君 そうしますと、今回のことをきっかけに幾つかの病院で歯科医師の救急の研修というものができなくなっているところがあるんですけれども、そうすると、そういう必要性は全くなくて、これまでどおり行っていって構わないということですね。再度確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) そこはいろいろの問題絡んでくるというふうに思いますから、一度整理をさせてください。そして、やらなければならないところはやっていただくようにしますし、やらなくていいところはやらなくて済むわけでございますから、そこの整理を一度させていただきたいと思います。
○櫻井充君 現場は相当困っておりますので、是非早期にその点についてきちんとした方針を打ち出していただきたいと思います。

■ 02/03/20 歯科医師養成問題

○政府参考人(工藤智規君) 国立大学の法人化の問題とは、このそれぞれの分野ごとの人材養成とはちょっと違う話なのでございますが、国公私の医学部、歯学部の関係者が、やはりこれからの医師、歯科医師養成の在り方について相当な危機感といいましょうか、問題意識を持っておりまして、そのために大変精力的に検討の結果、かなりの改善策を御提言いただきまして、私どももそれをバックアップしているのでございますが、その一つにモデルカリキュラムを作ろうじゃないかと。
 大変僣越な言い方でございますが、医師養成のカリキュラムというのは意外と昔と変わらないといいましょうか、大変固定的になっているうらみがございまして、今御指摘ありましたように、患者さんの目線に立った、あるいは医者として基本的に必要な素養というのが本当にみんなそれぞれの大学でやっているだろうかという反省に立ちまして、そういう今の心理面、倫理面もそうでございますが、幅広い素養、あるいは信頼される医師に足りる十分な素養をモデルカリキュラムとして設定して、それをそれぞれの大学、国公私を通じて基本的に実行していこうじゃないかというような今取組を始めたところでございます。
○山本正和君 今の局長のお話の中で、患者に接する問題等もありましたですけれども、要するに臨床実習とか、そういうふうな中での評価をかなり入れていくというふうなことが、当然考えておられるんだろうと思うんですけれども。年寄りの医者が、私どもと同じぐらい年寄りの医者が言うのは、近ごろの若い連中はこうやるのを嫌うというんです。患者に触るのをなるべく触らずに診断しようとしていると、こういうことを先輩の医者の皆さんが言うんですよね。だけれども、医者というのは、患者に触って、触れて、そして患者も医者にぽんぽんと打ってもらって、そこの信頼関係というものが非常に大切なんだと。
 ところが、そういうことが、どうも近ごろは若い先生で医学部出てきた人が嫌がるんだと、こんなことを先輩の老人医者たちが言っておりますが、その辺の臨床の問題なんかについては現在どんな格好になっているんでしょうかね。

○政府参考人(工藤智規君) 先ほどの申し上げた幾つかの検討点のもう一つの点で、臨床実習に入る前にその適格性だとか、学生に欠けた部分があれば補わなきゃいけませんので、共通の用いると書いて共用試験と言ってございますが、国公私を通じて、しかも今こういうコンピューターあるいはインターネットが発達してございますので、全国、割とそれぞれの大学ごとにやると手間暇が掛かるわけでございますが、みんなが協力してやることによって省力化しながらやっていこうという共用試験を今試行してございます。
 その中で、もちろん基本的な知識もありますけれども、臨床、患者さんに接する前の、実際にモデルになる模擬患者さんを前にしてどういう応対をするか、それから脈の見方はどうであるか、聴診器の当て方はどうであるかということなどを、プロセスを見ながら学生の教育の充実をしていこうということも今始めているところでございます。
 おっしゃいましたように、私ども時々苦情を承りますのは、余りにもコンピューターが発達しましたので、カルテを見ながら、見るのに精一杯で患者さんと目線を合わせないままに、しかも脈も取らないままにという、これで医者かねというお話を時にお聞きしていたのでございますが、国公私の医学部関係者が正にそういう問題意識を持って改善に取り組んでいるところでございます。
○山本正和君 そこで、今度は薬学教育のことでちょっといろいろとお尋ねしていきたいんですけれども、実は、薬学教育というと日本人は薬屋さんと、こう思う一般的概念があるんですが、薬学の歴史をずっと、特にヨーロッパの歴史を調べると、薬学というのは実は化学だったと、化学の専門の人たちが薬も作ったんだと、こういう歴史なんですよね。
 もう、皆さん御承知の名前のボイルなんというのは化学の開祖者ですよね。この人が薬剤師なんですよ。薬剤師というかそういうことをやっておるんですね。あるいはシェーレ。これも酸素を発見した人ですよね、酸素を正式に。こういう人たちが全部ヨーロッパでは薬剤師、薬学士なんですね。
 ですから、ヨーロッパの医学というのは、そういう化学から発していろんな薬を作って、そして人間の体にいろんな、どういう影響を与えるかということから出発していく中で、お医者さんの役割というのは診断だったんですよね。診断して、これがこういう病気だと、そのときには薬をどうしようと。したがって、薬剤師になるのに大変な勉強をしていなければなれなかった、昔は。大分、二十世紀になってから軽減されましたけれども、それでも、大変、まず基礎化学だけはしっかり勉強していなければ、ヨーロッパでは薬剤師の資格取れないんです。
 ただ、医学部というのは、そんなに化学や物理学は余りたくさん取らぬでもいいんですよね。割合簡単な、無機化学、有機化学、理論化学、ちょこっとやるぐらいで、お医者さんはもうそれで済みますよね。
 ところが、薬剤師になろうとすると、その上に更に製造化学だとか合成化学だとかいろんなのをやらなきゃいかぬ。また、外国の文献も読まなきゃいけない。私らみたいな戦争中のインチキなやつでも、ガッターマンの有機合成化学反応を全部原語で読まされたですよ。そういう、本来からいったら薬剤師というものをきちっと位置付けしなければ、いわゆる西洋医学というものの消化はできないんです、本当からいえば。
 そこが、長い歴史の中で、明治以来様々な流れがあるんですけれども、明治時代に、このことについては実は文部省はヨーロッパを学んで医薬分業をすべきだと、そして薬学教育も十分に高めるべきだと主張しておるんですよね。なかなかそれが、日本人の観念の中に、お医者さんというのは昔は薬師と言っておったですから、お医者さんから薬をもらった方が安心で、薬屋から買うのは売薬で効くか効かぬか分からないというようなのがあったものですから、なかなかそうはうまくいかなかったんだけれども、もう二十一世紀になって、OECD加盟国で、薬剤師というものの位置付けを、こんな位置付けしている国というのはないんですよ、世界じゅうを見て。OECDの国見たってね。韓国でももう掛かっているんですよ。
 私はもう、別に自分は薬をやったことは一遍もありませんから、免許状はもらったけれども、国家試験を受けてね。だけれども、免許状をもらったけれども一遍もやったことないけれども。そして、私はもう一つ免許状をもらったんです。これは文部省のあれなんですよ。旧制で言うと中学校、女学校、師範学校免許状というのです。この免許状をもらったらどこの県立へ行ってもナンバー中学ですよ、いわゆる一中、二中、四中という。そういうところへ行って月給七十五円ですよ。なかなかその免許状もらえないんですよ。
 これは、例えばあれですよ、帝国大学を出ても、昔の、それでもこの中免というのは簡単にはもらえないんです。だから大学を出ても代用教員で小学校へ行ったりね。あるいは旧制中学校なんかなかなか教員になんかなれなかった。そういう立派な免許状をもらったもんですから、私は高校の教員になっちゃったけれども。
 しかし、いずれにしてもそういう、文部省が一番始めに日本の国を何とか世界の文明の諸国家に負けないように、教育の問題にしっかり根を据えて、制度も含めて一生懸命取り組んできた歴史の中で、たった一つ後れておったのが薬学に対する位置付けなんです。
 これは、正直に言いますけれども、これは厚生省に言わにゃいかぬ話だけれども、医療費がなぜ高いかといったら、お医者さんが、私はお医者さんの技術料だとか診断料はうんと高くしたらいいと思うんですよ。ところが、病院経営者というのは、薬をたくさん出さぬことには経営できない、利益が上がらぬと言うんです。これは、ですからうっかり医薬分業したら病院はえらいことになるから困るというようなものが背後にあって、これどんどんどんどん来ている。ですから、予算委員会での議論でも、なぜこんなに医療費が高いのというような話になってくる。しかし、もう既に進んだお医者さんなどはほとんど処方せんを書いて薬局に回すようにしていますよ。そうすると病院で長い間待たぬでいいし、患者の方は自分の近所で薬を調剤してもらえばいいわけですからね。そういうふうになっていますけれども。
 しかし、それにしても、一番大事なのは、薬剤師の地位が低い、薬剤師の資格を余り簡単に与え過ぎるというところに私は欠陥があると思うんです。本来からいうと、せめてOECDの各国並みに、薬剤師の資格を取るについてもしっかりと勉強をさせるようにしていくべきだろうと。現実に四年制でもって薬剤師の免許状を出しているような国はOECDの中で一つもない。もっとしっかりとしたものを作らせぬと駄目なんですよ。
 ただ、今度はそのお話をしていくと困るということを言うのは、どこが言うかといったら私学の経営者が困ると言うんですよ。四年制を仮に五年制や六年制にした場合、また大変な金が掛かりますから困りますと、こういうふうに。
 しかし、そんな経営の問題じゃないんですよ。薬というのは人間の命の問題ですよね。特に、これだけ社会が複雑化してきて、新しい病気がどんどん出てくる、文明病と言われるような。そうなると、余計医療についてはきちっと理屈の立ったような医療にしていかなきゃいけないと思うんですけれども。
 そういう意味で、薬学教育の今の状況について、局長、ひとつお考えを、これからそういう形でひとつ検討していこうというふうなお考えがあったら、是非聞かせてほしいんですが。

