マクロライド系抗菌剤との相互作用
Top 最終更新日 2019/07/26

★ マクロライド系抗菌剤との相互作用

■ マクロライド系抗菌薬
・ マクロライド系抗菌薬は、たまに悪心・嘔吐・下痢・食欲不振などの消化器系の副作用が生じる程度で、比較的安全な抗菌剤とされる。
・ ただし、多剤との併用で重篤な副作用が生じる場合があるので注意。
・ マクロライド系抗菌薬は、CYP3A4を阻害する。

# マクロライド系抗菌薬 + テオフィリン(気管支拡張剤)
・ マクロライド系抗菌薬はがCYP3A4を阻害するため、CYP3A4によって代謝されるテオフィリンの濃度が上昇する。
・ CYP3A4による代謝剤: 表にする(いっぱいある)

# マクロライド系抗菌薬 + エルゴタミン製剤(偏頭痛など)
・ エルゴタミン製剤の副作用が増強されるので【使用禁忌】

# マクロライド系抗菌薬 + ワルファリン
・ マクロライド系抗菌薬・アジスロマイシンとの併用で、ワルファリンの血中濃度が上昇し出血傾向があらわれる。【併用注意】

# マクロライド系抗菌薬(エリスロマイシン、クラリスロマイシン) + バルプロ酸(抗てんかん薬)
・ バルプロ酸の血中濃度が上昇し、めまいや運動失調の副作用がでる。【併用注意】

# マクロライド系抗菌薬(エリスロマイシン、クラリスロマイシン) + コルヒチン(痛風薬)
・ コルヒチンの血中濃度が上昇し、下痢、発熱、筋肉痛、呼吸困難などの副作用がでる。【併用注意】

# マクロライド系抗菌薬(エリスロマイシン、クラリスロマイシン) + シンバスタチン、アトルバスタチン(高脂血症薬)
・ 血中濃度が上昇し、血中のミオグロビンの増加や腎機能障害をともなう横紋筋融解症の副作用が出やすい。【併用禁止】

■ 片頭痛薬とマクロライド系抗菌剤

# 片頭痛薬(エルゴタミン)
・ エルゴタミンはライ麦などに寄生するカビ(麦角菌)が生成する麦角アルカロイド。アルカロイドに含まれるエルゴトキシン(毒素)は血管収縮作用が強く、けいれんを伴う神経症状などがでる。片頭痛時の血管拡張を改善する。
# 片頭痛薬(エルゴタミン) + マクロライド系抗菌剤
・ マクロライド系抗菌剤はCYP3A4で代謝され、他のCYP3A4で代謝される薬剤と併用すると、競合的にCYP3A4の阻害作用がある。酒石酸エルゴタミンもCYP3A4で代謝されるため、作用が増強され、血管が過度に収縮し、壊死などが生じる場合がある。
・ ペニシリンを使う。
片頭痛薬のエルゴタミン服用患者片はマクロライド系は禁忌?ですが、ジスロマックなんかは大丈夫なんだろうか?
# 現在の偏頭痛薬の第一選択肢はエルゴタミン製剤からトリプタンに変わっているが、この中でも臭化水素酸エレトリプタン(レルパックス)はCYP3A4で代謝されるため、マクロライド系抗菌剤を投薬の際には要注意。

■ 抗てんかん薬とマクロライド系抗菌剤

# 抗てんかん薬のカルバマゼピンはCYP3A4で代謝されるため、マクロライド系抗菌剤を投薬の際には要注意。
# ペニシリン系やセフェム系の抗菌薬の処方が望ましい。
# 主治医に診療情報を求め、緊急時の連絡体制の確立したうえでの歯科治療が望ましい。

■ ベンゾジアゼピン系睡眠薬(ハルシオン)とマクロライド系抗菌剤

# ハルシオン(一般名:トリアゾラム): 薬理作用としては中枢のベンゾジアゼピン受容体に結合してGABA神経を増強し、その結果、大脳辺縁系及び視床下部における情動機能の抑制を行う。
・ GABA神経に関してはP110(ロキソニン)にある。
・ トリアゾラムはCYP3A4で代謝されるため、マクロライド系抗菌剤を投薬の際には要注意。

■ 免疫抑制剤の「タクロリムス水和物」とマクロライド系抗菌剤

# タクロリムス水和物はCYP3A4で代謝されるため、マクロライド系抗菌剤を投薬の際には要注意。
# CYP3A4阻害作用が強い: エリスロマイシン(クラリスロマイシン)、ロキしスロマイシン、ジョサマイシン、ミディカマイシン。
# CYP3A4阻害作用がほとんど無い: ロキタマイシン、アジスロマイシン

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