公立病院の医療費の請求時効
Top 最終更新日 2019/07/29

■ 公立病院の医療費の請求時効

 かつては地方自治法236条1項をたてに公立病院の医療費の請求時効は5年であるという行政側の主張があり、公立病院の医療費の請求時効は5年とされ一般の民間病院の3年(民法170条1号)と異なっていた。
 このように時効が二つあるのでは受診者にとっても迷惑な話であるが、去る平成17年11月21日に以下のような最高裁判決がでて、公立病院の医療費の請求時効も民法を基準に3年であることが確定した。
平成17年11月21日 第二小法廷判決 平成17年(受)第721号 診療費等請求事件
要旨:  公立病院における診療に関する債権の消滅時効期間は,民法170条1号により3年と解すべきである

内容:  件名 診療費等請求事件 (最高裁判所 平成17年(受)第721号 平成17年11月21日 第二小法廷判決 棄却)
 原審 東京高等裁判所 (平成16年(ネ)第4554号)

主    文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
         
理    由

 上告代理人山田和男の上告受理申立て理由について
 公立病院において行われる診療は,私立病院において行われる診療と本質的な差異はなく,その診療に関する法律関係は本質上私法関係というべきであるから,公立病院の診療に関する債権の消滅時効期間は,地方自治法236条1項所定の5年ではなく,民法170条1号により3年と解すべきである。
 以上と同旨の見解に基づき,本件の診療費等の債権のうち,その履行期から本件訴え提起時までに3年を経過したものについて,時効により消滅したとする原審の判断は,正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく,論旨は採用することができない。
 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。

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