■ 02/03/19 平成14年度点数改正関連

○藤井基之君 ありがとうございました。
 続いて、医療費の引下げについてお尋ねさせていただきたいと存じます。
 この四月に予定されております医療費改定は、医療費の技術料本体を下げるといういわゆる初めての実質マイナス改定となっております。医科診療報酬、歯科診療報酬、そして調剤報酬、それぞれが一律に一・三%引下げということになりました。これは医療制度改革大綱におきましても、当面する十四年度の診療報酬改定については改革の痛みを公平に分かち合う観点からもということで、この一・三%一律ということは一見公平に見えます。
 しかし、御案内のとおり、診療報酬、調剤報酬等には薬剤費とか医療器材の金額も入っておるわけです。そして、結果として各々の報酬体系の中の技術料の比率が異なってまいります。非常に大ざっぱに申し上げますと、医科診療報酬では技術料の比率はトータルの約八割、歯科診療報酬はトータルに対して約九二%ですから九割強、そして調剤報酬では総報酬の約三分の一、これが技術料だと私は認識しております。そして、医療費における一・三%の引下げというのは、各々すべて技術料の部分でこれを捻出しなければいけないわけです。ですから、技術料のベースでいいますと、この医科、歯科、調剤の引下げは一・三%という同じ数字になりません。こちらで試算しますと、医科ではこれは約一・六%の引下げになります。歯科では約一・四%、そして調剤では三・八%の引下げになってまいります。つまり、調剤の引下げは歯科と比べますと二・六倍の引下げ率になります。
 診療報酬改定のときに厚生省が中医協の議論等に使われる、いわゆる厚生労働省が実施されております医療経済実態調査というものを二年ごとにやられております。直近のものは昨年の六月の調査、これが速報値で発表されております。介護保険事業に係る収入のない医療機関等の集計によりますと、一般診療所のこの十三年六月におきます収支、つまり一施設におきます収益とでも申しましょうか、一般診療所ではこれが二百三十三万八千円、歯科診療所のそれは百二十三万九千円、保険調剤はわずか八十五万九千円にしかならない。つまり、ある意味で、収益として見ましたら保険薬局は一施設当たり一般診療所の三分の一だと、歯科診療所の三分の二しか収益がない。それなのに、先ほど言いましたように技術料ベースでいったときには調剤の引下げが非常に厳しい。
 今回、調剤報酬の引下げ率を非常に高く設定した理由について御説明いただきたいと存じます。
○政府参考人(大塚義治君) 医科、歯科、調剤、それぞれにつきましていわゆる技術料の占めるシェアが異なるということ、それから今回のいわゆる技術料のマイナス改定、初のマイナス改定でございますけれども、の影響がそれぞれの技術料のシェアに応じて違う、これはおっしゃるとおりでございます。
 ただいま引用されました医療経済実態調査の結果でございますけれども、絶対額はおっしゃるとおりでございますけれども、例えば金額の伸びで見ますと、一般診療所あるいは歯科診療所は収入、支出ともに前回の調査に比べますとマイナスでございますけれども、保険薬局は収入、支出ともにプラスでございますし、収支差ということで見ますと、一般診療所が一二・七%の増、歯科診療所はマイナス〇・三%に対しまして、保険薬局は四八・九%の増ということになります。一方、医療費そのものの伸び率につきましても、医科一・五%、歯科〇・五%というのが平成十三年度上半期の伸びでございますけれども、保険薬局は一六・九%と大幅に伸びているわけでございます。
 こうした背景には、御案内のとおり、医薬分業がある意味では順調に進展してきたということもございまして、全体のバランスから見ますと、収入、支出、あるいは収支差というものが他の科に比べますとかなり大幅に、好調を保っているということを背景にいたしまして、全体として技術料の引下げをどのように配分するかという議論の中で、ただいま申し上げましたようなケースを背景にいたしまして今回のような取扱いにさしていただいたということでございます。

