在宅医療におけるX線撮影装置の安全な使用に関する指針

最終更新日 2017/08/29

DscyOffice Top

当サイトの御利用上の注意

 

 

33101 在宅医療におけるX線撮影装置の安全な使用に関する指針
平成10年6月30日(厚生省医薬安全局安全対策課長・医薬安発第69号の2)

1 指針の目的

 高齢化社会の進行とともに、在宅で医療を受ける患者も増えてきている。在宅の患者に対して良質な在宅医療を提供するためには、X線検査は欠かせないものである。
 このため、在宅医療におけるX線撮影を放射線防護の観点から安全に実施する上で考慮すべき点に関して、専門家による検討を行い、在宅医療におけるX線撮影の在り方について、以下の通り、その基準をまとめたので活用されたい。

2 在宅医療におけるX線撮影の適用

(1)対象患者
適切な診療を行うためにX線撮影が必要であると医師(歯科医師を含む。以下同様)認めた場合(X線診療室における撮影の方が、撮影から得られる情報の質の面、また、安全性の面からも望ましいことに留意する事。)

(2)撮影の部位
適切な診療を行うために、必要であると医師が認めた部位。

(3)撮影方法
X線撮影のみとし、透視は行わないこと。

3 在宅医療におけるX線撮影時の防護

(1)X線撮影に関する説明
X線撮影を行う際には、患者、家族及び介助者に対し、個々のX線撮影状況に応じて、以下の内容について、分かりやすく説明を行う必要がある。
   ア 臨床上の判断から居宅におけるX線撮影が必要であること。
   イ 放射線防護と安全に十分配慮がなされていること。
   ウ また、安全確保のため、医師又は診療放射線技師の指示に従うべきこと。

(2)X線撮影時の防護
@ 医療事業者の防護
   ア X線撮影装置を直接操作する医師又は診療放射線技師は、放射線診療従事者として登録し、個人被曝線量計を着用すること。
   イ 医療従事者が頻繁に患者の撮影時に身体を支える場合には、放射線診療従事者として登録し、個人被曝線量計を着用すること。
   ウ 操作者は0.25mm鉛当量以上の防護衣を着用する等、防護に配慮すること。
   エ 操作者は、介助する医療従事者がX線撮影時に、患者の身体を支える場合には、0.25mm鉛当量以上の防護衣・防護手袋を着用させること。
   オ X線撮影に必要な医療従事者以外は、X線管容器及び患者から2m以上離れて、X線撮影が終了するまで待機すること。また、2m以上離れることができない場合には、防護衣(0.25mm鉛当量以上)等で、防護措置を講ずること。
A 家族・介助者及び公衆の防護
   ア 患者の家族、介助者及び訪問者は、X線管容器及び患者から2m以上離れて、X線撮影が終了するまで待機させること。特に、子供及び妊婦は2m以上の距離のある場所に移動すること。また、2m以上離れることができない場合には、防護衣(0.25mm鉛当量以上)等で、防護措置を講ずること。
   イ 患者の家族及び介助者がX線撮影時に患者の身体を支える場合は、0.25mm鉛当量以上の防護衣・防護手袋を着用させること。
B 歯科口内法X線撮影における防護
歯科用X線装置を用いる歯科口内法X線撮影における防護は、基本的に一般X線撮影時のの防護と同様に行えば良い。なお、歯科口内法X線撮影については、医科領域における一般X線撮影と比較して、照射方向が多様となるなどの特殊性がある。また、在宅医療における歯科口内法X線撮影は、患者によってはフィルムの保持が困難な場合も想定される。このような歯科口内法X線撮影の特殊性に鑑みて、上記@、Aの防護策に加えて、以下の点に留意する必要がある。
   ア 照射方向の設定に十分に留意し、確認すること。
   イ 照射筒を皮膚面から離さないようにし、照射野の直径は8cmを超えないこと。
   ウ 原則として、フィルム保持と照射方向を支持する補助具(インジケータ)を使用すること。

(3)X線撮影装置の保守・管理
X線撮影装置の保守・管理や器材の選択は、被曝の低減のみならず、良質のX線写真を得るためにも重要であるので、定期的にX線撮影装置の安全や性能が維持できているかの点検を行うことが望ましい。また、診療に適したスクリーン、フィルム、イメージングプレート等を選択し、適正な撮影及び現像処理行われるように注意する事。

 

統計表示