○藤井基之君 局長のおっしゃられる趣旨も分からないわけではないんですが、伸び率の話をおっしゃられるけれども、実額が明らかに大きく違っているわけですから、やはりそれは、その実額の違いが大きく違っていて伸び率が少しどうだという話では本来決めるべきじゃないんだろうと私は思っております。これはそれの専門の委員会で御検討いただいたことですので、またそのように実施されるわけでございますけれども、これから先の、私はいろいろな、一般診療所もそうですし歯科診療所もそうですが、同様に保険薬局も医療に対する多大な貢献をしているわけですから、そこの経営というものもやはり配慮していただきたいと考えております。
 今回の診療報酬改定におきましては、また別に医師の処方せん料が、後発品を含まない場合、現行の八十一点から六十九点に十二点大幅に引下げとなっております。医薬分業の推進は、医薬品の適正使用でありますとか薬物療法の安全対策の充実の一環として厚生労働省がずっとその推進を図ってきたところでございます。一部には、厚生労働省は今後はその医薬分業の政策誘導はもう行わない方針を決めたのだと、そういった方針も一部、報道がございます。現在、分業率は確かに高くなってきておりますが、地域的な偏在がございまして、全国平均の半分以下にとどまっている県もまだ幾つもあるわけです。
 昨年十二月十一日、参議院の決算委員会でこの分業に関する質問を厚生大臣に、厚生労働大臣にさせていただきました。その際、厚生労働大臣は、医薬分業というものはこれからも進めていくべきものだと思っていると、そのようなお答えをちょうだいいたしましたが、厚生大臣にお尋ねいたします。そのお考えは現在でもお変わりございませんでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) その考えに、変わっておりません。論理的に考えましても、ここは分離をして、調剤を分離をするということが国民にとりましてそれはプラスだからでございます。
 この調剤を分離をすることを、そのことによってあるいは財政的には私は多くの財源を必要とするかもしれない、今までのように医療機関が自分のところですべて調剤をやっているという時代に比べて、調剤薬局なるものを造って、そして分離をするということは、かえって財政的には厳しいかもしれないと私は思っております。しかし、その若干厳しくなることによって、国民の健康というものに対して、あるいは疾病というものに対してそれが大きな働きをしてくれる、やはりそういうふうに理解をすべきだというふうに思っております。
 やはり、医療機関の中だけで、あるいは医師だけで診ておりましては、それは間違いということも、これは間違おうと思っておる人はだれもいないんですけれども、やはりそれは薬等で起こるわけでございますから、一つのチェック機関というものがやはり大事でありまして、私も過去に何度か薬剤師さんにチェックをしていただいて、そして間違いを指摘をしていただいて助かったことがありますが、そうしたことは制度としてやはり位置付けていくべきであるというふうに思っております。このことを後退させるつもりは全くございません。
○藤井基之君 どうもありがとうございました。
 大臣のお考えを確認できて非常に幸いでございます。よろしくお願いいたします。
 次に、薬価基準の改定についてお尋ねをいたしたいと存じます。
 今回の薬価基準改定では、医療費ベースでは一・三%、薬価ベースでは六・三%の引上げになります。厚生労働省の発表によりますと、今回のこの六・三%の引上げは、薬価調査によって実勢価格が下がることによって引き下げられた分が四・六%、それに加えて後発品のある先発品に対する政策的な引下げ分としての一・七%、そして合わせて六・三%の引下げになったと、このように説明をされております。
 新しい薬価の算定方式というのは、御案内のとおり、かつての九〇%バルクライン方式から加重平均値をベースにする方式に変遷してまいりました。そして現在は、かつてはリーズナブルゾーン、合理的な幅というふうな言い方をされておりましたRゾーンという言葉から調整幅という呼び方をされる、そういう価格のぶれといいましょうか、そういったものを認める、そして加重平均を中心にして新しい薬価を決めるんだと、そういった方式が採用されております。
 それで、お尋ねしたいんですけれども、この調整幅というのは一体何かということなんですね。これは個々の実勢価格の平均値からの合理的な差異の範囲という、そういった位置付けをこの調整幅と呼んでいるんですか、それとも流通経費なんでしょうか。一説にはこれは合法的な薬価差益だと、そういう声までもあります。
 私は、この調整幅というのを、ある程度その性格というものを明確にしておくことが、これは近代化が遅れていると言われております我が国の医療用医薬品の流通の適正化のためにも重要だと考えておりますので、調整幅の意味というものについて簡潔に御説明いただきたいと存じます。
○政府参考人(大塚義治君) 今お話がございましたような経緯をたどりまして今日の調整幅方式というふうに変わってきたわけでございますけれども、端的に申し上げれば、市場の実勢価の加重平均値に薬剤流通の安定を確保するための、平たい言葉で、表現が適当かどうか分かりませんが、一定のバッファーという意味で、平成十四年度の薬価改定におきましては、従前と同様でございますけれども二%、これを算定をした、こういうものと考えております。
○藤井基之君 今回、それに加えて新たな算定方式、いわゆる長期収載医薬品の価格を下げるといいましょうか、薬価を政策的に引き下げるという政策的な薬価引下げが初めて取られました。この引下げ率は四%、五%、六%という三段階になっているんですね。ですから、実勢価格の下げ幅に加えて、こういった薬価の引下げがオンされたものがある。ですから、物によっては非常に大幅な薬価の切下げが起こっております。もちろん医療制度改革におきまして薬剤費が適正化されなきゃいけないのは極めて当たり前の話でございまして、実勢価格が下がっているのはちゃんと下げなきゃいけない、それは当然であります。
 ただ、政策的な薬価引下げというのは、これは当事者があるものですから、やはりそれに対する説明責任が必ず発生しております。政策的に引下げを行う者が一方的な主張でそのような政策決定ができる、そういったことになればこれから先の医薬品の安定供給、価格の適正化維持、こういったことがないがしろになるのではないか、そういった心配がございます。
 私は、今回のこの四%、五%、六%にされた根拠といいましょうか、その理由というものをやはり説明する責任が厚生省にはあると思うんですね。そして、今後ともこのような政策的な価格引下げをお取りになるとするならば、これは関係者に納得のいくような政策趣旨の説明をしなければいけないと考えています。
 私は、これについて是非厚生省から責任ある答弁をいただきたいと存じます。

○政府参考人(大塚義治君) おっしゃいますように、今、政策的な判断の前提といたしまして、それを行政としてきちんと説明をするという姿勢は当然重要なことだと考えております。
 今回の長期収載品といいましょうか、先発品につきましての価格の設定でございますけれども、先発品の価格の適正化を進めるべしという御議論はかねて強くございまして、今回、中医協の議論を踏まえまして一つの結論、政策選択をしたということになるわけでございますけれども、基本的な考え方といたしましては、後発品のある先発品、本来でありますれば特許の期間の切れたものというのが本来の性格と思いますけれども、考え方と存じますけれども、それを具体的な扱いといたしましては、後発品のある先発品について市場実勢価格に基づく引下げに加えまして、平均約五%という引下げをいたしたわけでございます。
 この平均の引下げ幅につきましては、現行の再算定におきます引下げ率の下限として一〇%というのがございます。また、今回の通常の市場価格、市場実勢価格に基づく引下げ幅がおおむね五%、そうしたことを勘案いたしまして、平均で五%引き下げるということとしたわけでございますけれども、この後発品のある先発品も多様でございます。
 特に、時間的な経過でそれぞれこれまでの取扱いが異なっておるわけでございまして、大きく分けますと長期に、かなり長期に収載されておりまして、過去の薬価改定で言わば十分に市場価格がある程度下がっているというもの、それから比較的最近でございますけれども、平成九年、十年につきまして、長期収載品につきまして、これもR幅、当時のR幅の引下げという形で特別な政策的な引下げを行いました。この対象となったもの、それ以外のものと、大きく分けますと三分類ができようかと。むしろ、こうした要素を勘案した方が政策としては公平になるのではないかということを勘案いたしまして、お話しのように四%、五%、六%と三種類の引下げといたしました。平均をいたしますと約五%の引下げという結論でございます。
○藤井基之君 続きまして、後発品と言われるいわゆるミー・ツー・ドラッグ、これの使用促進の問題についてお尋ねさせていただきたいと存じます。
 医療制度抜本改革の課題の一つが薬剤費の節減ということでもあるわけですが、その方策の一環として、今回、低価格品であります後発医薬品の使用促進を図ろうと、そういったことから医療費改定、幾つかの点が今回導入されているというふうに見ました。
 医師の処方せん料を後発品を含む処方をした場合にはその点数を高く設定するとか、一方におきまして薬局において後発品の調剤に対しては技術料加算を盛り込む、私はこういった施策というものはこれから先の後発品使用促進に対してプラスに作用するというふうに信じております。しかし、果たしてこれだけで後発品使用促進が図られるのかどうか、これについては疑問を持っております。
 例えば、これは国会でも議論が少しなされておりますが、抜本的な政策の導入、例えば処方されたお薬と同一の成分だ、同一の規格だ、同一の剤型の医薬品だ、もしもそういった医薬品があれば、そしてその価格が安いんであれば、患者さんの同意を得て、患者さんがそれでいいと言われたら、そういったより安い後発品に替えて調剤することを認める、いわゆる代替調剤といいますか、そういった欧米で行われているような方式を導入を検討されたらどうかと考えますけれども、いかがでございましょうか。
○副大臣(宮路和明君) 今、藤井委員御指摘のように、諸外国におきましては、例えばアメリカにしましても、あるいはフランス、ドイツにいたしましても、いわゆる代替調剤というものが認められているようでありますが、我が国では御案内のように薬事法第二十三条によって薬剤師は医師の処方せんによらなければ調剤をしてはならない旨の規定がしっかりと盛り込まれておるところであります。これは調剤、どういう薬を患者さんの容体に応じて、疾病に応じてそれを服薬していただくかどうかということは医療の上で極めて大切であるということから、そうしたお医者さんの役割をしっかりと踏まえたそういうシステムに現在のところなっているんじゃないかな、こういうふうに思います。
 このいわゆる代替調剤を今後どうするかについては、これは正にそういった意味で医師と薬剤師との役割分担、機能分担をどうするかという大変これは大きな、そしてこれはなかなか難しい問題であるというふうに承知をいたしておるところでありますが、先ほど来御議論がありましたように、医薬分業が我が国でも進んできている、そういう中で、薬剤師の方の業務の役割と申しましょうか重さといいましょうか、そういうものも高まってきているということが一つは言えようかと思いますし、また欧米の今申し上げたようなそういう事例もあるわけでありますから、そういった最近における医療の情勢の変化と申しましょうか、そういうものを踏まえながら、また欧米の諸国の例なども参考にさせていただきながら更にこの問題については議論を深めてまいることが必要じゃないかな、このように思っておるところであります。
○委員長(阿部正俊君) 時間ですが、大体。
○藤井基之君 最後にします。
 今、いわゆる後発品使用促進に対する政策について申し上げましたが、後発品の使用を促進するのに、我が国でなかなかその使用は広まっていないわけですね。例えば平成十一年度、厚生労働省が実施した調査報告によると、医療機関がなぜ後発品を使用しないのかという調査結果が出されている。それによると、一番大きな理由は後発品メーカーに対する信頼性が薄いということなんですね。つまり、供給される医薬品の品質と情報と、そして供給体制そのものに対する信頼感がないんですよ。ですから、これは医療機関がなかなか後発医薬品を使用しないわけですよね。
 総務省の調査した報告におきましても、総務省が、六十一医療機関のうち十七医療機関は後発品使用、これは製薬企業等が副作用等の情報収集や提供が十分でないため緊急時の対応が不安であるから質問をした……
○委員長(阿部正俊君) 時間ですので、簡潔にお願いします。
○藤井基之君 このようなことがありますので、是非これにつきましては厚生労働省におきましても総合的な政策展開を図っていただいて、後発品使用促進を促していただきたいと思います。
 終わります。
○委員長(阿部正俊君) 答弁簡潔に、じゃ、お願いします。
○副大臣(宮路和明君) ただいまの御指摘の趣旨も十分踏まえて、厚生労働省としても積極的に対応してまいりたい、このように思っています。
○沢たまき君 公明党の沢たまきです。よろしくお願いいたします。
 大臣にまずお伺いいたします。
 大臣は、所信の中で、国民生活のセーフティーネットである社会保障制度については、国民全員が安心・信頼できる、公平・公正で、少子高齢化社会にふさわしい持続可能な制度に構築することが必要だと冒頭に述べられております。特に医療制度については平成十四年度中にその抜本改革をまとめられると理解をしておりますが、このことは健康保険法等改正案の附則でその骨格が示されております。
 大臣は早急に具体的内容を示す旨おっしゃっていらっしゃいますが、本当に早期に示していただいて、国民に不安をなくし安心と安定を与えていただきたいと思いますが、坂口厚生労働大臣の御決意をまずお聞かせいただきたいなと思います。できれば八月の概算要求ぐらいまでにというのが希望でございますが、いかがでございましょうか。

○国務大臣(坂口力君) 医療制度改革を行うに当たりましてやはり一番大事なことは、これから迎えます超少子高齢社会において安心して、しかも安定して医療制度が継続することにあるというふうに思っております。そのために今何をなすべきかということでございますが、今御指摘をいただきましたように、当面の予算措置、併せて今後の抜本的な改革もお示しをしなければならないところだというふうに思っております。
 先日も参議院の予算委員会におきまして、あるいはまた衆議院の予算委員会におきましても、平成十二年でございますか、医療制度改革のときに、あなたは当時の小泉厚生大臣に対して、抜本改革を同時にやるべきだということをあなた自身が質問しておるではないか、西に行くか東に行くかをはっきり明確に示さずに新幹線に乗れと言われたって乗るわけにいかないとあなたは言っているではないかと、こう言われまして、うまいこと言ったなと今思っているわけでございますが、そう言っております私も、若干、今回抜本改革を同時に出すことができなかった、大変私もじくじたるものがあるわけでございますが、少なくともどちらの方向を向いていくかということだけは明確にしなければならない、一日も早く明確にしなければならない、私たちはこういう考え方で抜本改革を進めていきますということをはっきりさせなければならないというふうに思っております。
 八月の概算要求までにというお話もございましたが、すべてをそこまで行くことができるかどうかは分かりませんが、おおむねはっきりさせることのできるものにつきましてはこの概算要求までにはっきりさせたいというふうに思っておりますし、そこまで、概算要求に間に合わないまでもどういう方向に展開をするか、どういう方向でどういう計画でこれから進めるかということを一日も早く明確にしたいというふうに思っている次第でございます。
 なぜ抜本改革がやはりうまく進んでいかないかということを私も今になって分かったわけでございますが、大きな問題であればあるほど厚生労働省だけの政策ではなくて、他の政策と関連してくるということでございます。例えば、一番大きな問題は三つあるというふうに思っておりますが、その中のやはり中心は高齢者医療、これをどうするかということだと思うんです。高齢者医療をどうするか、これは一番中心に据わってくるわけでございますが、このことをやろうと思いますと税制をどうするかということと大きく絡んでくる、そういうことがありますためになかなかそこから前に進みにくいというものがある。しかし、もうそんなことを言っていることはできませんので、厚生労働省としてはかく考えるということをもう言わなければならないというふうに思っている次第でございます。
 三つと申しましたので、あと二つだけ名前だけ申し上げておきたいと思いますが、もう一つは先ほどから出ておりますように医療保険、この五千を超えます医療保険の統合化、一元化と言いたいところでございますが、これは一元化というのはなかなか一気にはできなくて、統合化、これは是非進めなきゃならない。国保辺りを見ましても三千人以下の保険がもう三六%ぐらい占めている、組合健保でも四五%ぐらいが三千人以下でありまして、誠に小さいのがたくさん林立している。これはやはり何とか統合をしていかなければならないというふうに思っている次第でございます。
 もう一つは、先ほど申しました診療報酬の基本、その根っこにありますところの基本的な考え方、何を基準としてこの報酬を決めるか、その基準が明確でないためにいろいろの批判を仰ぐ、そこを明確にしていきたい。
 その三点を一番中心にして進めたいと考えているところでございます。
○沢たまき君 大変ありがとうございました。御苦労がおありだと思いますけれども、私たち国民が東か西かちゃんと分かると安心させていただけると思います。よろしくお願いを申し上げます。

■ 02/03/14 札幌市立病院研修問題関連・救急救命士の気管内挿管

○今井澄君 民主党・新緑風会の今井澄でございます。
 小宮山議員に続いて、本日は救命救急士の気管内挿管、この前、渡辺委員からありましたものを中心にやらせていただきたいんですが、関連質疑という言葉に引っ掛けるわけではないんですが、今のたばこの問題、実は恥ずかしいことに私はヘビースモーカーでございまして、ただし私は小宮山議員の質疑や日ごろの活動に全面的に賛成であります。
 先ほど塩川財務大臣が御答弁になりましたが、表示は意味がない、税金さえ上げてたばこを高くすればいいという、私はそんなものじゃないと思うんですね。やっぱり常日ごろからいかにこういうことは健康に良くないのか、あるいは他人に迷惑を掛けるのかということをインプットされた中で育つ、あるいはそういう社会常識が形成されるということが実は非常に大事だと思っているんですよ。
 人間というのは非常に弱いもので、私も何回も禁煙を試みましたが、なかなかうまくいかない。私の父親も外科で、呼吸器外科、昔ですから肺結核の外科をやっていたんですが、私が最初にたばこを吸ったのは十八歳の三月、いよいよ大学に合格して上京するときに、おまえもこれからは十八だけれども一人前だ、一人で生活していくのにたばこを吸ってみるかといっておやじから吸わされたんですよね。いや、ひどい話でして、やっぱりこれは子供の時代からの教育といいますか、社会的なこういうものはいけないんだという中で育つということがお互いの了解事項としても必要なんだと思います。
 ですから、今日、小宮山議員は遠山文部科学大臣に質問されませんでしたが、私が後で実は救命救急のことでは大臣にも御質問したいと思っているんですけれども、やっぱり小さいときから、これは家庭教育が主なんでしょうけれども、どういう価値観を持つように、あるいは社会的な合意を形成するように人間が育ってくるかという実は非常に大事な問題だと思うんですね。
 これ、お金だけ上げれば、むしろアメリカの禁酒法時代じゃありませんけれども、アル・カポネみたいなやつが出てくる。たばこのシンジケートができるのは間違いないわけでありまして、電車にひかれるのもいとわず駅から飛び降りて、たばこの吸い殻を拾って何人も命を落としたというのは戦後の新聞記事を見れば至るところに出てくるわけですよね。
 そんなことで、私は小宮山議員と関連質疑じゃなくて全面応援をしますが、なお、恥ずかしいだけではなく、最近我が党の櫻井議員も盛んに言うことなんですけれども、私は、私の家はがんの家系はないと思って安心していたんですが、一昨年胃がんの手術をする羽目になったんですが、やっぱりたばこと関係あるかななんていうことを考えておりますが、櫻井議員が言うには、我が党で最近がんの手術をした議員が四人いると。四人が四人ともヘビースモーカーだということになるとやっぱりこれは大変恐ろしいことだなとも思いますので、できればやめたいものですし、やめさせたいものです。
 ただし、今、多様化の時代と言われますが、たばこを吸っている人間は人間でないような目で人を見る、こういう価値観もいかがなものかと思いまして、やっぱり人に迷惑を掛けないようにお互いにするという、そういう中で小宮山議員ともずっとこの間共生をしてまいりましたし、小宮山議員のお父さんとは、くしくも今から三十何年前、敵味方に分かれ闘ったわけですが、現在は共生しておりますので、その意味ではいろいろな道があろうかと思います。不思議なものだと思いますね。やっぱり多様化というのは非常にいいと思いますので、シングルイシューでどうこうということではなくて、やはりいい解決の道を探れればと思います。
 そこで、救命救急士の気管内挿管の問題も、これも余り角突き合わせて、いいのいけないのという議論だけを進めるのではなく、本当に国民が望む救急医療ができる、あるいは助かるべき者が助かるためにはどうしたらいいかということをやっぱり真剣に考えることが大事だし、また政治の責任だと思うんですね。そういう意味で、十二日の当予算委員会において渡辺孝男議員の前向きな質問に対し、積極的な質問に対して、坂口厚生大臣及び若松総務副大臣が大変前向きな答弁をされたというのは、私は拝見していてうれしく思いました。
 そこで、坂口厚生労働大臣にまずお尋ねしたいんですが、一から医学的にいいのか悪いのかとか難しいか難しくないかなんて、そんな議論もさることながら、具体的にどうするかということを検討したいというお話だったんですが、もうちょっと内容を具体的に進めていただきたいんです。
 というのは、秋田市の場合には、これ違法であるというんで救急車に積んであった気管内挿管の道具が降ろされちゃったんですよね。降ろされちゃったもんですから、秋田の人たちは、今まで助かったものがこれからは救急車が来ても助からないという、こういう感じを持って、救急が遅れたと、体制がむしろ後退しちゃったという実感を持っておられるの間違いないんですよ。
 それからもう一つ、後でも質問いたしますが、札幌市の救命救急センターで中心的にこの問題やってこられた松原先生が先月起訴されたんですよ、歯科医師に挿管をさせたということで起訴された。こんなことがあっていいんですかね。それは法的にはそうでしょう。だけれども、これは一体、国民から見たらどういうふうに映りますか。
 そのことも含めて、坂口厚生大臣、前向きに、具体的に、早急にというのはどういうことかを御答弁いただきたい。
○国務大臣(坂口力君) この問題は、やはり患者さんにとって、救急を要する患者さんにとってそのことが本当にプラスなのかどうかというところからこの議論はスタートしなければいけないというふうに思っています。やはり救急を要する患者さんにとりまして、この救急救命士の皆さん方がそういういろいろの器具をお使いになることによって、そして明らかに今まで助からなかった人を助けることができるということであれば、私は、それは当然のことながら、そこは前向きに考えなければならないというふうに思っています。
 ただ、そのときに、やみくもに何でもかんでもやるというようなことになりますと、そうすると、それはいろいろとまた訴訟の問題にもなってくるものですから、そこは気を付けなければいけない。
 で、どういうときにどういう器具を使うか、使っていいかといったようなことはあらかじめやはり明確にしておかなければいけないんだろうというふうに思いますので、そのできるかできないかということではなくて、やるということを前提にしながら、その後どういう条件のときにそれは許されるのかといったことを明らかにしていく時期に来ているのではないかというふうに思っております。そこを検討、幾人かの人に検討していただいて、早急に結論を出していただくということが望ましいのではないかというふうに思っている次第でございます。

○今井澄君 大変前向きの御答弁で、やる、できるという前提で、やるという前提でとの条件整備と、大変心強い御答弁いただきました。
 前回、十二日の御答弁の中でも、既に整理は諸外国におきましても済んでいるものもありますと、それから、新しく日本としてやらなければならない問題もありますと、それから、もうやらなくても日本でも済んでいる問題もありますということなんですが、今の救命救急士、気管内挿管だけの問題が問題になっておりますが、この間いろいろな議論、マスコミの報道なんかを見ていても、はっきりしていることは、要するに気管、呼吸をきちっと、気道を保つと。要するに、自発呼吸があるときは原則としてそれを助ければいいわけですが、呼吸ができない人に人工呼吸をするためには気管内挿管が危険性もあるけれども一番確実だということで、これをやる、許すかどうかということですね。
 それからもう一つは除細動という、今最近、心臓の事故が多い、病気が多い。それで、心臓が心室細動という状態、簡単にいえば震えてはいるけれども実際はポンプの役割をしていない、止まっているのと同じ状況になったときに電気ショックで動かす問題。
 それともう一つは、点滴を入れて、そこからお薬を入れる。このお薬も実は何種類かあるわけですね。簡単に言えば、ただ点滴だけの乳酸化リンゲル、それからもう一つは強心剤、血圧を上げるお薬、それからもう一つは、こういうときは体内のバランスが崩れますからいわゆる重曹、重曹を入れて酸、アルカリのバランスを戻すという、何種類かのお薬があるわけですが、このいわゆる特定三行為、気道と除細動と輸液ということだと思います。
 その点で、どこまで整理して、整理が付いているのかをちょっとお尋ねしたいと思うんです。
 で、まず第一に、気管内挿管の前に、除細動というのがありますね、電気ショック。これは医者のいない航空機の中ではスチュワーデスもきちっとしたトレーニングを受けた人はもういいということになったわけですよね。ということは、医者から指示をもらうのが不可能だと、あるいは現場に医者がいないときには独自の判断できちっとトレーニングを受けた人はやってもいいと。
 実はこれ、昔はこの電気ショックをやるときに、心電図のどの段階でやるかによってはかえって害があったんですけれども、今は非常に便利になって、その心電図をモニターしながらコンピューターが自動的に判断してくれるから、本当に素人でも注意さえすればできるようになったわけですね。
 そうすると、これは今、あれですか、整理をされているとおっしゃいましたけれども、救命救急士が現場に駆け付けたときに、どうも心房細動だと、心臓もほとんど止まり掛かっているというときに除細動を、文言上は医師の具体的な指示と書いてあるんですよね、まだ、厚生省令には。だけれども、実際、医者が本当に五分以内につかまるかどうかも分からないんですよ。しかも、つかまったところでその医者が心臓の専門かどうかも分からない。直接心電図を見ていない場合も多いでしょう、伝送できていない。そういうときに、そんな形式はやめて、もうそこは救命救急士に任せて、一般的な、包括的な指示としてできるというふうに整理されているというふうに考えていいんでしょうか。これは二〇〇〇年の厚生省の検討会でも、具体的な指示なしに同時並行でできると解釈できると書いてあるんですけれども、どう整理されていますか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 今の時点では、医師の具体的な指示で半自動式除細動の使用が認められておるところであります。
 先生御指摘のように、スチュワーデスの場合、半自動式除細動を国際航空機等に積むということを認めておるわけでございますが、これは緊急避難的な行為というようなことで認められておるものでございます。
 今、先生の御指摘の点も含めまして、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、救急救命士法成立以来十年以上たった今日におきまして、その辺も含めて具体的な検討に入りたいと考えております。
○今井澄君 これ、具体的検討と言われますけれども、この厚生省の検討会の報告は同時並行的にやってもいいと、医者と連絡を取りながら。これ非常に微妙な解釈ですよね。そういう報告書が出ているわけです。厚生省令はそこのところを、やっぱり早急に包括的指示というふうに変更すべきじゃないですか。
 大臣、どう思われますか。
○国務大臣(坂口力君) 結論を急ぎたいと思います。早く結論、出させていただきます。

○今井澄君 いずれにしても、気管内挿管よりも前に、とにかくこの除細動がどれだけ救命率あるいは社会復帰率を上げるかというのは国際的に明らかなわけですからね。
 それで、救急医療のABC、あるいはABC、我々が習ったときはABCでしたけれども、今はABCDとDまでなっているわけですね。Aがエアウエー、気道ですけれども、実はこの除細動が一番最初というのはアメリカの最近のガイドライン二〇〇〇にも出ているわけで、これはもう本当に急いでやってもらいたいと思うんですよね。
 さて、それから、その気管内挿管の問題ですけれども、この前も、私ども民主党もこのプロジェクトを、作業班を立ち上げましてヒアリングをしたところ、要するに、ほかに二つ道具を厚生省の方では認可している、だからそれをまず使うべきなんだという決まり切った説明しかなかったんですよね。
 ところが、確かにこの気管内挿管の問題というのは、それはいろいろ危険があることも分かります。私も本当になかなか入らなくて、特に太った首の太い人というのは幾らこうやってみても気道が、声帯が見えないんですよね。声帯が見えないときに入れるというのは非常に危険を伴うわけで、その場合にはもう勘で、中に入れるスタイレットという針金を多分こうなっているだろうなと曲げながらこう恐る恐る入れては音を聞きながら場所を確認するという、非常に難しいことはあるんですね。難しいことはあることは事実なんですけれども、しかし患者さんはそこでもう本当に瀕死の状態というときなんですね。
 これは、救急医療というものを考える場合に、これを一般の病院の中において、きちっとした医学教育を受け、研修を受け、トレーニングを受け、経験を積んだ医者がやるという病院医療の常識。今度、厚生労働省も、診療報酬点数、ある手術でもちゃんと満額の点数取るには年間百例以上手術やっていなきゃだめですよと。これ、常識なんですよ、当たり前。だけれども、これは、だれもいない現場で息が止まった患者さんをどうするかというときは、危険性の問題もありますけれども、だから安全性の問題もあるし、行く行く裁判の問題もあるけれども、やはりそれを医師法違反だからできないと縛っちゃっている、この発想に実は問題があると思うんですよ。
 最近、がんの患者さんからよく話を聞くんです。薬をなかなか認可してくれないと、日本では、外国で認可されているのが。薬の認可の基準は安全性を基準に認可するんですね。一般的にはそれが正しいと思う。だけれども、がんの患者にとっては、もうあなたは一年ですよ、半年ですよと宣告されたら、危険は分かっている、だけれども自己決定で、危険だけれども命を取られるかこの薬で治るかの、これを認めないのはおかしいじゃないかと。物の考え方は一通りじゃいかないんですよ。
 だから、この気管内挿管の問題も、私も重々分かっています、自分自身が麻酔科、救急科をやって、この危険性というのは。それから、例えば日本医師会が反対してきています。坪井会長は、がんセンターで肺がんの検診をやって坪井式というのを編み出した。いかに難しいか、ふだんは九十何%大丈夫でも難しいものがあるから、よく御存じだから反対する。でも、それは医療現場の話であって、病院での話であって、救急現場で息が止まった人がいてどうするかというときにこの原則で全部貫こうとするところに今の法体系のおかしさがあると思うんですよ。
 それで、札幌の救命救急センターの松原先生、この先生は全国でも有名な救急医療の先生ですよね。消防隊にも感謝されており、自治体にも感謝されている。この先生が歯科医師の指導のことで起訴されちゃったんですよ。地方公務員ですよ。ひょっとすると停職になるかもしれません。今、医道審議会、厳しいというんですね。免許剥奪になるかもしれない。この先生がはっきり言っているんですよ、救急医療の現場と病院医療とは違うという見方を持ってほしいと。
 その辺、厚生大臣、それから、昨日、質疑のレクのときにはなかなか現場の方ですから答弁いただけなかったんですが、法務省からも、あるいは消防庁からもお見えだと思うんで、是非、このことについての感想でもいいし解釈でも、どういう方向にするか、それぞれお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先ほども申し上げましたとおり、やはりこの問題は、まあ法律もあるし、いろいろな問題がございますけれども、とにかくだれもいないところで患者さんが助かるか助からないかということを中心にしてこの問題は議論をすべきだというふうに私も思っています。
 ただし、もうあと五分あれば病院に行けると、それを止めて一生懸命入れようと思ってやっておる、十分たったというのでは、これは話にならないと思うんですね、そんなことをやっておるうちにもう病院に着くんですから。だから、その辺、いわゆるえらい勢いで走っている救急車の中で、じっと止まっているんならいいですが、救急車の中で入れなきゃならないというのは、これもなかなかまた難しいと思うんですね、私は余り入れたことありませんので分かりませんが。先生はいろいろおやりになったということでございますから、それは止まってちゃんとしておるところでも難しいんですから、揺れております車の中でやるというのはもう一つ難しいと私は思うんですが。
 そうしたことも考えて、いろいろの条件があるというふうに思いますので、それらのことも勘案しながら、しかし、やらなければならないときにはできるということにやはりすることが大事というふうに思っておりますから、そういう方向で、いろいろの御疑念はあるというふうに思いますけれども、何とかひとつ議論をひとつ集約したいというふうに思っているところでございます。
○政府参考人(古田佑紀君) ただいまのお尋ね、一般的に申し上げまして、医療の現場でのいろんな問題というのは、おっしゃるように非常に急を要する場合とかなかなか一律には決し切れないものがあるであろうということは私たちも重々承知しております。
 そこで、人の生命の安全にかかわるような問題につきましては、そういうことも勘案いたしまして、それぞれどういうことができるかということを法律でお決めになっているものと考えているわけで、基本的にはその法律が基準になることは間違いないと考えるわけですが、なお、刑法上の観点だけで申し上げますと、人の生命が切迫した危険にさらされていると、そういうときに、ほかにそれを救うために適切な手段がないというような場合には、事案によってはいわゆる緊急避難ということで違法性が阻却されることはあり得ると承知しております。
○政府参考人(石井隆一君) お答え申し上げます。
 松原医師の件につきましては、正直言いまして余り詳細には存じ上げておりませんが、事柄は承知しております。
 いずれにしましても、私どもとしては救命救急士の役割拡大、何とか一人でも救命率が向上しますように、これはやっぱりかねての懸案でございますので、従来からも厚生労働省さん始め関係方面といろいろ御相談してまいった案件でございますが、何とか前進するように消防庁としても努力をしてまいりたいと思っております。

○今井澄君 先ほど坂口大臣お答えになったこと、私も誠にそのとおりだと思うんですね。
 大体、この人は気管内挿管しなきゃ駄目なのかどうかという判断だってそう簡単なものではありませんし、早く運べるんだったら先に運んじゃった方がいいし、どうせ気管内挿管するためには最低三十秒ぐらいは酸素をマスクでまずやらなきゃ駄目なんですよね。普通、麻酔するときも、いきなり注射を打って呼吸を止めて、はいといって挿管するわけじゃなくて、十分酸素をやってから気管内挿管するというのが条件で、二回入れようとして失敗したら、必ずまた三十秒以上は酸素をやらなきゃならないんです。だから、当然なんですよ。そういうことまできちっと教えなきゃならない。何が何でも、すぐそこにあるのにまず自分が気管内挿管、こんなことは許しちゃ駄目だと思うんですよね。
 これまでの事例を見ますと、多少行き過ぎがないわけでもないと私、思うんですよ。そんなにたくさんあるかなと思うし、それから、ましてや気管内挿管だけではなく、血管撮影の手伝いまで救命救急士に病院でさせたというのは、これは熱意の余り行き過ぎがある。そういうことはあれしなけりゃいけないけれども、これだけ大きな問題になればそんなむちゃはやらないですよ。そのむちゃを抑える安全性や危険性をどうかする前に、やっぱり今、少なくともどうしてもやらざるを得なくなってやったのが違法になるという法の仕組みをまずばらす必要があると思うんですよ。
 その点で、我々、今、議員立法でも何でも出そうと準備進めているんですが、どうも研究してみますと、これは厚生省令をちょっと変えればいいだけなんですよ、法律変えなくたって。大臣、どうなんですか、それを、まずそれやるべきだと思うんですが。
○政府参考人(篠崎英夫君) 今、先生御指摘のように、救急救命士法の中の大臣告示の改正で今申し上げた気管内挿管による気道確保というのは可能なんでございますが、先ほど大臣から申し上げましたように、安全に、的確に行えるということが一番大事なことなんでございまして、その辺を含めて早急に検討させていただきたいと思っております。
○今井澄君 いや、だから、それが駄目なんですよ。
 そうじゃなくて、先ほど刑事局長さんも言われたように、緊急避難の場合は、緊急避難の場合はやっても今の法でも違法じゃないというんだから、緊急避難的な場合、取りあえずそれを解除したら、実際にやるかやらないかは別として、国民がどれだけ安心するでしょう。秋田の消防車に積んであった気管内挿管の道具を降ろしちゃった。これを使うか使わないかは別ですよ。使うことを消防庁の方で凍結を掛けるにしても、もう一度積み直したらどれだけ地域の住民は安心しますか。私は政治にはそれが必要だと思うんですよ。どうなんですか。
○政府参考人(篠崎英夫君) この問題でございますけれども、緊急避難的な場合には、これは先ほど来お話がありましたように、阻却、刑事の方から阻却されるわけでありますが、この法律を作るときにも議論がございましたが、救急救命士の場合には反復継続してそれを業として行うというような観点から、先ほど先生がおっしゃったような緊急避難というのとは法理論上当時整理がされて今現実に至っているということでございます。
○国務大臣(坂口力君) 先生御指摘になりますことはよく分かっているんですが、やはり周辺で少し整理をしなきゃならないこともあるんです。といいますのは、救急救命士になりますときに、今五百時間ですか、やっているわけです。本当はこれ作りますときには二千時間の勉強といいますか、それが必要だということになっているんで、まあまあ五百時間。
 やっぱりそういうことをやっていただくという方については、やはりある程度の熟練というものもしてもらわないといけないというようなこともあって、その辺のところもどうするかということも少し明確にしながら、そしてできるだけ早く結論を出すということにしたいというふうに思っています。
○今井澄君 前向きであることは分かるんですけど、今の局長の答弁といい、体制の問題、今、大臣お答えになった体制の問題、これ十年前と同じ議論じゃないですか。十年間何やってきたんですか、体制も作らずに、作れずに。そうしておいて、今だれのところに被害が行っているんですか。死にそうな患者さんでしょう。息の止まった患者さんでしょう。一生懸命その人を助けようと思っているお医者さんや救命救急士が違法だといってやられるんでしょう。だれが困っているんですか。
 そこで、総務大臣、お忙しいところ済みません、委員会抜けてきていただいて。
 実は、月曜日、副大臣から大変いい御答弁いただいたんですが、今のことなんですが、私、提案しているのは、すぐばっと解禁しろという意味じゃなくて、住民の安心のためにも、厳しく今後トレーニングするとしても、とにかく秋田でももう一度気管内挿管の道具を車に積み直すとか、あるいは緊急避難の場合やってもいいということをはっきりさせるように、前向きに厚生省に告示をすぐ変えてくれといって今頼んでいるんですけれども、是非、大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) はい、遅れて参りまして、今の問答聞いておりましたが、一番地方の消防関係から要望が多いのは、今の気管内挿管と除細動というんですか、それから薬剤投与と。除細動は具体的なお医者さんの指示なしでと。
 私は是非やってもらいたいと思っているんです。ただ、今いろいろ大臣や関係の政府委員、じゃない、政府参考人が言いましたように、問題ありますよ、やっぱりその研修をどうするとか。しかし、早くやった方がいいですよ。人の生きるか死ぬかという問題ですから、是非前向きな対応を厚生労働大臣に強く私も期待しております。
○今井澄君 そこで、十年前から同じ議論が繰り返されていて、相変わらず研修ができていない原因、どこにあると思いますか。総務大臣、厚生大臣、消防庁長官、お答えください。
○国務大臣(片山虎之助君) やっぱり医療というのは万全な上にも万全を期すということなんでしょうね。だから、ちょっとでも問題があるとか難しいという点があったら、もう少し丁寧に検討してみようということだと思いますけれども、相当程度の確率があれば踏み切ったらいいと思います。
 そういう意味で、よく話合いをします。余り無理なことを言っちゃいけませんけれども、是非そういう意味では厚生労働省と十分協議いたしたいと、こう思っております。
○国務大臣(坂口力君) そんなに難しい問題があるわけではないと思うんですよ、これは。だから、やりますということを申し上げているわけでございまして、今までできなかったといいますか、今までは、この前これがスタートしましたときの議論がずっとこれ経過、そのままずっと今日まで来ていると思うんですね、しばらくこのこと、やかましく言われませんでしたから。最初の法律ができますときにはかなりこの旨議論をされましたけれども。
 ですから、今回、いい機会でございますので、これを機会にして前進させるということで私はよろしいのではないかと思いますが。
○今井澄君 実は、これネックは私は医療側にあるんじゃないかと思っているんですよ。研修するのにお医者さんが積極的に研修を引き受けてくれなかったら、やる気があったって研修を受ける場所もないし、教えてくれる人もいなかったらできないんですよね。
 消防庁さん、その辺でどうでしょう、やっぱり医療機関が救急に余り熱心でなかったことが一番の問題じゃないですか。

○政府参考人(石井隆一君) 実際にお医者さん辺りも、消防庁としまして、この救命救急士の制度ができました際、それからその後十年たちましたが、折に触れていろいろ御協力もお願いしておりまして、やはりせっかくこの救急救命士がいろんな措置をやりますときにも、できるだけそれは誤りなきを期す必要があるわけでございますから、できればやはり地域ごとに、例えばメディカルコントロール体制といいますか、お医者さんと消防士との間で十分意思疎通を図る、あるいは緊急に消防士、救命救急士の方が措置をした場合に、それを後ほど医師の方に診ていただいて事後チェックもしてもらうとか、いろんなことも必要だと思います。
 また、坂口厚生大臣おっしゃいましたように、今回、前進させますときに、やはり一定の研修時間を積みますとかいろんなことが必要だと思いますので、私どもはできるだけ、結論はこの救命救急士の役割を是非拡大して一般の国民の皆さんの期待にこたえるようにするということが究極の目的でありますので、そのためにしっかりと厚生労働省さんとも御議論をし、前進を図っていきたいと、こういうふうに考えている次第であります。
○今井澄君 ちょっと数字を聞きたいんですが、この前のお話で、まだ救急隊員救命士がいるのが五十何%、今まで合格した人がどうして全部勤めていないのかも分からないし、その辺の実態と、ドクターカーというのがいいと言われるんですが、全国でどのぐらい動いているのか教えてください。
○政府参考人(篠崎英夫君) 救急救命士の国家試験の合格者が約二万人ほどおりまして、その数と実際に今救急隊員で働いておられる数一万数千人との間の数がどうなっているかという御質問でございますので、全体を調べることはちょっとできなかったんでございますが、ある救急救命士の養成学校の例を、この学校ができてから二百七十人の卒業生が出ておるところの実例で申しますと、百七十三人が消防機関に就職をいたしております。それから医療機関が二十二名、海上保安庁などの公務員が十名、福祉施設が一名、それから教育機関が五名、その他が進学その他ということでございまして、大多数の者が消防機関あるいは医療機関あるいは海上保安庁等に勤めておるというような状況でございます。
○政府参考人(石井隆一君) まず、十三年度末までに消防機関で養成されました救命救急士の数でございますが、一万四百九十七人というふうになっております。失礼しました。十三年度末一万四百九十七人というのが四月一日現在で消防機関に勤務している救命救急士の数でございまして、なお十三年度末までに消防機関で養成されました救急救命士は一万八百五十一人となっております。若干差がありますのは、これは退職者の方がいらっしゃるからということだろうと思います。
 それから、もう一点お尋ねのございましたドクターカー等でございますけれども、消防機関が搭乗する医師の報償費等を負担いたしましてドクターカーを運営している消防本部は全国で現在のところ八か所でございまして、それからドクターカー専用として運用している救急車は三台でございます。
 また、平成十二年中の消防機関のドクターカーの出場件数ですけれども、全体としての救急自動車の総出場件数約四百十八万件のうちでこのドクターカーの出場件数が二千四十五件でございまして、全体の約〇・〇五%にとどまっていると、こういう状況でございます。
○今井澄君 まだまだ救命救急士も養成しなきゃならないし、養成した半分が救急隊以外のところにいる。看護婦さんで取っている人が多いんですよね。貴重な研修の機会、もっとやっぱり救命救急士のために充ててほしいと思うんですが。
 一般の救急医療のことですが、大臣、九月十四日の閣議後の記者会見で、救急医療の見直しについて具体的に進めているという会見があったんですが、それは今回のことと関係あるんでしょうか。あるいはどういう内容でしょうか。
○国務大臣(坂口力君) あのときに申し上げましたのは、小児救急医療の問題が非常に問題になっておりまして、なかなかこれが進まないものでございますから、これを二次医療圏単位で是非一か所は作り上げていくということで、これまで以上にいろいろのことを考えていかなければならない、手を打たなければならないということを申し上げたわけでございまして、現在もかなり懸命にこれを進めているところでございます。
 なかなかできないものでございますから、今、これは国公立の病院に対しましても、より積極的にこの小児救急医療に参画していただくようにお願いをいたしております。なかなか、公のところがなかなかやっていただけないという経緯がございまして、これはちょっといかがなものかというふうに思っている次第でございます。
○今井澄君 もう時間がなくなりましたけれども、ちょっと二つだけ質問したいんですけれども。
 一つは、さっき話してきたことなんですが、現にこれまで気管内挿管やっちゃったと。実態がどうだったかを調べないとこれからの方針も立たないと思うんですけれども、聞きたくても、やったって、しゃべったら違法になるんだったらだれもしゃべらないですよ、本当のことを。そこのところを実態調査、これまで現場でどういうことが行われてどういう効果が上がったのかを実態調査をするために、起訴はしない、書類送検しないという違法性阻却をする方法はないか考えてもらいたいんです。そうでなければ我々、法律を作ろうと思っています。

統計表示